CO2を石炭に戻すという炭素回収技術が開発される 76
ストーリー by hylom
ドライアイスではない模様 部門より
ドライアイスではない模様 部門より
taraiok曰く、
オーストラリア・RMIT大学の研究チームが、気体の二酸化炭素ガスを常温で固体の炭素に変換する技術の開発に成功したという(The Independent、Slashdot)。
この手法は、「液体金属電解法」を使用することで二酸化炭素ガスを固体の炭素粒子に効率的に変換するというもの。現在の炭素回収技術はガスを液体に変えて地下に注入するCCSなどがあるが、経済的な問題や貯蔵場所からの漏洩などの課題があることから普及していない。
研究者たちは二酸化炭素を変換するため、効率的に電気を伝導させる特殊な表面特性を持つ液体金属触媒を設計したという。二酸化炭素は少量の液体金属と共にビーカー中に溶解され、ゆっくりと固体フレークに変換される。このフレークは液体金属表面から自然に剥離されることから、連続生産も可能だとしている。
そもそもどういう理由で二酸化炭素出してるんだっけ (スコア:5, 興味深い)
エネルギーを得る目的で、酸素と炭素を結合させて二酸化炭素を生成してる場合が多いと思うんだけど、
二酸化炭素から炭素を引き剥がすには、結合させたときと同じ量のエネルギーが要るのでは。
それだけの量のエネルギーを投入するつもりがあるなら、そもそもエネルギーを得る目的で酸素と炭素を結合させる必要なくね?と思っちゃうのは、私がアホなんでしょうか。。。
Re:そもそもどういう理由で二酸化炭素出してるんだっけ (スコア:5, 参考になる)
1. 大気中のCO2を除去だけを目的とするなら意味がある
2. さらに既存の燃料や炭素資源として貯蔵・運搬・利用ができるのは、大きな意味がある
3. ただし、巨視的なエネルギー収支やCO2の固定を考慮すると、概ね懸念されていることが正しい
(というか、エネルギーおよびCO2問題の根本なのですがね)
3の部分が解決される、すなわち太陽光や風力などCO2排出がないエネルギーシステムがあれば、全体的に意味が出てくるでしょう。
ただ、本当にCO2の収支がマイナス、最低でもゼロになる系があるかというと、、、、、、
3という根本はひとまず置いておき、1,2の課題解決をしたと点では意味があるでしょうね
一つの研究グループに全てを解決しろというのは、かなり酷な要求なので、、、、
Re:そもそもどういう理由で二酸化炭素出してるんだっけ (スコア:1)
>3が解決されるなら、1,2の課題解決は不要なのでは?
エネルギーという側面だけ考えれば重要度が下がるかもしれませんが、
人が生活する上で、CO2の排出は避けることができません。
定量的な寄与は少ないかもしれませんが人の呼吸、
さらに炭素を使った製品の最終廃棄段階ではCO2が発生します。
それを(本スレで言うところの)石炭などに戻さなければ炭素資源が枯渇します。
つまり炭素を用いた製品(代表的にはプラスチックですね)が作れなくなります。
従来は光合成がその役割を担いますが、天然の光合成任せで良いのかは疑問です。
また、植物を経由して炭素資源にするのは無駄な可能性が高いでしょう。
エネルギー・炭素資源・二酸化炭素問題の根源は、同一の原因にあるが、数多の小問題が集合した大問題です。
一挙に問題解決をするのは難しいので、様々な技術で一つ一つの小問題を解決していき、
それらのバランスをとりながら、最適解を目指すしかないでしょう。
そのため、単純な要/不要論はあんまり意味をなさない(場合が多い)と個人的には思います。
(中には本当にガラクタな報告もあるのですがね、、、、)
この技術も、タレコミを見るだけでは効率などは書かれていないので、
本当に小問題を解決できる手段かはわかりませんが、
可能性を提示しただけでも、それなりの意味があるのかな?と思ってます。
Re:そもそもどういう理由で二酸化炭素出してるんだっけ (スコア:1)
>人類は何か解決策を思いつきますよ。
>(炭素資源は)CO2と水から合成することだってできるのだから
カッコでの付記が間違ってなければ、まさに本スレの技術が、これに相当すると思うのですが、、、、
(直接水は用いていませんが)
以下の仮定が成立するとします
1. エネルギー利用によるCO2排出問題は、完全に解決済
2. よって、石油・石炭・天然ガスなどの資源(製品資源とする)は、全て製品に利用できる
(他の炭素資源を有さない)
3. これらの製品の最終廃棄段階ではCO2を排出する
(有り余るエネルギーを用いてリサイクルすれば、多少の延命は可能だが、究極的にはCO2を排出する)
4. 製品資源から出たCO2は、全て植物と海洋の吸収に任せる
(人為的な回収手段を持たない)
製品資源 -> 製品 -> CO2 -> 自然界 となりサイクルが成立しません
このサイクルを成立させるには CO2 -> 製品資源 の技術が必要ではないでしょうか?
