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宇宙

パイオニア・アノマリーの原因が解明される 58

ストーリー by headless
熱 部門より
天文学上の謎とされてきた「パイオニア・アノマリー」の原因が、米ジェット推進研究所(JPL)の研究者らにより解明された。探査機の放出する熱が原因とする説を裏付けるもので、データに含まれる速度変化の要因はすべて説明がつくという(arXiv:1204.2507惑星協会のブログ記事本家/.)。

パイオニア・アノマリーは、太陽系からの脱出軌道上にある惑星探査機パイオニア10号・11号が、太陽の重力から計算される減速量よりもわずかに多く減速している現象。JPLは磁気テープに記録されていたドップラーデータ19年分以上を復元・分析し、探査機の設計図を元に熱放射の3Dモデルを書き起こしたという。それぞれの分析結果を比較したところ、ドップラーデータのアノマリーのうち、パラボラアンテナの裏面で反射した原子力電池の熱によるものが35%、探査機前方に放射された電子部品の熱によるものが45%だったそうだ。残りの20%についてはドップラーデータのノイズや、原子力電池のコーティングの変化により放射される熱が増加したことが原因だという。これらの要素を加えて計算すると、統計上無視できないほどのアノマリーは残らないとのことだ。
この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2012年04月21日 20時05分 (#2140253)

    熱が発生すると減速するのはなんで?

    • by rhodamine (32563) on 2012年04月21日 20時27分 (#2140261)

      探査機の進む方向に赤外線の光子を放射しているので,
      作用-反作用の法則で減速します.

      同じ原理で加速するのが太陽帆船.

      一様な放射なら減速は起こりませんが,放射率の分布で前方に
      放射される割合が多いのでしょう.

      親コメント
      • by haratake (365) on 2012年04月21日 21時12分 (#2140278)

        探査機の進む方向に赤外線の光子を放射しているので,
        作用-反作用の法則で減速します.

        素朴な疑問なのですが、一言で説明できてしまう単純なことがなぜ、
        『天文学上の謎とされてきた「パイオニア・アノマリー」』だったのでしょうか?

        親コメント
        • by firewheel (31280) on 2012年04月21日 21時54分 (#2140293)

          「赤外線放射してるから減速してるんじゃね?」だけなら単なる仮説。
          しかも熱は前方だけでなく四方八方に「ほぼ対称」に放射しているから、単純に
          考えれば「あらゆる方向の放射は相殺されて加速も減速もしない」となるでしょう。

          また特に仮に非対称な熱放射の反動で加速/減速するといってもごく微弱で、帆船として設計された
          わけでもないものが、それが原因で計測しうるほど減速しているとは誰も思ってなかった。
          #「自動車がマフラーから出る排ガスの反動で加速してるんだ!」「んなアホな」みたいな感じかな。
          #排ガスの圧力で加速しているのは事実としても、普通はごく僅かで誤差にしかならない
          #レベルと思ってるから誰も気にしないし計算もしない。

          それを、ひょっとしたら今まで誰もが無視していた「非対称な」熱放射による影響であると考え、
          その仮説を(おそらくは)三次元的な形状も考慮した計算やシミュレーション、或いは実験で裏付けたのが、
          今回の画期的な所だった。

          。。。のではないかと思います。

          親コメント
        • by Anonymous Coward on 2012年04月21日 22時54分 (#2140313)
          つか関連リンクの「パイオニア・アノマリー、解決?」で出てるように3Dモデルの計算上は1年前に解決済みで、今回実データによる検算が終わった、ちゅうこったな。
          親コメント
        • by Anonymous Coward on 2012年04月21日 22時12分 (#2140299)
          親コメント
        • >素朴な疑問なのですが、一言で説明できてしまう単純なことがなぜ、
          >『天文学上の謎とされてきた「パイオニア・アノマリー」』だったのでしょうか?

