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地球

藤原定家は京都でオーロラを見た 36

ストーリー by headless
赤気 部門より
藤原定家の「明月記」には建仁4年正月19日と21日(1204年2月21日、23日)に京都で「赤気 (せっき)」が出たとの記述がある。国立極地研究所は中国の歴史書「宋史」にみられる太陽の黒点の記録と突き合わせることで、定家の見た赤気が数日にわたって観測される「長引く赤いオーロラ」であることを確かめたそうだ(研究成果Space Weather - Journal Highlights論文アブストラクト)。

京都・仁和寺の「御室相承記」にも1204年2月21日~23日に3日続けて赤気が出たとの記述があり、現在調査されている日本の文献では「長引く赤いオーロラ」の最古の記録だという。国立極地研究所では、これらの記録および宋史にみられる黒点や「長引く赤いオーロラ」の記録と、樹木年輪の炭素同位体比から復元した当時の太陽活動の強弱を比較することで、平安・鎌倉時代における巨大磁気嵐の発生パターンを明らかにした。これらの知見は今後の磁気嵐を予測するうえで重要な情報になるとのことだ。

この研究について manmos 曰く、

日本でも北海道ぐらいまで行けば、まれに低緯度オーロラが見られることもあるようですが、京都でオーロラが見えたというのはよほど太陽活動が活発かつその太陽風が地球方向にやってきたということで、現在だと電子機器などがエラいことになってるかもしれないと思うのは、現代人の性です。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by tori_sanpo (39645) on 2017年03月25日 15時40分 (#3182402) 日記

    1月に開催された南極まつりで一般向けに発表されました。
    極地研究所と国文学研究所がたまたま同じ建物内に有ったことがきっかけになったそうです。
    また、他の記録を調査するために古文書の崩し字を読めるボランティアも募集中で、そういったイベントもあるようです。

    • Re:理系と文系の融合 (スコア:4, すばらしい洞察)

      by simon (1336) on 2017年03月26日 2時15分 (#3182603)

      歴史的な日記の「何月何日に藤の花が開花した」的な記述からその時代の平均気温を割り出すとかいう「歴史気候学」というのがあるそうです。

      これはさしずめ「歴史天文学」ですね。

      まあそもそも明月記には陰陽師の安倍一族から聴いた100年前の超新星についての記録も載っててそれがカニ星雲の生まれたきっかけの超新星爆発の正確な時期を知ることができたそうで。

      親コメント
    • ちょっと訂正
      誤:国文学研究所
      正:国文学研究資料館 [nijl.ac.jp]
      ついでに、終わったものだけど古文書を読むイベント [nipr.ac.jp]
      継続するらしいです。
      火山噴火・地震・津波・気象・天文などでも応用できますね。
      藤原定家がかに座の超新星爆発を記録していたことは有名ですし。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      > 古文書の崩し字を読めるボランティアも募集中で、

      AIの出番じゃない?

  • by Anonymous Coward on 2017年03月25日 16時52分 (#3182432)
  • > 京都でオーロラが見えたというのはよほど太陽活動が活発

    見掛けただけで、根拠を調べられなかったのですが、この話題の時代の地磁気について
    * 極の位置がちょっと違う
    * 強さも

    という話があるので、太陽活動だけ、ではないのかもしれません。

    # 一次ソースがほしい

    --
    M-FalconSky (暑いか寒い)
      • ありがとうございます。

        表題と、

        過去2000年の京都の磁気緯度(自転軸ではなく地磁気の軸を基準とした緯度)を計算したところ、1200年頃は地磁気の軸が現在とは逆に日本のほうへ傾いていたため、過去2000年間で日本からオーロラが最も観測しやすい時期であったこともわかった。

        もあわせて

        * 強い磁気嵐
        だけでなく
        * 軸の位置のズレ

        があったということで、よさそうですね。

        --
        M-FalconSky (暑いか寒い)
        親コメント
        • by shibuya (17159) on 2017年03月25日 23時07分 (#3182560) 日記

          Wikipedia日本語版の地磁気の項に参照外部リンクがある気象庁地磁気観測所 [kakioka-jma.go.jp]の基礎知識解説のページには西暦1600年-2000年現在の400年、地磁気の永年変化は…という説明になっているけどもっと古い時代は突合せ可能なエビデンスが少ないということなんでしょうね。

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    • by Anonymous Coward

      ・当時の「日本」なる集団は別の場所にいた
      ・「明月記」は外国の書物のパクリ。オーロラの箇所は消し忘れ
      ・当時「太陽戦隊サンバルカン」が流行していた。藤原定家も大ファン

