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レーザーで雨を降らせる技術 27

ストーリー by reo
風の吹くまま生きましょう 部門より

eggy 曰く、

近い将来、レーザーを使って人工的に雨を降らせることが可能になるかもしれない。ジュネーブ大学の Jerome Kasparian 氏率いる研究チームが試験を行った (The Guardian の記事本家 /. 記事より) 。

試験が行われたスイス、ジュネーブ湖付近のローヌ川の川岸で、空に向けて 133 時間レーザーを照射し続けたところ、レーザーのパルスが空気中に硝酸の粒子を作り出し、それが糊のように働いて水分子同士が結合、水滴となって再蒸発を防ぐことができたという。まだ雨として降らせるには水の粒は小さすぎるが、研究を続けることで将来的に「モンスーンを和らげたり、洪水を防いだりすることが出来るようになるだろう」と Kasparian 氏は語っている。

中国では既に、国家プロジェクトとして気候を人工的に操作する研究が進められいるが、中国のやり方はドライアイスやヨウ化銀を積んだジェット機や起爆ロケットを打ち上げ、化学物質を散布して空気中の水分を結晶化させるというものである。一方でレーザーを使用した場合、「より正確に的を絞って長時間照射し続けることができるうえ、大量のヨウ化銀を空気中に散布することもない」とのこと。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2011年09月05日 13時10分 (#2014600)

    じつは数年前にレーザーを空に向けて放射して、人口電離層を作ってみたら [zao.jp]と考えたことがあった。手じかに入手できる二酸化炭素レーザーだと、赤外線なので大気中では急激に減衰する。あまり高い場所まで届かない。記事にはレーザーの波長が書かれていないのでわからないけど、133時間連続して(パルスだけど)照射できるのは、冷却機能を持たせた半導体レーザーじゃないかな。

    ちなみにレーザーが大気中を通った後は空気が電離するので、そこを雷が通りやすくなる。誘雷実験はレーザー技術総合研究所 [ilt.or.jp]が行っている。

    • by Anonymous Coward on 2011年09月05日 18時42分 (#2014838)

      >記事にはレーザーの波長が書かれていないのでわからないけど、

      記事からリンクされてる元論文がオープンアクセスになってるから、そっちが読めるよ。
      Teramobileっちゅう、10年ぐらい前に開発された必要機材全部を運送用コンテナに丸ごと詰め込んで可搬性を上げたシステム。名前の由来はTW級(ってもパルス幅短いんで、ワンパルスは0.35ジュールだけど)のレーザーを移動できる、って点から。
      中心波長は約800nm。

      >133時間連続して(パルスだけど)照射できるのは、冷却機能を持たせた半導体レーザーじゃないかな。

      違う。YAG励起のフェムト秒レーザー。
      というか100時間とか200時間ぐらいの連続照射は、実験用レーザーなら普通ですよ。
      #分子分光なんかだと1-2週間積算とかやることもある。

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    • >高い場所まで届かない
      人工衛星の鏡に反射させて戻ってきたレーザーの吸収から大気成分を測定する「みどり」という衛星があったけど、炭素ガスレーザーだったぞ。

      --
      the.ACount
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  • by Namany (19002) on 2011年09月05日 11時30分 (#2014509) 日記

    より正確に的を絞って長時間照射し続けることができるうえ、大量のヨウ化銀を空気中に散布することもない。

    と言ったところで133時間かかるならヨウ素ばら撒いた方が手っ取り早いと思う。
    それに、それだけ待ってたら風で流されないか?

    • Re:133時間 (スコア:4, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2011年09月05日 12時03分 (#2014532)

      日本語の方のタレコミだとわかりにくいけど (誤訳とまで言えるかは微妙だけど) 、原文の方を読むと、

      Records from 133 hours of firings revealed that intense pulses of laser light created nitric acid particles in the air that behaved like atmospheric glue, binding water molecules together into droplets and preventing them from re-evaporating.

