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医療

遺伝子検査による病気の判定は確実なものではない 7

ストーリー by hylom
そもそも診断自体が微妙という話も 部門より
あるAnonymous Coward曰く、

遺伝子検査から導き出される診断結果は確定的な情報として捉えられやすい傾向にある。良性の腫瘍などと判断された場合は、その結果に安心してしまうだろう。確かに人間のDNAは変化しない。しかし、疾患などの原因を判断する技術は流動的な存在だ。その結果、今日は良性と判断されても、明日の研究では悪性で危険なものだったと見なされる可能性がある。とくに乳がんや大腸がんの原因となる突然変異は、研究が進歩したことから判断基準が変わりやすいという。

そこで遺伝学関連の専門家は、2006年から2016年に遺伝子検査を行った145万人の患者のデータを見直し、当時報告された結果が今でも有効かどうかを確認した。その結果、再分類が行われ、59 955件の修正報告が提出されたとしている。これは古い結果が新しいデータに取って代わられたことを意味している。しかし、再分類された情報を再び医師や患者に伝えるためのシステムは今のところ存在していないという(The NewYork Times米国国立図書館Slashdot)。

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  • by Anonymous Coward on 2018年10月20日 9時51分 (#3501203)

    > 確かに人間のDNAは変化しない。
    癌の多くはDNAが変化した事によるものじゃ?

    • by pongchang (31613) on 2018年10月20日 18時26分 (#3501398) 日記
      悪性腫瘍部位を顕微鏡で見ながら拾い上げてがん遺伝子異常やがん関連たん白発現を検討します。
      父母の生殖細胞異常に起因する発がん [jfcr.or.jp]、本人の一部の体細胞に出くわした遺伝子異常による発がん、がん細胞がさらに獲得した遺伝子異常による抗悪性腫瘍薬に対する耐性や易転移性。遺伝子異常は一つではないし、日々積み重なっていくものなので、過去の検査結果に安住しないのは大切。ここまでは4つの遺伝子をコードする塩基(ATGC)の話。
      修飾された塩基配列 [jpo.go.jp]は遺伝と別腹で発がんなどの不具合を呈する。メチル化に代表される遺伝子のエピジェネティックな変異 [ganjoho.jp]が検査後加われば、以前の情報は有用性を減じる。
      親コメント
      • by pongchang (31613) on 2018年10月21日 11時48分 (#3501637) 日記
        生殖細胞変異由来で「あるはず」の家族性高コレステロール血症 [kawamuranaika.jp]については、既知の遺伝子変異はあまりにも多様で、LDL受容体、ApoBのほかにPCSK9 [sanofi.co.jp]も知られているが、現時点で4割は解析不能である。レアバリアント [u-tokyo.ac.jp]一家系一変異とか、コンバインドバリアントによる発現(PSCK9の機能獲得型とLDL受容体機能喪失型のヘテロ)などは家族歴が追跡しにくい一方で、百寿者(PSCK9の機能喪失型とLDL受容体機能獲得型のヘテロ)の解析は遅々として進まない。
        親コメント
    • by Anonymous Coward

      大元での仕様変更はなくても、
      元請→1時受け→二次受け→……という無限伝言ゲームの結果、
      現場に間違った指示が来ることはあるじゃん?

    • by Anonymous Coward

      それを言うなら老化自体がDNA損傷修復が不足する事によるものだろう

      • by Anonymous Coward

        老化の原因が何かは確定していなかったような・・・

  • by Anonymous Coward on 2018年10月20日 12時20分 (#3501273)

    遺伝子発現の話かと思ったら
    研究が進んだことで判断基準が変動するという話か
    判断基準となる論文等は日々出されるだろうし
    反証や例外も出てくるだろうから
    当てにならない事は無いとは思うが
    極端に信用しても駄目という事か

    良性と診断されても油断しては行けないというのは気が休まらないな・・・

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アレゲはアレゲ以上のなにものでもなさげ -- アレゲ研究家

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