          分かった後だから言える疑問ですよね。
          一種の後出しジャンケンのようなもので、次に来るのがグー、チョキ、パーのいずれか分からなくても、来てしまえば、誰にでも分かるという理屈と同じじゃないですか?

          --
          通知の設定いじったから、ACだとコメントされても気づかない事が多いよ。あしからずw
        • by Anonymous Coward
          量が確定しない限り、他の方法でも説明できるからです。例えば、修正ニュートン力学は魅力的な解でした。今でも魅力的だと思うけど。
          • by Anonymous Coward

            MONDに不利な実験結果がまた1つ増えたってことでしょ?
            いくら反証が積み重なっても考えを変えないんじゃ単なる妄信。

      • by Anonymous Coward

        ちょっと初歩的な疑問

        作用-反作用の法則って、結局運動量保存則ですよね?
        でも、光子は質量ゼロだから運動量もゼロのような気がするんですけど

        • by i-nak (13217) on 2012年04月21日 21時28分 (#2140287) 日記

          運動量が p = mv で表される、というのはニュートン力学です。
          光速で運動する光子にニュートン力学を適用してはいけません。

          光の質量に関するFAQ [nifty.com]

          親コメント
        • M=E/C2

          親コメント
        • 光子は運動量はあるんだよ。
          もっとも、むしろ運動量のイメージを捨てて抽象化してエネルギーだと捉える方が自然かも。

          親コメント
          • by Anonymous Coward

            運動量とエネルギーは別物ですよね。

            ところで、エネルギーって、物質とも相互変換できるので、そういうもの(もの=物体じゃないですけど)が
            あるという感触があるのですが、運動量って、たんに数式の上でそういうのを導入すると
            計算上便利だから導入してるだけ、というイメージがどうしてもぬぐえません。

            運動量って、いったい何なのでしょうか。たんに計算が便利なために導入された量なのでしょうか。
            それとも、なにかそういうもの(ものじゃないけど)があるのでしょうか。あるとすれば、どんなもの?
            (すくなくとも、エネルギーとは別物なのですが。。。)

            • by Anonymous Coward

              現時点で目の前にボールがある(時刻と位置が決まっている)状況を考えましょう。
              さて、次にボールがどちらへ動くか予測できますか?

              もしボールが上から落ちてきたものであれば、それは下へ落ちていくでしょう。
              もりボールが前から飛んできたものであれば、そのまま自分に当たるでしょう。

              というわけで、
              ニュートン力学では、
              質点の運動はある時刻での位置と質量では決まらないのです。
              その時刻での速度と運動の向きの情報(速度ベクトルで表せる)も必要です。

              そして、運動を考える上では、
              位置と運動量(質量と速度ベクトルの積)をベースに考えると非常に見通しが良く、
              運動量というのは基本的な概念であるという話。

              質量とかだってそういった概念のひとつなわけで、質量はOKだけど運動量はNGというのはちょっと変。
              わかりにくいのは同意だけど。

        • by Anonymous Coward

          じゃあ、ラジオメーターはどうして回るの?

          • 空気が有るから.

            親コメント
            • by Anonymous Coward
              あれって中は真空だったような。
              • by Anonymous Coward on 2012年04月22日 10時36分 (#2140407)

                あれは、光子の運動量ではなく、羽根の表面が暖められることで、
                羽根に衝突した空気分子の温度が上がる(跳ね返るときの運動量が増加する)からです。
                何十年も前にどこかの本で読んだ気がします。「物理の散歩道」だったか、
                「パリティ別冊」のどれかだったと思います。

                と思ったら、Wikipediaにさえそういう話が載ってました。
                http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%82%B8%E3%82%AA%E3%83%A1%E3%8... [wikipedia.org]

                ラジオメーター内の圧力ですが、以下のページによると、「2%くらいの空気が入っている」
                のがちょうどよくて、それより高すぎても低すぎてもだめだそうです。
                http://www.nobuotakahashi.com/regelation/2005/02/post_4.html [nobuotakahashi.com]
                高すぎると空気の抵抗で回らないし、低すぎると空気分子の運動量が十分でないのでしょうね。

