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サイエンス

共有結合の様子を写真に撮影 25

ストーリー by hylom
そのまんま 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

高校の化学の時間にならったはずの共有結合。ベンゼン環の図を書いたり、電子の数を数えて結合の仕方を答えたり、なんていうのがテストで問われたりしたような気がするが、その様子を実際に原子間力顕微鏡法で撮影した写真がGIZMODOで紹介されている。確かに図の通りである。

その昔、大学(の基礎科目)で「高校で教えられた化学の結合は正確なものではない」と言われ確率論と波動関数の説明をされたところで私の化学人生は残念ながら終わってしまったが、これは意図的にこうなるように撮影したのだろうか。よく分からないがとりあえずちょっと感動した。

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  • by yonghwi (38590) on 2013年06月11日 14時23分 (#2398980) 日記

    変なところにコメントつけてすみません。。。

    その昔、大学(の基礎科目)で「高校で教えられた化学の結合は正確なものではない」と言われ確率論と波動関数の説明をされたところで私の化学人生は残念ながら終わってしまった

    あなたは私ですか(笑)。
    波動関数が何かの説明もそこそこに計算から入っていってしまって
    訳分からないまま化学人生が終わってしまう場面が瞼の裏にとてもリアルに映し出されます。
    量子力学の導入って、それまで高校で習ってきた物理の概念、人生経験のすべてを
    完全にひっくり返されるものすごい大事件のはずなのに、
    化学屋さんはなぜあんなにスラリと流して「受け入れるべきもの、大前提」として
    計算を始めてしまうのか。

    たぶん、高校で力学が優秀だった学生ほどここでつまづいて先に進めなくなっちゃうんじゃないかなぁ。
    位置が不確実だなんて、考えたことないし。

    二重スリット実験から始まって、
    不確実性、干渉、観測のような独特な概念を導入し、
    そのための便利な波動関数の導入、
    でも便利なだけで「意味がわかってて使ってるわけじゃない」ことなど、
    先入観をひっくり返し、かつ量子アレルギーにならないための
    ディスカッション形式の講義が数回あって
    初めて計算を始められると思うんだ。

    • それを言ったら, 高校のころにp軌道の図を見たときに終わっちゃいそうな. それとも最近は高校じゃs, p, d軌道とか出て来ないんでしょうか?

      親コメント
      • 高校の教科書や授業ではs、p、d軌道とかは習わないですね

        ただ受験参考書では軌道についての記述が書かれたものがあります。
        その中にはロング、ベストセラーのものもあるので軌道について知っている高校生も
        それなりの人数でいるかも知れません。

      • by Anonymous Coward

        軌道って言葉にも問題があるんですよね。

        電子軌道 [wikipedia.org]

    • by Anonymous Coward

      そこを通過できるのって、意味もわかるしそれの数式での表現もわかる、もしくは意味なんぞ気にせず数式だけ機械的に解くことに耐えられる、という人なんじゃなかろうか。
      意味を気にしはするけど、それと数式の対応が理解できない人はそこで躓く、とか。
      #自分のこと。

      • by Anonymous Coward on 2013年06月11日 15時53分 (#2399045)

        もしくは意味なんぞ気にせず数式だけ機械的に解くことに耐えられる、という人なんじゃなかろうか。

        なんてネガティブな表現なんだ。

        実際、言わせてもらえば、新しい概念を稚拙なりでも理解して受け入れて進むことが出来る能力が求められます。ようするに適応力。すべてを理解しないと一歩も進めないようだと、世の中何も出来ません。学問もそう。むしろ、全体のごく一部だけを理解して進めなくてはいけないのが、学問なり社会の実情です。

        理解の程度が低くてもその範囲内で理解して、嘘でもインチキでも自分なりにかみ砕いて理解して、そして次の理解のステップを積み重ねていくのが大切です。理解、学習、研究とは取捨選択の積み重ねです。その取捨選択の「選び方」がその人の才能なりセンスだと思ってます。
        捨て方が大切。理解の段階を進めるにはこれが必ず求められます。

