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バイオテック

STAP細胞の追試失敗が相次ぎ、理研が手順公開へ 143

ストーリー by hylom
あなたのおうちでも……というわけにはさすがにいかない 部門より
774THz 曰く、

他の研究機関・研究者によるSTAP細胞の再現実験(追試)失敗が相次ぎ、論文の不備が指摘される事態となり、理研が詳細なSTAP細胞の製作手順を公開することになったそうです(毎日新聞)。

医学系・生物系の研究業界では、再現実験に必要な試料の入手が非常に困難だったり(論文の著者が唯一の試料の保有者だったり)、実験のテクニック/ノウハウ的な部分が論文で完全には開示されないことは決して珍しいことではないそうですが、業界的にはどの程度まで許容されるものなのでしょうか?

なお、毎日新聞の報道には論文の共著者の若山照彦・山梨大教授の「論文の価値を高めようと、簡単と強調しすぎたかもしれない。作製は難しいことは難しい」というコメントがあります.

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  • by Anonymous Coward on 2014年03月03日 22時24分 (#2555335)

    この問題に関して、日本分子生物学会から声明が出ましたね。

    理事長声明『STAP細胞論文等への対応について』 (PDF) [www.mbsj.jp]

  • by Anonymous Coward on 2014年03月03日 14時32分 (#2554913)

    論文自体が10行以上に亘る他論文からの剽窃、画像の合成疑惑等々指摘されていて、あまりに杜撰で驚きました。
    STAP細胞の追試が成功しても、この論文のやらかしだけで研究者としては致命傷を負ってしまったのではないかと。

    • あなた、研究者や学者じゃないでしょ?
      実は私も違うんですが、その筋じゃこんなの問題ないらしいですよ。って、過去のストーリーのコメントで言われた。

      大切なのは研究の品質で、文書としての品質かなり気にされないものだそうな。ま、それもありだよねと思いつつ、謝罪文書を書く我が身を思うと何とも言えない。

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2014年03月03日 18時11分 (#2555124)

        大学の准教授です。研究分野はナノテク、表面科学です。

        少なくとも、私の分野では、
        ===============馬鹿ですなぁと呆れられる===============
        ・画像の貼り付けミス、関係ないFigの使用:普通は指摘される。間違いなので修正、取り下げで許される
        ・細胞数が10^60とかのありえないデータ:普通は指摘が来る。直さなければ掲載されない

        ===============こいつは嘘つきだ、と信用されない============
        ・電気泳動パターンのコピペ:一発退場
        ・蛍光フィルターの虚偽:一発退場
        ・実験項のコピペ:一発退場
        ・グラフのフォトレタッチ:一発退場

        ですね。
        その「研究の品質」とは、「いかに正確に、実験をデザインし、観察したことを報告するか」ですよ。
        その結果得られたことが大発見であるか否かは二次的なもんです。

        親コメント
        • by Anonymous Coward on 2014年03月03日 22時40分 (#2555354)
          大学の准教授です。分野は情報系。

          若い頃に、剽窃されかけたことがありますが、どの程度のアウトか分かっていません。
          第1章の書き出し部分の、論文が取り扱う問題の背景を説明する辺りの、
          似たようなジャンルの論文だったらいくらでも使い回しが出来そうな段落を丸ごと。

          国際会議の査読で回ってきた論文を読み始めたところでは、なんか文章が不自然で下手な英語だなぁ、と思ったんですが、
          読み進める内に違和感が大きくなり、自分がその数年前に書いた文章だと気付きました。

          お粗末なことに、その論文では私の発表原稿が参考文献にリストアップされており、
          リストを見た編集者の方が私へと査読を割り振ったというのが、問題発覚の主因です。

          私へ割り振ってきた方に相談してみたところ「それはともかく、内容はどうか?」と聞き返されました。
          めんどくさいからそこは問題にはせず、内容がダメと言うことで不採録にしようぜ、という意図だったのか、
          場末の国際会議の原稿間でならそれぐらいは許されるよ、という意図だったのかはついに聞かずじまいでした。

          個人的には、自分の被引用が+1になるならどうでも良いので、通してあげたかったんですがねぇ(笑)。
          親コメント
        • その「研究の品質」とは、「いかに正確に、実験をデザインし、観察したことを報告するか」ですよ。
          その結果得られたことが大発見であるか否かは二次的なもんです。

          これだから研究者やら学者やらって奴らは。金を稼ぐ苦労がわかっちゃいない。お前らの使ってる税金は...

