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テクノロジー

ミュー粒子で桜島を透視する実験 38

ストーリー by hylom
中までスケスケ 部門より
masakun 曰く、

宇宙線を使って火山内部を透視する研究が本格的に始まるという(東京新聞)。

東京新聞が「火山透視」と呼ぶのは東京大学地震研究所で開発が進められている火山のミュオグラフィ技術のことだが、宇宙線が地球の大気と衝突する際に発生し、X線などをはね返す巨大な岩盤も透過する素粒子ミューオン(ミュー粒子)を使うもの。

火山のふもとに検出器を置き、山体を突き抜けたミュー粒子の密度によって、どのあたりに火道やマグマ溜まりがあるのかが分かるという。2006年に初実証されて以来、世界中の火山で「山体内部に潜むマグマの形成を視覚的にとらえる」ことや、2013年6月に噴火した薩摩硫黄島のマグマの動きを動画として初めて捉えることに成功しており、このたび噴火活動が活発な桜島で今年1年この技術を用いて火山透視を試みるという。

今までも火山直下のマグマ溜まりは地震波を使って調べられていたが、噴火活動をより精密に観測する技術により噴火のメカニズムが明らかにされることを期待したい。

なお余談だが、東北大学ニュートリノ科学研究センターの地球ニュートリノ観測技術にミュオグラフィ解析技術を応用した計算機シミュレーションを組み合わせた地球ニュートリノグラフィなんてのも研究されているそうだ。

ミュー粒子が岩盤を透過するといっても数kmと限られてしまうので、こちらの技術では「地球内部の放射性物質を起源とする反ニュートリノ(地球ニュートリノ)」を用いて地球内部を透視してみようというもの。地表からマグマの活動を予測して、火山活動を予想するなんてことも近未来にはあるかもしれない。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 脳みそ働かなくなった (スコア:2, おもしろおかしい)

    by renja (12958) on 2015年01月02日 20時04分 (#2737151) 日記

    宇宙から来た宇宙線(を表す矢印)が大気中をミューミュー鳴きながら地上へ降り注ぐ。
    当然その顔は猫っぽいなにか。

    そんなイラストが脳裏に広がってしまった。

    --

    ψアレゲな事を真面目にやることこそアレゲだと思う。
  • by jizou (5538) on 2015年01月03日 3時42分 (#2737280) 日記

    とりあえず、低解像度で動画っぽいものが作れるようになったのなら、
    次は解像度を上げる方法が何かないですかねぇ。

    この方法に限らず、火山活動や日本の地殻の動きをとらえる方法が出てくれば、
    火山の研究も従来とは違う方向に進んでいくような気がします。

    今までのように、地震や微動から予測するしかなかった状況からすると、大きな進歩かと。

    • >とりあえず、低解像度で動画っぽいものが作れるようになったのなら、
      >次は解像度を上げる方法が何かないですかねぇ。

      動画の解像度を上げるというより、扱いやすくするプロジェクト [srad.jp]だというのは先ほど書きましたが、一方で電源の確保が難しく設置場所を選ぶ火山で高解像度のミュオグラフィを得るために写真フィルムでミュオグラフィをとらえる試みもあるそうです。

      CHEERnews No.5 写真フィルムでミューオンを捉えるーデジタル全盛の中で光るアナログ検出器 [u-tokyo.ac.jp]

      世界有数の活火山であるストロンボリ火山の火道の形状をミュオグラフィで見たい、と言うのだ。マグマの通り道である火道の形状が分かると、噴火のメカニズムの理解が進む。ストロンボリ火山の火道は10mほどと細いと予測され、空間分解能が高い写真フィルムに白羽の矢が立ったのだ。
      (略)
      また、スペインのカナリア諸島にあるラ・パルマ島の観測を、スペイン、イタリアと共同で実施している。ラ・パルマ島では1949年に数kmにわたって地割れが発生した。しかし、なぜ地割れが発生したのか、地割れの下にも断層が続いているのかどうかは、分かっていない。(略)しかし、ラ・パルマ島の地割れの下に断層があったとしても幅1mほどと予測されるため、それらの方法では空間分解能が足らない。そこで、写真フィルムを用いたミュオグラフィができるCHEERに声が掛かったのだ・・・(2014年1月に写真フィルムを設置)

      なおアナログ写真による検出器の課題は「読み取り速度の向上」と「フィルムのフレームが大きいことによる軽量化」だそうです。

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2015年01月02日 23時21分 (#2737219)

    脊髄反射でタイトルを思いついたが本文を思いつかなかったのでAC

    • by minet (45149) on 2015年01月03日 9時04分 (#2737295) 日記

      マグマ出るのぉぉおおお

      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2015年01月03日 13時02分 (#2737340)