        中学・高校までの学習は良くも悪くも初等教育として考え抜かれたステップバイステップでの学習なので、そういう適応力が求められることはありませんがね。その意味で、中学・高校の学習のルーチンに染まりきってしまうとなかなか大学教育や実際の学問の荒波に耐えられなくなる。もっとも、耐える必要もありませんが。耐えたい人だけが耐えれば良い。それが大学での学問。

        とにかく、「これはもっと難しいことなんだ、もっと深い概念なんだ」「だから判るまで進めない」と一歩も進めないのが一番最悪です。壁にぶち当たったときに壁を突破する方法は一つではありません。とりあえず先に進む事が出来るのも重要な才能です。

        学習の過程においてはそいう判らないけど進むというストレスが常につきまといます。自分の学習の方向性が間違っているかもしれないというストレス。有限の時間で成果を上げなくてはいけないストレス。

        無論、目的と好みに応じて必要とする理解の段階が異なりますし、大学でしたら教育の過程で求められる理解のレベルと目的と自分の目的が合致してないことも多々あると思います。そして、研究室でも指導教官との目的意識の差なども。

        とにかく、手持ちの札で最高の仕事をしましょう。それしかありません。壁に対して正面から突破できないのならば、別の方向から壁を越えるべきですし、振り返ればあとで判るようになります。山に登る理由もが分からなくても、理由も無く機械的に何度も山を登っていればそのうちに山に登るのにも慣れて、視野が広がって山の景色のすばらしさに気がつくことも出来るようになります。山に登る理由を考えるのはその後でも良いのです。

        親コメント
        • by Anonymous Coward

          わからなくてもとりあえず進んでみて
          振り返って眺めると理解できるってこともあるので
          その時点で完璧にわからなくても次に進んでみるのも大切だと思う。

      • by Anonymous Coward

        そこを通過できるのって、意味もわかるしそれの数式での表現もわかる、もしくは意味なんぞ気にせず数式だけ機械的に解くことに耐えられる、という人なんじゃなかろうか。

        小学校の、分数の割り算の計算を思い出してみてください。
        自分は後者だったから躓かなかったなあ。

    • by Anonymous Coward

      分子より大きい世界は、古典的粒子論で十分なんじゃね。

  • by Anonymous Coward on 2013年06月11日 14時08分 (#2398971)

    http://www.t.u-tokyo.ac.jp/public/pdf/release_20101104.pdf [u-tokyo.ac.jp]
    違いがよくわからない。詳しい人、解説をお願いします。

    AFMで原子レベルの撮影ができたことに価値があるの?

    • by phason (22006) <mail@molecularscience.jp> on 2013年06月11日 15時07分 (#2399010) 日記

      リンクを張られている記事は(走査型)透過電顕ですので,原理がだいぶ違います.
      (走査型)透過電顕は電子線を非常に細く絞って薄膜状のサンプルに照射し,通り抜けてくる電子を観察することでその電子線の当たった位置にどの程度の散乱源(主に電子)が居たかを検出します.そのため電子数の少ない軽原子ほど見るのは難しく,水素を見るのは大変なことです.

      一方,今回の論文で出てくるのは走査プローブ顕微鏡(SPM)という系列のもので,先の尖った針をサンプル表面に近づけ,そこに生じる何らかの相互作用を検出することで表面の凹凸やら物性変化やらを検出します.

      SPMの中でも代表的なのが,トンネル電流を使う走査トンネル顕微鏡(STM)と原子間力顕微鏡(AFM)です.
      STMは,導電性の基板の上にのせた分子などに導電性の針を近づけると,両者が接触する寸前にトンネル効果で微量の電流が流れる&電流量が針とサンプルの距離に対し指数関数的に減少する,というものを使います.このため,電流が一定になるように制御すれば,逆にサンプルの高さを高精度に測定することが出来ます.
      STMで分子を見る場合,見えるのは実は分子の形状では無く,(フェルミ準位近くの)分子軌道の形状です.量子化学で取り扱われているように,分子内の電子は「軌道」と呼ばれる特定の形状に広がって存在しています(各軌道には,電子は2個までは入れる).STMではこの「軌道」の形状をダイレクトに観察することが出来るという利点がありますが,逆にフェルミ準位近傍の軌道の形以外は見えにくい,という欠点もあります.

