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宇宙

「もっとも冷たく、もっとも輝度の低い」という白色矮星が発見される 49

ストーリー by hylom
冷たい太陽 部門より
eggy 曰く、

アメリカ国立電波天文台(National Radio Astronomy Observatory)が、これまで発見された白色矮星のなかでもっとも冷たく、最も輝度の低い惑星を発見したと発表している(発表リリースSlashdot)。

最初に、この白色矮星を周回するパルサー(PSRJ222-0137と名付けられた)が発見された。その後、このパルサーは1秒間に30回以上も回転し、中性子星である伴星と重力で結びついており、互いに2.45日かけて周回することが分かったとのこと。その後2年間の観測を経て、地球からの距離と位置を特定することに成功した。みずがめ座の方向のおよそ900光年先にあるとのこと。また、白色矮星の年齢はおよそ110億歳ほどで、重力は太陽の1.05倍、パルサーは1.2倍であるという。

こうした情報が揃えば、赤外線で白色矮星を観測することができるはずなのだが、SOAR望遠鏡やケック望遠鏡をもってしてもその姿をみることができなかったという。そのことから、「それは極めて冷たいはずである」と推測できるといい、その温度は2,700℃くらいだという。そして、それほど冷たい星なら、その大部分は結晶化した炭素、つまりダイヤモンドのような物質でできているだろうともされている。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2014年06月27日 18時23分 (#2628974)

    > このパルサーは1秒間に30回以上も回転し、中性子星である伴星と重力で結びついており、互いに2.45日かけて周回することが分かったとのこと。

    これだと、パルサー(中性子星だと考えられている)が重力で結びついている相手が中性子星であるということになってしまい、じゃあ白色矮星はどこにいるの?ということになってしまいます。

    というわけで原文を見たところ、

    These first observations revealed that the pulsar was spinning more than 30 times each second and was gravitationally bound to a companion star, which was initially identified as either another neutron star or, more likely, an uncommonly cool white dwarf.

    つまり、パルサーの相手は、見つかった当初は、もうひとつの中性子星または非常に冷たい白色矮星(こちらのほうが可能性が高い)だと考えられたようです。そして、のちに、白色矮星であることがわかった、ということのようです。

  • by tanichan (4498) on 2014年06月28日 14時44分 (#2629324)

    科学で言っているのに何で温度がケルビンじゃないのかと思ったら、原文には
    > 3,000 degrees Kelvin (2,700 degrees Celsius)
    とありました。2700℃で合ってましたね。

    • by Anonymous Coward

      アメリカなのに華氏じゃないんだ。

  • by Anonymous Coward on 2014年06月27日 18時10分 (#2628966)

    2,700℃を極めて冷たい、なんて表現する宇宙感覚に脱帽。
    私の手元には極めて高い温度で焙煎したコーヒーなんてものがあるんですが、そっちは250℃だそうです。

    • 今回は「白色矮星」という条件があるので、しいて言えば「白色矮星感覚」ですね。
      そうじゃなければもっっと冷たい天体なんていくらでもありますから。

      --

      ψアレゲな事を真面目にやることこそアレゲだと思う。
      親コメント
    • by Anonymous Coward

      高温超伝導といえば、だいたい-200℃以上くらいですかね。

    • by Anonymous Coward

      「宇宙全体がたった5千度までに冷えたころ、物質が優勢な状態となった」なんて文章を見たことがあります。

    • by Anonymous Coward

      先日みた番組で、包丁鍛冶が地金に刃になる部分の鋼をつけて打つのが1000℃くらいだとか。
      その倍以上の高温が「冷たい」って、やっぱり宇宙はヤバイですね。

    • by Anonymous Coward

      2700度なのに白色という天文学者のセンスにびっくりだ。
      橙色矮星と呼ぶべきだろ、、と物理学者がいってみた。

    • by Anonymous Coward

      別に非常に日常的な場合でもありうることだが。

      高温な人体と低温なお茶、普通はどちらの温度が高い?

      • by Anonymous Coward

        アイスティーはふつう人体よりも温度が低い

  • by Anonymous Coward on 2014年06月27日 18時13分 (#2628970)

    2700℃まで冷えていても、まだ白色矮星なんでしょうか。
    そりゃまあ、黒色とは言えないでしょうが

    • by Anonymous Coward on 2014年06月27日 18時21分 (#2628973)

      観測して見つかれば白色、見つからなければ黒色ってことですからね。残念、みつかってしまった!

