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2017年10月6日のサイエンス記事一覧(全2件)
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地球

モントリオール議定書から30年、オゾン層破壊防止に重要な役割 19

ストーリー by hylom
次は温暖化 部門より

今から30年前の1987年、オゾン層破壊に繋がる物質の規制を目指したモントリオール議定書がカナダで採択された。この議定書により、世界各国で特定フロンなどの規制が行われたことは知られているが、この議定書が発効していなければ地球のオゾン層破壊は進行し、たった5分の外出だけで紫外線によって皮膚がダメージを受ける世界になっていたかもしれない、という研究結果が報告されているそうだ(ナショナルジオグラフィック)。

米国環境保護庁(EPA)は、もしこの議定書が発効していなかった場合、米国において皮膚がんの発生は2億8000万件、それによる死者は150万人、白内障は4500万件増えたと推定している。さらにほかの研究では気候変動の悪化によるハリケーンやサイクロンの被害拡大の可能性も推定されているそうだ。

いっぽうで、代替フロンに関する問題も残っているという。フロンの代わりに導入されたハイドロフルオロカーボン(HFC)やハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)は温室効果が高いため、今後使用を削減する必要がある。さらにHCFCはフロンと比べてオゾン層破係数が低いものの、オゾン層への影響があるという。特にHCFCは開発途上国では廃止に段階的至っていないという。

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地球

80年代に小笠原に侵入した陸生ヒモムシが小笠原の生態系を大きく破壊していたことが明らかに 20

ストーリー by hylom
恐ろしい触手状の生物だった 部門より

小笠原諸島の土壌動物が、1980年代初めに侵入したヒモムシの一種に捕食されて大きく減少していたことが分かったという(東北大学の発表毎日新聞朝日新聞Scientific Reports掲載論文)。

小笠原諸島の土壌にはワラジムシ類とヨコエビ類が住み、これらが土壌環境の安定化に大きな役割を果たしていたという。ところが1980年代以降、父島全域と母島の広い範囲でこれらが消えてしまったそうだ。長らくその原因は不明だったが、東北大学や日本森林技術協会、自然環境研究センターなどが調査を行った結果、陸生のヒモムシの一種である「オガサワラリクヒモムシ」がワラジムシ類、ヨコエビ類、クモや昆虫など節足動物を広く捕食していたことが分かったという。これによってワラジムシ類を主食とする肉食性昆虫も姿を消しているなど、生態系への影響は大きいようだ。

オガサワリクヒモムシは国外から渡来した外来生物で、80年代初めに父島に侵入、90年代半ばに母島に侵入したとのこと。餌となる節足動物が近づくと、毒針のついた銛のような器官を口から発射して殺し、その後捕食する。過去の論文では節足動物は食べないとされていたため、今回発見されたものは「形態的に区別が困難な別種である可能性が高い」という。このヒモムシの生息域は拡大しており、また土壌動物相の劣化状況から判断すると、「母島の土壌生態系は遠からず壊滅するものと予想される」そうだ。ちなみにこのヒモムシは食酢で駆除できるとのこと。

なお、ヒモムシ類は小笠原諸島だけでなく、世界各国で生態系に大きな影響を与えているそうだ(Yahoo!ニュース)。

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日本発のオープンソースソフトウェアは42件 -- ある官僚

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