                親コメント
              • by Anonymous Coward

                真空ってのは、大気圧より低いという意味でしかない。(0.9気圧でも真空)
                人工に作れる真空は10-11Pa程度で、この圧力下でも1cm3に数千個の気体分子が存在する。

                ほんとに何もない状態は絶対真空というけど、(古典)理論上の存在だな。
                絶対零度と同じく(まだ?)作り出せない。

              • by Anonymous Coward on 2012年04月22日 11時08分 (#2140413)

                > 絶対零度と同じく(まだ?)作り出せない。

                熱力学第3法則によると、絶対零度には到達できません。
                つまり、どんなに技術が進歩しても、絶対にできません。
                一方、絶対真空が到達できないというのは、証明できるでしょうか?

                # もしかして、十分に小さい空間なら絶対真空を作り出せるかも。
                # たとえば、1e-11Paでは1cm3の空間内の分子が数千個、というなら、
                # 1e-11Paで数千分の1cm3の空間を作れば、その中は絶対真空かも。
                # (ポンプの接続口のほうが圧倒的に大きいので無理ですが)。
                # 本当は、地上で到達できる真空度の限界は容器の壁材料の蒸気圧で
                # 決まるから、絶対真空は無理ということになってるけど、蒸気圧って
                # 統計的なものだから、統計が成り立たないような微細な世界では
                # 絶対真空ができちゃったりしないでしょうか。
                # 極端な話、フラーレンを作ってその中は絶対真空です、とか主張できるかな。

                親コメント
              • by Anonymous Coward

                高い山の山頂や飛行機の外は真空なの?

              • by Anonymous Coward

                統計力学が有効でなくなるような微小領域だと、今度は量子論が有効になってきて「絶対真空」というのはありえなくなるんでしょうねぇ
                #極微小領域では仮想粒子・反粒子が生成しては消滅してるとかよく聞きますし

              • by Anonymous Coward

                量子力学的揺らぎによる対生成は無しにできる?

              • by mickie (42685) on 2012年04月22日 16時25分 (#2140551)

                通常私たちが観察できる空間中の真空はおそらく無理です。
                その真空にして保持している容器の原子が昇華するエネルギーが、
                どんなに頑張っても無限大にはならないはずなので、真空にはならないと思います。

                あと、完全に真空ってことはエントロピーはどうなるんでしょう。
                エントロピーが0ってのは工学的には無理だと思いますが。

                親コメント
    • Re:原理を教えて下さい (スコア:2, おもしろおかしい)

      by Anonymous Coward on 2012年04月21日 20時20分 (#2140258)

      ほら、夏の暑い日はみんな動きが緩慢になるだろう?つまりはそういうことだよ。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        パイオニアだけでなくソニーやシャープも夏が暑いから減速しちゃったんですか?

    • by Anonymous Coward

      物体は熱を持つと電磁波を放射します(黒体輻射、この場合は赤外線かな)
      普通は四方八方あらゆる方向に出るので速度に影響はないのですが、探査機本体より太陽側にパラボラアンテナがあるので太陽側に放射された電磁波の一部がパラボラの裏面に反射して太陽と反対側に向かいます。
      これにより放射全体としては太陽と反対側に多く出るので探査機は太陽方向の(微弱な)加速度を得る・・・ということかと。

  • by Anonymous Coward on 2012年04月21日 20時19分 (#2140257)
    今頃は神が星々柄の書き割りの向こう側で
    「何も知らんで愚かな人類どもめ」
    などとほくそ笑んでいるものと想像します。

    // 戯言なのでAC
    • by Anonymous Coward

      「神は沈黙せず」かよ。
      #あれは駄作だったな

  • by Anonymous Coward on 2012年04月21日 20時29分 (#2140263)

