take-ash 曰く、東之宮古墳から発掘された「三角縁神獣鏡」という鏡を3Dプリンタで復元した結果、「魔鏡現象」と呼ばれる、反射した光に模様が浮かび上がる現象が確認されたという(NHKニュース、朝日新聞、日経新聞)。この現象を発見したのは、京都国立博物館などの研究グループ。この鏡は最も薄い部分が1mm以下と非常に薄く仕上げられているが、そのため鏡を研磨する際に鏡面が歪み、薄い部分と厚い部分で僅かに凹凸が生じることでこのような現象が発生するという。発掘された実物はさびており、また磨く訳にもいかないため、レーザー測量でそのサイズを精密に測り、3Dプリンタを使って複製後、研磨して仕上げたそうだ。
一口に三角縁神獣鏡と言っても…… (スコア:4, すばらしい洞察)
オリジナルの三角縁神獣鏡やら、既存の三角縁神獣鏡から型を取って作った複製鏡とか色々有るらしいんだが、今回、話題になってるのは、どう云う三角縁神獣鏡なんだろ??
Re:一口に三角縁神獣鏡と言っても…… (スコア:1)
確かに、何世代目なのかは気になりますね。
全部精密スキャンして、世代関係を推測できると面白そう。
魔鏡の原理と製法そのものなのだが (スコア:2)
魔鏡は漢の時代から存在したことが確認されているし、
どの部分がニュース価値なのだろう。
3Dプリンタで研磨なしで複製したのなら、紛れもなくニュースだが。
Re:魔鏡の原理と製法そのものなのだが (スコア:1)
古代の文物の素性が分かることはそれだけでニュースですよ。
しかもこの類の鏡は大量に出土しているらしいし。
今回のこの鏡の「作られた目的」に近づいた。
Re: (スコア:0)
そんなの当然、遺跡で発見された製造物にどれほど高度な技術を要するのか、その製造物にどのような機能があったのか、というのは当時の政治や文化を知る上で重要だからニュースなんでしょ。
むしろ一体どんな読み方したら、この記事をそんな限定的な視点で評価できるんだよ。
Re: (スコア:0)
魔境は漢(おとこ)の時代と空目してしまったが [cloudfront.net]
破壊的な調査が出来ない物体を、微細な凹凸も含め再現しているのが、、 [getnews.jp]
3Dプリント無しでも再現できたのでは (スコア:1)
レーザー測量でそのサイズを精密に測ったら、
得られた3Dデータをデジタル研磨(錆び等のノイズを除去し、平滑化)し、法線ベクトル群から反射像が得られないだろうか。
まぁ3Dプリンタが手近にあれば、プリントして実体を磨いて鏡にしたほうが楽でしょうけど。
3Dプリンタを使って複製後、研磨して仕上げた (スコア:0)
「研磨して仕上げた」←これがなければ画期的だろうけど...
Re:3Dプリンタを使って複製後、研磨して仕上げた (スコア:2)
魔境が再現できるレベルの微妙な凹凸までも3Dプリントできたと勘違いする人もいそうですね。
Re:3Dプリンタを使って複製後、研磨して仕上げた (スコア:2)
青銅の3Dプリンタなんてあるのでしょうか。
プラスチックのモデルを作ったのではないでしょうか。
それから砂型を作って、青銅を注ぎ込んで、固まったあとの研磨したのでは?
Re: (スコア:0)
使われたのは金属粉末をレーザーで固めるタイプの3Dプリンタですね。
制作を行ったJMP [jmp.ne.jp]のWebサイトによると、「溶解温度2,000℃以下の金属に対応」だそうです。
Re:3Dプリンタを使って複製後、研磨して仕上げた (スコア:2)
ありがとうございます。すごい時代になったものです。
Re:3Dプリンタを使って複製後、研磨して仕上げた (スコア:1)
? むしろそこがポイントでは?
