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「臨死体験は心停止後の脳活動の結果」との研究結果 68
ストーリー by hylom
覚醒 部門より
覚醒 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、
死の淵にて人が体験する臨死体験は、心臓が停止した後に発生する脳の活発な活動が関係しているかもしれないとする研究が発表された(AFPBB News、本家/.)。
心停止から蘇生した人々のうち2割が臨床死状態において視覚的な経験を報告しているとのこと。臨死体験をした人々の多くが圧倒的な安らぎや心の平和を感じたり、先が光に溢れるトンネルの中にいたり、愛する人と再会したりといった似たような経験を報告するという。このときの脳の状態を調べるべく、米ミシガン大学の研究チームはラット9匹を安楽死させ、その際の脳の活動を記録した。その結果、心臓停止直後から脳の活動は著しく活発になり、30秒程に渡りこれが継続したとのこと。脳は一種の「超活動」状態に入るとのことで、これが臨死体験を引き起こしている可能性があるという。
実験はあくまでラットにおけるものでありそのまま人間に当てはめることはできないが、臨死体験とはこの超覚醒状態に入った脳の活動と、その活動の意味を理解しようとする脳の働きであると考えられ、一種の強烈な夢を見ている状態に近いのではないかとのことだ。
単純に知りたいのですが (スコア:4, 興味深い)
もちろん、解明はこれからなんでしょうけど
ひょっとすると
"どこか"に"何か"を伝える時間でも必要なんでしょうか
shutdownから20もしくは30秒プロセスの終了(とディスクへの反映)を待ってからsynch3回が必要みたいな...月遅れのお盆と飲んでいるのを言い訳にして
Re:単純に知りたいのですが (スコア:4, 興味深い)
AFPBBのほうに論文著者の推測が書かれている。
心停止中の酸素の減少、または酸素とブドウ糖の減少によって、意識的過程の特徴である脳活動が刺激される可能性が、この研究で示された。
また、
同様の結果は、窒息状態のラットの脳活動にもみられたという。
心停止に反応したんじゃなくて、
「血中の酸素とぶどう糖減ってる⇒循環系に異常があるみたい
⇒やっべ何とかしないと⇒興奮(⇒事態打開)」って流れかね。
生きてる最中なら、興奮することで手足をばたつかせて窒息状態から抜けられていた、とか。
柔道の絞め技とかで「オトされる」と気持ちいいらしいですね。臨死体験みたいなものなんでしょうか。
Re:単純に知りたいのですが (スコア:2)
これが単純に、心停止前後、もしくは心停止前の"電力供給"のキャパからして心停止後30秒までの供給(≒余裕)があったと解釈すべきなのか
それとも"別の解釈"があってもいいのか...
# と月遅れの...もういいか
もし、たまたま供給に余裕があったからとするなら
人間の場合は、30秒よりもう少し供給分に余裕があって、臨死体験などに幅が持たされることになるとか...
#人間の場合、脳が大食い故、共有が多くても
#結局30秒前後なのかもしれませんけど
Re:単純に知りたいのですが (スコア:2)
臨死体験が不思議なのはその神秘性よりも、患者の見るイメージが学歴職歴宗教などの影響を受けずほぼ共通だということだ。夢とは明らかに違う。遺伝子に刻まれた種としての人類共通のイメージでもあるというのだろうか?
Re:単純に知りたいのですが (スコア:2)
つまり人間には極度の酸欠の際に働く「エマージェンシー回路」を造る遺伝子が予め仕込まれていて、それらは記憶や思考を司る神経回路とは別に生まれつき形成されるわけだ。ただそれを調べるには人体実験をしなければならない、殺すとまではいかないがニューロンの大半を失わずに済む実験などあるのだろうか?
Re:単純に知りたいのですが (スコア:3, 興味深い)
単純にアドレナリン大量分泌の副作用じゃないのかな。危機回避の連鎖反応のラストが超覚醒状態とか。
Re:単純に知りたいのですが (スコア:3)
つまり脳死までのわずかな時間に魂のバックアップをとっていたと。それはそれでおもしろいかもしれない。サーバーはどこだろう?