また、これらの前提に立つと、製品資源由来のCO2処理を全て自然界に任せることになりますが、
それだけのキャパがありますか?定量的なお答えいただけた幸いです。
もう一つサイクルを成立させる手段は、植物と海洋を利用することになりますが、
植物を製品資源として利用するのは、数万年かけて石炭になるのを待つか、技術で解決することになります。
植物を利用する技術と本スレの技術、どちらが優位かは、実際に開発されないとわかりませんが、
既存の製品資源が直接製造できる点で、本スレ技術の方が優位と個人的には思います。
海洋の吸収分はよくわかりませんが、最終的には大理石となって利用可能ですかね?
あと、定量的とおっしゃっておりますので、以下の2点に関して
具体的な数値を用いた量論関係などご存知でしたら、教えていただけたらありがたいです。
1. 植物・海洋が吸収する量と製品由来のCO2排出量の関係について(現状)
2. 植物・海洋が吸収可能なCO2の限界量(これは上でも書いていますね)
Re: (スコア:0)
突っ込むのはそこじゃなくて石炭ってタイトルじゃないですかね?
Re: (スコア:0)
大気中の二酸化炭素の増加を抑えるためには、炭素燃焼系燃料の使用を植物等が空気中の二酸化炭素を
固定する量の範囲に収めないといけないけど、これでその固定量の拡大ができればもっと使える。
その代わりその分のエネルギーを別途投入しなければならないけれど、エネルギーには使い勝手があって、
炭素燃焼系燃料は貯蔵・移送に便利だし、従来の設備がそのまま使えるから使い勝手がいいんで、
できればそのまま使いたい・・・ってことかと。
Re: (スコア:0)
今の電池やフライホイールと違って容易に貯められるのがいいんだと思います。
原子力で電気作って
電気から石炭作って
ドイツ人が石炭から石油作れば
未来永劫人類の繁栄は約束されます
すごい
Re: (スコア:0)
まあ風力や太陽光の余剰を使うとか、将来的には活用も出来る可能性も有るでしょう。
応用すればハイブリッド車の回生ブレーキで燃料を作る、とかも効率は兎も角出来ない事は無いと思うと、ちょっと面白そうでしょ。
作る燃料に酸素を混ぜて燃やしたモノを出して居るのだから、原料には困らないし。
Re: (スコア:0)
何でエネルギー作る方法が化石燃料しかないと思った? って話。
エネルギーは原子力とかを使えば、炭素作ってそれを原料や燃料に使えば炭素平衡が維持できる。
電気は運ぶのにも貯蔵するにもロスの大きなエネルギーなので、それよりも変換効率が高ければ十分プラス。
#そこまでして炭素平衡を保つ必要があるかは考えないものとする
Re: (スコア:0)
製鉄所で鉄の精製時に大量に排出されてます。
代替手段は無くはありませんが、CO2を分離回収してこれでこれで固定化するほうが余程現実的です。
また、化石燃料は石炭含め炭化水素なので、水素を燃やした分のエネルギーは得られます。
#これで出来るのは石炭じゃなくてコークスじゃないの?
Re:そもそもどういう理由で二酸化炭素出してるんだっけ (スコア:1)
国内石炭需要における製鉄はセメント焼成と併せても1割に満たない。 [meti.go.jp]圧倒的に石炭を燃やしてCO2を出してるのはやっぱり発電だな。
Re: (スコア:0)
> #これで出来るのは石炭じゃなくてコークスじゃないの?
コークスは粘結炭を蒸し焼きにしたもの。コークスの主成分は炭素だが、炭素=コークスというのは正しくない。石炭の灰分がそのままコークスに残るため、純粋な炭素といえるほどは純度が高いわけではない。純度を上げる加工方法はあるけど。
タイトルの石炭もコークスも、まあ玄人っぽくない言い様じゃないかな。炭素の鉱物として石炭しか思いつかなかったんだろうと思う。
石炭じゃなくてコークスじゃね、というのも、まあ石炭とどっこいどっこい。やっぱ、黒鉛を持ち出してくれないと。天然の黒鉛にしても、やはり不純物が含まれて純粋にはほど遠いけど。
Re:あなたがアホなんでしょう。 (スコア:2)
狭い範囲と言えば、長期的にはCO2は地殻に吸収されるから
急激なCO2増加さえ押さえれば問題ないって知ってる?
the.ACount
Re: (スコア:0)
家が火事になっても、全部焼ければ火は消えるから消防車を呼ぶ必要はない、ってことですね。わかります。
Re:あなたがアホなんでしょう。 (スコア:1)
0点。
「全部焼ければ」に対応するものがない。
正しい例えは「小火なら自分で消せる」
the.ACount
Re: (スコア:0)
>炭素燃焼系のエネルギー源による負債を減らすことができる。
ここ正しいの? CO2の固定化に要するエネルギーを得るために、同等(以上の)CO2排出したら意味ないでしょ?