# 実物を研磨したいけどそうもいかないので複製を作って研磨した,というストーリーだろ?
Re:3Dプリンタを使って複製後、研磨して仕上げた (スコア:5, 参考になる)
# 実物を研磨したいけどそうもいかないので複製を作って研磨した,というストーリーだろ?
そういうことですね。
「魔鏡は鏡面の凹凸で起こる」+「3Dプリンタを使って精巧なレプリカを作成」ということから、魔鏡表面の凹凸も含めて3Dプリンタで再現したのではと誤解した人が多いと思う。
実際には、鏡面の凹凸を3Dプリンタで再現したわけではありません(魔鏡現象を起こす凹凸はサブミクロンの単位で、3Dプリンタどころか精密工作機器でも再現できません)。
『三角縁神獣鏡を(作られた当時も可能と思われる)手作業で研磨したら魔鏡現象が起きるかどうかを調べるために、研磨前の三角縁神獣鏡を3Dプリンタで再現し、研磨して確かめた』というのがより正確でしょう。
Re:3Dプリンタを使って複製後、研磨して仕上げた (スコア:1)
なるほど、研磨が胆なんですね。
#もう少しで、「なぜFDTDでやらない?」なんて頓珍漢なコメント書くところだった。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
すみません、精密工作機器ならサブミクロンも可能なようですね。言い過ぎました。
いずれにしても、錆び付いている時点で魔鏡を起こすような微細な凹凸は失われているでしょう。
三角縁神獣鏡が本当に
最終研磨によって、魔鏡になってしまう
ものなのかどうかを確かめた、ということだと思います。
# 復元品が手で研磨して魔鏡になるのなら、
# 制作当時も研磨の結果魔鏡になってしまっていた可能性が高いわけで
Re:3Dプリンタを使って複製後、研磨して仕上げた (スコア:1)
元ACじゃないけど、おかしいことには気づいてほしい
魔鏡になる条件に、「研磨すること」があるので
例えば元のスキャンデータのままでは魔鏡になっていないデータだったとしても
最終研磨によって、魔鏡になってしまう。という可能性があるのでは?
スキャンデータの状態で、ポリゴン状に変換し、
3D空間内で、直接光を当てて、反射したデータが模様になっている
という方が、余計な処理や加工がないので信憑性が高そうに思います。
# 一般人的には物理的なものがあった方が予算とかとりやすいんでしょうけど。
Re: (スコア:0)
魔鏡の作成原理をもう一度よく読みなおしてみよう。
「この土台と鏡の組み合わせで研磨したら魔鏡になる」
というのがポイントなんですよ、
Re: (スコア:0)
失礼なんか鏡部分が分離してるみたいな書き方になった
「この形状で同じ厚みまで研磨したら魔鏡になる」 かな
Re: (スコア:0)
魔鏡現象というのは、どんな鏡でも研磨すれば発生するというものではない。
裏面に文様があり、しかも非常に薄く仕上げられてある必要がある。
そして三角縁神獣鏡というのはその条件を満たした鏡であった。
3Dプリンタで復元した後に研磨した、ということがどうしても気になる人は、「何となく普通ならあり得ないほど薄く研磨してみたら、たまたま魔鏡現象が確認された」という発想なのか?
Re: (スコア:0)
別にあっても画期的だと思いますけど?
Re: (スコア:0)
研磨であって研削ではないならいいんじゃ?
Re: (スコア:0)
魔鏡の原理は、表のツルツルの部分を磨く過程で、「薄いところがより薄くなる」現象を利用したものです。つまり、裏側にゴテゴテしたものがついている部分は厚いのでたわみが少なく、薄い部分は(相対的に)よくたわむので、圧力一定で擦る時に擦られる面積に差がでて、薄い部分が微妙にへこむわけです。この肉眼で観察できない凹みが反射光の強弱となって反映されるので、あたかも裏側の模様が透けて見えるかのようになりますが、実際に青銅が光を通しているわけではありません。
したがって、裏の装飾をつけた「後」に磨かない限り、裏にどんな模様があっても反射光には影響がありません。
Re: (スコア:0)
日経の記事によれば、厚いところが凹面、薄いところが凸面。
どっちが正しい?