          って、いつも通り言わせてくれよ。
          本当に、おっしゃる通りです。

          親コメント
      • by Anonymous Coward on 2014年03月03日 15時05分 (#2554945)

        分野は違いますが研究者ですよ。
        その筋(バイオ系?)はどうか知りませんけど、私の分野では査読ありの論文でこんなことやったら一発アウトです。

        親コメント
        • ふぅむ、なるほど。ありがとうございます。
          少なくともその筋では一発アウトじゃなかったのが現実。そういう世界があるってことなんですかね。わけがわからないよ。

          親コメント
          • by Anonymous Coward on 2014年03月03日 15時57分 (#2555006)

            情報系の研究してますけど、最近はiThenticateとかいうシステムで自動的に既存の論文やWeb上の文書との類似度を検索してますね。
            段落単位でコピペしてたらそれで分かっちゃうはずです。
            自然科学系ではまだそういうの導入してないんですかね?

            親コメント
      • by Anonymous Coward on 2014年03月03日 15時09分 (#2554951)

        引用や図表が杜撰なのはまだ助かりようもある。
        Natureの論文の場合、泳動写真の切り貼りでアウト。
        電気泳動の仕組みからしてありえない。
        たとえ著者の主張どおりの結果が得られるのだとしても、「思ったような写真が撮れない→じゃあ合成しちゃえ」と考えて実行するのは完全にヤバい人。
        関わり合いたくない。

        親コメント
        • あーなるほど、ここに境界線があるんですね。ありがとうございます。
          しかし「引用や図表が杜撰なのはまだ助かりようもある。」って書き方からするに、それも「ふざけてんのか? 今回は大目に見てやるけど」的なギリギリ感なんですかね。なんかもうよくわからん。

          ただ一つ言えることは、己にある感覚は大切にしようと思った。文書を人様に出すときには、外観で「誤り」と言えてしまう部分はなくしたい。

          親コメント
  • by Anonymous Coward on 2014年03月03日 14時38分 (#2554916)

    小保方さんの論文のコピペの件 [slashdot.jp]ですが、
    手順のコピペ以上に不思議なのは、
    コピペ元の論文はES細胞について書いたものだということです。

    > Subconfluent ES cells were arrested in

    と始まってる部分が

    > Subconfluent STAP stem cells were arrested in

    となって、ES細胞をSTAPに書き換えて、その後ほとんど同じだという……

    たまたま物凄い偶然で、ES細胞の処理手順とSTAP細胞の処理手順やパラメータが全て同じだったんですかwそうですかww

    • by Anonymous Coward on 2014年03月03日 17時52分 (#2555111)

      そのコピペ指摘には別の面白い部分もあって

      上記の拝借された文章の中には、ライカ社(Leica Mikrosysteme GmbH)の DM RXA RF8 落射蛍光顕微鏡(epifluorescence microscope )と、フォトメトリクス社 (Photometrics)の Sensys CCD カメラの実験機器名も含まれています。小保方氏らは、実験方法の文章を拝借するだけでなく、わざわざ、Guo Jianliらドイツの研究者が用いた実験機器と同一のものを用いて実験をしたのでしょうか?そのようなことが果たして可能なのでしょうか?

      このライカの DM RXA 顕微鏡も、フォトメトリクスの Sensys CCD カメラも、1990年代末から2000年代前半に販売されていたもので既に製造中止になっている機種です。

      実験に使用した機械まで同じだそうです。
      でも、古い機械を今でも使ってるなんて珍しいことじゃないでしょうね。
      実験の条件を合わせるために古い機械まで調達したかもしれません。

      それなら、疑惑を晴らす第一歩として、この機械を公表してみたらいいんじゃないでしょうか?
      ほら、持ってますよ、って。

      STAP細胞をすぐに再現して提出するのは難しいでしょうけど、
      機械なら見せるのは簡単ですよ。

      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2014年03月03日 20時02分 (#2555204)

      引用しているサイト見ましたけど、細胞の処理手順じゃなくて核型の解析手順ですよね。
      コピペ元の操作を参考にしているのであれば、
      例えばiPS細胞を使っても、たぶん同じパラメータになると思いますよ。

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2014年03月03日 13時06分 (#2554841)

    経験した分野が狭いけど

    大気計測のような継続性やスケーラビリティが求められる分野だと、用いた測定器も個別に実証論文がないと、トレーサブルじゃないとして
    リジェクトされる場合がある。もちろん、測定手法の提案というところで止めておけばいけるが、その時点ではほぼ評価されないし、そのあと
    すぐにちゃんと計測をはじめないと、誰かが成果をもっていくのが普通。基礎物理で、まともな論文誌だとまずノウハウ不開示や不保存は
    許されない。論文の時点でリジェクトされることも多いし、大学内で、捏造として審議されかねない。

    まったくノウハウ不開示でいい分野っていうのは、測定提案・観測提案までで、結果提出型の論文では難しいと思う。

    • by Anonymous Coward

      「あたらしい事が出来ました!」って論文で、再現方法を書かない事自体、マジ意味わからないんだけど。
      こういうことが出来るからお前ら確かめてみろよ、ってのが実証科学の論文じゃないの?