      とあるので、133時間の試験を行った記録を分析した、ってだけ。
      硝酸の生成まで133時間かかるってわけじゃない。

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  • 台風やハリケーンの生成を防ぐか、規模縮小できるようになればいいな。
    レーザーを使わなくて、他の方法でももちろん大歓迎。

    今年はアイリーンもゴージャスだったし、12号もたくましすぎた。

    そういやレーザーを避雷針に使うってのは20年以上前に論文か何かをチラ見した気がする。

    でも、無理矢理気象をコントロールしようとするとどこかで手痛い落とし穴に落ちそうな予感。

    • by Anonymous Coward on 2011年09月05日 12時54分 (#2014581)

      東京都の古水瓶、奥多摩湖畔の人工降雨装置はまだ現役なのだろうか

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    • by Anonymous Coward

      > でも、無理矢理気象をコントロールしようとするとどこかで手痛い落とし穴に落ちそうな予感。
      人類はもう落ちてるんでないかな。温暖化ってやつ。
      だったら影響をコントロールするしかない。たとえいたちごっこでもね。
      #昔の本には水爆で台風を吹き飛ばすなんて物騒なことも書いてあったな。

      • 原子力発電も頓挫しそうで、安全な核融合や代替エネルギーも実現しそうになくて、しばらくは火力が盛り返しそうでますます温暖化も進みそうですね。
        でも、一頃ほどCO2削減と騒がないのは背に腹を替えられないからでしょうか。

        自家用車を減らしたり、エアコンを使わないでも良いような家と都市デザインをすればかなりエネルギー節約になるとは思うけど。
        今更そんなのは経済界が許すわけも無いし。
        エコ減税なんてやって買い換えを促進してどうすんだと思ったけどつつがなくやっちゃったし。
        おかげでこの不景気のさなか、多少経済が回って助かってるのも確かだけど・・・

        #茹でガエルはこのまま茹で上がってしまうのでしょうか。

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  • by Anonymous Coward on 2011年09月05日 17時28分 (#2014785)

    自分とこの気候を変えて万事解決とか勘弁して欲しい
    蝶の羽ばきで嵐しが生まれることもあるんだし
    気候まるごといじったらどうなることやら

    人体だって発熱が必要な箇所を無理に冷やしたら
    体のほうぼうに不都合でる

    人に不都合でも星としてバランスとってるんでないの?

    # まぁ捻挫で局部対処が次善策ってこともありますが

  • by Anonymous Coward on 2011年09月05日 18時13分 (#2014817)

    に一瞬見えちまった。

    # とんでもね~もん開発してるな~と。

  • ライヒのラウドバスターを思い出した。
    まあこれはレーザーだから怪しげなオカルト理論は絡んでなさそうだけど。
  • by Anonymous Coward on 2011年09月05日 11時22分 (#2014501)

    > レーザーのパルスが空気中に硝酸の粒子を作り出し

    どうみても酸性雨です。本当にありがとうございました。

  • by Anonymous Coward on 2011年09月05日 12時08分 (#2014540)

    133時間帯祈って雨降らせる事ができるとおもうぜ!

  • by Anonymous Coward on 2011年09月05日 12時15分 (#2014547)

    ヨウ化銀が爆発するようになったら完成だな

  • by Anonymous Coward on 2011年09月05日 13時11分 (#2014606)

    一方イチローは、レザービームでシャワー代わりの雨を降らせた。

  • by Anonymous Coward on 2011年09月05日 17時02分 (#2014769)
    人工降雨の技術そのものは結構前からあるけれど、意図的に雨降らすと世界のどこに影響出るかわからんから運用できないよね。
    それこそ戦争の引き金になる。
    • by TarZ (28055) on 2011年09月05日 17時37分 (#2014794) 日記

      日本は淡水がらみでの国際紛争に巻き込まれるリスクが少なく(←島国なので)意識することが少ないですが、大陸の国々では淡水資源(川や湖、地下水もかな?)の占有や汚染は結構問題になってますよ。一時期、中国企業による日本の水源地の土地買占めなどがニュースになっていましたが、修羅の国ではそんな甘っちょろいレベルじゃない闘いが繰り広げられています。

      現在のところ、人工降雨技術の実効性が今一つだからあまり問題にならないだけで、実効性のある技術が実現したら紛争のタネになるんじゃないかと思います。

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2011年09月05日 19時27分 (#2014868)

    他所で降るはずだった雨を奪うことにはならないんでしょうか

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