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2017年12月のサイエンス人気記事トップ10
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映画

無音の動画を見て音が聞こえたこと、ある? 59

ストーリー by hylom
そんなものがあるのか 部門より
headless曰く、

GIF動画を見ると無音なのに映像に合わせて音が聞こえるような気がする、このような現象は共感覚の一種なのだそうだ(The Vergeの記事)。

楽音を聞いて色を感じるといった現象で知られる共感覚は、脳の異なる部位の結合によって発生すると考えられている。この現象を「visually-evoked auditory response(vEAR)」と呼んで研究するシティ(ロンドン大学)博士課程のChris Fassnidge氏によれば、他の共感覚を持つ人は2~4%と少ないのに対し、vEARは20%の人が感じる可能性があるという。

これまでvEARはあまり研究されていないが、共感覚の結合が子供時代に起こることを過去の研究結果は示唆しており、乳幼児期から動きと音の関連を見聞きしてきた経験により、多くの人がvEARを持つと考えられるとのこと。Fassnidge氏は現在、参加者を募って無音の動画を見て音を感じるかどうかのオンライン調査を行っている。調査には誰でも参加できるが、動画の再生にはFlashが必要だ。

オンライン調査を実際に試してみたところ、動画の大半では何も感じず、いくつかの動画で音が聞こえるような感覚があった。なお、The Vergeの記事にあるGIFでは音は聞こえなかったが、耳に衝撃を感じた。スラドの皆さんはいかがだろうか。

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数学

ABC予想を証明した論文、査読を通過 64

ストーリー by hylom
誰か分かりやすく説明してください 部門より

数学上の未解決問題の1つとされている「ABC問題」を証明したという論文が、京都大学数理解析研究所による査読付き論文誌Publications of the Research Institute for Mathematical Sciences(PRIMS)に掲載される見込みだと報じられている(朝日新聞)。

この証明および論文は京都大学数理解析研究所の望月新一教授によるもの。PRIMSの編集委員会に望月教授も名を連ねているが、今回の論文は外部の複数の数学者による査読を通った上での掲載になるとのこと。証明は2012年に発表されたが、査読には5年が費やされた(朝日新聞の別記事)。論文は600ページに上り、非常に難解だという。

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国際宇宙ステーション

国際宇宙ステーションで謎の細菌が見つかる、地球外のものである可能性も 32

ストーリー by hylom
続報を待て 部門より

国際宇宙ステーション(ISS)の外壁で細菌が発見され、これが地球外のものである可能性があることが話題になっている(INDEPENDENTトカナSlashdot)。

トカナの記事では「“未知の生命”が国際宇宙ステーションで採取」「人類とエイリアンが邂逅」などとされているが、実際のところは現時点ではこの細菌が地球外由来のものであるという証拠はないようだ。

この細菌の発見を明らかにしたのはロシアの宇宙飛行士で、ISSモジュールの打ち上げ時にはなかったものだとしている。ただ、超低温や高温に耐えられる細菌は地球上にも存在し、以前にもそういった地球由来の細菌が宇宙ミッションで見つかったことはあるそうだ。現在分析中とのことだが、とりあえずこの細菌には危険性はないように見えるという。

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サイエンス

動物の利口さは脳の大きさよりもニューロン数に左右される 66

ストーリー by hylom
サイズよりも演算・記憶能力 部門より
あるAnonymous Coward曰く、

犬と猫どちらが利口か。思考、計画、複雑な行動に関連する思考はニューロンの数と深い関わりがあるとされ、それを調べれば判断できるという。猫や犬などの肉食動物の脳のニューロンを数えた結果、犬には約5億3千万、猫には約2億5千万のニューロンがあり(人間は160億)、猫よりも犬のほうがニューロン数が多いことが分かっている。