      親コメント
      • by ziqqur (30564) on 2014年06月28日 1時51分 (#2629144)
        >Remarkably, neither the Southern Astrophysical Research (SOAR) telescope in Chile nor the 10-meter Keck telescope in Hawaii was able to detect it.
        ということなので(光学望遠鏡では)見つかってないそうです
        親コメント
        • by minet (45149) on 2014年06月28日 21時19分 (#2629524) 日記

          うーん、それならもう、初めて確認された黒色矮性って言っても良さそうな。

          親コメント
          • あくまで参考:Wikipedia [wikipedia.org]

            現在の宇宙の年齢では宇宙の初期にできた白色矮星でも、冷え切って黒色矮星となるにはまだ充分な時間が経過していないと考えられている。

            現状、観測そのもよりは、理論的にそう呼べる状態になることはない=呼ばない、というカンジですかねぇ...

            # まあまだ電磁波とかは出してそうなので、そっちの意味でも黒ではないかもしれませんが...(温度がある=赤外線はある、でしょうし)

            --
            M-FalconSky (暑いか寒い)
            親コメント
    • by the.ACount (31144) on 2014年06月28日 12時26分 (#2629263)

      白色矮星がなぜ「白色」矮星なのかと思ってたら、色がつくほど冷えたら光学観測できないのか。

      --
      the.ACount
      親コメント
    • by Anonymous Coward

      色温度3000Kは電球色 [lamp-guide.com]ですね。電球色矮星。

      • by Anonymous Coward
        そのページにあるように「白熱」電球が2500K程度なんだから白でいいんだよ
  • by Anonymous Coward on 2014年06月27日 18時30分 (#2628977)

    「矮星」?

    • by Anonymous Coward

      ん?

      プレスリリースのタイトル: Remarkable White Dwarf Star Possibly Coldest, Dimmest Ever Detected
      white dwarf star = 白色矮星 [wikipedia.org]

      • by Anonymous Coward

        そうじゃなくて、hylomが平常運転してるという話だろ

        • by Anonymous Coward

          そこに突っ込み出したら、hylomの「好きな食べ物」「好きな本」とか、話題にしなきゃならざるを得なく成り兼ねなくも、無きにしも非ず。

          • by Anonymous Coward

            hylomの秘密の質問を推測してアカウントクラックするとかいかにもアレゲではないか。

  • by Anonymous Coward on 2014年06月27日 19時24分 (#2629002)

    2700度の高温ではダイアモンドも燃えてしまいますね。
    まあ、実際は結晶化した炭素になってしまうのでダイアモンドじゃないですよ。

    • Re:2700度じゃあ (スコア:2, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2014年06月27日 22時25分 (#2629085)

      天文学で、特にこの辺の文脈で「燃える」というのは核融合のことなんで、
      2700度くらいじゃ炭素は燃えません。
      8億度くらいで炭素の核融合が始まってネオンとマグネシウムができるそうですよ。
      ついでに天文学的な重力(質量)が無いと融合できませんが。

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2014年06月27日 23時18分 (#2629104)

        まあ、白色矮星になるような星では、
        炭素核融合は無理ですが。

        可能性があるとすれば、隣のパルサーでしょうか。

        親コメント
        • by Anonymous Coward

          隣のパルサーも1.2太陽質量しかないっていうんだからないでしょ。
          #何で1.2倍の重力なんて訳の分からん書き方をしてるのか。
          #普通質量をかくよね。
          #原文もThe pulsar has a mass 1.2 times って書いてあるし。

      • by Anonymous Coward

        その星の質量は天文学的じゃろうか

    • by nim (10479) on 2014年06月27日 19時41分 (#2629014)

      >2700度の高温ではダイアモンドも燃えてしまいますね。

      よくわからないけど、その白色矮星には十分な酸素があるのですか?

      >まあ、実際は結晶化した炭素になってしまうのでダイアモンドじゃないですよ。

      ダイ「ヤ」モンドはまさに「結晶化した炭素」なのでは?
      しかし超高圧、2700K の環境下で、炭素はどんな感じになってるのでしょうか。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        炭素の三重点は4600K、10800kPaなので、おそらく固体でしょね

        • by acountname (43053) on 2014年06月28日 1時16分 (#2629137) 日記

          wikipediaによれば「三重点とは固相、液相、気相の三相が共存する熱力学的平衡状態での、その物質に固有の温度および圧力である」とあります。
          炭素の固体はすぐに思いつきますし、気体の状態もまあ想像できますが、恥ずかしながら液体の状態になっている炭素というものがモーソーできません。わたしは凡才、あったま良くない。

          親コメント
          • by Anonymous Coward

            > 液体の状態になっている炭素

            冷たければ水銀みたいな見掛けなんだろうけど、高温だから鉄がトロトロに溶けて光っているようなもんじゃねーの?