    史上初の光子ロケット推進まで実証しちゃったと。
    すごいもんだ。

    • 光圧そのものは、日本の探査機「はやぶさ」や「イカロス」でも、既に利用されてますが、打ち上げた順序で言えば、文字通り、「パイオニア」になるのかもですね。

      --
      通知の設定いじったから、ACだとコメントされても気づかない事が多いよ。あしからずw
      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2012年04月22日 0時39分 (#2140336)

        光圧利用の最初の例は1962年打ち上げのマリナー2号です。
        1つ前のマリナー1号も同じ設計でしたが打ち上げに失敗しました。

        親コメント
      • by Anonymous Coward

        太陽の輻射圧を観測するのは珍しいことじゃありません。
        静止衛星のMTSATですら姿勢制御用のソーラーセイルがついてます。

        今回のパイオニアのように自前の燃料(?)で速度を変えたのは初めてじゃないかな。

  • by Anonymous Coward on 2012年04月21日 20時33分 (#2140264)

    惑星探査機のようなものは、光子の放射方向を進行方向の逆にすればいいわけですよね。
    より少ないエネルギーで移動できると。

    • by kikki (30639) on 2012年04月21日 21時17分 (#2140282)
      パラボラアンテナの焦点位置に原子力電池を置くのが一番効率的ということですね。
      親コメント
      • by Anonymous Coward

        発熱させるだけでよい推進装置? 推進装置の構造が非常に単純化でき、故障する可能性が極めて少なく、半永久的に使用可能な、(取扱が簡単かどうか分からないけど)理想的な推進装置ですね。放射性廃棄物の最終処理に最適かも。

        • by Anonymous Coward

          放射性廃棄物の最終処理に最適かも。

          打ち上げに失敗すると、放射性廃棄物を拡散させるだけだね~

        • by Anonymous Coward

          核弾頭搭載ロケットですか。いやダーティボムか。
          地上用でなく宇宙空間用ってだけで兵器と何が違うのだろうか。

          • by harry_k (45285) on 2012年04月22日 5時27分 (#2140370) 日記

            核爆発させなければ核弾頭とは言えないし、
            あえて核物質を拡散させる機構を持たなければダーティーボムとも
            言えないと思います。

            事故時の安全性の問題はあるにせよ兵器とはちがうかと。

            --
            3羽そろえば毒を吐く
            親コメント
  • by Anonymous Coward on 2012年04月21日 23時27分 (#2140318)

    何度か「ついに解明される」というのを聞いた気がする

    • by Anonymous Coward

      仮説が論理的に提示されたとき、
      シミュレーションで検証されたとき、
      実測値と変わりないことが確認されたとき、
      などなど
      別に何度あっても不思議でもなんでもないが?

      • by Anonymous Coward

        「 オレはようやく登りはじめたばかりだからな。 このはてしなく遠いパイオニア・アノマリー解明の道をよ」

        ってことですね。

        • by Anonymous Coward

          いや、どの解明もすべて「登りきった後」に相当するから、「登り始めたばかり」という感傷は誰も持っていない。

  • by Anonymous Coward on 2012年04月22日 8時03分 (#2140381)

    パイオニアアノマリーを元に、新しい重力論やら宇宙論やらが展開したら面白いのにな~と思ってた。
    #傍観者(ちょっとそっち方面に興味がある無関係者)だからいえるのかもしれないけど(笑)

    • by Anonymous Coward

      暗黒物質にしろ宇宙竜巻にしろ、未知だからこそのワクワク感だから
      既知の理論で説明されると(無関係者的には)面白みが失せる

      フライバイ・アノマリーも似たようなもの?あっちはもっと大きな力が必要か?

      • by Anonymous Coward

        ティコ・マグネティック・アノマリーみたいな展開を期待したい

    • by Anonymous Coward

      修正ニュートン力学として、展開はしているし、相対論まで拡張されている。

      パイオニアアノマリーが死んでも、太陽系スケールの外で、修正ニュートン力学を持ち込むという余地は生きているから、まだ面白い。

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