レーザーによる核融合で投入した量以上のエネルギーを発生させることに成功 40
ストーリー by hylom
果てしなく長い道のり 部門より
果てしなく長い道のり 部門より
wakatonoo2 曰く、
米ローレンス・リバモア国立研究所にて、レーザーによって核融合反応を発生させる実験に成功したという。投入した燃料よりも大きいエネルギーを発生させることができ、核融合によるエネルギー生成の実用化に向けて大きな一歩になる模様(ウォール・ストリート・ジャーナル、日経新聞、Nature誌掲載論文)。
ただ、核融合反応を自律的に継続させるという段階にはまだまだ及ばず、実用化への未知は長いようだ。
なお、レーザー核融合は、日本でも研究されており、例えば浜松ホトニクスなどが詳しい。新しくレーザー照射棟を建設-繰り返し核融合が可能などもあり、今後に期待。
マッチと火のつきにくい灯油に例えて誰か説明して (スコア:2)
他の物で例えても可。
Re: (スコア:0)
全体としては吸熱反応だけど、核心的な部分では発熱反応に持って行けた。
お金で例えると、事業全体ではまだまだ赤字だけど、一日の売り上げが商品の材料費を超えることはあったってこと(逆にいうと、今までは原材料費が売値に全く届かなかった)。だから、(大規模化したり、店舗の土地代を踏み倒したり、人件費を圧縮するために奴隷を雇ったりして)経費を限りなくゼロに近づけることができさえすれば、黒字にできるかもね、ってこと。
Re: (スコア:0)
ガスバーナーで、火のつきにくい油を炙って、
得られた熱量を測ったらガスの消費より多かったから、
油が燃えたことが実証できた。
Re: (スコア:0)
プレイステーションの原価が販売価格を下回った
Re: (スコア:0)
まあ、相変わらず石油ストーブの”芯”に当たるものがないからね。
レーザー核融合の場合小さなカプセルに燃料を閉じ込めるのが大変だって聞いたような気がする。
力技で高温高圧にしなければならないからね。
触媒とか気化のような態変化とかに当たるものが発見されれば一気に話がすすむんだけどね。
恒星の構造はよくわかってるけど、反応の細かいところはよくわかってないからね。
表面付近や周囲のような低圧環境の部分も実はよくわかって無いからね。
Re: (スコア:0)
>触媒とか
核融合の触媒はあるよ!もう見つかってるよ!
#作るのがかなり大変なんで実用なんてレベルじゃ無いけど。
Re: (スコア:0)
20年前に一世を風靡した常温核融合のアレですか?
Re:マッチと火のつきにくい灯油に例えて誰か説明して (スコア:1)
ミューオン触媒核融合 [wikipedia.org]の話じゃないんですか?
低温核融合と言われてたこともあったと思います。
# 常温核融合より高温な低温核融合、常温超伝導より低温な高温超伝導
Re:マッチと火のつきにくい灯油に例えて誰か説明して (スコア:1)
他にも古典的なCNOサイクル [wikipedia.org]ってのも核融合触媒の例ですね.
# アシモフの「宇宙気流」の元ネタ
Re:マッチと火のつきにくい灯油に例えて誰か説明して (スコア:1)
BigBang直後の星ではHとHeしかないため、核融合が起こりづらいので意外なほど寿命が長かったという話もありますね
Re: (スコア:0)
マッチを100万本用意して、100m先の太陽炉に向けて照射したら、太陽炉の中心に置いた1グラムの灯油が燃えた。
太陽炉の中心に集まったマッチの光で暖を取るより、その熱で点火した灯油の方が、ちょっとだけ暖かかった。
ってな感じ。
元のマッチ100万本の方がよっぽど高温ですなー。
何が達成された? (スコア:1)
・Xジュールのエネルギーを使ってレーザを照射
・その内、燃料ペレットに吸収されたエネルギーがYジュール
・結果、燃料ペレットやらがZジュール分、熱くなった
と大ざっぱにモデル化したとして、現状、XがYより遙かにでかいので実用化はまだまだで、
今のところこの手の「小さいが重要な一歩前進」は、YとZの関係が云々のことだと思うんだけど、
今回のこれは、ZがYを上回った、と言う事?
