カイコの遺伝子を置き換え、クモ糸タンパク質を高い割合で含むシルク繊維の大規模生産を可能にする研究成果 47
ストーリー by headless
繊維 部門より
繊維 部門より
ゲノム編集したカイコガを用いることで、高い割合でクモ糸タンパク質を含むシルク繊維を得ることに中国の研究グループが成功したそうだ(論文、
Ars Technicaの記事)。
クモ糸は高い強度や伸展性など優れた特性を持ち、バイオ素材として注目を集めている。しかし、クモの生態上、飼育による大規模なクモ糸繊維の生産は困難だ。他の生物にクモの遺伝子を挿入してクモ糸タンパク質を生成させる場合、多くは繊維を作る工程が必要になる。カイコガを使用すれば直接繊維を採取可能となるが、トランスポゾンを用いてクモの遺伝子を挿入する従来の方法ではクモ糸タンパク質を効率よく得られなかったという。
研究グループではヌクレアーゼを用いた相同性依存的な修復(HDR)により、カイコガのフィブロインH鎖遺伝子をアメリカジョロウグモ(Nephila clavipes)の牽引糸タンパク質(MaSp1)遺伝子で置き換えた。その結果、遺伝子組み換えカイコガの繭では最大35.2%をMaSp1が占めたという。繭から得られるシルク繊維を通常のカイコガのものと比較したところ、直径が15.8%小さく、強度が17.4%低下する一方、破断ひずみは22.5%から32.2%に増加し、破壊エネルギーも22.5%増加したとのこと。
異種発現系による大規模なクモ糸生産の可能性を示す今回の研究成果は、将来のクモ糸を含む新たなバイオ素材の開発に役立つとのことだ。
クモ糸は高い強度や伸展性など優れた特性を持ち、バイオ素材として注目を集めている。しかし、クモの生態上、飼育による大規模なクモ糸繊維の生産は困難だ。他の生物にクモの遺伝子を挿入してクモ糸タンパク質を生成させる場合、多くは繊維を作る工程が必要になる。カイコガを使用すれば直接繊維を採取可能となるが、トランスポゾンを用いてクモの遺伝子を挿入する従来の方法ではクモ糸タンパク質を効率よく得られなかったという。
研究グループではヌクレアーゼを用いた相同性依存的な修復(HDR)により、カイコガのフィブロインH鎖遺伝子をアメリカジョロウグモ(Nephila clavipes)の牽引糸タンパク質(MaSp1)遺伝子で置き換えた。その結果、遺伝子組み換えカイコガの繭では最大35.2%をMaSp1が占めたという。繭から得られるシルク繊維を通常のカイコガのものと比較したところ、直径が15.8%小さく、強度が17.4%低下する一方、破断ひずみは22.5%から32.2%に増加し、破壊エネルギーも22.5%増加したとのこと。
異種発現系による大規模なクモ糸生産の可能性を示す今回の研究成果は、将来のクモ糸を含む新たなバイオ素材の開発に役立つとのことだ。
環境汚染 (スコア:1)
Re: (スコア:0)
中国を馬鹿にして侮っていられるような状況ではないですよ。
研究開発投資規模が我が国とは隔絶してるからねぇ…。
タブーが少ないのも、生命工学系統では中国有利な点だね。
Re: (スコア:0)
ちょっと「隔絶」の使い方を辞書引いて調べてみような。
知的レベルが下がってきているのは確からしいなw
Re: (スコア:0)
隔絶:かけ離れていること。遠くへだたっていること。
多分あなたが後者の用法しか知らなかっただけだね。
Re: (スコア:0)
まあこの場合は「隔絶」よりも「雲泥の差」「天と地ほどの違い」の方が
相応しい気はするな。金に糸目を付けない様を言いたかったんだろう。
あちらさんは国の権威と世界の支配を目論んで、金の問題と倫理的な問題は
一切合切度外視して進めるので、確かに基礎研究・応用研究の進展に関して
日本はもはや後塵を拝むしかない状況。
役所も企業も、中華思想をはじめとするあちらさんのモノの考え方に対して
危機感が足りないんだよな…
Re: (スコア:0)
生命科学系論文は中国系の人と組んだ方がいいよ
とそれなりの国際学会のイベントの講演でジョーク飛ばされる
程度には成果出してますよ。
健康指向 (スコア:1)
子供に対する影響が未知数ってことで、日本の子供用衣類に「絹(遺伝子組み換えではない)」と表記される日も近いかも
巨大サンバイザーをつけてるお婆ちゃんもいいカモかな?