      例えば
      http://www.chem-station.com/blog/2011/09/post-288.html [chem-station.com]
      の最初の図を見ていただきたいのですが,分子自体は右下に重ね書きされたような形状なのですが,STMで観察しやすいのはHOMO(電子が詰まっている軌道の中で一番エネルギーの高い軌道)であるとか,LUMO(HOMOより一つエネルギーが高い,電子の入っていない軌道の中ではエネルギーが一番低い軌道)になります(図の左端とその隣).
      HOMOやLUMOは化学的には非常に重要なためこれらが見える事は大変素晴らしいのですが,見てわかる通り,実際の分子内の結合とはだいぶ見え方が違います.
      特にこの図に示されているような縮環系の芳香族分子(ベンゼン環などがいくつも繋がった分子)ではHOMOやLUMOの形状と分子内の実際の結合との見た目の違いが非常に大きく,STMで見えてくるHOMOやLUMOの図から分子の構造を見極めるのが難しくなります.
      HOMOやLUMOから遠い軌道も一応見えないことは無いのですが,それが実際にどう見えるか?と言う部分を厳密に扱える理論は完成していませんので,「見えた像」が実際にどういう分子の構造に対応しているのか?という部分の解釈には怪しさが残ります.

      トンネル電流を使うSTMに対し,AFMは原子が別の原子に近づいた時に生じる力を検出して表面形状を調べます.かつては針をサンプルに押しつけ,近づきすぎた原子同士が反発する力を検出していたのですが,これだとサンプル表面に強い力で押し当てられた針がサンプルを破壊してしまう,と言う問題がありました.
      これを解決するものとして,最近はノンコンタクトAFM(nc-AFM)と呼ばれるものがだいぶ発展してきています.このnc-AFMというのは,原子がだいぶ離れたところで働くファンデルワールス力などの弱い引力を利用したものです.針をサンプルに近づけていくと,ある程度遠い位置でまず引力が働きます.これを高精度に検出することでサンプルとの距離を測定するわけです.
      #針先を振動させておき,力がかかるとその共鳴周波数がずれることを利用する.

      AFMでは原子そのものや,その周囲にいる電子による反発力の和を検出することが出来ます.このため,分子で言えば全電子の密度の和(HOMOだけでは無く,電子の入っている全部の軌道の和),のようなものを見ることが可能となります.この「全部の電子の和」は,いわゆる昔から図で書かれてきた化学結合とほぼ同じようになりますので,nc-AFMで高分解能の測定が出来れば,見えているものの中でどんな場所に結合があるのか?がくっきり見えるわけです.
      これが威力を発揮するのが前述の縮環系芳香族分子です.STMでは分子全体に広がったHOMOやLUMOの奇妙な形状しか見えないのですが,nc-AFMならその中でどんな位置に結合が居るのか,がよく見えるため,実際の分子の形状をはっきりと決定することが出来ます.

      じゃあ今回の論文はそうやってnc-AFMで結合がはっきり見えたのが凄いのか?というと実はそうではありません.nc-AFMでの結合の可視化は数年前に既に成し遂げられたものとなります.
      じゃあ今回の論文の見所は何か?と言うと,そうやって分子の形状をくっきりと可視化したものを使って,化学反応の道筋を推定できた,と言う部分になります.
      三重結合を多数持つ分子を加熱すると,分子内重合反応が起こって縮環系の芳香族化合物となります.STMだと出来上がった分子がどんな構造なのかがよくわからない(ぼやっと広がったHOMOやLUMOしか見えない)のですが,nc-AFMを使うことでどんな形状の分子なのかがしっかり決定でき,そこから反応の道筋も推定できたよ,と.
      #反応の過程そのものを見たわけではありません.熱処理の前後の物質を,それぞれ別に観察しています.

      まあ現時点では適用可能範囲は非常に狭いのですが,「新しい観察方法を使うことで,他の方法ではよくわからなかったことを解明できた」とい点で大きく取り上げられたという感じでしょうか.