Re:3Dプリンタを使って複製後、研磨して仕上げた (スコア:2, 興味深い)
薄いところが凸がただしい。
研磨時にへこむから圧がなくなると出る。
Re: (スコア:0)
実験考古学としては、精密な実物の3Dデータを元に3Dプリントして、それが魔鏡になったんだから大成功で画期的なんじゃないかね…。
現実の発掘された鏡の精密なレプリカなんだし、それを使って現実に証明できたのは考古学ジャンル的にすごいことなんだと思うよ。
工学的にはまぁ、なんか残念感あるけどねw
自分もてっきり錆の部分を何らかの断層手法で透過して見て、超精密な加工ができたんかと思ったから。
Re:3Dプリンタを使って複製後、研磨して仕上げた (スコア:1)
結果の再現はできるけど、当時どうやってたか分からない(ものがある)、ですよね。オーパーツならぬロストテクノロジーの類い。
同等のモノは作れるんだけど、当時具体的にどのように作っていたかが失われた(もしくは「伝えられた通りにやっても同じにならない」)。
昔のものと今のものとを詳細に比較すると、例えば微量元素の差が謎で、原料が違うのかアレを混ぜたのかコレの行程を入れたのか・・・といった謎が残ってたりする。
だから、「今回再現できたけど、もしかしたら当時は別だったのかも」というのが元のコメント。
まあ今回のは考えすぎの範囲だと思うんで、その辺はオッカムの剃刀にごそっとそぎ取って貰うのが無難ですが。
研磨の方法が問題。 (スコア:0)
要は、研磨面の反対側(修飾面)の素材厚みが、研磨面の研磨精度に
影響を与えているということだけだろう。
で、問題になるのは
(1)材質
(2)修飾面のパターン
(3)研磨方法
材質は銅なので柔らかい、(不純物は現在と比べ物にならないくらいあるだろうが)
厚みを薄く研磨すると、修飾面の厚みがあるところは歪まず逃げない、
薄いところは逃げて歪む、
この歪が反射した時に怪しいパターンを生むと、
うーん、3Dデータとったら、NCで削ったっていいわけで、
3Dプリンタ使ってみたかったから使った、というようなことですねぇ。
銅が使えるのはちょっとした驚きですが。
溶解温度まで上げるんだろうか。
以上、夕食前空腹での落書きでした。
Re: (スコア:0)
金属粉末をレーザーで焼結していくタイプの3Dプリンタを使ったんじゃないかな。
Re:研磨の方法が問題。 (スコア:1)
いわゆる粉体冶金 [wikipedia.org]に近いものでしょう.
だとすると, 粉末粒界に存在する微細な「す」や結晶析出パターンが通常の鋳造鏡と異なってきて, 機械的な特性についても異なっている可能性があります. もしそうだとすると, 今回の実験は一般的な魔鏡の原理を確認しただけになって, 実際の三角縁神獣鏡の再現ではないかもしれません.
このあたりは冶金工学の方からレビューしてもらったほうが確実じゃないかと思います.
Re:研磨の方法が問題。 (スコア:1)
Concept Laser社の粉末溶融型積層造型機が使われたようです。これは粉末焼結型と違って「す」のほとんど入らない造形ができる [jmp.ne.jp]のが特徴です。
記事 [yomiuri.co.jp]によると「銅、スズの粉末」を積層造形したとのことなので、金属粉末をレーザーで完全に溶解し、その場で合金を作って青銅にしたようですね。
Re: (スコア:0)
過去に、奈良県立橿原考古学研究所付属博物館が鋳造した中国鏡レプリカで現象を確認済み。
なので、実際の三角縁神獣鏡でも同様の現象が発生する可能性が高いと考えていいんじゃない?
Re: (スコア:0)
窒素雰囲気中等でやらないと、たちまち参加思想。
ぢゃない酸化しそう。
酸化銅って赤か黒
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%85%B8%E5%8C%96%E9%8A%85 [wikipedia.org]
Re:研磨の方法が問題。 (スコア:1)
なぜにこの変換?
Re: (スコア:0)
俺はスラドの雑談に参加するぜ!
てな思想だったんじゃないの?
Re: (スコア:0)
ここの人はほんと「3Dプリンタ」にこだわるなあ。
「三角縁神獣鏡が魔鏡だった事が判明」が重要なのであって
3Dプリンタは使いやすい道具だったから使っただけでしょうに
アレゲ的には「こんなとこにも3Dプリンタ」ってだけですよ
Re: (スコア:0)
え、だってわざわざ見出しに3Dプリンタって書いてあるんだもん。
今まで鋳造によりとか作成方法が書いてあったっけ?