>アホとか
>狭い範囲でしか物事を見れないと自分の首が閉まるよ
書いている場合かね?
Re: (スコア:0)
> CO2の固定化に要するエネルギーを得るために、同等(以上の)CO2排出したら意味ないでしょ?
そこでCO2を出さない原発の登場です、とか言い出す人が出てきそう。
環境改善のためですから、あなたのお宅の隣に原発を作ります、とか言われても、ねえ。
太陽光発電がこれにうまく使えると良いのですが。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
10年以上前に「10年前の古いデータで議論するなよ」って結論済み [aist.go.jp]
Re: Re:あなたがアホなんでしょう。 (スコア:1)
まぁ、太陽光パネルにせよ電力変換装置にせよ、貴重なレアメタルや貴金属などを豊富に使ってるので、資源回収技術は日夜進歩してますよ。
半導体全般からの資源回収というのは、それなりにエネルギーがいるのではありますけど、それでも、(熱エントロピーが増えること以外は)将来的には楽観視できると思いますよ。
肝心な部分が引用されてない (スコア:2)
紹介されている Slashdot の記事 [slashdot.org]には元論文へのリンクとして以下の記述がある。
uxi
太陽電池の蓄電システムに使えないか? (スコア:1)
太陽電池をつかって水素を生成するという商品は見たことがあるけど、水素は保管などで扱いが難しいという難点があった。それが燃料として使用できる炭素化合物が生成できるなら、比べ物にならないくらい便利になる。
効率やら規模やらの問題はあるだろうけど、燃料精製プラントとして使えるといろいろ大きいのではないだろうか。
しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
Re: (スコア:0)
日本ほど以前から新エネルギーの開発に熱心な国もないぞ。高卒でもわかる解説をリンクしてやるからありがたく嫁。 [meti.go.jp]しらんがな?それはお前がしらんかっただけだ。反省して弁えろ、文系。
でもこの文章ちょいと間違いがあって、各国で開発が盛んになり技術がコモディティ化したのは確かだけども、なぜそれに日本が追随できなかったのか書いてないんだよね。
まぁ例によって小泉と竹中の緊縮政策のせいでニューサンシャイン計画とムーンライト計画が終わらされてしまい、国が民間へ再生可能エネルギー他の積極投資を行わなくなってしまったからだけども。役所としては過去のとは言え政権批判はできないから辛いところだね。
やっぱ小泉父子と竹中平蔵は国会議事堂前でこめかみに穴を開けて逆さに吊るさないとダメなんだよ。
眠気防止 (スコア:1)
自動車の車内や学校の教室などで二酸化炭素濃度が高いと人の眠気が誘発されるなんて話があるので、
そういった局所的な場所の二酸化炭素濃度を減らす装置としても応用出来るんじゃないかな。
外がうるさかったり花粉が多い日だったりで換気が難しいときもあるわけだし。
液体金属… (スコア:1)
と言うので、まさか水銀やガリウム(両方共毒性が強いしガリウムは結構高価)ではないかと思って、原論文の概要など [nature.com]をざっくり見てみましたが、
ガリウム合金で最初試したけど経済性に問題があるので色々やって、
セリウムを含んだものでもうまく行ったみたいな感じで書かれてますね。
# 後半は読んでないですが。
Re:岩石オープン (スコア:0)
簡単に分離できるようになれば活用の世界は広がっていきそう
当然 (スコア:0)
当然、それに必要なエネルギーは炭素の燃焼で得られるエネルギーより大きいんですよねぇ。
でもま、(比較的容易に)二酸化炭素を固定化する方法が見つかった(かもしれない)だけでもマシか・・・・
Re:当然 (スコア:3)
水の電気分解によって水素で蓄える方法が有力ですが、
大規模になったら炭素の方が取り扱いが容易ってことでしょう。
Re:当然 (スコア:1)
火力発電所向けの蓄電池と思えばいい
Re: (スコア:0)
ザルに水を貯めようとするのは愚か者だけだと思うが。
Re:当然 (スコア:1)
エネルギーを保管や運搬が容易な形に変換すると考えればいいだけですよ。
「充電に必要なエネルギーは充電したバッテリーから取り出せるエネルギーより大きい」と同じことなので。
うじゃうじゃ
Re:当然 (スコア:1)
Re: (スコア:0)
プラントの規模がどれくらいかにもよるけど
太陽光発電の出力調整に使えないかな?
