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2018年4月のサイエンス人気記事トップ10
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サイエンス

EM菌で「消毒」していた鶏舎内でサルモネラ検出率が年々上昇したという事例 89

ストーリー by hylom
菌で菌を殺すのは大変だ 部門より

サイエンスライターの片瀬久美子氏が、『EM菌で鶏舎を消毒していたら「鶏舎内環境からのサルモネラ検出率」が年々上昇してしまった農場の事例』を紹介している。

これは2011年度に徳島県の畜産関係業績発表会で発表されたもので、公文書開示請求によって入手したものとのこと。文書自体も公開されている。これによると、ある養鶏場で食中毒の原因菌として知られるサルモネラ菌の検出率が年々上昇するという出来事があったそうだ。この養鶏場ではEM菌液を鶏舎内に頻繁に散布し、消毒薬は使っていなかったという。そこで徳島家畜保健衛生所にて調査を行なったところ、EM菌液についてサルモネラ菌を排除する効果は見られたものの、消毒効果が証明されている1%消石灰水と比べて効果は弱く、鶏舎内での使用を考えると消毒効果は期待できないという結論が得られたという。

また、その結果を踏まえて問題の養鶏場に消石灰水での消毒の利用を指導したところ、サルモネラ検出率は減少する結果となったそうだ。

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スパコン

世界4位のスパコン「暁光」、助成金受給疑惑の影響で撤去に 90

ストーリー by hylom
科学技術を振興する気はないのだろうか 部門より

海洋研究開発機構(JAMSTEC)に設置されており、スーパーコンピュータ性能ランキング「TOP500」では世界4位にランクインしていたスーパーコンピュータ「暁光」の運用停止と撤去が決まったと報じられている

先日、「科学技術振興機構、ExaScalerに開発を委託していたスパコンの開発中止を決定」との報道があったが、撤去はこれを受けてのもの。ExaScalerはすみやかに運用停止と撤去を行うとしている。撤去されるものの破棄されるわけではなく、ExaScalerは別の場所での再稼働を目指しているという。

科学技術振興機構によるスパコン開発中止決定はExaScalerの関連会社であるPEZY Computingの補助金不正疑惑を受けてのものだったが、暁光に関して技術面での疑義はなかった。

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宇宙

暗黒物質が存在しないと考えられる銀河が見つかる 82

ストーリー by hylom
見えないものがない 部門より

宇宙には、質量はあるが存在を確認することはできない「暗黒物質(ダークマター)と呼ばれる物質が存在するとみられている。暗黒物質の存在は実際には確認されていないが、各種観測結果などから理論的には存在する可能性が高いとみられていた。しかし、この暗黒物質が存在しない銀河があるという(GIGAZINEAFPBBCナショナルジオグラフィックNature誌掲載論文)。

今回発見されたのは「NGC1052-DF2」という名称の銀河で、この銀河の質量はそこに存在する星団の質量と一致しているように見えたという。これまで、銀河の質量は天体などの「観測できる質量」と、観測できない暗黒物質の質量で構成されるとみられていた。しかし、この銀河の質量はすべて観測できるものと思われるそうで、つまりこの銀河には暗黒物質が存在していないということになる。

暗黒物質は銀河の形成に大きく影響していると考えられており、暗黒物質がない銀河が存在するということはその仮説が大きく変わる可能性がある。また、暗黒物質が存在しない銀河の存在は暗黒物質が存在することの証明としても有力と考えられるそうだ。

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ニュース

地方紙の「おくやみ」欄は研究データとして使えるか 50

ストーリー by hylom
地方紙ならでは 部門より

地方紙の「おくやみ」欄に掲載された情報について調査した論文が日本公衆衛生学会の学会誌に掲載されている(論文概要論文全文)。

この論文では、栃木の地方紙「下野新聞」の「おくやみ」欄に掲載された死亡者データを収集・分析している。この「おくやみ」欄は遺族が新聞社に対して情報掲載を行うもので、故人の氏名や経歴などの情報が掲載される。今回の論文はこの情報を公衆衛生に関する情報として利用できる可能性について調査したものとなっている。

