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地球

しんかい6500、小笠原諸島沖の深海で大量のマンガンノジュールを発見 57

ストーリー by headless
発見 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

海洋研究開発機構と千葉工業大、東京大の研究チームは26日、小笠原諸島の南鳥島南東沖の深さ約5500mの深海底で、レアメタルを含む球状の岩石「マンガンノジュール」が広範囲に密集しているのを発見したことを発表した(日テレNEWS24の記事日本経済新聞の記事)。

マンガンノジュールは海底の凝結物で、マンガンの他、コバルトやニッケルなどのレアメタルを含む。しんかい6500が撮影した映像には海底をびっしり埋め尽くすマンガンノジュールが映し出されており、東京都の20倍もの面積に広がっていると推定されている。発見した地域は日本の排他的経済水域 (EEZ) 内の領域で、これほどの量が日本のEEZ内で発見されるのは初めてだという。

EEZ内での発見ということで資源としての価値が気になるところだが、現時点では深海からの効率的な引き上げ方法は未確立とのこと。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • JAMSTEC プレスリリース [jamstec.go.jp]「南鳥島沖の排他的経済水域内の深海底に広大なマンガンノジュール密集域を発見~三種の酸化物海底資源の包括的な成因解明のための手掛かり~」より

    この発見は、平成22年度の研究船を用いたマルチナロービーム音響測深機による海底の後方散乱強度(音波の反射強度)調査がきっかけです。平成28年4月に行った有人潜水調査船「しんかい6500」の潜航調査によって、高い反射強度がマンガンノジュールの存在を示すことを確認し、反射強度分布(図3)に基づいて上記のマンガンノジュール密集域の広がりを推定しました。これにより、音波の反射強度調査(図3)が効率的かつ安価にマンガンノジュールの分布を把握するうえで有効な手段の一つであることが分かりました。

    さらに南鳥島マンガンノジュールは、レアアース泥と分布が重複、コバルトリッチクラストと組成が類似していることから、三者の成因に関連があることが考えられる、とのこと。

    --
    モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
  • マンガンノジュールとメタンハイドレートは私が学生だった頃(30年以上前)には既に
    「これで日本は資源&エネルギー小国から脱却できる(ただしどうやって採掘するかは知らん)」
    という状況でした。
    JOGMECがんばれ。というか、JAMSTEC(探す・調べる)とJOGMEC(掘る・採る)がきちんと連携できてるかな?

    • マンガン団塊は深海のそこら中にあることは分かっていて、しかしそんな安い鉱物は経済的にペイしない。
      アメリカはかつてソ連の沈没した弾道ミサイル潜水艦を引き上げるCIAの極秘任務の隠れ蓑として架空のマンガン採掘事業を利用したとか。
      http://gigazine.net/news/20150909-glomar-explorer-scraped/ [gigazine.net]
      親コメント
      • by Anonymous Coward

        マンガンは国家備蓄対象のレアメタルで、特定国からの輸入に頼るのはよろしくないとは言われてます。
        ペイするかどうかはともかく、資源開発の選択肢は増やしたいところ。
        安い鉱物だからと特定国の産出に偏ることの弊害は、レアアースでも実証されたし。

        • by Anonymous Coward

          ペイしないでいいなら採れるでしょうけど、海から採るのは果てしなく高いので、大抵の場合、陸の未開発鉱床(品位低くて開発してなかった)を開発したほうが安いという結果になってしまいます。さすがに一国に完全に偏在している資源ってのはないので...

          # 選択肢があるように見せて交渉の武器にする、程度ですかね

    • by Anonymous Coward

      現代でも、6500m潜ってサンプル取ってくるのがやっとの技術なのに、
      そんな簡単にはいかないわ。

      まあ、本腰入れて深海資源採掘技術開発に予算かけるかと言う話だけど。
      日本以外はそこまで本気出さない(出す必要が無い)分野だけにね。

      予算かけても、もんじゅの二の舞いの予感。

    • by Anonymous Coward

      JOGMECも調査会社(?)ですよ。自分で鉱山経営したりはしません。
      海と陸の違いではないですかね?

