NASAの火星探査機による火星の高解像度写真 9
ストーリー by kazekiri
別世界 部門より
別世界 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、
火星探査機Mars Reconnaissaince Orbiterが撮影した高解像度写真が、新たにアリゾナ大学のHiRISE(High Resolution Imaging Science Experiment)Webサイトにて公開されている。
Universe Todayでも新たな写真が解説付きで紹介されているが、二酸化炭素の氷で覆われているクレーターなど、「この世のものとは思えない」素晴らしい写真である。かなり大きいサイズの画像も公開されているので、興味のある方はぜひオリジナルの画像を閲覧あれ。
米国の惑星探査を支える圧倒的な深宇宙通信技術 (スコア:5, 興味深い)
マーズ・リコネッサンスオービター(MRO)が得た高分解能の画像データは
圧縮していても非常に大きなデータとなるはずです。しかも全球の画像データと
なると休み無く送信し続けないと探査機に搭載されているコンピュータにデータが
溢れかえってしまうでしょう
探査データは当然、約三億キロ以上の距離を隔てる地球に送られますが、
その時の通信ビットレートは6Mbpsなのだそうです。米国は火星にADSL並の
ブロードバンド環境を持ち込めるからこそ可能なミッションです。
地表面を高分解能カメラで撮るだけのミッションなら、だいちや情報収集衛星火星に
飛ばすようなモノだろう。はやぶさを成功させた日本だって出来るじゃないかと
思いますが、実は簡単ではありません。
我らが日本のはやぶさは同じような距離を隔てた通信では、1.6メートルの
パラボラアンテナを使って最大64kbps。一方火星地表面を探査するローバーは
約20㎝の平面アンテナで最大256kbps(はやぶさPMの川口教授の著書に依ればはやぶさと同等らしい)
同じ平面アンテナを搭載した金星探査機あかつきは火星よりも距離が近いにもかかわらず
通信ビットレートは最高32kbpsで、圧倒的な差を付けられています。
はやぶさPMの川口教授の講演会では米国は火星からハイビジョン動画中継が出来る
深宇宙通信技術があり、それと比べると日本のそれは半世紀遅れているとの事。
はやぶさ帰還やあかつきの金星周回軌道失敗の話題で日本もにわかに惑星探査が
注目されるようになりましたが、それを支える技術はまだまだ未熟と言う事を
痛感させられます。
Re:米国の惑星探査を支える圧倒的な深宇宙通信技術 (スコア:3, すばらしい洞察)
これ、直接ローバーと地球が通信して256kbpsじゃなくて、MROとの通信速度ですよね?
はやぶさも中継機能を持っていたが (スコア:2, 参考になる)
搭載されていた小惑星ローバー「ミネルバ」との通信ビットレートは9.6kbps
中継であっても比較できるようなレベルじゃなかったです
Re:米国の惑星探査を支える圧倒的な深宇宙通信技術 (スコア:2)
> 探査データは当然、約三億キロ以上の距離を隔てる地球に送られますが、
> その時の通信ビットレートは6Mbpsなのだそうです。
→これ、実効速度?
自宅で使用しているADSL(実効3Mbps未満)より早いじゃん。
僕の家は火星よりも遠かったのか・・・。
Re:米国の惑星探査を支える圧倒的な深宇宙通信技術 (スコア:3, 参考になる)
6Mbpsは条件が良い時の上限値でしょう。
「3億km以上」というのは地球と火星の距離が一番離れているとき(2.61AU=3.9億km)を指しているのだと思いますが、この距離でのMRO-DSNの通信速度は 500kbps だそうです。
Re: (スコア:0, オフトピック)
Re: (スコア:0)
スループットが6Mbpsでもレスポンスタイムは当然6分~45分ですよ。ネトゲは(伝統的なプレイバイメールのものでもない限り)ちょっと難しいと思います。
Re:米国の惑星探査を支える圧倒的な深宇宙通信技術 (スコア:1, 参考になる)
ジェット推進研究所が発祥です。
それを民生化している訳ですから、現宇宙探査に使われている技術が数段勝っているは当然で
データ速度は、ハードウェア利得(dishゲイン)、デバイス利得(NF)、符号化利得(アルゴリズム)の
乗積で決まります。
#電波法の制約ってのもあるかもしれない
日本が勝っているのは根性くらいでしょうか・・・
日本発祥はGMSKとか256QAMとかかな。ほかにメジャーになった通信技術ってあるでしょうか。
Re:米国の惑星探査を支える圧倒的な深宇宙通信技術 (スコア:1)
足りないのは技術じゃねぇ!予算だ!
予算が足りないからでかいアンテナを載せられないし、地球側にもDSNみたいなのはない。
だから遅いってだけの話。