      桜島萌 (CV:かわしまりの)
      主人公の会社を実質経営しているキャリアウーマン。
      家事や自分のプライベートもこなそうとがんばるが、いまいちうまくいっていない。
      主人公の父方の従姉で、幼いころから姉弟のように過ごしてきた。
      亡くなった父社長の秘書をしていたので、会社経営や経済に非常に精通している。
      結婚したあとも自室にワークデスクを持ち込んで仕事をはじめるなど、かなりの仕事中毒。
      ただ私生活に関しては意外に抜けているところもあるおちゃめさん。
      http://onomatope.jp/mecha_con/chara_moe.html [onomatope.jp]
      http://onomatope.jp/mecha_con/main.html [onomatope.jp]

      下着は黒でした。

      親コメント
      • by Anonymous Coward
        >CV:かわしまりの
        なら短パンのショタキャラでないと(謎
  • by Anonymous Coward on 2015年01月02日 20時10分 (#2737153)

    先行研究と何が違うの?
    ミュオグラフィって結構前からあるよね

    • by Anonymous Coward

      ミュオグラフィで火山にかぎらずあっちこっち透視してるのは知ってますが、今回の場合「このたび噴火活動が活発な桜島で今年1年この技術を用いて火山透視を試みるという。」が新しいんじゃ無いですかね。

      • 素粒子ミューオンを用いた火山透視技術の可用化プロジェクト:文部科学省 [mext.go.jp]

        (6)平成25年度までの関連する研究成果(または観測実績)の概要:

        「宇宙線観測による構造探査技術の高度化」
         カロリメータ方式による、宇宙線雑音低減の試験観測のためのプロトタイプを製作し運用した。同時に必要となるソフト開発を実施した。絶対重力観測は桜島で連続観測を継続した。宇宙線による火山体のイメージ変化と、絶対重力変化とを照合した。プロトタイプを大型したモデルを製作した。活動的な火山の観測イメージの変動をとらえた。

        (7)本課題の5か年の到達目標:

         低雑音型ミューオン検出器として、すでに実績が上がっているカロリメータ方式の装置の可用性を以下の項目を開発することで、大幅に向上させる。(1)装置のモジュール化、マニュアル化、(2)自動解析ハードウェアの開発、(3)取得したデータの自動解析ソフトウェアおよびイメージャーの開発。 “ユーザー”から”プロバイダ”へのフィードバックを促し、火山学者が必要とするミューオン検出器を実用化する。

        新聞記事にはありませんが、今まで素粒子物理学者にしか扱えなかったミューオン検出器を、火山学者にも扱えるようにするのがポイントなのかな。

        こちらの PDF [u-tokyo.ac.jp] によれば、従来のミュオグラフィでは「素粒子物理学に特有な莫大な数の事象の中から信号を見つけ出す(つまり背景雑音の中からシグナルを取り出す)解析方法」がとられてきたため、火山学者が扱うには敷居の高いものであったとのこと。そこで「背景雑音の中からシグナルのみをハードウェア的に取り出す方法(カロリメータ方式)を開発」したうえで、「取得したデータの自動解析ソフトウェアやイメージャなどのソフトウェア的な開発を行い」「ミューオンイメージング非専門家によるデータ取得・イメージングを定常的に実施できる環境を整備する」のが、『素粒子ミューオンを用いた火山透視技術の可用化プロジェクト』の目標であるとのこと。

        親コメント
    • by Anonymous Coward

      技術としては特に新規とかいうものではないのでは?
      活動予測に使えるのかどうかも含め、とりあえずいろいろデータとってみようぜ、ってのの一環。

    • by Anonymous Coward

      とりあえずdisりまくっておけばあとで特許料払わなくてすみますからね。
      https://twitter.com/Yuki_Suzukickz/status/549057997716987904 [twitter.com]

      • by Anonymous Coward

        知的財産管理技能士って「発明の新規性喪失の例外規定(特許法第30条)」をご存知ない?
        国際特許にはならないとはいえ、頭ごなしに『学会発表を先にやってしまったら「新規性がない」という理由で出願できません』とは。

        • Re:あれあれ? (スコア:2, 参考になる)

          by Anonymous Coward on 2015年01月03日 2時08分 (#2737269)

          元tweetには事実誤認があって、
          「特許出願をしなかった」のではなく、「審査請求をしなかった」のです。

          以下、朝日新聞の記事 [asahi.com]より。

          職場の支援は得られず、自力で特許は申請した。
          論文を書いて日本と海外で発表し、アイデアを公開したが、反響は芳しくなく、意気消沈。
          特許を得るには申請後に「審査請求」をする必要があるが、その手続きをしなかった

