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テクノロジー

相対性理論を応用した標高差の精密測量に成功 21

ストーリー by hylom
そんな方法が 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

東京大学らの研究チームが、相対性理論を応用して2つの場所の標高差を精密に測ることに成功したと発表した(NHK共同発表)。

今回行われた測定手法は、「光格子時計」と呼ばれる原子時計を標高差を測定したい2地点に設置し、それらを比較するというもの。標高が低い方の時計は地球の重力の影響を受け、わずかながらゆっくりと時を刻むという。そのため、両方の時計が計測する時刻の差を測定することで、標高差を測定できるという。

実験では東京都文京区の東京大学に1台、埼玉県和光市の理化学研究所(理研)に2台の光格子時計を設置し振動数を比較したところ、理研に設置された光格子時計の振り子の振動数は1×10-18だったいっぽう、東大の光格子時計は1652.9×10-18だけゆっくり振動したのが確認された。ここから、2地点の標高差1516cmが算出できたとのこと。これは国土地理院による水準測量と5cmの誤差範囲内で一致する値だという。

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  • by leiqunni (8779) on 2016年08月17日 15時38分 (#3064805) ホームページ 日記

    十何年か前に読んだ記憶で、
    衛星からGPS信号を受信できない潜水艦が、
    この仕組みで現在地を確定してたような。
    自律航法だけじゃ怖いよー

    • by Anonymous Coward

      それはソナーを使わずに、重力の精密測定で海底地形の深度を確認していた~っていう話では(俺もうろおぼえだが
      #慣性航法装置はどこでも誰でも使ってます

    • by Anonymous Coward

      GPS信号は受信できてないけど船外にある光格子時計の情報は得られてる状況っていうのは限られるような?
      情報が得られても深度しか測定できないし

      • by Anonymous Coward

        事前にキャリブレーションできていれば、船外の時計の状況をリアルタイムに知る必要はないよ。

        • by Anonymous Coward

          船外の時計と比較しないと,時間差が測れず,標高差も測れないと思います

          • by Anonymous Coward

            船外じゃなくて基準点とか「遠くの時計」と比較しないと駄目ですよね。
            近場の船外の時計は船内のとおおむね同じ速度で動いてるだろうし、
            移動中の累積で追っかけるのは流石に無茶だろうし。

            # #3064866が言ってるように別の話なんだろうな。

  • 光格子時計の振動数が 10-18 ってのもあり得ない(まあ単位が明示されてないけど)上に振動数の差がその1650倍ってどういうこと?

    …と元記事を見たら

    理化学研究所に置いた2台の時計の振動数が 1×10-18のオーダーで一致してて、それに対して東大に置いた時計とのずれが 1650×10-18ってことですね。

    実験室レベルでは既にcmオーダーの高低差を検出できるって話を聞いてたけど、遠隔地の比較でそれができるようになったって話だね。

    相間さんたちは(相対論は間違ってると言い張る人々)はこれに対してどんな反応を示してくれるのかな。

    • 相間さんたちは(相対論は間違ってると言い張る人々)はこれに対してどんな反応を示してくれるのかな。

      あの人たちは、(a) 自分に都合の悪い実験結果は観ない/認めない、あるいは、(b) 世界中の科学者が結託してニセ情報を流していると主張する、という行動をとるので影響ないかと。
      おっしゃるように同じような実験結果は過去(例:遠隔地でない条件で高度だけ変えた実験の過去記事 [science.srad.jp])にもあるので、今回の件で意見をひっくり返すならとっくにやっています。

      (a) はともかく、(b) は筋が悪いだろ…と思います。「相対論が間違っている」ことを発見した最初の栄誉を得るのが『相間』の主な目的なのに(←個人的な見解です)、他の連中がすでにその事実を知っているということを認めてしまっているのだから。

      親コメント
  • by the.ACount (31144) on 2016年08月18日 14時06分 (#3065437)

    元記事読むと5cmの誤差は時計の誤差だね。
    すると測量はもっと高精度か…地殻の歪みが1年で数ミリとか言うくらいだからミリは行ってるんだ。

    --
    the.ACount
  • by Anonymous Coward on 2016年08月17日 13時42分 (#3064746)
    どこでも一定だっけか?
    地殻の組成で変わるとかなかったっけ?
    • by Anonymous Coward on 2016年08月17日 13時47分 (#3064748)

      変わります。
      なので、標高差が既知の物として今回の手法と組み合わせると地殻の密度分布が分かるはずです。

      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2016年08月17日 15時43分 (#3064809)

      これ時計の進みが同じ、すなわち重力等ポテンシャル面を同じ標高と置いてるんじゃないかね(つまりジオイドやな)。
      重力異常で重力が強いと、無限遠を0とする重力ポテンシャルの勾配が強くなるから、ジオイドが高くなる。
      だから同じ(空間)高さでも時間の進みが遅れて低標高と見なされる。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      高度がわかってる状態で遠心力を計れば、緯度もわかるんだべか?

  • by Anonymous Coward on 2016年08月17日 13時43分 (#3064747)

    測定周期ずらしたコイツを格子状に配置してデジタルな重力波検知器が作れるんじゃね?

    • 紫外線で励起できるトリウム229原子核を用いた原子時計が実現すれば重力波を計測できるほどの精度が得られるかもしれない。まあ、近い将来に実現することではないけれど。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      精度がぜんぜん足りないんじゃ?
      重力波でcmオーダーもずれるわけないので。

      • by Anonymous Coward

        重力波の歪みは原子核の直径より遥かに短いと言われているね

    • by Anonymous Coward

      重力波検知器は相対値がわかればよく、時計の方は絶対値が欲しい。
      一般的に相対値の方が精度がでる。ちょっと前に重力波を検知した LIGO だと10^-23くらい。

  • by Anonymous Coward on 2016年08月17日 13時50分 (#3064752)

    一般相対論と特殊相対論は区別してもらわないと。
    特殊相対論の工学的応用はたくさんあるけど一般相対論は少ない。

    • by Anonymous Coward

      NHケーの記事では書いてあるから、タレコミ主か編集者の意図でしょう
      まぁそこまで興味持つ人なら元記事とか読むだろうからいいんじゃないでしょうか

    • by Anonymous Coward

      そんなん、どっちにも相対論って名前つけたやつに言えや

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あつくて寝られない時はhackしろ! 386BSD(98)はそうやってつくられましたよ? -- あるハッカー

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