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地球

太陽観測衛星「ひので」が太陽極域磁場の反転を捉える 54

ストーリー by headless
寒冷 部門より
774THz 曰く、

国立天文台と理化学研究所の研究者を中心にした国際研究チームの発表によれば、太陽の北極域のみで磁場の極性逆転が起こりつつあることを太陽観測衛星「ひので」が捉えたそうです(プレスリリース時事ドットコムの記事アストロアーツの記事)。

現在の太陽活動は極小期をすぎて上昇しつつありますが、今回の極小期を大局的にみると太陽の北極がマイナス極、南極がプラス極になっており、太陽活動極大期にほぼ同時に反転することが予想されていました。しかし観測によれば、太陽の北極で磁場がほぼゼロの状態に近付いて予想より約1年早く反転しつつある一方で、南極では安定してプラス極が維持されています。このことから、南北の両方がプラス極になり、現在の双極子構造から四重極構造になることが想定されるそうです。

地球が寒冷であったとされるマウンダー極小期やダルトン極小期にも太陽がこのような状況にあったと考えられており、地球温暖化問題の議論に対する影響もありそうです。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 疑問 (スコア:4, 興味深い)

    by Anonymous Coward on 2012年04月21日 16時41分 (#2140188)

    >地球温暖化問題の議論に対する影響もありそうです。

    日本は観測衛星「ひので」を持ち、太陽研究にかけては世界でもトップレベルなのに、なぜ地球温暖化問題では、太陽の影響を過小評価してきたんだろう?

    • by Anonymous Coward
      別に過小評価はしてないでしょ いつだって、影響はあるって言ってたはずだし。
    • by Anonymous Coward

      太陽そのものを研究してる人と地球に及ぼす影響を研究してる人は別なんじゃないか。前者は太陽はわからないことだらけと思ってるし、後者は地球のことはよくわかってると思ってる。

      • by Anonymous Coward

        >太陽そのものを研究してる人と地球に及ぼす影響を研究してる人は別なんじゃないか。

        別じゃないと思うし、片方しかやっていない大規模な研究機関ってないと思う。

    • by Anonymous Coward

      過小評価ではなく
      地球環境学者「CO2によって地球温暖化が進む!」
      →宇宙研究学者「太陽の影響によって氷河期になったりするんじゃないか?」
      →地球環境学者「お前の専門じゃないんだから口出すな」みたいな・・・

      そもそも極点に氷がある状態は氷河期の一状態であるはずなので現在も氷河期らしいですが。

  • by manmos (29892) on 2012年04月23日 2時19分 (#2140791) 日記

    とりあえず、イルカが攻めてこないように、大化の改新を行って、イルカを殺す。

  • by Anonymous Coward on 2012年04月21日 17時07分 (#2140197)

    って内容の文章(立花隆のコラム)が今発売中の文芸春秋に載ってました。
    観測衛星ってたくさんあってどれがどの程度すごいのか素人にはよくわからないですが、
    ひのでは他国の衛星が収集できていなかった高精度のデータがとってこれて、
    そのデータがネットでほぼリアルタイムに公開されることから、太陽に関する
    大量の論文に結びついているそうです。

    データはこちらから。
    http://hinode.nao.ac.jp/sbsc/how_to_use.shtml [nao.ac.jp]

    • Re:「ひので」最強! (スコア:2, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2012年04月21日 18時49分 (#2140234)

      ひのでは元々目指していた性能が非常に高く(難易度の高い偏光観測など)
      それが正しく実装されたため、太陽表面の磁場の活動について大きな進歩をもたらしています。
      # 磁場は太陽表面からのエネルギー放出を考える上でとても重要
      このような、狙い通りに大成功しているプロジェクトが日本でもっと脚光をあびるべきです。

      最近の世間評は、幾つかのトラブル(汗)を乗り越えて帰還した はやぶさ の一人勝ちなのですが……
      # もちろんそれはそれで評価されるべきところもあるでしょうが……

      親コメント
      • Re:「ひので」最強! (スコア:2, すばらしい洞察)

        by Anonymous Coward on 2012年04月21日 21時18分 (#2140283)

        日本人はプロジェクトXのように、失敗やピンチを精神力で乗り越えるような話が好きですからね。乗り越えて達成した成果は素直に認めたいと思いますが、プロジェクト管理の観点ではほとんど完全な失敗ですよね、ああいうのは。

        親コメント
        • by Anonymous Coward on 2012年04月22日 17時29分 (#2140608)

          日本では100%絶対確実に結果がわかっているプロジェクト以外は認められないからね。100%絶対確実にわかっている工学実験とかそもそもやる意味がないんだけど。

          親コメント
          • by Anonymous Coward
            観測結果が100%事前にわかっている観測でも、それまで観測したことがないのなら、検証としての意味がありますよ。
            #前半は同意。
            • by Anonymous Coward

              観測結果が100%事前にわかっている観測は、それまでに一度観測した観測だけだよ。

              一度も観測できていないのに結果がわかるわけがない。

      • by Anonymous Coward on 2012年04月21日 21時39分 (#2140289)

        あかつき「はやぶさだって故障して出世したんだ!」
        IKAROS「...」

        親コメント
    • by Anonymous Coward on 2012年04月22日 18時01分 (#2140629)