      親コメント
      • > その一:HOMO,LUMO

        出た当初に調べたのですが…
        この件のおおもとの論文は Phys. Rev. Lett. のこれ
        http://prl.aps.org/abstract/PRL/v107/i8/e086101 [aps.org]
        であると思います.別刷りを取り寄せたわけではないので確証ないのですが,この論文では,電子軌道の対称性の識別をした.すなわち,sigma like なものと pi like なものを観察仕分けた.という論文だと思います.画像を見てもそういう気がします.
        それが引用していくうちに
        http://www.dvice.com/archives/2011/08/this-is-an-imag.php [dvice.com]
        ホモルモ展開していくわけですが,電子で占有されていないものを像にして観察するというのがおかしいような気がします.
        いかがでしょう.
        AFM,STM だとできるのだよ.みたいな記事あればあわせてご紹介いただきたく.

        > その二:軌道,あるいはオービタル

        まあ,先生おわかりになってると思うのですが,こういう像を“電子密度分布像”と呼ぶのか integral x*(r) x(r) dr と申しますか,波動関数の複素共役(?)との全空間での積分と申しますか.
        ともかく,“電子軌道像”とスラっというと論議を醸し出すことがままあります.
        なにか,いい案,いいコメントいただければと思います.

        宜しくお願いいたします.

        親コメント
        • >この件のおおもとの論文は Phys. Rev. Lett. のこれ
          >http://prl.aps.org/abstract/PRL/v107/i8/e086101
          >であると思います.

          高解像度でHOMO-LUMOの観察をやった,という論文はこちらでは?
          http://prl.aps.org/abstract/PRL/v94/i2/e026803 [aps.org]

          #pentaceneのHOMOとLUMOをSTMで見た,という図のreferenceとしてはこちらが引かれていたと思いますが.

          >電子で占有されていないものを像にして観察するというのがおかしいような気がします.

          STMでLUMOを見る,というのは良く行われていることだと思いますが……

          HOMOを見る場合は,分子側から針側へ電子が移動するようにバイアスをかけますから,行き先は常に空(針の空の準位),出発点は分子のHOMOになります.移動できるのは針先の軌道がHOMOと十分大きな重なりを持った時ですから,HOMOの形状が見える.
          LUMOを見る場合はバイアスが逆向きになりますから,出発点は常に埋まっている(針の占有準位),行き先は分子の空準位(=LUMO)となる向きに電子が移動します.針先の軌道と分子のLUMOの重なりが大きい時に電流が増えるため,LUMOの形状が見える.

          もちろん実際には導電性基板の軌道とそこに乗せた分子の軌道とのカップリングが入ってくるんでごちゃごちゃするんですが,間に絶縁体の薄膜を挟むことで分子軌道が分離・独立し,きれいにHOMOやらLUMOが見える,ってのが前述のPRLの論文です.

          >電子軌道像

          ・nc-AFMの場合(の斥力項)は全電子密度(波動関数の二乗,の和)から来るもので,軌道の像そのものでは無い.
          ・STMの場合は(針側の準位をのっぺりしたものと考えれば)サンプル側の軌道(サンプルの波動関数と探針の波動関数との積だが,探針側がのっぺりしていればそちらは定数としてくくり出せる)そのものの像(ただし,基板の軌道が混ざってくることが多い)

          という事でよろしいでしょうか?

          親コメント
      • by Anonymous Coward

        リンク先の
        http://www.chem-station.com/blog/2009/08/post-109.html [chem-station.com]
        http://www.chem-station.com/blog/2010/08/post-176.html [chem-station.com]
        とかも見ると、この分野の可能性がちょっと見えてくるかも。

    • by rhodamine (32563) on 2013年06月11日 14時57分 (#2399001)

      上のリンクで見えているのは原子ですが,今回の報告では価電子が見えています.