Re: (スコア:0)
すでに絹を食べる人もいるようで。
絹 食べる [rakuten.co.jp]
交雑しないことの担保ってできるのかな。
似た取り組みは過去たくさんあるが、何が違うの? (スコア:1)
http://www.naro.affrc.go.jp/archive/nias/seika/nias/h26/nias02612.html [affrc.go.jp]
Re:似た取り組みは過去たくさんあるが、何が違うの? (スコア:3, 参考になる)
記事に書いてある通り
>トランスポゾンを用いてクモの遺伝子を挿入する従来の方法ではクモ糸タンパク質を効率よく得られなかったという
(論文)
>Although improved mechanical properties of these genetically modified silkworm silks have been reported, the spider silk protein amounts in transgenic silkworms were very low, varying from 0.37 to 0.61% to 2 to 5% of the total fibroin (11, 18).
Re:似た取り組みは過去たくさんあるが、何が違うの? (スコア:2, 参考になる)
別ACですが補足します
> 似た取り組みは過去たくさんあるが、何が違うの?
ということですが,ちゃんと論文に書いてありますよ
http://www.pnas.org/content/early/2018/07/31/1806805115 [pnas.org]
この論文の文献18が,まさに
http://www.naro.affrc.go.jp/archive/nias/seika/nias/h26/nias02612.html [affrc.go.jp]
の話です
そしてそれに対する優位性を明記しています.それが以下の一文です
>Although improved mechanical properties of these genetically modified silkworm silks have been reported, the spider silk protein amounts in transgenic silkworms were very low, varying from 0.37 to 0.61% to 2 to 5% of the total fibroin (11, 18).
要は,文献11や文献18のような従来の"似た取り組み"ではクモ絹糸タンパク質含量が非常に低かったので
大規模生産できるようなレベルまで含有量を高める方法を開発したという内容になっています
昔からやっているけど (スコア:1, 既出)
中国がやっと追いついたというのがアレゲなのか?
日本ではクラゲの遺伝子を組み込んだ蛍光シルクもありますね。
Re: (スコア:0)
カイコ使った研究もやってますね。
Re: (スコア:0)
ずぶの素人に判断は無理。
その内詳しい人が違いを、あるいは違いのなさをコメントしてくれるでしょう。
生産コスト (スコア:1)
鶴岡の spiber が人工的にたんぱく質を合成してたはずだけども生物による生成とどちらが安くなるんだろうか?
強度が低下して破断ひずみが増えたってことは (スコア:0)
硬くなって逆に曲げに弱くなったってこと?
着心地は悪そうね
Re:強度が低下して破断ひずみが増えたってことは (スコア:1)
逆だろ。破断ひずみが増えたってのは、破断に至るまでよく伸びるようになったということだ。
今までのものに比べてすごく伝線しにくいストッキングができるかもしれんな。
Re: (スコア:0)
ピーター・パーカーに作り方聞けばいいんちゃう? (スコア:0)
あの高校生、ちょちょいとウェブ・シューター作っちまったぞ。
Re: (スコア:0)
まさに貴方が書いたようにピーター・パーカーに聞けばウェッブシューターの作り方はわかるでしょうしウェッブシューターの方は誰でも作れるでしょう
しかしウェッブの方はたぶんピーターに聞いてもわからないし分かっても人道上の問題でどうにもならない
//蜘蛛の糸量産を目指す悪の科学者に拉致されるPPとか面白いかも
Re:ピーター・パーカーに作り方聞けばいいんちゃう? (スコア:1)
> しかしウェッブの方はたぶんピーターに聞いてもわからないし
The Amazing Spidermanでは通販で買ってたしなw
Re: (スコア:0)
え?あれ材料は「自前」なの?
