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NASA

OSC、アンタレスロケットの初打ち上げに成功 24

ストーリー by reo
安かろう 部門より

ある Anonymous Coward 曰く、

オービタル・サイエンシズ社 (OSC) は 21 日、国際宇宙ステーション (ISS) への物資補給用に開発していたアンタレスロケットの打ち上げ試験に成功した (OSC のプレスリリース, sorae.jp の記事, 本家 /. 記事より) 。

アンタレスは NASA との商業軌道輸送サービス (COTS) 契約に基づき、元々トーラス II として開発されていた二段式の液体ロケットで、一段目に旧ソ連で開発され死蔵されていた NK-33 エンジンを使用するなど、既存コンポーネントを活用しての低コスト化を図っている。当初 2011 年の打ち上げを目標としていたが、相次ぐ打ち上げ延期を経て、今回アメリカ東部夏時間 4 月 21 日 17 時 00 分に初打ち上げを達成した。

今回打ち上げられたのはシグナス宇宙船を模したウェイトと 4 機の超小型衛星。6 月ごろには、シグナス宇宙船の実機を搭載した、ISS への補給ミッションが開始される見込みだという。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2013年04月23日 14時42分 (#2368952)

    第1段エンジンのAJ26-58は液体酸素とケロシンを推進剤とする二段燃焼サイクルのロケットエンジンです。
    AJ26-58は米エアロジェット社の型番でそもそもは旧ソ連製NK-33。
    NK-33は1960年代末から1970年代初頭にかけてソビエト連邦のクーイブィシェフ・エンジン工場によって開発、生産されました。
    アポロの対抗馬、失敗した旧ソ連N-1ロケットのエンジンNK-15の改良版がNK-33です。
    つまり3~40年前に開発されたエンジンで倉庫に150基も放置保管されてました。
    今でも一流品で今更ひっぱり出してきてそのうち数基は新たなエンジン製造権込みで米エアロジェット社に売却。
    そのエンジン使って作ったのが民間企業による商用打ち上げロケット、アンタレスです。
    日本のGXロケット初期案で保管されているNK-33を買い付けて使用する案がありましたが、売買契約を先に結ばれてしまったため断念しています。
    コンピューターによる設計や解析が遅れていた時代の旧ソ連でこの高レベルは水準のロケットエンジンが作られていたのは凄いと思います。

    • このNK-33エンジンっていうのは液酸・ケロシンでは世界最高の性能らしいんですが、どうもN-1向けにこれを設計したクズネツォフ設計局のロケットエンジンでは最初の成功した打ち上げだったそうで。おめでとうございます、と言いたいけれども誰が生き残っているんだろう、っていう宇宙開発ならではの悲しみ。

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    • by Anonymous Coward on 2013年04月23日 15時50分 (#2368991)

      アンタレスの第1段はAJ26-58ではなくAJ26-62ですね。
      AJ26系はまとめると下のような感じになります。

      AJ26-58:K-1第1段の両サイド(NK-33)
      AJ26-59:K-1第1段のセンター(NK-33)
      AJ26-60:K-1第2段(NK-43)
      AJ26-61:?
      AJ26-62:アンタレス第1段(NK-33)

      AJ26-61についてはAIAA-2000-3840 [aiaa.org]に記載があるらしいですが、見れる環境にないので詳細はわからないです。

      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2013年04月23日 15時16分 (#2368980)

      RD系とかも高性能だもんね。
      どちらも基本酸素リッチの二段燃焼方式だと思うけど、
      冶金学が発達してたんで酸素リッチな雰囲気中でも耐える素材により実用化ってことですよね?

      なんでソ連って冶金学が発達してたんですかね?

      ##確かにチタンとかよく使ってるイメージあるけど

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2013年04月23日 15時50分 (#2368993)

        >なんでソ連って冶金学が発達してたんですかね?
        寒い所なんで、低音脆性の関係じゃないかな。

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        • by Anonymous Coward on 2013年04月23日 17時23分 (#2369060)

          別に寒いとこに限定されてもいないような…

          コーカサス地方 [wikipedia.org]とか金属資源が豊富で、歴史的にも古くから金属製品の産地であったようですよ。

          材料自体とは違いますが、製鉄の省エネ設備のコークス乾式消火設備(CDQ) [nssmc.com]とか旧ソビエトの技術を導入したものですし、1970年代のソ連の重工業は全体的にレベル高かったんじゃないですか。
          # いまだに欧米でもあんまり普及していない省エネ設備をソビエトが最初に作っていたというのは面白い
          # 例によって普及可能レベルの実用技術に持っていったのは日本ですが

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      • by Anonymous Coward

        ニコライ2世の頃からの大砲厨なんですよね。

      • by Anonymous Coward

        そりゃ金かかってるもの。
        RD170は試作エンジンを数百機つくって試験してるしな。
        それだけトライアンドエラーを繰り返せば、難しいものでも実用化できるでしょう。

    • by Anonymous Coward

      こんなお買い得品は二度と出ないだろうなぁ。

  • by Anonymous Coward on 2013年04月23日 14時43分 (#2368954)

    > 二段式の液体ロケット
    一段目は液体だけど二段目は固体だよ。

    • by Anonymous Coward on 2013年04月23日 14時53分 (#2368963)

      ですね、2段目は固体ロケットのキャスター30です。
      「二段燃焼サイクルロケットエンジン」と「 二段式ロケット」を混同しているように見受けられる。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        タレこみ子です。どこかで全段固体のトーラスIと違って液体、と聞いて何故か全段液体だと勘違いしていました。自分で貼ったソースにも2段目は固体と書いてました。失礼しました。

  • by Anonymous Coward on 2013年04月23日 20時47分 (#2369192)

    オープンソースコミュニティ
    かと思った

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あつくて寝られない時はhackしろ! 386BSD(98)はそうやってつくられましたよ? -- あるハッカー

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