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地球

土壌中のセシウムを低濃度の酸で抽出することに成功 32

ストーリー by reo
日本の奇跡の真打ち登場か 部門より

ある Anonymous Coward 曰く、

独立行政法人 産業技術総合研究所 (AIST) が、土壌中のセシウムを低濃度の酸で抽出する技術を開発したと発表した (AIST のプレスリリースより) 。

酸水溶液を使用し土壌中のセシウムイオンを抽出、プルシアンブルーナノ粒子吸着材という顔料で吸着することで処理するという。プレスリリースによると「放射性廃棄物の量を 1/150 に低減できる可能性を示している」「理論的には 10 万分の 1 以下にすることも可能」との記述がある。さらに一度処理に使用した酸水溶液については、酸濃度の調整さえちゃんとしていれば繰り返しの使用が可能とのこと。

実用化されればかなり期待できる技術ではないだろうか。

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  • ネタだと思う (スコア:3, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2011年09月02日 13時19分 (#2013403)

    ブルシアンブルーって・・・
    染料で線量をへらしてやる!って言いたかったとか

    • by phason (22006) <mail@molecularscience.jp> on 2011年09月02日 13時46分 (#2013421) 日記

      プルシアンブルーって凄いんですよ.
      今回の話のようにセシウムをそこそこ吸着することは以前から知られていますし(放射性セシウム除去のための薬剤としても使用される),組成によっては磁性(分子性磁性体では数少ない室温磁石とかも出来ます)とか伝導性とか示しますし,さらには複合物性(光で磁性/伝導のスイッチング,等)を示してみたりもします.まさに古くて新しい材料.

      ……でも土壌の除染は無理でしょう.量を考える限り.
      局所的な土壌とかならともかく,広い範囲の膨大な量を何とかするのはどう考えても規模的に……

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        いきなりアフリカから選手を投入して箱根を征服してくれたりしましたね

        プルシアンブルーがスクールカラーの大学

    • Re:ネタだと思う (スコア:3, おもしろおかしい)

      by reo (4042) on 2011年09月02日 13時44分 (#2013419) 日記
      僕は「プルシアンブルーナの粒子吸着剤」とかわざとらしい空目をした上での青色ミッフィーネタが投下されることを期待していたのですが (部門名に書こうかと思う程度に) 。
      --
      Hiroki (REO) Kashiwazaki
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  • by d3p (42346) on 2011年09月03日 0時25分 (#2013687) 日記

    東海テレビはこれを予見していたのか…

  • ・セシウムは雨に含まれる形で土に落ちる
    ・雨水が「最初に出会った」土にセシウムが吸着される
    ・たとえば屋根に降った雨は、雨どいパイプの真下の土に最初に出会う
    ・一度土に出会った雨水をセシウムを含んでいない
    ・結果セシウムのほとんどすべてが表土に残留する。移動はしない
    ・過去の大気圏内核実験時の放射性セシウムも表土のみから見つかる
    ・表土を数cmはぎ取ればその地点の線量は大幅に下がる
    ・回収した表土を水に入れると、セシウムを含む粘土層だけが浮き上がってくる
    ・粘土層だけ取り除いて残りを元の場所に戻すことで対処できる(校庭などですでに実施されている)

  • by Anonymous Coward on 2011年09月02日 12時37分 (#2013366)

    楽ではないよいずれにしても。

    • by Anonymous Coward

      ええ…まあ…、本件に限らず万事そんなもんでしょうねぇ……。

  • by Anonymous Coward on 2011年09月02日 12時56分 (#2013385)

    液は使いまわせるといってますが、
    酸化した土壌の中和、それにより発生する塩は考慮されているんですかね?
    残った土壌が酸性土や、高塩濃度の土壌になってしまうような気が。

    • by Cedry (6446) on 2011年09月02日 13時02分 (#2013393)
      > 今回、土壌の重量に対して用いる酸水溶液の重量比(固液比)を上げ、200 ℃の高温で処理する
      現リリースにはこう書いてあるので、セシウムは除去できるだろうけど"土壌"としての再利用は出来ないんじゃ無いかな。 除去できることも大事だけど、その後どうするか考えることも大事ですね。
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      • by Anonymous Coward on 2011年09月02日 20時08分 (#2013613)

        下水処理場から出ている高濃度汚泥の更なる濃縮処理に使えれば、高濃度汚泥の問題に関しては解決しそうだね。
        あんなものを日本中に埋められると大変なことになるのでそれだけでも有り難い。

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    • by Anonymous Coward on 2011年09月02日 15時14分 (#2013475)

      それよりも抽出したセシウムの最終処分場の方が問題ですよ
      下水処理場での問題と同じで、効率良くセシウムを抽出出来れば出来るほど高濃度汚泥がたまってかえって大騒ぎになりそうな気がする
      低レベルの汚染地域は単に表土の入れ替えやるだけでいいんじゃないの?(気長に待つんだ)