      医学系・生物系ってのは実証科学の外の世界なの?ファンタジーでスピリチュアルなの?

      • by Anonymous Coward on 2014年03月03日 15時18分 (#2554967)

        論文には、新しいことができた、あるいは既存の方法に比べて改善できた理由について考察する必要があるのはもちろんです.
        しかし、著者が「○○についての改善によって可能になった」と書いたのが支配的な理由ではなかった、というのはあるあるです。
        研究室の文化としてやっていたことを当たり前だと思って書いておらず、実はそれが最重要だったとか、1段落ぐらいでボソッと書いてあることをやらないと全然ダメだとか、特定の会社製の機材を使わないとうまくいかないとか…
        まあ、そういうことを確かめるためにも追試が必要で、追試に失敗したから捏造に違いないと考えるのは勇み足です。

        親コメント
  • by Anonymous Coward on 2014年03月03日 16時17分 (#2555030)

    簡単に作れるというカップめんを思い出した。
    いくら簡単といっても時間や湯量を間違えたら別の食べ物になっちゃうんですよねぇ

    #比較していいのかどうか迷ったけどACで・・・

  • by Anonymous Coward on 2014年03月03日 17時23分 (#2555087)

    もう一つの小保方論文のストーリー
    http://anond.hatelabo.jp/20140223012643 [hatelabo.jp]

  • by the.ACount (31144) on 2014年03月04日 14時23分 (#2555720)

    取り上げ方が危ないなー、と思っていたら事件ポクなってますねー。

    --
    the.ACount
  • by Anonymous Coward on 2014年03月03日 13時07分 (#2554842)

    彼もまた、彼以外の成功例がなく、結局業績は全て否定されたんでしたっけ。
    # 高度な職人技が必要だったから、という説も聞いたこと有り

    • Re:野口英世 (スコア:5, 興味深い)

      by Anonymous Coward on 2014年03月03日 13時34分 (#2554857)

      彼の場合はアメリカにわたっての最初の方の研究は認められている。この成果が上司のフレクスナーの印象を良くした結果、その後の質の悪い論文もフレクスナーの推薦で査読なしで載るようになってからは野放し。こうなってからは全く成果を出してない。

      査読なしの論文なんて、信用してはならないっていう教訓を残してくれてる。

      親コメント
      • by Anonymous Coward
        小さい頃に読んだ伝記本だと、「彼が見つけようとしていた病原体は、
        当時の顕微鏡の性能では発見不可能なサイズで、発見ならず失意のまま亡くなった」とぼかして書いてあったけど、
        「論文として出して一時は発見とされたけど後に否定された」はそういう表現も可能なのか、なるほど。
  • by Anonymous Coward on 2014年03月03日 13時08分 (#2554846)

    当事者と知財部門が必死で特許出願の書類を整えてる予感…

    公開・非公開の線引きは関係者間で熟慮の上の合意があったんじゃないのかな。
    それを変えるとなるとけっこう大変そう。

    • by Anonymous Coward

      そういう憶測はあるらしいね。
      外野は追試の可否が確定するまで、静かにしているしかないな。

    • by Anonymous Coward

      論文コピペ疑惑の小保方さんKCL(塩化カリウム)を「KC1」、CO2を「C02」と誤ったまま国際特許申請か
      http://rikeinews.ldblog.jp/archives/36634741.html [ldblog.jp]

      まずはKC1とかC02という新物質の特許を先行させるのではないでしょうか

  • by Anonymous Coward on 2014年03月03日 13時37分 (#2554861)

    STAP細胞への疑義に関する報道で、毎日新聞がやけに熱心なような感じを受けるが、気のせい?

    • http://www.amazon.co.jp/%E7%90%86%E7%B3%BB%E7%99%BD%E6%9B%B8-%E6%AF%8E%E6%97%A5%E6%96%B0%E8%81%9E%E7%A7%91%E5%AD%A6%E7%92%B0%E5%A2%83%E9%83%A8/dp/4062117118

      10年以上前から毎日新聞は「理系」にこだわった記事作りをしてるので(少なくとも10年前においてこんな記事書いていたのは毎日だけだったと思います)、毎日には他社に比べて理系にスポットを当てる文化があるのではないのでしょうか?
      親コメント
    • 若い女の子(といえるとしか微妙だが)好きなのは毎日の血統なのか?
      毎日新聞デジタルも妙にAKB48に熱心なんだよね。

      ま、味があっていいと思う。こういう特徴は大切だよ。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      大学に残れなくて、研究職にも残れなくて、記者にった人でもいるんじゃないかい?

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皆さんもソースを読むときに、行と行の間を読むような気持ちで見てほしい -- あるハッカー

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