Re:単純に知りたいのですが (スコア:2)
Re:単純に知りたいのですが (スコア:2)
NSAに人知れず魂を提供されないよう気をつけようww
Re:単純に知りたいのですが (スコア:3, 参考になる)
窒息でも同じことが起こるらしいので、システム側としては心臓が止まってるかどうかは検知していなくてとにかくあがいてみるフェイズなんだろうと思います。
臨死体験:科学的な仮説・解釈 [wikipedia.org]
ピンチにおいて脳活動が向上するほうが生存のチャンスが増え、この機能を持つシステムが自然選択において有利になるのでうれしい、という仮説は成り立ちそうです。
Re:単純に知りたいのですが (スコア:1)
ハゲは生物として何がうれしいのか? (スコア:1)
普通、生物の身体機能・性質は生き延びて子孫を残すことの役に立ったからこそ子孫に受け継がれていくのですが、一般的に生殖を終えている年齢に発現するような性質(たとえばハゲ)は、その遺伝子を子孫に伝えた後であるため、自然淘汰の対象になりません。
今回は死の直前の身体の挙動ですから、もちろんどんな挙動をしようが生存し子孫を残すことに有利にも不利にもなりませんので、「人体のメカニズムによって、たまたまそうなった挙動」が、代々引き継がれてきただけじゃないでしょうか。
Re: (スコア:0)
心臓もかなり脳がコントロールしているわけで、脳がセルフチェックするともしや再度動き出すようにできるかも、と探しているとか?
Re: (スコア:0)
心停止で酸素供給が止まって慌ててるのでは。
死後体験は脳波停止後の脳活動の結果 (スコア:2)
脳波が平坦になっても数時間は脳に意識があり感覚がある [wired.jp]と主張する蘇生医療の専門家もいます。
Re:死後体験は脳波停止後の脳活動の結果 (スコア:2)
無意識下では脳の主観時間は現実の時間と一致しなくなるからそれはまず無いだろうと言っていい。蘇生医療であって脳科学者じゃないしね。
Re:死後体験は脳波停止後の脳活動の結果 (スコア:2)
胡蝶の夢と言う言葉がある。人は一夜のうちに一生分の夢を見ることもあるという例えだ。
詳しいメカニズムは研究中だが、夢は無意識を構成しているニューロンが活動中なのにかかわらず外界から遮断されることで各々のニューロンの統制が取れず勝手に活動してしまうことで起きると言われる。だから夢は同時多発的に、脳のあらゆる場所で見るんだ(無意識の中枢は存在しない。無意識を構成するニューロンは脳のあらゆる場所に遍在する)
そしてヒトが目覚めた時にバラバラだった夢のイメージは脳の各中枢(主に言語中枢)が「現実的な概念」に従って組み立てられることで我々は一つの「夢」として想起される。夢は脳が作り上げたイメージであって、無意識の実体験ではないんだ。
これを臨床体験にもいえるかもしれない。臨死体験はあくまで蘇生した人間の想起に基づくものであり、たとえそれがベースではあっても脳の実体験であるという保証は誰にもできないんだ。
上記補足 (スコア:2)
マウスに対し、実際と違う誤った記憶を植え付けることに成功
http://science.srad.jp/story/13/07/29/0539205/%E3%83%9E%E3%82%A6%E3%82... [srad.jp]
ついでに言っておくと、作られた記憶は現実の記憶が元手になっているから、リアルで一見現実の記憶とは区別がつかないんだ。いまや自白や自分自身の記憶すら信用出来ない時代なんだ。
Re:死後体験は脳波停止後の脳活動の結果 (スコア:2)
だが、夢の主観時間と現実の時間は全く食い違うのはとっくの昔に証明された事実だ。
(夢を見ているとされる脳波状態の継続時間は長くても数分だ)
脳にはクロック信号は無いので、外部からの刺激なしにどうやって内部の経過時間を測ればいいのか考えてみるといい。
Re:死後体験は脳波停止後の脳活動の結果 (スコア:2)
脳は外部からの刺激がなくなると思考速度を妨げていたものが無くなる。一瞬の間に一生分の経験をすることもありうるんだ。だから脳波がなくなるまでに多量の経験をして、脳は停止中はやはり脳活動は停止している。そして蘇生した時にあたかも脳は停止時に体験があったかのようにイメージを作り上げる。これが無謀や論理飛躍のない「無難」な仮説だ。
一般に同じ仮説でも論理飛躍のある仮説よりも無難な仮説の方が有利だ。こういうのをオッカムの剃刀と言う。