燃料ペレットで核反応が起こらなかったらY=Zなので、Z>Yなら、当然、核融合が起こったという事になる。
「初めてZ>Yになった」というんであれば、「ついに核融合を起こすことに成功」というもっとお祭り騒ぎになりそうな気がするんだけど、
そういう書き方がされていないと言うことはそういう意味ではなさそうで、結局何が達成されたのかいまいち分からない。
Re:何が達成された? (スコア:5, 参考になる)
困ったときのphasonさんの日記 [slashdot.jp]頼み。以下引用。
Re: (スコア:0)
その、核融合で発生したエネルギーが吸収された分を超えた、と言うことにどういう意義があるのかいまいち分からない。
超えない限り反応を活用できないと言うわけでもないし。
例えば、目的として核融合発電を考えて、エネルギーは湯を沸かすことに使われるとすると、
大ざっぱに考えると、ペレットに吸収された10kJ分と、核融合で発生した14kJ、合わせて24kJ分の湯が沸く。
なにせ、ペレットに吸収された10kJ分も消えて無くなるわけではなく、一旦ペレットに吸収された後、
最終的にはペレットから湯に吸収されるわけで。
この過程を、この逆転が達せられる前
Re:何が達成された? (スコア:2)
Q>1が連続運転に最低限必要な閾値だから。20kJ投入して、20kJ+α回収した時に、系に20kJ残っていないと次は20kJの出力が得られない。
Re: (スコア:0)
>系に20kJ残っていないと
?
Re:何が達成された? (スコア:5, 参考になる)
熱力学の第二法則があるんで初期状態から24kJほどエネルギーが加えられたからといってその全てが取り出せるとは限らない。というかまず無理。なぜならそれはペレットだった反応済みの物質の内部エネルギーを初期状態程度に下げるって意味だから。
今回のこの「核融合で発生したエネルギーが吸収された分を超えた」って事の意味は、
「核融合で発生したエネルギーを他の燃料ペレットにロスなく投入できた時に燃料ペレットを供給するだけで核融合が継続できる最低ライン」
ってことかと。なんでペレットの吸収したエネルギーを加えないかと言えば、別の燃料ペレットが反応出来る状態までエネルギーを移すわけだから、熱力学の第二法則から反応が起きる状態(反応済みペレットの吸収したエネルギー量)以下になるまでは物理的に無理なので。
厳密には核融合後の内部エネルギーと温度の関係とかが等しいのかとかあるのかもしれないし、そもそも他のペレットにロスなく投入なんて出来ないけれど、「これ以上なら出来る」ってラインじゃなく「これ以下なら不可能」ってラインを(一つ)越えたって事になる。
Re: (スコア:0)
レーザー方式は、ガソリンエンジンのように点火して爆発させたら1サイクルが終了だから、
核融合に寄与するのはレーザーから投入されたエネルギーのみというイメージだった。
爆発四散するまでの短時間でも、発生したエネルギーで追加の核融合が起こらないと採算ラインには乗りそうにないわけか。
Re: (スコア:0)
反応済みペレットから、次のペレットへ熱を移すのが全くの不可能というわけではなく、
両者の質量と比熱が似たような物なら、両者をくっつけて同じ温度になるまで待てば、
いろいろ大ざっぱに考えて半分を超えない範囲ではエネルギーを移せるはず。
それは核反応で発生したエネルギーも熱になってしまうとすると同じ。
と言う事は、最初のペレットにレーザーから10kJが投入され、核反応で14kJが発生、
最初のペレットは24kJ分だけ
Re: (スコア:0)
2つのペレットが熱平衡に達したときに、最初のエネルギーが1つめのペレット側に残って核反応分だけが移動したと見なすか、
全エネルギーが均等に移ったと見なすかという思考過程の差だけで、結局、物理的には同じ現象でした。
Re: (スコア:0)
投入E:A
投入に掛かったE:B
吸収されたE:X
X-A:Z
ZをBより大きくしたら達成でしょう
現代の燃料ではZが消すまで得られてるわけですよ。
むしろZがBを上回ってるから商売できてるんです。
Re: (スコア:0)
盛大に間違えた。
もう弁解するのも難しいので言いたいことを察してください。
出てくるはずのYが頭に吸収されたままになってます。
Re:何が達成された? (スコア:1)
正直なところ、一度火をつけたらそのエネルギーで連続反応が起こせない核融合ではまだ成功とは言いたくないです。
しかし段階として、
核融合でエネルギーが取り出せた→レーザーで投入したエネルギーを取り出してるわけじゃないよ、
という段階は必要だったんじゃないでしょうか。
Re:何が達成された? (スコア:3)
慣性核融合は,原理的に「一度火をつけたらそのエネルギーで連続反応」
という状態にならないので念のため.
