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宇宙

年老いた恒星が生み出すデス・スパイラル 18

ストーリー by reo
libera-me-from-hell 部門より

T.Sawamoto 曰く、

天文学者 Phil Plait 氏のブログ Bad Astronomy にて、ハッブル宇宙望遠鏡が発見した驚くほど幾何学的な渦巻き模様が紹介されています (Bad Astronomy の記事本家 /. 記事、より) 。この渦巻きは銀河ではなく、老齢の星から吹き出した物質により形作られている模様です。

直径およそ 1/3 光年 (約 3 兆キロメートル) にも及ぶ渦巻きの元となっているのは、ペガサス座の方向へ 3,000 光年の距離に位置する、自ら放出した物質で隠された赤色巨星 AFGL 3068。この星は水素を使い果たしてヘリウムの核融合が始まっている炭素星で、かつ伴星を連れた二重星です。二つの星は 800 年周期で互いの周りを回っており、放出された炭素性の物質が渦巻きを描くことになったようです。

この現象はスプリンクラー・ヘッド効果と呼ばれ、ちょうどスプリンクラーで散布される水と同じように、渦巻きは物理的な構造ではないとのこと。スケールは小さいながら、ヘール・ボップ彗星でも同様のものが確認されています。

なお、AFGL 3068 は星間物質に隠されていることから、奇妙なことにこの希薄な渦巻きを照らす光源が近くに見当たりません (画像に写っている明るい星は、実際には遠くにある) 。天文学者はこの点に関して「渦巻きは銀河光でライトアップされているのではないか」(!) と考えているそうです (右側がやや明るいのは、こちらが銀河平面方向であるため) 。

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typodupeerror

ハッカーとクラッカーの違い。大してないと思います -- あるアレゲ

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