          ちなみに、発明者氏は、現在、弁理士さんとして活動中のようです。

          親コメント
          • by Anonymous Coward

            > 職場の支援は得られず、自力で特許は申請した。

            でも特許になったら職場に発明を取られるんじゃ日本で発明しようなんて人いるわけないよね。仕事として他社のじゃまをするためだけのゴミクズを量産するのが関の山。

            • by Anonymous Coward

              何も知らないなら黙ってた方がいいんじゃない。恥かくだけだよ。

            • by Anonymous Coward

              少し日本語を勉強して下さい。何を言いたいのかよく判りません。

              あと、
              http://dndi.jp/08-hattori/hattori_2.php [dndi.jp]
              あたりでも読んで下さい。

          • by Anonymous Coward

            審査請求して特許として成立したとして、どのくらいの市場規模があるんでしょうね?
            まあ、地中を透視、となると原油などの資源関連の会社が入ってくる可能性はあるのかもしれませんが、
            マグマを透視・・・では資源環連は興味は持たないのではないでしょうか・・・。
            市場規模が小さくて真似が(いろんな理由で)困難な技術であれば、
            特許の取得有無は実はあまり関係なかったりするのかも。

            • by Anonymous Coward

              そういう研究をしているところに納める観測装置を製造する業者からみれば、その特許が使えるかどうかは大きいと思いますよ。
              納入先が単独で特許権を持っていれば差し障りになることはないでしょうが、観測方法を共同で開発していた経緯があったりしてそことの共同出願になっていたりすると他社が入り込み難くなります。(権利行使にも制限が付く)
              それに、対象物をわざわざマグマに限定するような請求項にする訳も無く、他にも応用が効くように記述しておくのが普通です。

        • by Anonymous Coward

          だいたいこういうこと言う奴って、負け惜しみと相場が決まってるんだよな。

          例外的事項だからこその「例外規定」なのであって、それが適用される制約を考慮するくらいなら、
          普通は先に特許申請してから公式発表するわな。

          • by Anonymous Coward

            ちゃんとした知財関係の部署を持つトコであれば、「特許を出願せずに学会などの発表をするのは厳禁」くらいは周知させるわな。
            でも一方で、「学会発表をやったら出願できない」と一発目で言い切るのは”あたまがわるい”言い方だなぁ、とも思う。
            通常使わない(ように気をつける)とは言え、例外規定は実際存在し、んで「隠しておけって言ったのに共同研究やってる学者が勝手に発表しちまいやした!」「仕方がねぇ、ここで例外規定で申請だ!」って後から仕事する場合もまあ皆無ではないのだから。

    • by Anonymous Coward

      要素技術が揃ってきたから、実用に向けて使おうという事(ということにしよう)じゃないでしょうか。

      ミュオンを使った非破壊検査なんかは大分やられてますからね。

      まぁ、素粒子・サブアトミック分野に仕事を見つけてやらないとやばいってのが大きいでしょうが・・・

    • by Anonymous Coward

      だから
      透過しても
      どういう状態なら爆発するかはわかってませんよね?
      わからないからデータ取りましょうという話じゃないの?
      データ取れた時には原発がぶっ飛んで日本終了してるかもしれないけど。
      データが残れば、大陸の東の果てのその先に日本という島国があったことを未来永劫人々が忘れることはないだろう。

      • >どういう状態なら爆発するかはわかってませんよね?
        >わからないからデータ取りましょうという話じゃないの?

        というよりも、今まで火山の内部を高精度に知る方法がなかったので、この方法を実用化して広く火山学研究に役立てるのが現状。それにより今までは噴火予兆が分かりにくい山でも噴火警報がより高精度に出せて、御嶽山のような悲劇を繰り返す可能性を減らすことができるかもしれません(水蒸気噴火は難しいかも)。

        なおミュオグラフィの検出器は山のふもとに設置する必要があり、カルデラ(陥没地形)のかなり下にあるマグマ溜まりを観測することはできないので、原発を火砕流で破壊するような破局噴火に関するデータは集められないでしょうね(そもそも破局噴火しないとデータ蓄積ができませんし)。

        ですから桜島火山の透視データがとれたところで、マグマ溜まりが別に存在する姶良カルデラについて知ることができるわけではないので、あいにくご期待に添えるものではありません。

        親コメント
        • https://twitter.com/antidisaster/status/551233072952516608 [twitter.com]
          「田中宏幸・東大地震研教授「ミュー粒子で観測していれば噴火予知はできる。とくに薩摩硫黄島のようにマグマが火口に近い位置まで上がっている場合は有望」  東京新聞:噴火予知に火山透視 桜島で実験 宇宙線利用:社会(TOKYO Web) http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015010102000126.html [tokyo-np.co.jp] …」