Re: (スコア:0)
作家の気分で決まる
科学的に合成したりスパイダーマンの体が合成したりいろいろ
Re: (スコア:0)
メカも素材も全部自分で作り上げたのが一番伝統的なやつかな。
組み替えまくり (スコア:0)
カイコと言わず、綿に組み込めばさらなる大量生産が容易に…。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
出来ないわけじゃないだろうけど実験するにゃ向かんのでは
生育期間が長い
野生化リスクがある
#お蚕様は人間が面倒見なきゃ生きていけんくらい家畜?化されてる
Re: (スコア:0)
生物由来のDNAを植物に組み込んだところで上手く機能しないだろ
繊維を作るプロセスが近いなら良いけど全く違うし
Re: (スコア:0)
×生物由来のDNA
〇動物由来のDNA
Re: (スコア:0)
エボラパンデミック騒動のとき、抗ウイルス薬を生産するのに
ヒトモノクローナル抗体を作る遺伝子をタバコに組み込んで生産する [medicalware.org]って話があったの知らん?
Re: (スコア:0)
単にタンパク質を発現させるのではなく、工業的に利用可能な繊維の形として取り出せるかどうかを指摘しているんだと思われ
カイコなら既存のシルク生産の工程が流用出来てプロセス転換の手間が低いとか、鳥のササミをミンチにした後に糸状に成形しても筋肉に戻らないって話
生物学の話なら、虫や植物にタンパク質を発現させた奴を分画したエキスの形で良いのか、皮膚組織みたいに所定の機能をもった組織であるのかとか
Re: (スコア:0)
筋肉は細胞という複雑な構造があるけれど、繊維は単に分子が絡まったポリマーだろう。
部品のモノマーが採れればそれでいいんでないの?
Re: (スコア:0)
クモ糸の強さは結晶質の部分と非結晶質の部分が絡まり合うことで発揮されていて、自然界でクモが作る糸は結晶質と非結晶質の比率とか分子結合の方向とかが絶妙なバランスになっていると言われてます。
バクテリアに合成させる方法など含め、他の生物にクモ糸を作らせる試みがうまく行ってない主な原因はこれが再現できないためです。
さらにガッカリな話をしてしまうと、クモ糸の強靭さと言われているものはこの結晶質と非結晶質のからまり具合が引っ張られてズレる時に発生する応力による部分が大きくて、繰り返し引っ張り力を受けたクモ糸は伸びてしまって切れやすくなります。
Re: (スコア:0)
そういう話なら#3460306 [srad.jp]の、「動物由来のDNAを・・・」という話が
益々見当はずれということになるだけじゃないの?w
Re: (スコア:0)
さあ?
わたしはその人では無いので。
Re: (スコア:0)
少なくともこれは上手く行っている例なのだから、見当外れなのは結局元コメの方にしかならんよ。
Re: (スコア:0)
モノマーからポリマーってそう簡単にいくもんじゃない
スチレンモノマーとかならつなげ方決まってくるけど
例えば木綿モノマーってブドウ糖なんだけど綿の木使わずに
木綿作る気になるかって話でもある
セルロース作るつもりでグリコーゲン出来たらどうなるか
絹もくもの糸もたんぱく質だけど繰り返し単位のポリペプチド作ってから
つないでいくんじゃなくて連続合成してるのでは
Re: (スコア:0)
なんかもう10回ぐらいこんな話聞いた気がする (スコア:0)
そういや、スパイバーは元気でやってるんかな。
人間に組み込んで (スコア:0)
ハゲ治療頼む
売れるぞー
Re: (スコア:0)
桑の葉の代わりに頭皮をバリバリ齧って髪の毛生成してくれる蚕か
Re: (スコア:0)
♪きーみはー はーげー きーみはー はーげー
Re: (スコア:0)
排水溝に絡んだら決して取れない予感
昨日までやってたあれ (スコア:0)
買い子がスパイダー感覚を身につけて?蜘蛛の子を散らすように?
ゲノム編集したカイコガ (スコア:0)
成虫になったら、恐ろしいものになりそう
# モスラの誕生か。そうなったら双子の妖精、小美人を呼んで歌わせないと。
ヒソヒソ (スコア:0)
蜘蛛A 「俺たちの糸パクられたみたいよ」
蜘蛛B 「いったい誰に?」
蜘蛛A 「どうもカイコ、中国の」
蜘蛛AB「ないわー」