結論としては、人口動態統計と比較した場合の死亡者の掲載割合は67.6%で、データベースとしては一定の価値があるものの、掲載された死因の妥当性は低いという結論となっている。

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宇宙

宇宙線が地上のIT機器に及ぼす影響を調べるべく日立研究所が実験を行う 42

ストーリー by hylom
現実的な頻度 部門より

スマートフォンやPCなどのIT機器が誤作動する理由の1つに「宇宙線」があるが、日立研究所が地上における宇宙線のIT機器への影響を調査する実験を行なったそうだ(NHK)。

この実験は、約1000個の半導体を並べてその動作を監視し、誤作動を検出するというもの。その結果、1ヶ月で約11回の誤作動が確認されたという。これを世界中のスマートフォンに換算すると、毎日30万台ほどがエラーを起こしていることになるという(NHK)。

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地球

小惑星が地球に接近、その21時間前まで誰も気付かず 42

ストーリー by hylom
意外とこういう感じで地球は滅亡するのかも 部門より

4月14日から15日にかけて、小惑星が地球に接近していたという(ハザードラボScienceAlert)。

この天体は「2018 GE3」と名付けられており、直径は48~100メートルほど。地球に接近した4月14日に初めて観測され、その21時間後に地球に最接近した。最接近したときの地球との距離は地球と月との平均距離の半分ほどで、その速度は時速10万6497kmだった。

このように大きな小惑星が地球に接近することは年1、2回ほどあるが、直前まで存在が確認されなかった例は珍しいそうだ。

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宇宙

天宮1号、南太平洋上空で大気圏に突入 45

ストーリー by hylom
ひとまず収束 部門より

以前より地球への再突入があると言われていた中国の宇宙ステーション実験機「天宮1号」だが(過去記事)、日本時間4月2日午前9時15分ごろに大気圏に再突入して大部分は燃え尽きたと報じられている(BBC読売新聞日経新聞時事通信)。

天宮1号は南太平洋上空で大気圏に突入した。中国当局は認めていないが、天宮1号は制御不能な状態になっていたとされる。破片などが落下したかどうかは不明。

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地球

南鳥島海底の泥にレアアースが高濃度で含まれていることが発見される 50

ストーリー by hylom
こういうのはひっそりと進めるべきなのでは 部門より

小笠原諸島・南鳥島周辺の排他的経済水域海底に、大量のレアアースが存在することが分かったという(毎日新聞日経新聞)。

レアアースが見つかったのは、南鳥島沖の海底にある泥。この泥を採取して分析したところ、ジスプロシウムやイットリウム、テルビウムといったレアアースが高濃度で含まれていることが分かったという。また、泥からレアアースを高濃度で抽出する技術も開発されており、レアアースの採取元として期待できるようだ。

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テクノロジー

中国、スペイン国土の3倍の面積に相当するという大規模な人工降雨を計画中 64

ストーリー by hylom
水不足対策? 部門より

人為的に雨を降らせる手法については研究が進んでおり、実際に複数の国で使われた実績もある。特に中国ではこのような技術の開発や利用が盛んで、「スペイン国土の3倍」という広い範囲を狙った大規模な人工降雨を計画しているという(South China Morning PostRecord ChinaSlashdot)。

計画されているのはヨウ化銀を散布する手法で、チベット高原で行われるという。年間100億立方メートルの降雨が可能と見られているそうだ。

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サイエンス

13年と17年周期をもつ「素数ゼミ」、221年に1度の交雑確認 33

ストーリー by hylom
セミはそこまで考えてなさそう 部門より

北米には、13年もしくは17年間隔で大量発生する「素数ゼミ(周期ゼミ)」なるセミの種があるそうだ。研究チームがこれらの遺伝子を確認したところ、13年周期の素数ゼミと17年周期の素数ゼミの間で過去に交配があったことの痕跡を確認したという(朝日新聞Nature Communications掲載論文)。

13年周期で発生する素数ゼミと、17年周期で発生する素数ゼミが出会うのはその最小公倍数である221年に1度。さらに、これらが交配しても大量発生の周期がずれていないことから、発生周期は未知の遺伝子が関与している可能性があるという。

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日々是ハック也 -- あるハードコアバイナリアン

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