  • by Anonymous Coward on 2016年08月28日 15時29分 (#3071401)

    受信料払ってる俺は観るとするか

  • by Anonymous Coward on 2016年08月28日 15時55分 (#3071412)

    と深海で動くルンバみたいなもので一つ

    • by Anonymous Coward on 2016年08月28日 16時16分 (#3071421)

      そして深海ルンバに深海生物が乗るようになるわけですか。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        世界一の日本の技術で糞をまき散らさないようにいたしますのでご安心ください

        • by Anonymous Coward

          「…、原住民から『地球』と呼ばれていたこの惑星ですが、
          あるとき深海生物の糞を除去する機械を海底に設置、
          ほどなくして生態系が修復不可能なまでに破壊され、
          現在は生物の住まない死の星となっています。

          なぜそのような機械を設置したのか、
          さまざまな仮説が出てきましたが、
          いまだ多くを納得させる説は出ておりません」

          「ウケを狙っただけだったりして」

          「そんな解答では単位はあげられませんよ」

    • by Anonymous Coward on 2016年08月28日 20時03分 (#3071480)

      エアバッグみたいな風船を海中で膨らませてそのまま浮力で引き上げるのが手っ取り早い気がしなくもない
      どうせ耐圧性考えたら割と頑丈な袋にする必要はあるから、そこの部分は再利用できるだろうし

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      • by SteppingWind (2654) on 2016年08月28日 22時31分 (#3071512)

        比較的手軽に出来そうなのは, 海底まで電線を引っ張って, 水素を現場で電気分解して製造し浮力材にする方法でしょうか.

        水素なら500気圧でも気体を維持し, 比重としても水の1/20ぐらいなので, 柔軟な気嚢でも使えるんじゃないかと思います. まあ, 浅い所まで上がってくると, 内圧が大きすぎて破裂しちゃうので, 適宜水素を抜くバルブとかが必要になりますが.

        親コメント
        • by Anonymous Coward

          全く以て困難極まりない方法ですな。海底まで線を引くのが難しいし広範に密集している以上採掘機は資源の採集現場と浮上用ガスの補給施設を行ったり来たりすることになるがこれに時間がかかる。大体水を電気分解するための電気代が膨大になってしまう。
          結局は由緒正しいバラストタンクと浮きの組み合わせが確実であろうと思うわけ。
          広範囲に密集しているって微妙に変な日本語ですね。

          • by Anonymous Coward

            浮きを沈めるバラストをたくさん補給しなくちゃ。

            どうせワイヤーとか伸ばすなら電線引いても一緒じゃん。
            それに浮上用ガスはその場で作るんだから、補給施設との往復なんていらない。
            電気代もそんなにかかりますかね?

            • by Anonymous Coward

              例えば深海6500は母船との通信を無線で行います。有線通信だと通信用ケーブルだけでも結構な重さと体積になるので。海上の採掘プラントにそんなものを置いておく余裕はないでしょう。浮上用のガスも現地生産だとどうやって電気を作るのかという問題が発生します。潜水艦の注排水式を何とかしてこの深度でも使えるよあにするのが一番安上がりだろう。
              まあレアメタルが今からは想像できないレベルまで高騰すれば別ですが代用品を開発するほうが安上がりかもね。

              • by nim (10479) on 2016年08月29日 9時20分 (#3071574)

                > 潜水艦の注排水式を何とかしてこの深度でも使えるよあにするのが一番安上がりだろう。

                動くのはゆっくりでいいわけだから、バルブが必要になる注排水より、圧力をかけて浮沈子みたいにするなんて手があるかもですね。

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            • by Anonymous Coward

              浮上は熱気球方式はどうですかね。
              カゴにペイロード(マンガンのジュール)を入れて、熱気球のような袋に電気分解した水素ガスをいれれば浮上が始まり、圧力の低下によって気球が膨らんでも、気球と同じように下の方が開放されていれば、下の方から水素の泡が漏れ出て破裂することはないと思われます。
              沈めるときは水素を抜けば籠の重さで沈むと。

              電線をガイドワイヤにして下すのとあげるのとやればいいんじゃないかな。

              海底でカゴに入れる深海作業ロボットのほうが問題だし、カゴから水面までのガイドワイヤも海流の影響を受けるでしょうから、その辺も問題になりそうですね

    • by Anonymous Coward

      いや、今の資源の値段だと、別の産地から買って来るなり、国内の廃棄物からリサイクルするほうが安いので、産業化が難しいという点もある。

      • by Anonymous Coward

        実のところ大した価値はありませんてこと?

