水から酸素を取り出せる「人工エラ」。製品化に向けて出資募集中 92
ストーリー by hylom
二十年以上前に聞いたことがあるやつ 部門より
二十年以上前に聞いたことがあるやつ 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、
クラウドファンディングサービス「Indiegogo」にて、「人工エラ」の製品化に向けた資金募集が行われている(CNET Japan)。
この人工エラは「Triton」と名付けられており、口にくわえて利用することで水中の酸素を取り出せるという。これにより、重いタンクを利用せずに水中に長く潜れるという。
水から酸素のみを取り出すフィルターは以前からあったが、人間に必要な量の酸素を得ようとすると大きな面積のフィルターが必要となるという問題があった。この製品では取り出した酸素をコンプレッサーで圧縮してタンクに貯めることでフィルターを小さくしているという。コンプレッサーはバッテリーで駆動し、その駆動時間である45分が水中での活動限界になるようだ。また、潜れる最大深度は約4.7mとのこと。
現在299ドル以上の出資で製品を入手可能。資金募集の目標金額は5万ドルだが、現時点で38万ドルを超える出資が集められている。一般発売時の価格は399ドルを予定しているようだ。
詐欺じゃね? (スコア:5, すばらしい洞察)
「この製品では取り出した酸素をコンプレッサーで圧縮してタンクに貯めることでフィルターを小さくしているという。」
なんでこれで問題が解決するのか理解できない。
問題は酸素をどこに貯めるかじゃなくて、時間当たりどれだけ大量の海水を処理できるかというところなのに。
この記事 [deepseanews.com]によると、海中に溶けている酸素はそれほど多くなく、
人間が呼吸するのに必要な量を供給するためには1分間に90リットルの海水を処理する必要があるとのこと。
つまりフィルターに海水をどんどん送り込む強力なポンプが必要なはずなんだが、
そんな物は見当たらない。
リアルタイムに酸素を取り出すんじゃないんじゃね? [science.srad.jp]という
話もあるが、それならマウスピースに付いているのはタンクだけでよくて、フィルターを潜水時に持っていく必要もない。
タンクも極小サイズで角ばった形 [iggcdn.com]をしていて、高圧に耐えるようには見えないので、
そんなにガスを詰め込めるとは思えない。
他にも、酸素だけ取り出したって駄目だろう。アクアラングのタンクに入っているのは純酸素じゃないぞ、とか。
もう何から突っ込んでいいかわからんほどアラが多い。
試作品はすでにできて動いているようなことを言っているが、とても信じられないというのが正直なところ。
IndieGoGoは動いているプロトタイプが無くてもプロジェクトを立ち上げられるから、こういう詐欺プロジェクトが
氾濫するのだろうが。
Re:詐欺じゃね? (スコア:1)
いやいやいや
研究開発費が潤沢であれば開発成功する可能性は上がるでしょ.
根本的に解決しようがないようなことを言ってるのでなければ.
今回のは金積んでもどうしようもないかもしれないけど,確率上がる案件いくらでもあるんじゃないですかね.
またクラウドファンディングか (スコア:3, 興味深い)
プロジェクトが成功して満足な商品が自分の手元に送られてくる可能性が
75%以上でなきゃいかんわけだが、これに「出資」した奴は
本当にそんな高い確率で成功すると思ってるんだろうか。
ちょっと前に、モーフィーワンの教訓がとか書いてマイナスモデもらってた人がいたが
その人は正しいと思う。
Re:またクラウドファンディングか (スコア:1)
>本当にそんな高い確率で成功すると思ってるんだろうか。
なぜそう思いました?
以前クラウドファウンディングに参加してみたけど。
途中で何か予定外のことが起きたらしくて納期が遅れる連絡がチョイチョイ出てきてすんごく不安になった。
障害の原因と今後の対応とその進捗についてできれば早めに告知してくれと突っついたけど色好い返事はなし。
たぶん多方面から似たようなツッコミが入ってていちいち対応してたら進まなかったんだろうなぁ。といい方向に邪推。
なんだかんだでかなり遅れたけど当初の予定は達成されて事なきを得ました。
MorphyOneほどではなくとも、失敗例ってどれくらいあるんだろう。
Re:またクラウドファンディングか (スコア:1, 興味深い)
どこにぶら下げようかと思ったんだけど、失礼してここへ。
CNETの記事には、「ただし、必要な量の酸素をリアルタイムに得ることは難しいので、水中から取り出した酸素をコンプレッサで圧縮してタンクに貯め、これを人間が呼吸に使う。」とあるんだが、これはどのように運用するものなんだろう。
水中で酸素を取り入れるのは間違いなさそうだが、つまり必要な酸素が充填されるまで水に漬けておいて、さあ潜るぞというときにこれを咥える、ってこと?
