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スタンフォード大が神経細胞の結合をより細かに可視化 5

ストーリー by reo
アーサー・フィリップ・デントの逆襲 部門より

danceman 曰く、

スタンフォード大学の研究グループは、アレイ断層撮影法を用いることでネズミの大脳皮質の神経回路網をかつてないほど正確にマッピングすることに成功し、各神経細胞が結合される様を確認することができたとのこと (スタンフォード大医科大学院のニュース記事Medical Daily の記事本家 /. 記事より) 。

例えば健常な人の脳の場合、二千億個のニューロン (神経細胞) が隙間なく、何百兆もあるシナプスで結合されており、これまで複雑な神経回路網を把握することは非常に困難とされてきた。今回の方法は以下の通り。ネズミの大脳皮質を 70 ナノメーターの厚さに切り取り、3 グループに分けられた抗体に順に漬け込むのだが、次の抗体に漬け込む前に必ず化学洗浄を行う。こうすることで光を当てた時、シナプス・タンパク質に応じて 17 色に発光するのだそうだ。各抗体に漬け込む度に超高解像度で自動撮影が行われ記録される。最終的に切り取られた皮質を繋ぎ合わせ、回転する脳の三次元画像として処理される。

同研究グループは研究結果を受け、さらにアレイ断層撮影法を用いた研究を行い、シナプスの種類ごとの違いを詳しく調べ、神経科学の発展に繋げたいそうだ。学習過程やトラウマに残るような体験、またアルツハイマーといった様々な状態の中で、どの種類のシナプスがどれくらい増えたり減ったりするのかが分かるようになるとのこと。

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  • CNETに動画 (スコア:2, 興味深い)

    by tarbz2 (34082) on 2010年11月22日 15時22分 (#1862363) ホームページ 日記
    http://news.cnet.com/8301-27083_3-20023112-247.html [cnet.com]

    CNETに動画が掲載されています。大脳皮質の層をスキャンしていってるようだけど、まあすごい数というのは分かる。記事ではマイクロプロセッサのようなものとか言ってますね。

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    foo.tar.bz2
    • by Anonymous Coward
      綺麗で見入ってしまったけど、これネズミの脳なんだよな。人間でも微妙だが。
  • by SteppingWind (2654) on 2010年11月22日 18時29分 (#1862443)

    可視光波長より一桁小さい, 細胞内構造や, 下手すりゃウイルスも真っ二つにできそうな厚さなんですけど, いったいどういう技術を使ったのでしょう. 元記事には「注意して」(carefully)切断したとしか書いていないので, ちょっと想像がつきません. 樹脂に埋めて切断したとしても, 単結晶とかならともかく, 生ものですから.

    • by Anonymous Coward on 2010年11月22日 22時11分 (#1862533)

      電顕用の超薄切片だとそのくらいは珍しくないんじゃないでしょうか。(自分で切ったことはありませんが。)
      細胞内小器官の内部構造をを見るには、それくらい薄くないと像がぼやけると思う。
      ダイヤモンドナイフ [nisshin-em.co.jp]なんかを使うみたいですね。
      当然樹脂包埋するものと思われますが、浸透性が悪くなるので、蛍光抗体染色の条件検討の方がシビアな
      気がします。

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2010年11月23日 4時57分 (#1862634)

    >アーサー・フィリップ・デントの逆襲部門より

    ん?
    よく分からないけど、とりあえず「42」って書いとけばいいの?

typodupeerror

ハッカーとクラッカーの違い。大してないと思います -- あるアレゲ

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