Re:死後体験は脳波停止後の脳活動の結果 (スコア:2)
つまり本当の記憶に似せた偽の記憶があり得る事が証明された訳だ。
術中の記憶であるという証明はまず出来ない。患者の証言しか証拠がないのだから解釈次第でその評価も変わりうるからだ。一字一句正確な時間正しい描写でない限りは解釈次第で証拠は捏造できる。
Re:死後体験は脳波停止後の脳活動の結果 (スコア:2)
データの物量が問題なんだ。死にかけ→脳波停止→蘇生というケースが滅多にあるわけじゃなく案の上サンプリング数の記述がない。
それに脳は「現実の手術の概念」と「自分が死に至るまでの体験」を元に「自分の死亡中の記憶」を構築することが可能だ。証拠は患者の証言しかないのだから解釈次第で現実の事象に強引に当てはめてしまう。実際には証言の一字一句、時間の一秒一秒を厳密に当てはめようとするとどうしてもボロが出るんだ。
Re:死後体験は脳波停止後の脳活動の結果 (スコア:2)
>また医師/看護師からの聞き取りと患者の申告を比較して、脳波消失中以外では
>知りえない「行動/会話/事象」の有無を見極めるといった調査は、簡単ではないが、
>「患者の証言しかないのだから解釈次第で現実の事象に強引に当てはめてしまう」
>などという、無茶苦茶な話ではないですよ。
「患者の証言」というのは基本当てにはならないのだから裏を取るには膨大なサンプリング数と長期に渡る調査期間が必要。サンプリング数が明らかじゃないのに「無茶苦茶な話ではない」と言う理由を述べよ。
夢オチ (スコア:1)
一種の強烈な夢を見ている状態に近いのではないかとのことだ。
誇張の夢、なんちて
麻酔が効いているとダメ? (スコア:1)
数年前、手術中に5分くらい心配停止状態になったらしい(当然、私自身には分からない)のですが、
特に何かを知覚した記憶はありません。全身麻酔をしていると、また違うんでしょうか。
まぁ、覚えていないだけという可能性もありますが。
#手術後、眼が覚めた私に向かって妻が「死んでた間の記憶ある?」と聞いてきたことは忘れません。
Re:麻酔が効いているとダメ? (スコア:1)
#手術後、眼が覚めた私に向かって妻が「死んでた間の記憶ある?」と聞いてきたことは忘れません。
まさかとは思いますが、この「嫁」とは、あなたの想像上の存在にすぎないのではないでしょうか。
もしそうだとすれば、あなた自身が未だ臨死体験の最中であることにほぼ間違いないと思います。
Re:麻酔が効いているとダメ? (スコア:1)
全身麻酔でラーメンを食べてる幻覚を見ました。
超活動,超能力,超理論 (スコア:1)
その超活動によって、最大限の精神波が発せられる
その精神派を束ねて用いるのが、かの生贄砲である。
走馬灯プロセスの負荷が重いからでは? (スコア:1)
私も臨死体験的な体験はしたことがあって、そういう時は実時間と意識時間に大きな違いが現れる。
走馬灯の場合実時間ではほんの2〜3秒の間に人生を振り返るようなビジョンが見える(らしい)し、極端な例では実時間が数十分程度の間に何万年もの時が流れ輪廻転生を何回も繰り返した(ような気になっている)場合もある。
実時間より長い意識時間を感じさせるにはそれなりに負荷の高いプロセスが必要と思われるので、脳の活動が激しくなっても不思議はないのではないでしょうか
なぜ心停止後にこのような意識状態になるかはわからないので、何の答えにもなっていないですけれど
犯人はヤs・・・ (スコア:0)
キルログ情報を保存してるのかもしれませんね。
血文字みたいに。
それもしかして (スコア:0)
走馬灯じゃないの?
Re: (スコア:0)
他のコメントにもあるけど、危機状態になれば脳が危機を回避する手段を探るため、過去の記憶から有益な情報が無いか片っ端から探す…といわれてますよね。
死にたくない。死にたくない。死にたくない。死にたくない。死にたくない。死にたくない。死にたくない。死 (スコア:0)
と、脳が最善策を尽くそうとフル活動するということ?
航路 (スコア:0)
コニー・ウィリス著「航路」が、まさにそんな話だったような。
Re: (スコア:0)
火事場の馬鹿力 (スコア:0)
危機迫った時に通常以上の能力を出せる(場合もある)、というのと関係あるのかも。
Re: (スコア:0)
馬鹿には出せない馬鹿力
悟りを開いた (スコア:0)
厳しい修行で死に掛けたときに、自分の抱いていた妄想を神のお告げと勘違いしてしまう現象ではあるまいか?