Re:またクラウドファンディングか (スコア:2, 興味深い)
Tritonのページにはリアルタイムに得ることは難しいという表記はありませんでした。
水深4.7mまで潜水すると水圧が約1.5気圧となるため、供給酸素も1.5気圧まで上げないと呼吸することができなくなります。
コンプレッサとタンクは加圧用でしょう。
このコンプレッサの加圧限界と酸素中毒を考慮した結果が最大水深4.7mだと思われます。
Re:またクラウドファンディングか (スコア:1)
えっそうなの?
>水中で酸素を取り入れるのは間違いなさそうだが、つまり必要な酸素が充填されるまで水に漬けておいて、さあ潜るぞというときにこれを咥える、ってこと?
これで水から酸素を取り出してタンクに貯めて使うってことなのかな。
だいぶんイメージが違うというか、ちゃんとした使い方がよくわからない。
Re:またクラウドファンディングか (スコア:1)
リンク先の図解だとタンクってもとても小さいですね…
あらかじめ水中に沈めておいてタンクに酸素が貯まるまで待つというのは
間違い無いようですが、人の酸素消費量を上回るフィルターが現時点で
存在しない以上、口にくわえることができるほど小型の45分潜れる手軽な空気タンク、
という製品なのでしょう。
その45分間の運用中でフィルターから生成される酸素が純酸素でも、あらかじめタンクに
空気に近い成分になるようなものを入れておけば酸素中毒は緩和されると思います。
Re:またクラウドファンディングか (スコア:2, 参考になる)
窒素分子の方が小さいから窒素も取れるんじゃないかな。
酸素中毒は濃度の問題じゃないから深く潜るとヤバいと教わったよ。
5気圧超えるとマズい(超えなくてもだろうけど)。
ちなみに純粋気体の吸引がヤバいのは分圧の問題で血中の窒素が沸騰して空気血栓ができるから。
例えば窒素6:酸素4だとしても緩和されますどころか結局空気血栓ができてマズいんじゃないかな。
逆にならしてれば純酸素でも問題ない。昔の宇宙飛行士とかこれ(純酸素で0.3気圧)。
アポロの事故で純酸素はやめたみたいだけど、いまはどうなんだろう。
# 以前アイドルの子もバラエティ番組撮影時の気体吸引で事故起こしてニュースになってたよね。
Re:またクラウドファンディングか (スコア:1)
人間の吸気能力なんて、十分な酸素量の空気を吸い込む程度の性能しかないんだから、
その吸気のエネルギーだけじゃ、必要量の酸素をフィルタリングするのは無理。
なので、電動コンプレッサで水から酸素をフィルタリングし続けて、必要な酸素量を確保します。
ってことじゃないの?
Re: (スコア:0)
まあ、もし本当にこの機能・性能・価格が実現出来るなら、
いずれどこかの企業で類似の製品が販売されるでしょうから、
それを待ってからでも遅くはないですね。
特にニッチな製品というわけでもなさそうなので。
Re: (スコア:0)
投資したお金に見合うリターンがなくても泣かかないこと
それがクラウドファンディングを楽しむポイント
# わくわく感を得らればそれでいいじゃないかw
Re:またクラウドファンディングか (スコア:1)
明らかに夢とロマン分を考慮に入れる必要があるのがクラ(略)ィング、ですよね。
宝くじを指して「リターン率半分以下なんだから投資に使う奴はバカ」って言うバカ、みたいな。投資じゃないんだよ。
宝くじが「夢が欲しい」あるいは「最大金額に意味がある」であるように、
(略)ドファ(略)ングは「夢が欲しい」あるいは「まかり間違って成功したら他人より早くモノが入手できる」から、賭けるんだよ。
