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2015年のノーベル物理学賞はニュートリノが質量を持つことを示した2氏が共同受賞 69

ストーリー by hylom
連続で日本人が受賞 部門より
headless 曰く、

2015年のノーベル物理学賞は、東京大学の梶田隆章氏と、カナダ・クイーンズ大学のArthur B. McDonald氏共同受賞となった。授賞理由は、ニュートリノが質量を持つことを示すニュートリノ振動の発見(概要読売新聞NHK)。

梶田氏は大気ニュートリノスーパーカミオカンデに到達するまでに2つの種類の間で変化することを発見。一方、McDonald氏が率いる研究グループは、太陽ニュートリノが地球に到達するまでに消失するのではなく、サドバリーニュートリノ観測所に到達した際には異なる種類として観測されることを示した。

ニュートリノの種類が変化するためには、ニュートリノが質量を持つ必要がある。両氏の発見は長らく質量を持たないと考えらえていたニュートリノが、わずかながらも質量を持つことを示すもので、量子物理学における歴史的な発見となった。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by sumeshi0206 (12305) on 2015年10月07日 21時54分 (#2895964) 日記

    ダークマターの正体はニュートリノではないか?って話無かったっけ?
    今回の成果でどうなったんだろう?

  • by the.ACount (31144) on 2015年10月07日 12時28分 (#2895548)

    この前のカミオカンデのノーベル賞に含まれてると思ってたよ!

    --
    the.ACount
    • by Anonymous Coward on 2015年10月07日 12時39分 (#2895559)

      この前のカミオカンデは、ニュートリノ天文学を切り開いた成果に対してだったと思う。
      素粒子物理学というより天文学だね。
      SN1987A様々。

      今回のは天文学寄りではあるけど、素粒子物理学としての受賞。
      標準理論で示されていたことを実験で否定し、ニュートリノに質量があると証明した。

      同じような装置使っていても上がってくる成果が違うから、受賞も別々ってことだねぇ。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      当時から、もう一個くらいとれそうだという話は聞いていた。
      誰かもらえそうだったのに早死にした人がいたような話もあった。

  • by ukenerai (36532) on 2015年10月07日 12時56分 (#2895579) 日記

    祝受賞!
    https://www.youtube.com/watch?v=7AeYthSloBU#t=88 [youtube.com]

    # タレコミ段階のコメントは反映されないのか

    --
    -- う~ん、バッドノウハウ?
  • by Anonymous Coward on 2015年10月07日 20時57分 (#2895940)

    >McDonald氏が率いる研究グループは、太陽ニュートリノが地球に到達するまでに消失するのではなく、
    >サドバリーニュートリノ観測所に到達した際には異なる種類として観測されることを示した。

    小柴グループ以外でも巨大水槽実験やっているのですね。いや、これだけ成功している訳だから
    他所でやっていても不思議はないですが。

    対する日本側は2025年稼働予定ハイパーカミオカンデで、スーパーカミオカンデの約20倍の
    約100万トンの巨大水槽を使った実験を計画。
    https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%91%E3%83%BC%E3%... [wikipedia.org]

    カミオカンデ、スーパーカミオカンデ共にノーベル賞メーカーになりましたが、
    今度のハイパーカミオカンデにも期待できますかね。

    ハイパーカミオカンデは10年間の観測で、現在得られている下限値よりも1桁長い陽子の寿命まで感度があり、
    現在提唱されている様々な大統一理論のモデルの予言の大部分を検証することが可能である

  • by Anonymous Coward on 2015年10月07日 12時29分 (#2895549)

    ノーベル賞は研究者個人に贈られるものですが
    カミオカンデやスーパカミオカンデには,研究者の才能・努力だけでなく数十億円の税金も投入されています

    昔から日本では物理学研究が盛んでしたが,それに加えて潤沢な研究資金があったからこそノーベル賞につながった,と言っても過言ではないと思います

    これからも日本は国策として大学・研究機関にはどんどん税金を投入して,毎年ノーベル賞を取るような豊かな国にしてほしいとおもいます

    • by Anonymous Coward on 2015年10月07日 12時41分 (#2895562)