二酸化炭素は放っておくしかない (スコア:0)
最大の排出源が火山や地球そのものでしょ。
桜島の噴火口に栓をする?
宇宙線の量と二酸化炭素の濃度が相関しているというデータもある。
二酸化炭素を目の敵にするのは非合理だと思う。
Re: (スコア:0)
大気に二酸化炭素増えたら悪影響とかないんですか?
Re: (スコア:0)
三十何億年前までは大気の20%が二酸化炭素だったってんだから、地球環境レベルでは問題ないんじゃないですか?
現行生物は壊滅するでしょうが、絶滅なんて歴史上珍しくないことなので無問題。
Re: (スコア:0)
二酸化炭素を石炭に戻すってことだから、力業でやればできるんでしょう。その力を少なく抑えるために有効な触媒が見つかりましたということですね。でもそうしてできた石炭のエネルギーでこのサイクル(プラント)を稼働させ続けることはぜったいできないと思うの。
Re: (スコア:0)
いずれにせよ、実際にやるかどうかは別にして二酸化炭素を固定する手段は
確保しておいたほうがいいんじゃないっすか?
別枝にあるように他のエネルギーを炭素燃焼系燃料に転換する手段として
使えるかもしれないし。
Re: (スコア:0)
炭素資源としても使えるかもしれない。
Re: (スコア:0)
地球や宇宙いじるより、人間いじって光合成可能にするのが良さそう。
Re: (スコア:0)
火山の噴火より化石燃料の燃焼による二酸化炭素排出の方が100倍くらい多いので…
あと、海に吸収されたり落ち葉が腐ったりするのは収支から言えば「吸収」ですね。
空想 (スコア:0)
こういった手段が小型化できた暁には、ジムのランニングマシンやバイクマシンのようにひたすらエネルギーを熱として捨てている所で使えないかなぁと思ってしまいます。
熱を吸収し続けて発電してくれるようなシステムも夢想してしまいます。
馬鹿ですみません。
Re: (スコア:0)
そういったチマチマしたのの前に、発電所や工場の廃熱でしょうねぇ・・・・
#あるいはエアコンの室外機?
Re: (スコア:0)
馬鹿な夢想話に付き合っていただいてありがとうございます。
最初の話しは運動エネルギーを熱として捨てているので、それを電気に変換した後、二酸化炭素を酸素と炭素分離するためのエネルギーとして使う。ということを想像していました。
次の話しは、ただの夢想で申し訳ありませんが、もう一歩進んで、熱エネルギーを直接電力に変換できるような機構が存在すれば(10度以上なら電子を放出し続けるような物質があるイメージ)夏場にそこらへんに置いておけばどんどん熱を吸収してくれて冷房もいらず、PCくらい駆動できないかなぁ…みたいな夢物語です。馬鹿でスミマセン…
Re: (スコア:0)
前者は電気に変換するところまでであればエネルギーハーベストとかそういう言葉で実用化チャレンジ中、ぐらいかな
駅の階段とか自動車の騒音とかで実証実験やってたような
> 熱エネルギーを直接電力に変換できるような機構が存在すれば
単純に熱を使いやすいエネルギーに変換することはできないのです
熱力学第二法則、エントロピー増大の法則って奴ですね
なので「置いておけば熱を吸収して…」なものを作る事が可能であるとは考えられていない。
一方温度差があればその温度差で発電することはできる。
直接変換するもの存在する。ゼーベック素子とかね。
現状効率はそこまででもないので発電機としてはかなり微妙
なお「PCくらい」とあるがPCは結構電力喰いますよ
まずは時計あたりからですかねぇ
ふわふわ (スコア:0)
ふわふわ [hayakawa-online.co.jp]工場じゃないのか。
自然エネルギーから炭素燃料に転換する用途くらい (スコア:0)
そうすれば燃料精製と二酸化炭素の削減は一応同時にできてる事には成るから。
どうせなら (スコア:0)
大気の二酸化炭素を効率よくダイヤモンドにする方法を考えればよかったのでは?
微粒子でも工業用の研磨剤に使える
Re: (スコア:0)
この技術だってすでにゼロエネルギーで石炭生成できるのに石油メジャーに睨まれないようエネルギーが必要なふりをしてるのですから。
Re: (スコア:0)
デビアスのシェアが凋落を始めてもうだいぶたつんだが
そういえばデビアスも人工ダイヤモンド売り始めたらしいな