や、個人的には宝くじは買っても(略)ウド(略)ン(略)にはお金出さないのですが。
Re:またクラウドファンディングか (スコア:1)
良さそうと思えてもそう簡単に資金調達できるもんじゃないでしょ。
投資家は本当にシビアに見る。完成品は魅力だけど実現可能性と投資額とリターンを考えるから。
それにひきかえ、クラウドファンディングは各自は割と低い出資額で済むし、そもそもそこで売れることが確定するので製品化しやすい。
売れる可能性が未知のものに金をつぎ込むよりはね。
研究開発と人件費を度外視すれば、とりあえずファンディング分だけで利益(総出資額-原価)は出るだろうし。
まぁ個人だと少額と言っても、これは$299からってことで、割と冒険ではあると思う。
少々の酸素を取り出せるかもしれないけど、宣伝文句のようにはうまくいかないと予想。
# 自分が出資した最高額は$25だ。
デキッコナイス! (スコア:2)
Re: (スコア:0)
やっ太じゃないか。コロ助くん。
シリコンゴムで酸素を取り出すために、膨大な面積のシートをアコーディオン状に折り畳んで...という話がようやく実現性を帯びてきたか。
Re:デキッコナイス! (スコア:1)
出典が『できる・できないのひみつ』か『コロ助の科学質問箱』かで古い記憶を捜索中。
多分前者。
Re:デキッコナイス! (スコア:1)
うむぅ、人間の記憶の限界が〜。
なんとなく、科学質問箱のコロ助君はできる・できないより賢い
感じがしたんで、そんな無謀なことをやるのは、できる・できないの
ような気がしたんだけどなぁ。
実家も引き払ったし、もはや自力で確認するすべなしか。
山内さんの本にはホント影響を受けたなぁ。いまだに台風の中心の
見つけ方とか覚えてるし。
酸素中毒 (スコア:2)
水深が約4.7mだとすると、酸素中毒が若干心配になる気がするのですが…
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%85%B8%E7%B4%A0%E4%B8%AD%E6%AF%92 [wikipedia.org]
4.7mにいるのは短時間だとすれば、問題ないのでしょうけど。
水平線の終わりには虹の橋があるのだろう (スコア:1)
つい歌ってしまいそうになる世代。
漫画の方は後味が悪い終わり方だった気がする。
リンク先の写真の大きさで45分水の中で活動できるならすごいね。
糞でかいボンベとか持って行くよりかなり楽ちん(ダイビングやったこと無いけど)。
超でかい面積になるのをどうやって小さく折りたためばよいか苦労してたという記事は大昔に見たけど、こうなったのか。
Re:水平線の終わりには虹の橋があるのだろう (スコア:1)
「オキシガム」(だったっけ?)に比べれば、最近のアニメ。
Re:水平線の終わりには虹の橋があるのだろう (スコア:1)
サイコガンを持つ男が咥えてた葉巻を思い出した私は
まだまだ若いってコトですね!
Re: (スコア:0)
ジン・ベイは沈めときやした。
ちなみにフロートはマルドーラ大統領がしかけたトラップだった
Re: (スコア:0)
オキシシガーもアリだけど、007/サンダーボール作戦の小型ボンベ [wikipedia.org]のほうにピンときた。
あれは約4分だったから、10倍の進歩だね!(違)
注:007のやつは撮影用のプロップなので呼吸は出来ません。でも、映画公開時には問い合わせが来たとか(笑)。
Re:水平線の終わりには虹の橋があるのだろう (スコア:1)
>あれは約4分だったから
4分程度なら、素潜りで潜れる人が存在するな。
Re:水平線の終わりには虹の橋があるのだろう (スコア:1)
息継ぎ?