      >これからも日本は国策として大学・研究機関にはどんどん税金を投入して,
      >毎年ノーベル賞を取るような豊かな国にしてほしいとおもいます

      ノーベル賞は結果であって目的ではないでしょう。

      「ノーベル賞を取ること」が国策としての目的になったら、
      ノーベル賞と関係ない分野は評価されなくなるし研究費の投下も少なくなってしまう可能性がある。
      それは社会の発展への貢献、人類の英知の探求という意味では歪んでいる。
      よく言われるのはノーベル数学賞はないこと。他にも例えば近大マグロは日本の水産業を救う重要な養殖学の発展だけどノーベル賞に該当する分野はない。
      他にもノーベル賞に該当しないが社会に貢献する研究、人類の英知を広げる研究はたくさんあるだろう。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        >「ノーベル賞を取ること」が国策としての目的になったら、

        どこかの国をディスってる

        • by Anonymous Coward

          政府は、2001年に策定した科学技術基本計画の中で、「50年間で受賞者30人」という目標を掲げました。

          ディスりたくもなるでしょ?

          • by Anonymous Coward

            これのことか?例えの一つにすぎないけど、これをもって「目標を掲げている」と読めるやつがいるなら俺はそっちのほうが心配だし、問題にするんなら「投資に見合う」のほうだと思うがね

            http://www8.cao.go.jp/cstp/kihonkeikaku/honbun.html [cao.go.jp]

            (1) 知の創造と活用により世界に貢献できる国の実現に向けて
            -新しい知の創造-

             「知の創造と活用により世界に貢献できる国」とは、科学を通じて、未知の現象の解明、新しい法則や原理の発見等、新しい知識を生み出し、その知識を活用して諸課題に対応する国である。さらに、そうした知識や知恵を世界に向けて発信し

    • 「カミオカンデは日本のプロジェクト」それはそうですが、日本のプロジェクトだけでは小柴先生のノーベル賞につながるニュートリノの検出はできなかったとどこかで読んだ記憶があります。探してみたけれど見つかりません。スラドには詳しい人がいると期待していますが。

      Wikipedia の記述 [wikipedia.org]では「カミオカンデは、このまれに起こる衝突を検出することで間接的に陽子崩壊を実証することを目的とした。」に続いていきなり「カミオカンデはニュートリノの衝突を検出するため、超純水をつかう。」となっていて陽子崩壊とニュートリノの間の話がつながっていません。ググって見つかった範囲では、小柴先生の ニュートリノ天体物理学の誕生 [gakushikai.or.jp]にはそれらしいことが少し書いてありますが。

      カミオカンデ(KamiokaNDE)というのは、神岡という地名の後ろに大文字のNDEをつけたもので、この実験は核子の崩壊を探索することが本来の目的であったので、核子はニュークレオンですから、核子崩壊実験「Neucleon Decay Experiment」の頭文字をとってNDEとなったわけです。核子というのは「原子核をつくっている粒子」という意味で、陽子と中性子を意味します。

      ところが、陽子の崩壊は何年たっても見つからず、ニュートリノの観測結果ばかり発表するものですから、世界の物理屋はNDEというのは(Neutrino Detection Experiment)だと思っている人が大部分です。

      核子崩壊を観測しようと思ってカミオカンデをつくったけども、理論が間違っているらしいことが分かった(これはこれで成果)。その後にニュートリノを観測しようと思ったが日本の予算としては陽子崩壊のための設備ということになっているのでできなかった、という話だったように思います。

      本格的な太陽ニュートリノ観測台として5万トンの装置をつくろう、一国でつくるのはたいへんだから国際共同研究として一緒にやらないかと、1984年にある国際学会で提案したのですが、だれも乗ってこない。これはいつになったらできるだろうかと思っていましたら、カミオカンデを改造して太陽ニュートリノを観測するフィジビリティ・エクスペリメントを一緒にやろうという提案には、ペンシルバニア大学のマン教授がすぐ飛びついてきました。彼は翌月には日本にやって来て神岡を視察し、すぐコラボレーションが決まったという状況があります。

      というコラボレーションの結果としてニュートリノ検出は(奇跡的に小柴先生の在任中に)なったのですから、国威高揚的な「日本のプロジェクト」には若干もやもやとした感じがします(私の記憶違いならすみません)。もちろん主導的な役割を果たしたのは日本なのですから、それを誇りに思って良いということは当然ではあるのですが。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      今の日本のビッグサイエンスはバブルのころの貯金でなんとかしている側面が強いんですよね…
      バブル崩壊から30年弱、そろそろ次の投資がないとマズイんですがね。第三の矢としてガツンと予算措置をお願い致したく。