発生した熱エネルギーを電気に変え,その電気エネルギーでドライバ
レーザーを駆動する必要があります.
実用装置の運転状態のイメージは,一般的な燃焼炉のような連続運転
では無く,ペレットを毎秒何回も爆縮させる,レシプロエンジンのような
動作形態です.
Re:何が達成された? (スコア:1)
>ついに核融合を起こすことに成功
核融合自体はトカマクでもレーザーでもとっくに起こしてる。
この前は学生もやってたはずだし…
the.ACount
Re:何が達成された? (スコア:2)
例の学生さん(オルソン君)が成功したFUSORは
電場による単純な構造の加速器を使うものだから、温度に換算すれば十分に高温ですね。
自宅で核融合実験する「フュージョニア」たち [wired.jp]
誤植 (スコア:1)
正:実用化への道は長いようだ。
では。
あと誤植ではないですが、最後の
は
のほうが自然な表現だと思います。記事タイトルをリンクにするなどの編集方針があるならば別なのですが。
投入した燃料? (スコア:0)
投入した燃料のエネルギーって何の事だろうか?
照射したレーザーのそれを上回るエネルギーって言うんならまだ判るんだが。
Re:投入した燃料? (スコア:2)
つまりエネルギーの収支がプラスになったんだ、と一瞬思ったけど
日経の記事が特に間違ってないとすると「燃料に」投入したエネルギーになってるなあ。
燃料/Fuelは重水素および三重水素のことしか示してないように思える
Re:投入した燃料? (スコア:2)
しかしこれも物は言い様で、燃料ペレットの中の水素の同位体にエネルギーが投入され爆縮される以前に、発振されたレーザから何段階にも渡ってエネルギーの変換が行われる訳で、Q値が1超えたつってもペレットに投入されたエネルギーってレーザ発振に使われたエネルギーのどんだけ分の1よって話でね。
ペレットの投入だって現状はペレットとそれの入った金属製のカプセルを、反応室の中にそーっと精密に置かなきゃならないし。
まあ、実用化なんてもし出来るとしても遠い未来の話ですわ。
Re: (スコア:0)
核燃料サイクルこそ、東電原発事故より前の段階で実用化は2050年というレベルだからね。
どちらかというと核融合のほうが先に実用化されそうだな。
Re:投入した燃料? (スコア:2)
21世紀前半に核融合の実用化とか無いわw。
Re: (スコア:0)
他のスレで紹介されているphason氏のコメントからすると、
投入されたエネルギーというより、レーザーとして放出されてから紆余曲折あった末に
ようやく燃料まで届いたエネルギー、っていうのが正しいようだね。
Re:核融合 (スコア:4, 興味深い)
反原発にかぎらず、核に対する抵抗感は根強いものがあるみたいです。
NMR(核磁気共鳴)を使った研究をやっている人から聞いたんですが、
NMRのNがNuclear(核)なのが悪い印象を与えるということで、医療機器の名称はMRIになったんだとか、研究室に配属された生徒の親御さんで、核なんて危ないことさせるなって乗り込んできたことがあったりとか。
Re: (スコア:0)
なるほど
TRON (the real-time operating system nucleus) がメジャーOSにならず、
裏方でこっそり使われているのはそのせいか。
Re:核融合 (スコア:1)
一番反応してるのお前じゃん
Re: (スコア:0)
所謂>と呼ばれるパッシブな書き込みは、ネット上では>とも言われる。
そこへ対投入されるアクティブなエネルギーの質と量によって爆発的な加速と反応を見せる
これを>と言う。
今回は投入エネルギーが>だった為、タイトルの様な核融合的反応はなかったので安心されたい。
私はレーザー式核融合炉を応援しています。
Re: (スコア:0)
崩壊しているね。頭が。
Re: (スコア:0)
発電に使われるような核融合炉は中性子をガンガン生成させるし。