さらに、研究者らは、フェレット、マングース、アライグマ、ネコ、イヌ、ハイエナ、ライオン、クマなどのニューロンと脳のサイズの比率を研究した。この研究は捕食を行う肉食動物は、草食動物より多くのニューロンを持っているという仮説を証明するためのものだった。しかし、実際は中小型肉食動物のニューロンと脳のサイズの比は、草食動物のそれとほぼ同じであった。一方は獲物を捕らえるために、もう一方は捕食者から逃れるために脳を発達させていったと見られている。

また、大型肉食動物では中小型肉食動物よりも、ニューロンと脳のサイズの比が小さいという。大型の捕食者は3倍ほど脳が大きいにも関わらず、ゴールデンレトリーバーのほうがニューロン数は多い。中でもクマは極端だ。脳の大きさは猫の10倍にもかかわらず、ニューロンの数は猫とほぼ同じだった。

そのほかにも、家畜動物と野生動物では家畜のほうが脳が小さいという仮説にも挑戦している。フェレット、ネコ、イヌと野生のマングース、アライグマ、ハイエナ、ライオン、ブラウンベアを比較したところ、脳のサイズと体重の比はほぼ同じだったとしている(VANDERBILT RESEARCHFrontiersSlashdot)。

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教育

東大、元大学院生の博士論文に盗用があったとして博士号を取り消し 57

ストーリー by hylom
指導教授なにやってんの 部門より

東京大学が30日、当時東大大学院に在籍していた元大学院生の博士論文に盗用があったとして博士号を取り消したことを発表した産経新聞読売新聞)。この元院生は現在北海道大学の准教授を務めているという。

この元大学院生は当時東京大学大学院学際情報学府学際情報学専攻に所属しており、論文の題目は『<ミドルクラス>のメディア・イメージとその意味 -「高度経済成長期」における日中新聞の比較分析を通じて-』とのこと。

学外からの調査依頼を受けて調査を行ったところ、問題の論文内では盗用とみられる部分が合計320箇所(論文全体の約29%)見つかり、さらにこれには論文の主要内容とも深く関係している箇所が少なからずあったことから学位授与取り消しとなった。

東大での博士号取り消しは、2010年の大学院工学系研究科建築学専攻の助教による論文盗用事件、2011年の社会科学研究所の助教による不正引用・盗用事件、2015年の図表のねつ造・改ざんを行った分子細胞学研究所所属学生3人の博士号取り消し以来6人目となる。

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宇宙

太陽系外から飛来した天体「オウムアムア」、表面には炭素を含む層があることが判明 65

ストーリー by hylom
ぜひひとかけらほど欲しいところだが 部門より
あるAnonymous Coward曰く、

今年10月、太陽系外から飛来したという天体が観測された。この天体は「オウムアムア」と名付けられたのだが、この天体の表面に厚さ50センチの「炭素を豊富に含む層」があることが分かったという(AFPナショナルジオグラフィックス)。

観測されたデータからは、オウムアムアの表面は乾燥しており、水や氷はまったくないことが分かったという。表面の炭素を含む層は、この天体が長い間星間空間を飛行してきた過程でエネルギー粒子が表面に衝突することで形成されたと考えられるという。

また、この天体は太陽系外からやってきたと見られることや、細長い「葉巻状」の形状から、「地球外生命体の宇宙船ではないか」という説もあったが、地球外生命体の存在を示すような信号は検出されていないそうだ。

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NASA

米探査機ボイジャー1号、37年ぶりにバックアップエンジンを作動させる 51

ストーリー by hylom
あるものでなんとかしなければならない世界 部門より

1977年に打ち上げられた無人宇宙探査機ボイジャー1号のエンジンが37年ぶりに起動された(AFPハザードラボ)。

ボイジャー1号は太陽圏を抜け、現在は地球から約210億キロメートルの位置を飛行しているが、地球との通信を続けるためにはアンテナの向きの微調整が必要になったという。しかし、本来その調整を行うための姿勢制御システムは劣化し始めているため、バックアップエンジンを起動させて調整を行うことにしたそうだ。これによってボイジャー1号の寿命は2~3年延びたという。