          を RT された、静岡大学の小山教授(火山学)曰く、

          https://twitter.com/usa_hakase/status/551234894903275520 [twitter.com]
          「楽観的すぎる。」
          https://twitter.com/usa_hakase/status/551235772276154368 [twitter.com]
          「三宅島や伊豆大島でよく起きる、マグマが下がっていく過程で爆発性をましていく噴火の予知には役立たない。」

          火山にはそれぞれ特徴があるから、薩摩硫黄島みたいに噴火が頻繁な山と、有珠山みたいに正直な山、火山活動があってもなかなか噴火しない日本の多くの山で、同じように考えることはできなさそう。

          # タレこみで「噴火予知ができる」とあえて書かなくて正解だったな。

          親コメント
          • by Anonymous Coward on 2015年01月03日 18時17分 (#2737398)

            小山さんの言い方もちょっとアレで、
            これまで地震波の地道な観測、ミューオン含めた宇宙線の観測
            雲仙活火山火道掘削プロジェクトや最近のハワイでのマグマ溜まりへのボーリング
            等で、火山ごとにマグマ溜まりや火道の形状に個性があることが判ってきた。

            それなので、もっと3次元的にかつ詳細に把握できる探査手段として
            ミューオンを使おうというのが出てきていると

            ミューオン探査とニュートリノ探査の中間領域である、10km~100kmスケールの
            観測をどうするかも課題になっていて、使える透過粒子やニュートリノ観測の高分解能化など
            取り組みは始まってますね。
            地球科学的にはマントルと外殻の境界構造も注目されています。
            大規模な「逆大陸」や「逆山脈」がある可能性も

            親コメント
            • コメントありがとうございます。

              これは「噴火予知ができる」という世間の期待をけん制されているのではと思います。

              昨年12月16日に開催された第3回 原子力施設における火山活動のモニタリングに関する検討チーム [youtube.com]の中で、桜島大正噴火のエピソードに際して「火山の場合あとになると「大きな出来事の前にこういうことがあった」という人があっても・・・1か所に集中しているとほかのところがという感じで火山のモニタリングというのはなかなか難しい」と説明されていましたし、今年噴火した口永良部島の火山活動評価の問題点として、「前兆過程前半の特徴から噴火直前には地震活動活発化や地盤膨張がみられると思い込んでいた」「直前に現象が加速する過程の時間は短い」として、1999年ごろから噴火予兆をとらえていても噴火直前になってみないと分からない山もあると(実際噴火が始まってから、噴火警戒レベルが上がった [jma.go.jp])のこと。なので噴火予兆を示すデータがそろっていても、いつ噴火するかという判断をするのは難しい。そういう現状を踏まえてのことだと思います。

              とはいえ火山ミュオグラフィを含め地球物理学の範疇にとどまるツールが広く使われて、噴火のメカニズムが解明されれば、新たな展開もあると思います。

              # ジオパークのシンポジウム [izugeopark.org]に行くことにしたのでID

              親コメント
              • by Anonymous Coward

                × 今年噴火した口永良部島
                ○ 昨年8月に噴火した口永良部島

                # 直したつもりだった

  • by Anonymous Coward on 2015年01月02日 21時26分 (#2737179)

    どの火山であっても、いつ噴火してもおかしくありません。日本に安全な土地はありません。覚悟してください。

  • by Anonymous Coward on 2015年01月03日 3時35分 (#2737279)

    そっちが驚きw

    • 田中宏幸【キーパーソン】 | 日立ソリューションズのプレミアムサービスWEB [hitachi-solutions.co.jp]

      石井  ミュー粒子を用いた観測が行われるようになったのは最近ですか。
      田中  いいえ、最初の実験は1950年代に行われています。鉱山のトンネルの中にミュー粒子検出器を入れて、トンネル内部から地表までの厚さを観測するという実験でした。その後、60年代後半に、物理学者のルイ・アルバレという人が、ピラミッドの中をミュー粒子で探索する実験を行いました。さらにその後、東北大学の長嶺忠先生が観測のターゲットを火山に絞る研究に着手されて今日に至っています。

      石井  そのアイデアを継承して、現在の研究を行っているわけですね。
      田中  そうです。浅間山の内部構造を映し出すことに成功したのは2006年のことでした。その実験で初めて、マグマの通り道が山の中心より北側に寄っているという事実が明らかになったんです。その後、昭和新山、薩摩硫黄島でも透過撮影に成功しました。

      親コメント
typodupeerror

長期的な見通しやビジョンはあえて持たないようにしてる -- Linus Torvalds

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