      • Re:不確定情報 (スコア:2, おもしろおかしい)

        by Anonymous Coward on 2017年03月25日 21時35分 (#3182521)

        いろいろ訂正。

        ・当時、「京都」は日本列島とは別の場所にあり、貴族はまだ渡来していなかった。

        > ・「明月記」は外国の書物のパクリ。オーロラの箇所は消し忘れ。
        パクリ元が「ふたりっ子」という説もある。

        ・実は「太陽戦隊サンバルカン」はリメイク。藤原定家が主題歌をうたった元ネタがある。
        毎回終盤に登場する大納言ロボの必殺技は「藤原家オーロラ呪詛返し」

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  • つまり (スコア:2, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2017年03月25日 16時46分 (#3182431)

    「鎌倉時代の京都は北極並みに寒かったわけで、地球温暖化さえなければ京都でもオーロラが見れてたんですよね」
    なんてことをしたり顔で言うコメンテーターとか出てきそう

    • by monyonyo (43060) on 2017年03月25日 17時04分 (#3182435)

      「中世の京都というのはやはり不思議な力をもった町でして、なんとオーロラが見えたというんですね。日本の他の地域では記録が残っていないんですよ。京都だけなんです。」なんてことをしたり顔で言うスピリチュアル系の人ないし京都の人とか。

      #当時、文書を書く人はだいたい京都にいました。

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    • by SteppingWind (2654) on 2017年03月26日 12時54分 (#3182675)

      源義経はアートマンなんだ.

      # というのは諸星マニア

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    • by Anonymous Coward

      鎌倉時代に成層圏での核爆発が起きたんだ。なんだってー。よりはいいのではないか。

      • by Anonymous Coward

        やはり宇宙人か地底人が存在していたんだ

  • by saratoga (23467) on 2017年03月25日 18時35分 (#3182462) 日記

    そう言えば最近、地磁気が弱って、ことによっては反転するんじゃないか、なんて記事を見かけるけど、そうなれば低緯度でも見れるのかな、オーロラ。
    #そんな呑気なことを言ってる場合じゃないけど。

    • by Anonymous Coward

      地磁気に沿って降ってきた荷電粒子が大気とぶつかって光ったものがオーロラだから
      地磁気がないと太陽の方を向いている面全体に満遍なく降り注ぎ、
      オーロラのように空の特定の場所だけ光るということはないんじゃない?
      そもそも太陽の方を向いていたら地上は昼間だし。

    • by Anonymous Coward

      太陽風の大部分は磁場で反らされてるけど、一部は電離層に入ってる。
      プロトンとエレクトロンの発光は毎日のように見れるよ。

    • by Anonymous Coward

      そんな事態が起こればスマホが全滅、変電所が機能停止、電子制御の車が鉄クズになってえらいことになりそう。

  • by Anonymous Coward on 2017年03月25日 18時08分 (#3182452)

    http://stdb2.stelab.nagoya-u.ac.jp/member/shiokawa/aurora_kaisetu.htm [nagoya-u.ac.jp]
    ↑の「2.低緯度オーロラの解説」のところに北海道で観測されたオーロラの写真あり
    なるほど赤い気配だ

    解説によれば北海道の真上の空で光ってるのではなく北海道よりずっと北の方の高空で光ってるオーロラがギリギリ見えるものらしい

  • by Anonymous Coward on 2017年03月25日 18時13分 (#3182453)

    宇宙線によって放出された電子が雲の核形成の触媒として作用する。
    太陽磁場の変化で直接地球に降り注ぐ宇宙線の量が変化するので、
    雲の生成量が変わり、気候変動する。
    というのが最近よく聞くスベンスマルク効果 [wikipedia.org]。Wikipediaの記述は慎重ですね。

    鎌倉幕府が成立して、北条氏が実権を握っていく頃の出来事のようですね。
    気候変動が食糧生産に影響して政治の不安定化が云々という説に繋がるのでしょうか。

    • 北条氏による実権掌握は、民衆の不満を背景としない、政権内部の争いによるものですから、気候変動が食糧生産に影響して政治の不安定化がでんでんという説は関係ないように思います。

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      • by Anonymous Coward

        今みたいに醜い政治闘争が一般市民に公開生中継される時代じゃないしねー

  • by Anonymous Coward on 2017年03月25日 19時24分 (#3182482)

    ガメラ2レギオン襲来で川津祐介氏演じる野尻所長のセリフにありましたよね。
    隕石の落下地点に穂波さんと車で向かってるシーンで。

    • by Anonymous Coward

      バラゴンが出したのは虹か?
      オーロラではなかった。

      • by Anonymous Coward

        ここまで日本沈没の話が出てない…

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