Re: (スコア:0)
つまり、スラドは3Dプリンタでやったことに意味を見出している。
もはや3Dプリンタはアレゲアイテムってことだ。
そのうち3Dプリンタアイコンでも出来るんじゃないか?
Re: (スコア:0)
3Dプリンタが「試しに~~作ってみた」というレベルの話からかなり実用的なレベルにまで普及してきたね、と議論するならスラドらしいなと思うけど、その後研磨したという点ばかりがここで取り上げられているのは残念だと思う。
Re: (スコア:0)
「3Dプリンタにこだわる」が言葉足らずだとしたら「3Dプリンタを使う意義にこだわる」かな。
こんな一般ニュースの裏側にアレゲなもの、こんなトコで使われるようになったんだね、が本論であって、
3Dプリンタがあったから実現できました、3Dプリンタすごい、みたいな話じゃないんだよ。
最近で言うとあれだ、ATMにXPが使われてますっていう。その類の話。違うのは3Dプリンタが「新しいモノ」の範疇にあるってだけ。
#どっちかっつうと今までできなかった道を開いたのはレーザー測定じゃないかな(いつから使われているかはしらないが)
#レプリカを鋳物で作るのは実際行われてたようだけど、かなりコストがかかる
実物を見れば分かるのかなあ (スコア:0)
当時、そこまで薄く研磨したというのは、何で分かるのかが疑問。
実物がそれほどまでに薄いのかな?
画像をぐぐっても裏の絵の面ばかりでピンと来ない。
Re:実物を見れば分かるのかなあ (スコア:1)
http://www.nishinippon.co.jp/wordbox/word/1108/10244 [nishinippon.co.jp]
この西日本新聞の記事には
「1991年には奈良県立橿原考古学研究所付属博物館が鋳造した中国鏡レプリカで現象を確認。厚さが1・5ミリ以下の鏡で確認される可能性が高いと結論付けていた。」
「割れる危険性があるのに三角縁神獣鏡はなぜこれほど薄いのか、ずっと不思議だった。どれも薄い部分は厚さが基本的に1ミリ程度で、多くが魔鏡だった可能性もある」
とある。
Re: (スコア:0)
日経の記事に断面図がありまつ http://www.nikkei.com/article/DGXNASHC2902G_Z20C14A1000000/ [nikkei.com]
しかし、これこのような方法で実証する意味があったんですかね。
部分部分で厚みが違う銅鏡を磨くと、魔鏡になるのはよく知られた事実なわけで、
むしろ
「古代の超テクノロジーで磨かれた実物は、魔鏡になっていなかったんっだよ!」 「な、ナンダッテー!!!!」 な話のほうが面白いと思う。
Re: (スコア:0)
>「古代の超テクノロジーで磨かれた実物は、魔鏡になっていなかったんっだよ!」 「な、ナンダッテー!!!!」 な話のほうが面白いと思う。
を期待したら、「ちっ、魔鏡になったじゃねーか」という話じゃないかと。結果はともあれ、実証する事は大事。
ニュースバリューとしては、現物を使うわけにいかない事をレプリカでやるのに3Dプリンタを使うという選択肢がありますよという事。
#意外と別業種では発想が結びつかない事もある
Re:実物を見れば分かるのかなあ (スコア:2)
コスト的な問題でできなかったんでしょうかね。それが3Dプリンタを使って安価に再現実験を行えるようになったというのは意義のある事だと思います。
Re: (スコア:0)
磨いて魔鏡状態にならなかったら免許皆伝的な修行方法(何の?)があったかもしれません。
磨いてみたら (スコア:0)
卑弥呼とか親魏倭王とかが浮かび出てきてびっくり…ではないのか。
Re: (スコア:0)
浮かび上がった模様みても
なんかその模様に意味あるの?
というかその魔鏡は意図したものなの?
さらにいえば鏡としての設計ミスなんじゃないの?
と思ってしまう
Re:磨いてみたら (スコア:1)
3つの魔鏡の映像を合わせると古代兵器の設置場所の地図が手に入りますが
ニヒルな海賊が全てをぶちこわしてしまうので集めてはいけないのです。