      • by Anonymous Coward

        個人的には予算規模は十分だと思います。
        日本は過去15年、研究予算はほぼ横ばいで、これはイギリスやカナダなどと同じ様な傾向ですが、日本以外のこれらの国々は論文数を着実に伸ばしています。
        一方で、日本は2004年の大学法人化以降から、全く論文数が増えていないところが減らしています。

        やはり、できる研究者ほど出世して研究ができなくなる今の制度をなんとかするべきだと思いますね。

        • by Anonymous Coward

          論文数についてですが、これは研究者数とそのアクティビティの指標ということですよね。こちらも重大問題なのはご指摘のとおりです。
          >やはり、できる研究者ほど出世して研究ができなくなる今の制度
          も問題ではあるのですが、これは多かれ少なかれ昔もそうだったと思います。むしろ大きく変わったのは博士号取得後まもない研究者が安定した身分で研究できなくなった点です。

          ビッグサイエンスに関しては、アイデアももちろん重要ですが、やはりハコモノに依存するところ大ですので、ドカンとお金を投入しないとノーベル賞クラスの成果は出てきにくいです。

          どちらか二者択一といわれれば、若手研究者の安定雇用の拡大を取らざるを得ないと思いますが。経験するとわかるのですが、本当に「貧すれば鈍する」で、アイデアもわかなくなってくるんですよ…

        • by Anonymous Coward

          もう少し長い期間で見ると、イギリスとカナダは、1990年代に比べると2000年代はかなり研究予算が増えています。
          確かに、ここ10年は増えていないですが。イギリスはEUから、カナダはアメリカから研究費をひっぱってこられる
          のがだいぶ違うのかもしれません。

          日本の論文数が減っているのは、雑務が増えて研究時間が減ったのと産業界が論文を書かない傾向になったことが
          要因の一部です。
          参考: http://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/kihon5/3 [cao.go.jp]

      • by Anonymous Coward

        今の政府的に親学とか水伝とか江戸しぐさとかに大きく研究費出しそうだ。

  • by Anonymous Coward on 2015年10月07日 14時07分 (#2895637)

    宇宙物理だの素粒子物理は訳分からん。
    宇宙の90パーセント以上はいまだ未知の物質だかエネルギーなんだろ。
    素粒子に重さが無いとかも意味分からないし。
    ビッグバンの前はどうだったんだよ。宇宙は広がってるって、ではその外は何?

    • その疑問(知的欲求)の最先端を走っている人たちの成果が今回のですよ。
      その先を知りたければ、今から追いかけてもいいし、彼らがゴールにたどり着けるよう支援するのでもいい。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      >素粒子に重さが無いとかも意味分からないし。

      ニュートリノ以前に、光子も無質量です。だからこそ光は光速で動いています(というか、光速からどうやっても減速出来ない)。

      • by Anonymous Coward

        光の速さ(位相速度)はc以下になります(v=c/n,n:媒質の屈折率)。物質との相互作用で決まるのです。
        ニュートリノは他の物質とほとんど相互作用しないので,超新星爆発の後,光より速く地球に到達するらしい。

        • 「超新星爆発の光は高密度の気体の中を通ってからでないと出られないので、どうしても気体の分だけ相互作用があって出てくるのに時間がかかります。
          ニュートリノは真空中の光速cに近いとはいえ、あくまでもcより遅いのですが、あまりにも相互作用しないので爆発の中心から直接まっすぐ地球に届いてしまうため、まるで光よりも早く到達したかに見えます。」
          という意味ですね。

          ※光より速くなっちゃった、どこで失敗したのかわかんない、誰か助けてと叫んでたグループあったな

          親コメント
          • by Anonymous Coward

            PC組み立てで不具合出たら、1にコネクタ、2にケーブルを疑え、ってのがあったけど、
            超光速のアレは結局コネクタ緩んでた、って結論だったね。

            あと、超新星爆発の光は、実は爆発時に生成された重量元素の核分裂で光ってる方が大きいので、第一報はニュートリノで観測される方が多くなりそうです。
            ちょっと前に話題になった、ベテルギウス付近からニュートリノ? というヤツ(誤報)も、そろそろ光るんじゃないか、まだ光らないな、みたいな話になってたね。

  • by Anonymous Coward on 2015年10月07日 21時00分 (#2895944)

    京大へのコンプレックスもようやく解消されるな

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