息継ぎせず4分素潜りできる人がいる、という話でしょう。
ただし、だから何だというのは変わりませんが。
特別な素質や訓練なしでも4分ぶん得られるとか、複数持てば4分を余裕で越えて活動できるとか、小型ボンベと素潜りでは可用性が全くことなりますからね。
例えば、4分素潜りできる人がコレを持てば最大8分活動できる可能性があるわけで。
(まあ、フィクションの中の道具の細かい仕様なんてツッコんで考えても不明なわけですが)
Re:水平線の終わりには虹の橋があるのだろう (スコア:1)
ゴーゴートリトンか、ゴーゴーマリンか悩む展開だ。
Re:水平線の終わりには虹の橋があるのだろう (スコア:1)
トリトンは
ゴゥゴゥ、トリトン
マリンは
ゴーゴーマリーン
Re:水平線の終わりには虹の橋があるのだろう (スコア:1)
♪宇宙の果てで燃えている星の炎に照らされて
Re: (スコア:0)
1989年の映画『アビス』でネズミを呼吸可能な液体(?)に沈めるシーンがあるけど、
あの液体が本当に呼吸できる奴って知ったときは衝撃だった。
Re:水平線の終わりには虹の橋があるのだろう (スコア:1)
そーゆーのなら『謎の円盤UFO』 [ufoseries.com]があるじゃないか。
Re:水平線の終わりには虹の橋があるのだろう (スコア:1)
フロリナート [wikipedia.org]ですね。
液体呼吸 [wikipedia.org]も参照。
現実にも限定的には使われているものの、イマイチなのか。
もっと能動的にガスを輸送するスマート液体じゃないといかんのかな。
Re:水平線の終わりには虹の橋があるのだろう (スコア:1)
Re: (スコア:0)
年寄りは1968年怪奇大作戦「24年目の復讐」での同様なシーン(水槽の液体の中で活動するネズミ)を思い出す。
Re: (スコア:0)
当時はオープニングのハイドロジェットを灰色ジェットだと思ってた。
Re: (スコア:0)
テレビでさ、漏斗の入口にフィルタをくっ付けて水側、出口にくっ付けた長いホースを口側、
+内圧調整用の風船みたいな発明を見たことあるけど、
あれホースのなかの酸素を消費しているだけじゃって常々思ってる。
この製品には期待したい。
Re: (スコア:0)
アニメ版も富野監督なんだが
初監督でいきなり富野色満点なラストだったと記憶してますが
ドクターモローの島にしろ
だいたいろくなラストにならないよな
Re:水平線の終わりには虹の橋があるのだろう (スコア:2)
あの剣のエネルギーによって眠りについていたポセイドン族の市民が全滅しまうという
大虐殺を引き起こした主人公ですね。
まあ、富野もそうだけど原作の手塚も大概だよね。
Re:水平線の終わりには虹の橋があるのだろう (スコア:1)
原作・監督もそうですがプロデューサーがあの西崎義展です。
Re:水平線の終わりには虹の橋があるのだろう (スコア:1)
うわぁ…なんというか…確定大三元的な何かを感じr(やめなさい
Re: (スコア:0)
タンクをなくせても体の浮力に逆らって水中にとどまるには、かなりの重さのウェイトを腰や足首にまきつけることになります。でなければ潜る方向にたえず水を掻き続けることになるので楽ちんでもない気がします。それに、たとえば動き回らないクマノミをじっと観察なんてことができないので、ダイビングの代わりにはならないでしょう。
Re:水平線の終わりには虹の橋があるのだろう (スコア:1)
>タンクをなくせても体の浮力に逆らって水中にとどまるには、かなりの重さのウェイトを腰や足首にまきつけることになります。
タンクは別として、ウェイトとかを使いたくないのならそれはしょうがないね。
頑張って海底まで潜らないで、海面を漂いつつ下を眺めてても良いんじゃない。
#ダイビングしたことないけど
ん? (スコア:0)
>取り出した酸素をコンプレッサーで圧縮してタンクに貯めることでフィルターを小さくしている
結局タンクがあるのか。
リアルタイムで水から酸素作ってたんじゃ呼吸分には足りないってことなんじゃないの。
Re: (スコア:0)
45分間分かそれに近い酸素を、事前にためて置けるようには見えないですね。
安定供給が出来ないからバッファとしてタンクが必要と読めました。
45分間ってのが、「ときどき海上に出て酸素をタンクに貯めて再び潜る」なんてことを意味してるなら別ですが。
Re: (スコア:0)
> 45分間分かそれに近い酸素を、事前にためて置けるようには見えないですね。
> 安定供給が出来ないからバッファとしてタンクが必要と読めました。
呼吸する間に、そのバッファにため込むだけの酸素を取り出せれば
面白い製品になりそうな気がするんですけどね。
それが可能なのかが怪しいところですよね。
# 実は電気分解で酸素をゲットしていますとか
かかか…海底で生活できますか!? (スコア:0)
きっとすごい寒くて暗いんだろうけど
Re: (スコア:0)
コンプレッサーはバッテリーで駆動し、その駆動時間である45分が水中での活動限界になるようだ。また、潜れる最大深度は約4.7mとのこと。
4.7mの海底での45分間の生活(?)は可能。
あと、ウォ~クライ♪と海底で歌っても誰も聴いてなければ寒くないよ。
海底での生活はこんな感じ (スコア:1)
http://www.underwatersculpture.com/sculptures/inertia/ [underwatersculpture.com]
モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
Re:限界延長 (スコア:1)
マーメイドは古いな、これからは泳いでエラに海水を循環させるマグロ女の時代だ!
Re:もし、 (スコア:1)
深海などで酸素が薄い区域は普通にありますよ