      去年の相模原キャンパス特別公開の時にひのでプロジェクトに
      関わる中の人に聞いたのですが、ひのでのレベルの高い観測データのおかげで
      多くの論文が出てきているけど、肝心の自分たちは衛星の管理と次世代機の構想
      など論文以外の雑用的仕事が多く手が付けられない状態だそうです。
      とにかく人手が足りないとこぼしていました。

      その為、日本の衛星だけどデータの分析や論文作成は海外にほとんどを
      取られている状態だとか。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        それが過ぎると問題があるような気もするけど、
        過去には他国の上げた衛星のデータを使って
        論文などを書いてた時期があるはずで…

        まあ他国の研究者が使いたくなるようなデータを
        得られるようになって判った悩みなのかもね
        (嬉しさもある悩みだよね、きっと)。

        私は詳しくは知らないのだけど、データ使用の優先権
        とかはないのかな。大きな予算が必要な加速器の
        実験でも同じような問題は起きてそうだけど…

        • by nim (10479) on 2012年04月23日 12時00分 (#2140997)

          別にデータ自体は即公開されるものだから、
          優先権もなにもないのでは?

          一定期間公開しない、というのは商売なら常套手段でしょうが、
          科学分野ではちょっとありえないのでは?

          親コメント
  • by tanig (11026) on 2012年04月21日 18時47分 (#2140231) 日記

    磁場をプラス極、マイナス極で表すのは始めてしりました。
    N極、S極と習ったしそれしか知らなかった。

    4重極構造って南極、北極がN極(プラス)になって、赤道辺りに2点のS極(マイナス)が出来るのでしょうか?
    プレスリリースの図5bはそう見えますが、観測結果はどうなんでしょう。
    赤道全体がS極(マイナス)になるなら3重極構造か磁力線の形からダルマ構造って呼ぶほうが自然と思います。

    • by rhodamine (32563) on 2012年04月21日 20時22分 (#2140259)

      磁束線がNからSに向かうのは間違いありません.N極を「プラスの磁極」と言う
      流儀はあまり聞きませんが.

      四重極子というのは双極子が二つ合体した構造で,NとSの磁極が二つずつ
      ごく近い距離に接近したものを指します.

      そして,その表現系のバリエーションとして,「双極子を二つ縦につないだもの」
      が同じ磁場を発することが知られています.従って今回の四重極子のS極は
      太陽の中心に位置することになります.

      参考:http://www.f-denshi.com/000TokiwaJPN/32denjk/050elc.html

      原点近傍にある任意の電荷分布,あるいは磁荷分布が発する場を遠方から
      みたとき,それは単極子,双極子,四重極子,...の和で表すことができます.
      これを「多極子展開」と呼びます.

      親コメント
    • 磁束の場合は、電流と違って、素直に、N極からS極に流れているという解釈で良いんでしたっけ?
      (どうにも、プラスとかマイナスとか言われると、電流みたいに実は逆方向なんじゃないかと思えてしまうw)

      --
      通知の設定いじったから、ACだとコメントされても気づかない事が多いよ。あしからずw
      親コメント
      • by Anonymous Coward

        地球は、北極(近辺)がS極で、南極側がN極です。
        例にもれず、実は逆方向なんです。(と混乱させてみる)

        磁束は、N極から出でてS極に戻るって覚えておかないと、内部磁場の方向を考えたとき混乱するよ。

  • by kikki (30639) on 2012年04月21日 17時06分 (#2140196)
    とりあえず地球滅亡のサインでしょうか?
  • by Anonymous Coward on 2012年04月21日 16時22分 (#2140183)

    結論を急がなくてもいい、

    まだよくわからんし、そのうちよくわかるし
    それでも遅すぎると言うことにはならん。

  • by Anonymous Coward on 2012年04月21日 17時23分 (#2140199)

    太陽のモノポール化?

    • by Anonymous Coward on 2012年04月21日 18時11分 (#2140216)

      サンポール化?

           太陽だけに…

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      そういうことではない。
      むしろ多極化。

      • by Anonymous Coward

        地球の磁極が反転する前後の、磁場が弱くなる時期も
        地球表面に現れる磁場はもやもやっとした珍分布になるといいますね

  • by Anonymous Coward on 2012年04月21日 19時30分 (#2140247)

    遠く離れた場所の磁場ってどうやって見るの?

  • by Anonymous Coward on 2012年04月21日 20時58分 (#2140273)
    氷河期にならないようにCO2だしまくるか。
  • by Anonymous Coward on 2012年04月22日 11時20分 (#2140416)

     何でこんなことが起こっているかの原因調査はこれからなんでしょうか。それとも観測のみでここでは原因調査はやらないんでしょうか。
     シミュレーションモデルの構築と検証ぐらいはともかく、対策まではさすがに期待するのは無理だと思いますが。

    • by Anonymous Coward
      対策って何の対策ですか?
      • by Anonymous Coward

        太陽と地球をテコでも使って動かすんじゃないの

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「科学者は100%安全だと保証できないものは動かしてはならない」、科学者「えっ」、プログラマ「えっ」

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