Re: (スコア:0)
キリストも仏陀(シッダールタ)も、苦行系の教団に入った後その無意味に気づいて改めて修行したエピソードになってますね。
「苦行のあとの恍惚」じゃ布教できない、ってのは世界宗教になれるものは気づいていたんでしょうかね。
#イスラム教のほうは単にしらない。
Re:悟りを開いた (スコア:2)
その教えがどうあれ、神様というのは只者ではなく決して侮れないということがよく分かるな。
Re: (スコア:0)
ムハンマドは今で言うチャネラーみたいな感じで、
突然預言を語りだして、一通り話したらまた元に戻るんです。
信者が増えてきてからはもっと宗教家っぽくなりますが、
修行したとか信仰に悩んだってことはなさそうです。
Re: (スコア:0)
仏教でもキリスト教でも、極限状態での特殊な体験を安易に神秘体験だとか悟りを開いただとか思うな、それは悪魔の誘いかも知れない、みたいなこと言ってるんですけどね…
元論文読んでないけど、 (スコア:0)
心停止+「麻酔薬」のおかげで精神状態が非常に高揚している可能性はないのかな。
>研究を行った米ミシガン大学(University of Michigan)の科学者らは、
>実験用ラット9匹に麻酔薬を投与して心停止を誘発させ、脳電図を記録した。
>その結果、心臓が停止してから30秒間にわたり脳の活動が急増し、
>精神状態が非常に高揚していることが分かった。
物好きが多い理系なら「ワシが死にそうな時は脳波計ってくれ。」って言いそうだけどな。
Re: (スコア:0)
ギロチンにかかった後に瞬きする約束を友人とする科学者の話を
城昌幸か誰かの短編で読んだことが。
Re:元論文読んでないけど、 (スコア:2)
「近代科学の父」ラヴォアジエの有名なエピソードだ。ギロチン廃止の根拠の一つとして知られるが、実際にそういう記録があるわけではなくwikipediaは都市伝説であるという可能性を指摘している。wikipediaはまた斬首後の瞬きも筋肉硬直のためであるという可能性も指摘している。
まあ、ソースはwikipediaだから、って程度の話ではあるんだが。
臨死体験は単なる「せん妄」の状態では (スコア:0, 参考になる)
一次ソースは These data demonstrate that the mammalian brain can, albeit paradoxically, generate neural correlates of heightened conscious processing at near-death. [pnas.org] ですか。難しいですね。とはいえ
中日新聞の終末期を考える 末期がん患者の「せん妄」 「付き合う」ケアを啓発 [chunichi.co.jp]という記事では、
と解説されている。
死の淵にて人が体験する臨死体験だの死後の世界をみた云々は「せん妄だろ」で片付けられるけど、今回の実験はそれ以前というか「何が言いたいのか?」な内容ですね…そりゃ、生物の個体である以上、心停止したら酸欠になった事を脳が検知して「ああぁ、何とか生きたい! 心臓、動け!」と必死になるだけの話と違うのか?
ヒトの場合、fMRIと脳波で何を見てるか分かると思う。 (スコア:0)
ATR、睡眠中に見ている夢の内容を解読する技術を開発
http://news.mynavi.jp/news/2013/04/05/103/index.html [mynavi.jp]
オレが死にそうな時は、fMRIで。
じゃあオレは近赤外分光測定(NIRS)!
オレはMEG(脳磁図 SQUIDs)!
オレは侵襲計測!
死体の脳から記憶を読み出すことは原理的に可能なの? (スコア:0)
ここの領域のニューロンは太いからこんな性癖があったんだーとか。
Re:死体の脳から記憶を読み出すことは原理的に可能なの? (スコア:2)
軸索の一本一本が識別できるほど今のCTやMRIが高精度化すればあるいは。
でもそうなるとMEIだと20テスラ以上の磁場を脳にかけねばならなくなる。
20テスラ以上の磁場ともなると超伝導でも発生困難だし、
この辺になると頭を動かすだけでも唾液が電気分解されるそうだから
健康リスクは無視できなくなる。
(あまり知られていないが、1テスラのMRI一回分は、レントゲン撮影一回分に相当する健康リスクが有る)
Re:死体の脳から記憶を読み出すことは原理的に可能なの? (スコア:2)
訂正、生者ではなく死体の話だった。
死者の脳なら超低温で凍結して薄くスライスすることでニューロンのつながりを調べることはよく行われている。ただしこれはマウスの豆粒ほどの脳の話だから人間のでかい脳で同様にできるという保証はない。