がんによる突然変異をターゲットにした免疫細胞療法 19
ストーリー by headless
特定 部門より
特定 部門より
hylom 曰く、
免疫細胞の一種であるリンパ球を乳がんの患者から取り出し、がん細胞に反応するリンパ球の種類を特定した上で、その活性を維持する免疫チェックポイント阻害剤と共に体内に戻すという手法により、乳がんが完治したという研究結果が報告された(AFPBB Newsの記事、 Bloombergの記事、 論文アブストラクト、 ScienceDailyの記事)。
今回の研究で使われたのは、患者から採取した腫瘍浸潤リンパ球(tumor-infiltrating lymphocyte、TIL)を研究室で大量に培養して患者の体内に戻す、Adoptive Cell Transfer(ACT)という手法だ。この手法は悪性黒色腫(メラノーマ)の治療には有効とされていたが、胃がんや食道がん、卵巣がん、乳がんなどには効果が弱いとされていた。
がんに対する免疫療法のうち効果が明らかにされているものは限られており、今回のような免疫細胞療法についてはまだ安全性や有効性が確認されていないという。
従来のACTは特定のがん細胞に反応するTILを使用するというもので、体細胞の突然変異レベルが低いがんにはあまり効果がなかったという。今回の研究では患者の腫瘍組織と正常組織をDNA/RNAシーケンシングして比較することにより、突然変異した62種のタンパク質を特定。このうち4種の変異タンパク質に反応する複数のTILを実験により特定して使用したとのこと。現在、肝がんや大腸がんの患者にも同様の治療を試しているそうだ。がんの原因は突然変異であり、この突然変異をターゲットにすることで、効果的な治療が可能になるとのことだ。
フラグ立てとこ (スコア:0)
今年40歳になるんだけど、20代、30代の死因第一位は自殺だけど、40代の死因第一位は悪性新生物なんだよなあ。
そして80代まで悪性新生物が一位。
90代は心疾患が一位。
100代は老衰が一位。
そして10代前半は悪性新生物が一位で、10代後半は不慮の事故。
10代後に不慮の事故多いのは、バイク・車、一気飲み、スノボとかなんだろうか。
ところでガンって新生物なんだな。中二病的にいうと、俺の体に新生物が!
・・・もう誕生してたりして・・・。
Re:フラグ立てとこ (スコア:1)
よく言われるけど、新「生物」に見えるのがアレですね。「新生」のブツなんですけども。
なんかもうちょっと別の言葉が無かったのか、とか言いたくなるけど、慣れるとこの「新たな生物」感がクセになる。
Re: (スコア:0)
多細胞生物の一要素じゃなくて、多細胞生物の細胞から進化した寄生生物的な見方は出来なくもないだろうし、
HeLa細胞 [wikipedia.org]とかはもう新しい生物扱いしたくなるのも分かる。
Re: (スコア:0)
結構頻繁に発生してますよ
速攻免疫細胞にボコられてるけど…
しぶとく生き残って図々しく血管をひっぱりこみだしたらヤバイ
Re: (スコア:0)
人間にもウイルス対策ソフトが必要だな。
細胞のDNAを調べて、変異している細胞だけ取り除く。
Re: (スコア:0)
ナチュラルキラー細胞 [wikipedia.org]といって
ガン化した細胞やウィルスに乗っ取られた細胞を破壊する免疫細胞が既に存在します。
NK細胞の活性化って、ガン治療研究の一つのテーマになってたはずです。
Re: (スコア:0)
90代の心疾患は、まあよほどの急性でもなければ「老衰」に入れてもいいんじゃないかという気もしますがね。
変異タンパク質に対応するリンパ球 (スコア:0)
今となっては、患者毎にDNAと腫瘍細胞のRNAをシーケンシングして比較するのはそんなに金が掛からないだろうけど
そこから変異タンパク質に対応するリンパ球を特定して培養して患者に投与するまでの費用が気になる。
機械化が出来てDNAのシーケンシングと同じくらいの費用で出きるのならともかく、物凄い費用がかかる場合、
仮に臨床試験をパスしても、適用出来るのは標準治療の治療成績が悪い患者に限定されるだろうし保険適用も微妙になるかも。
Re:変異タンパク質に対応するリンパ球 (スコア:1)
1ヶ月4,000万円でございます
https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/60827/Default.aspx [mixonline.jp]
# CAR-T療法はACTの一種です
Re: (スコア:0)
まずリンパ球の特定は、主要周辺の組織液に少しは居るだろうから、その中で反応するのをスクリーニングするだけじゃない?
培養はいろいろなやり方があるが…
救われる生命は多いはず・・・・なんだけど (スコア:0)
免疫チェックポイント阻害剤を含む分子標的薬って間質性肺炎とか致命的な副作用を伴う場合も少なくはなくて、
日本の行政は及び腰なんだよなぁ・・・
有名なところでイレッサだけど、これが訴訟沙汰になったせいで更に慎重になりすぎてなかなか承認されない。
承認されないと治験か自由診療しかないんだけど、前者は高競争率、後者は高額すぎて一般人には手が出せない。
逆に一度承認されてしまうと適応拡大されても薬価を引き下げない問題もあって健保財政に与える影響が深刻な上に
「効くのに保険適応されない」って問題も出てきている。
総じて「行政の動きが遅すぎて助かる命も助からない」状態。
確かに今の時点では実験的な要素も多くて許認可権を持つ「行政」にはハイリスクであることは間違いないんだけど、
現行の抗ガン剤みたいに「効くか効かないか不明だが、効いてもほぼ確実に健康を損なう」毒物に手を出すよりは
患者のためだと思うんだけどね・・・
たとえ副作用で何割かの生命が失われたとしても、何もしなくたって遠からず失われる命なのだし。
Re: (スコア:0)
いつも問題になるのは本人じゃなく遺族だからね。ある意味他人事。
Re: (スコア:0)
何かをやらずに死ぬのは受け入れられても
何かをやったせいで死ぬのは許せない
そんな人も結構いるようなので…
Re: (スコア:0)
だったら、のたうち回って苦しんで死ぬような抗がん剤もやっちゃいけないと思うんだけどなぁ・・・
延命だけ追い求めてQOLガン無視だった時代の悪しき文明だと思う。
Re: (スコア:0)
何かにつけて大体そうだよね、日本って。
家から出ない無職ニートが一番偉くなる。
Re: (スコア:0)
知り合いのがん関連の医師はだいたい「先進医療の保険は必須。自由診療もできるだけ入っとこう」と言ってます。
メトホルミン (スコア:0)
でも免疫強化できるぞー
オーダーメイド (スコア:0)
なんか、オーダーメイドで自分のガンに合った薬を作り出して使う、みたいな感じ。
(若干認識違いがあるのは理解してます)
遠い未来には普通のことになるのかもしれないけど、当面はかなり限られた&高額なものになりそう。
ネオアンチゲン (スコア:0)
http://www.ric.u-tokyo.ac.jp/res/res20180130.html [u-tokyo.ac.jp]
免疫系に「異物」として認識させることでがんを攻撃させるのが免疫療法ですが、その