13479148 story
医療

人間の身長、寿命、体力はピークに達し成長する余地はないという説 44

ストーリー by hylom
そこで遺伝子操作ですよ 部門より
taraiok 曰く、

フランスのパリ・デカルト大学の生理学者であるJean-François Toussaint氏は、「人間の能力は栄養学、医学、科学的な進歩があってもこれ以上は向上しない」と述べた。これは最新の研究と120年に渡る歴史的な記録を照らし合わせた結果導き出されたもの。現代の人間は寿命、運動能力、身長の点で最高の状態に達しているのだという(NewsweekSlashdot)。

1900年代初めから20世紀末にかけては産業、医療、科学の進歩が反映され、ランニング、スイミング、スケート、サイクリング、重量挙げなど、さまざまなスポーツで世界記録が更新されてきた。187カ国の男女で、1896年に生まれた人と1996年に生まれた人を比較した場合、北アメリカとヨーロッパの高所得国では平均で3.5センチほどの身長の増加が見られた。しかし、過去30年間は高所得国でも身長の成長は停滞しているという。

Toussaint氏は人間の寿命についても、よりよい栄養、衛生、ワクチンや医療技術の改善があるにもかかわらず、1997年に死亡した122歳のフランス人女性ジャンヌ・カレンツを超えることを想像することは難しい。私たちはすでに寿命における生物限界を引き出した状態にあるのかもしれないとしている。

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サイエンス

懲罰は報復を引き起こす 74

ストーリー by hylom
報復はスカッとするからでは 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

北海道大学が『懲罰は「協力」よりも「報復」を引きおこす』との研究発表を行った(発表PDF)。

同大学電子科学研究所のユスップ・マルコ助教らのチームによる研究。社会科学においてよく使われる「囚人のジレンマ」という概念を応用した「社会的ジレンマ」実験で、ほかのプレイヤーに対し「懲罰」を選択できるようにしたところ、懲罰は「懲罰返し」や「裏切り」を誘導することが分かったという。

また、実験では懲罰は協力行動を誘導せず、むしろ阻害するという結果になっているにも関わらず、なぜ実世界では懲罰が行われるのかという疑問も呈されている。

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医療

国立がん研究センター、電子タバコを使用した禁煙は有効性が低いとの調査結果 34

ストーリー by hylom
こっちの調査のほうが確度が高そう? 部門より
headless曰く、

国立がん研究センターは12日、電子タバコ使用による禁煙の有効性が低いという調査結果を発表した(プレスリリース)。

調査は過去5年間に紙巻タバコの使用をやめる禁煙行動に取り組んだ禁煙施行者798名を対象に行われたもの。禁煙のために電子タバコを使用した人は、使用しなかった人と比べて禁煙成功者が38%少なかったという。一方、禁煙外来でニコチンを含まない薬の処方を受けた場合、受けなかった人と比べて禁煙の成功確率が約2倍に上昇したとのこと。

年齢別にみると59歳までは高齢になるにしたがって成功確率が低下するものの、60~69歳の成功確率が最も高い。既婚者よりも未婚者の成功確率が低く、離別・死別者はさらに低くなっている。また、がんや心血管疾患、高血圧、糖尿病といった既往歴のある人の禁煙成功率も低い。

この研究では電子タバコの使用が禁煙の失敗を引き起こしたのか、禁煙が困難な人が電子タバコを選ぶのかといった点は明らかになっていないが、電子タバコが禁煙に大きな貢献をする可能性は低く、禁煙の手段として推奨・促進すべきではないとのこと。また、電子タバコは禁煙治療のように効果的な方法から喫煙者を遠ざける可能性も指摘している。

なお、電子タバコについては過去に禁煙を助けるという調査結果も発表されている。

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日本発のオープンソースソフトウェアは42件 -- ある官僚

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