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      • by Anonymous Coward

        ほぼ純粋なセシウム137が取り出せるなら、ガラスに封入してコバルト60の代わりの医療用γ線源として安く売ればいいと思う

    • by Anonymous Coward on 2011年09月02日 17時13分 (#2013527)
      土壌中で陽イオンの形で溶出するような物質を回収するには、手っ取り早い方法は他の陽イオンが高濃度で存在する水溶液につっこむこと。土壌中に存在しないほどの高濃度だと、土壌中の各種の陽イオン交換基に吸着していたり、難溶の塩として存在していたりする陽イオンを置換することで、普通の水では溶け出ない量を取り出すことができる。

      でも、それだと余計なものまで取り出してしまうし、余計なものを残してしまう。そこで特定の陽イオンをよく吸着する物質を併用する。

      水では陽イオンとして取り出せないといっても、わずかには溶けるので、そのわずかに溶け出た陽イオンを吸着することで、陽イオンの濃度の低下させる方向に働かせる。一方で、平衡を維持する形で、土壌から陽イオンとして新たに溶け出てくる。それにより、高濃度の塩の水溶液や酸を用いなくても、土壌から特定の物質を取り出すことができる。

      あとは、効率の問題で、pHを変えてみたり、塩を加えてみたり、シェイクしたり、加熱したりするけど、そもそも、土壌の酸性や陽イオンの組成に与える影響を考慮したもの。

      でも、土壌の有機物が土壌の化学性・物理性・生物性に与える影響は大きいので、200℃で煮るのは耕地の土壌では問題が多そう。耕地に関しては、植物に吸わせて、その植物を処理する方法が良い気がする。

      一方、校庭の土などには良さそうな気もするけど、基本は再生ではなく、産廃としての処理なんじゃないかな。
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      • by Anonymous Coward

        イオン交換体にプルシアンブルーを使って、
        陽イオン交換カラムクロマトをしようということのようですが。。
        素人頭で考えても課題は多そうですね。
        がんばれ!AIST!!

        問題1 お金がすごいかかる?&廃液が大量に出る
        固液比の高い状態=すっごい薄めた土の懸濁液=液量がすごい
        液量がすごいということは、
        → イオン交換体もたくさん必要(コスト高) 
         (バッチ処理じゃなくてカラムを使うのかな?)
        → 酸大量消費、加熱にコストがかかる(特殊な耐圧タンクが必要)
         (酸+加熱だと普通のスチールのタンクではさびて200℃の耐圧が担保できない
         100℃以下ならまだ何とかなったのかもしれませんが。。

    • by Anonymous Coward

      どのくらのPHになるんでしょうかね。
      PH6くらいだと植物がよく育つらしいですが。

    • by Anonymous Coward

      普通の産廃土として捨てられればいいので、再利用は必要ありません

      • by Anonymous Coward on 2011年09月02日 16時59分 (#2013522)

        廃土として捨てるほうが難しい気がする。
        山を切り崩して出た表土ですら受け入れ先を見つけるのに苦労してるからね。
        放射能で汚染された過去のある土壌を受け入れてくれるところはそうないと思うよ。

        安全性を訴えたところで
        「理屈ばっかり言ってんじゃねぇ。なんでうちの町に持ってくるか聞いてるんだよ!!」
        と言われるのがオチ。

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    • by Anonymous Coward

      表土にいる菌類も植物の成長に関わるという話を聞いたことがある。
      200度酸性中なら死んでしまうだろう。
      下のコメントにあるように基本的には産廃処分なんだろうなぁ。
      せめて揮発性のつよい塩酸とプルシアンブルーで100度以下とかで抽出できんもんかなぁ。
      まあ硝酸イオンも植物の栄養分だったっけ。

      • by Anonymous Coward

        硝酸アニオンが植物の栄養になるのはそうですね、ということは水酸化カリウムで中和すれば、硝酸とカリウムで肥料入りの土地になり
        何の問題もないと思ったのは私だけなんでしょうか?

        後土壌細菌にしても完全回復は無理でも、他の汚染されていないところの土地をブレンドしてやったらダメなんでしょうかね?すぐには回復しないにしても。なんか否定的すぎるコメント多すぎ。30年待つよりは遥かに建設的だと思う。

  • by Anonymous Coward on 2011年09月02日 15時12分 (#2013474)

    もちろん、オウム真理教のほうじゃなくて宇宙戦艦ヤマトのほうで。

    • むしろ「日本の奇跡」を連想しましたが・・・

      まあ、日本が世界を救うためにオーバーテクノロジーの宇宙戦艦を作って、
      悪の侵略者を打破し、コスモクリーナーを入手して放射性物質で汚染された世界を救う、ってのは文字通り奇跡の物語ですがね。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2011年09月02日 22時17分 (#2013650)

    回収できませんでした

  • by Anonymous Coward on 2011年09月03日 9時53分 (#2013742)

    工場廃液から重金属を回収して固形化する粉 [kumaken-eng.jp]を金沢大と横手市のクマケン工業 [kumaken-eng.jp]が作っていて、
    原発事故を受けてセシウムを中心に吸着するスーパーソリウェルパウダー [kumaken-eng.jp]なるものを開発・販売してるようなんですが、この産総研の研究って、これとセットになったものなんでしょうかね?
    成分もゼオライト中心(但しその他の成分は非公開)のようですし…
    スーパーソリウェルパウダー自体は純粋なセシウムイオン水溶液から99%以上のセシウム(化合物?)を固形化して取り出せると豪語してますが、果たして果たして。

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