        • 外の産地から購入しづらい状況になったり、リサイクルしたくても量が
          確保できなかったり、そしてなんらかの技術革新でそこそこのコストで
          採掘できるようになればいい。シェールガスのようにね。

          そこにある、というのは大きいよ。

          親コメント
        • by Anonymous Coward

          資源は使えないくらいがちょうどいい

        • by Anonymous Coward

          深海用のルンバだと電子回路も油浸にして特別仕様にしないといけない

          そのルンバが壊れるまでにかき集められるノジュールの量が問題
          相当頑丈に作ってもすぐ使えなくなる
          例えば爪で引っ掛けるとすると
          最硬質の爪を使っても数日で交換だろう
          当然そのための施設も必要
          継続的に稼働させ続けるにはそれなりの施設が必要
          莫大な投資が必要になる
          シェールが採算がとれるよになったのは
          曲がるパイプとドリルヘッドの交換が容易になったことが大きいと思うし
          そういう技術革新が進まないと難しいだろうな

          • by Anonymous Coward

            映画Abyssのような海底居住モジュールみたいなのを沈めるのかねぇ。

  • by Anonymous Coward on 2016年08月28日 16時18分 (#3071423)

    こういう領域は国のものなんでしょうか?
    山は個人の所有者とかいますよね。
    海の領海にも所有権とかあるん?

    例えば島はどうでしょうか?
    島の所有者には島を中心に半径10海里まで所有権があるのでしょうか?

    土地と同じように、早い者勝ち??

    • by ogino (1668) on 2016年08月28日 18時46分 (#3071459) 日記

      たぶん海だから誰のものでも無いのでは? いわゆる無主物。

      マンガン鉱として鉱業権(試掘権、採掘権) [wikipedia.org]を国に申請して鉱区の割り当てを受ける必要はありそうです。

      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2016年08月28日 16時53分 (#3071430)

      情報源が「あの」日本財団だというところがイマイチなんですが、ココ [zaidan.info]が一番キレイにまとめてあるかな。

      原則は

      現行法は、海について、海水に覆われたままの状態で一定範囲を区画しこれを私人の所有に帰属させるという制度は採用していないことが明らかである(最3小判昭和61・12・16民集40巻7号1236頁)

      ってこと。

      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2016年08月28日 18時44分 (#3071458)

      「深海底鉱業暫定措置法」という法律によれば、経済産業大臣の許可を受ければ深海底の鉱物を採掘できます。

      (定義)
      第二条 この法律において「深海底鉱物資源」とは、銅鉱、マンガン鉱、ニッケル鉱又はコバルト鉱のうちの一種又は二種以上の鉱物を含む塊状の鉱石をいう。
      (深海底鉱業の許可)
      第四条 深海底鉱業を行おうとする者は、探査又は採鉱を行う区域を定めて、経済産業大臣の許可を受けなければならない。
      2 前項の許可は、探査の事業及び採鉱の事業の区分により行う。

      この法律は昭和57年にできたとのことで、当時の官僚に先見の明があったということですね。

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      • by ogino (1668) on 2016年08月28日 19時18分 (#3071467) 日記

        > 「深海底鉱業暫定措置法」という法律によれば、経済産業大臣の許可を受ければ深海底の鉱物を採掘できます。

        この法律の適用範囲かどうかは微妙かも? この法律は公海を意識しているっぽいです。「この法律のいかなる規定も、深海底を我が国の主権又は管轄権の下に置こうとするものではなく、また、公海の自由を行使する他国の利益を害するものではない。 」

        深海底鉱業暫定措置法施行規則 [e-gov.go.jp]:

        第四条  法第二条第二項 の経済産業省令で定める区域は、次の各号に掲げる区域とする。ただし、鉱物資源の探査又は採鉱に関しいずれかの国の管轄権の下に置かれている区域を除く。
        一  北緯二十度の線、西経百十度の線、北緯五度の線及び西経百八十度の線によつて囲まれる区域
        二  南緯六度の線、南緯六度西経八十五度の点と南緯二十二度西経七十八度の点を結んだ線、南緯二十二度の線及び西経百二度の線によつて囲まれる区域
        三  北緯二十四度の線、東経百六十一度の線、北緯十九度の線及び東経百五十七度の線によつて囲まれる区域