      親コメント
    • by tamanegi (38323) on 2013年06月11日 15時02分 (#2399005) 日記

      「化学結合」を見える形にしたってのに価値があるんだと思う。
      概念としては当然すぎるくらいのノリで存在してるし、誰も疑ってないけど、
      実際に見たことはなかったから。多分。

      そのリンクの奴も(水素の)原子核の位置(実際に測定してるのは電子かな?)がわかる
      ようになっているけど、原子と原子の間の結合が見える形にはなってない。

      というか、普通に考えれば原子核を見ても原子核の位置しかわからないし、
      電子を全体的に見たとしても化学結合に関わる電子ってそんなに多数派じゃない
      (水素が作る共有結合は微妙かも)から、電子を見ても普通は結合を見てるって感じには
      ならず、原子核周りにいる多数派が見えて、結局原子核の位置がわかるだけだと思う。

      今回のコレは非接触型のAFMで原子間力(vDW力…と言うより分散力というほうがいいのか)で
      見てるんだと思うんだけど、今回はサンプルにπ結合系なものをつかってるとこがポイント
      なんだと思う。π電子が多くいるところとか共役してるようなところは分散力が大きくなるから、
      (詳細略)それをうまく測定してやることで、ある意味結合の位置を測定することができる、
      ってことな気がする。絵で明るいところはよりπ電子が多く集まってるところで、理論予測、
      計算結果とも一致すると思う。

      ついでに、逆に言うと今回の方法であらゆる結合を見えるってわけではないはず。
      この方法ではσ結合は厳しいんじゃないかな。

      # 本文読んでない上に専門からはちょっと遠いけどID
      # 自分のコメント間違っていてもきっとphasonさんがなんとかしてくれるwww

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2013年06月11日 14時45分 (#2398991)

    DNAの写真をこれくらいの解像度で撮れたら
    X線解析の写真からモデルを理解するしか
    なかったワトソンとクリックも吃驚なんだろうな。

    2012年に原子間力顕微鏡でDNAを撮影に
    成功していますがここまでくっきりではなかった。
    http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2012/130219_1.htm [kyoto-u.ac.jp]

    • by Anonymous Coward

      > X線解析の写真

      X線「回折」

      かな。

      • by Anonymous Coward

        「X線結晶構造解析」だから解析であってる。

        利用する物理現象は回析だが。

  • by Anonymous Coward on 2013年06月11日 15時18分 (#2399019)

    そもそも共有結合の定義が謎なんですけどね。
    有機化学者の回答も「定義できない、量子化学のほうで定義してくれ」というばかりです。
    ゼロイチで結合有り、無しなんていえればどれだけ楽な概念か・・・。

    あと勘違いしている人多そうだけど確率論や波動関数で"現象を表現してるだけ"であって
    自然界がそのようにできてるわけではないのですよ・・・多分。

    • by johnsco (22457) on 2013年06月11日 17時33分 (#2399143)

      > とりあえず,共有結合について

      ざっと調べたのですが,ドンピシャの解説をしてるサイトはないです.
      が,
      ・ある電子と原子核の相互作用は原子核と電子の引力となって,いわばイオン結合的なものとなる.
      ・ある電子と別の電子の相互作用はマイナス電荷の粒子とマイナス電荷の粒子だからクーロン反発力となる.
      ・だけど,一電子近似でシュレーディンガー方程式をといていくと,ある電子とまたそのある電子の相互作用の項が出てくる,
      この最後の項目が共有結合の源です.わたしの解釈ですけど.
      ちなみに“ある電子とそれ自身の相互作用”という言葉はファインマンの“ご冗談でしょうファインマン先生”かその続編に出てきます.
      これを交換相互作用.あるいは交換積分と呼んで差し支えないような気もしますが,ちょっと正確性に確信がもてません.

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      >確率論や波動関数で"現象を表現してるだけ"であって
      >自然界がそのようにできてるわけではないのですよ

      どういうこと?
      たとえば確率論に従ってること自体は測定できるし、波動関数そのものも観測できるよね?(位相そのものは見えないけど)
      #特に原子ガスのBECなんかだと、波動関数(の二乗)を光学的に見る事だってできるわけで。

      • by Anonymous Coward

        現象の表現は(永遠に)近似だってことですよ。
        ニュートン力学然り
        相対論然り。
        目的の用が足りる近似ならそれでよいわけだが
        本当にはどうなってるかは誰も知らない。

      • by Anonymous Coward

        絵にもかけない美しさ

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海軍に入るくらいなら海賊になった方がいい -- Steven Paul Jobs

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