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バイオテック

細胞単位での温度測定を可能にする蛍光プローブ 3

ストーリー by hylom
熱いほど輝く! 部門より
tarxz 曰く、

東京大学大学院、奈良先端科学技術大学院大学などの研究チームが、世界で初めて生きた細胞内の温度分布を計測できる蛍光プローブの開発に成功し、実際に生きた細胞内部の温度分布を計測し、画像としてとらえることに成功したとのことだ (科学技術振興機構のリリース中日新聞)。

サルの腎臓細胞を使って62個の細胞の温度分布を解析したところ、細胞核の温度は周囲の細胞質より平均で0.96度高く、細胞分裂に関係する中心体も平均0.75度高かったとのことだ。癌細胞が正常細胞に比べて高温なことは知られており、よって癌の診断に役立つ可能性がありそうだ。

「蛍光プローブ」を細胞内に注射し、その発光時間を調べることで温度を測るという仕組みだそうだ。今後は注射ではなく、細胞が自然に蛍光プローブを吸収する形にしたいとのこと。

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  • by Anonymous Coward on 2012年03月02日 18時43分 (#2110265)

    生体分子の大きさと一桁二桁しか変わらない
    スケールだから、温度をどうやって定義するのかが難しくなる。

  • by Anonymous Coward on 2012年03月03日 12時16分 (#2110622)

    普通の蛍光物質では温度が高いほど蛍光寿命は短くなる(熱振動で励起状態から基底状態への無輻射遷移のバリヤを
    越えやすくなる)。本件では逆に高温で寿命が長くなっている。この分子は無輻射遷移する経路がもともと狭くて、温度が低いほどフランク・コンドン因子(励起状態と基底状態の波動関数の重なりの大きさ:http://en.wikipedia.org/wiki/Franck–Condon_principle)が大きい状態に滞在する確率が大きくなるからだろうか?とするならば蛍光の量子収率は高温でも下がらない?>教えて。この分子に詳しい人。

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計算機科学者とは、壊れていないものを修理する人々のことである

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