          • by Anonymous Coward

            気体が想像出来るのに、液体が想像出来ないという事があるのですね。

            • by acountname (43053) on 2014年06月28日 18時41分 (#2629449) 日記

              こっちにまとめて失礼。

              固体なら実際に目に見えるし、気体なんざモヤモヤしたものを想像しとけばまあアタリます。
              でも液体は意外に難しい。
              水のようなサラサラで可視光線的に透明なものもありますし、鉄の溶けたトロトロで不透明で余りに熱くて光を多量に発するものもありますし。何十年に1滴だけ落ちるようなネバーでも液体。
              中性子星も超流動体の状態になっている、つまりは液体のボールという話もあれば、ビッグバンの瞬間は素粒子が液体状態で集まっていたとか、とにもかくにも幅がありすぎます。

              炭素の場合は鉄のトロトロなんかなあ?もし可視光線的に透明ならダイヤモンドの液体が内部から光を発している感じ?すると夕焼けみたいな太陽の色をした硬そうなぶにょぶにょ?

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              • by Anonymous Coward

                炭素と言えばケイ素!とか思ったけど、頭に浮かんだのはシリコンじゃなくてシリカ、二酸化ケイ素の方だった。
                でも石英ガラスの様に、炭素の純度が高ければかなり粘度は高そうな気がする。
                見た目は金属じゃないし、ダイヤモンドや石英からしても透明か、もしくは運良く可視光域で吸収反射率が変わるのでなければ白か黒かって話になるけど、
                実際は高温でバンバン可視光も放射してるから鉄やガラスの解けた感じよりさらに白いまさに白熱した液体にしかなりようがないんじゃないだろうか。
                #たとえばちょっと低いけどタングステンとかどんな感じだろう?

              • by Anonymous Coward

                星とは直接関係ないけど、 この本 [amazon.co.jp]なんか面白いよ。

                単なる物性の話で終わらず、実験のためにどうやって極限状態を作っているかという話にも触れられている。
                その中で超高圧高温下で水(H2O)が光りだ

    • by Anonymous Coward

      いや、燃えない。酸素どこから持って来る気だ?

    • by Anonymous Coward

      燃えるって、酸素あるの?

      • by Anonymous Coward

        酸素がないと燃えないと言ってる方多数いますが、地球上でいう燃えると勘違いしてないか?
        ちなみにキミらが毎日、目にしている太陽も燃えているんだが。

        • by Anonymous Coward

          2700度を「高温」と言っておきながらその屁理屈はないだろ。
          太陽が燃えているように炭素を燃やすなら他の人が言っているように8億度は必要。

  • by Anonymous Coward on 2014年06月28日 0時48分 (#2629126)

    白色矮星って冷却して黒色になる過程で縮むのか膨らむのか、いつも疑問に思う。
    構造を支える縮退圧は温度では殆ど動かないし、縮んだら重力エネルギーが解放されて温度上がるし、
    逆に膨張するにはエネルギーが必要だし。

    縮むってことでいいのかしらん。

    • by Anonymous Coward

      110億歳なら冷え切っていても良いんじゃないかなぁ

    • by Anonymous Coward

      天体自らの質量による重力を核融合によって支えているのが主系列星、電子の縮退圧で支えてるのが白色矮星、中性子の縮退圧で支えているのが中性子星でしたっけ。
      縮退圧が温度で変わらないのなら、大きさも変わらないのでは?
      縮むってことは重力が勝つということだから、温度が下がって縮退圧が下がったってことになって矛盾するよね。

      • by Anonymous Coward

        縮む力と膨張する力が均衡するところまで縮むことを繰り返して
        ゆっくり縮むいうことでしょうかね。
        そして、星としての構造を維持できなると崩壊すると。
        核融合が進んで重い原子になり、圧縮された分小さくなるのかな。
        最後に冷えた重いビー玉になっても面白いけど。

        • by Anonymous Coward

          膨張する力の縮退圧はほぼ一定だから、大きさもほぼ一定を保っているんじゃないのかな。
          縮退圧を超える縮む力になると(周りの物質を取り込んで重くなると)、一気に縮んで超新星(Ⅰa型)になる・・・と。

          ちなみに白色矮星は星の燃えかす・・・ということで核融合はほとんど起きてないんじゃないっけ?

          • by Anonymous Coward

            太陽みたいに新星爆発も起こさずに燃え尽きようとしている奴が赤色矮星、
            もっと重い星が新星爆発を起こして周りが吹き飛び、高温で重い核
            (だけど中性子星になれるほど重くはない)が残っている状態を白色矮星と
            言うのだと思った。

            しかし、白色矮星も後は冷えるだけだから見掛けは赤くなっていくんだろうね。

            • by Anonymous Coward

              どこでそんなデタラメ吹きこまれたの?
              とりあえず赤色矮星は太陽より質量がずっと小さい主系列星だが。

              • by Anonymous Coward

                別ACですが。
                昔、太陽クラスは新星になって、さらに重い星は超新星になるとか言うような説を読んだことがあるような・・・
                Wikipediaを見てみると、全然違うようですが

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計算機科学者とは、壊れていないものを修理する人々のことである

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