        南鳥島(Wikipedia によると北緯24度17分、東経153度58分)の「南東沖の深海底」とありますが北緯24度より南かどうか、東経157度〜161度の範囲かどうかはわかりません。

        # この法律の適用が必要であれば経済産業省令を改めれば良いだけでしょうが。

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        • by st1100 (45287) on 2016年08月28日 21時57分 (#3071498)

          専門外で検索してみました。

          「鉱業法」に基づく「鉱業権」が鍵になりそうです。
          鉱業権は、土地所有権から独立した権利として国が賦与するもののようです。
          土地所有権とは独立するので、海が無主物であってもそれに関係なく、鉱業権は国の主権が及ぶ範囲で国が賦与するのでしょう。

          で、海底について法で触れていないのですが、下記の周知文書
          http://www.kyushu.meti.go.jp/seisaku/shigen/kougyou/kaihatu/kenri.html [meti.go.jp]
          において、
          「特定鉱物」について言及があり、「海底又その下に存在する」云々なので、EEZ内の海底における鉱業法に基づく鉱業権の設定について経済産業省は当然と考えていると思われます。

          「特定鉱物」については、その周知文書で概要を知ることができますが、鉱業法 第6条の2で政令で定める旨定義されているその政令については私は探し出せていません。

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          • by Anonymous Coward

            「特定鉱物」については、その周知文書で概要を知ることができますが、鉱業法 第6条の2で政令で定める旨定義されているその政令については私は探し出せていません。

            その名も「鉱業法第六条の二の鉱物を定める政令」という政令にその周知文書と同じ内容が書いてありました。

        • by st1100 (45287) on 2016年08月28日 22時01分 (#3071500)

          で、
          「深海底鉱業暫定措置法」は、「鉱業法」の及ばないEEZ外において、鉱物資源の合理的な開発と事業活動の調整を図るものでありましょう。

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      • by Anonymous Coward on 2016年08月28日 19時32分 (#3071473)
        未来の利権を見通すとき、官僚は神に等しくなる (出典:オレ語録 2016)
        親コメント
        • by Anonymous Coward

          ギャワー
          神より強い議会が現れ・・・ないな

      • by Anonymous Coward on 2016年08月28日 20時09分 (#3071481)

        >この法律は昭和57年にできたとのことで、当時の官僚に先見の明があったということですね。
        私が学生時代に話題になったし、慌てて作ったんでしょ

        鉱物の場合
        (1) 鉱業法に基づき、独占的に採掘できる権利(いわゆる鉱区と鉱業権)を国に申請、許可を得る
        (2) 許可がとれたら、具体的な採掘事業計画を立て、事業計画が国に認可されたら着手する
        という二段構えになります
        なお、(1)の鉱区の取得・維持には鉱区税が、(2)で鉱物が産出したら鉱産税という税金がかかります
        資金にものを言わせ、(1)でありったけの範囲の許可を受ける人が続出したので、近年、事業着手しない人の権利の延長は認めないよ、と方針が変わったはず

        これの海底版が深海底鉱業暫定措置法、同施行規則となります
        マンガンのジュールには深海底鉱業暫定措置法が適用されるのに、海底ガス田やメタハイには鉱業法が適用されるのは謎
        領海内と経済水域内の違いなのかな?

        鉱業権は、許可期間の短い「探鉱」と許可期間に制限のない「採掘権」があります

        親コメント
  • by Anonymous Coward on 2016年08月29日 10時20分 (#3071597)

    昨日のEテレのサイエンス・ゼロで、まさにこの話題を取り上げていました。
    あれだけ、マンガンノジュールがあれだけゴロゴロあると気持ち悪いです。

    • by Anonymous Coward

      ひび割れた渓谷が映ると思ったら、10cmくらいの丸石が河原みたいにあって正直ワロタ

      サイエンス・ゼロ
      再放送9月3日(土) [Eテレ] 昼0時30分~
      #ダイレクトマーケティング

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長期的な見通しやビジョンはあえて持たないようにしてる -- Linus Torvalds

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