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2019年5月のサイエンス人気記事トップ10
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地球

チバニアンの申請手続き、反対者が借地権を取得して妨害 120

ストーリー by hylom
チバを歴史に残したくなかったのだろうか 部門より
あるAnonymous Coward曰く、

千葉県で確認された約77万年前の地層が、「地質年代」の境界として国際標準模式地になるという話があり(過去記事)、2017年にこの地層のある千葉県の名前を取って「チバニアン」(千葉時代)と命名される見通しとなった(過去記事)。これに対し、茨城大学名誉教授の楡井久氏が会長を務める「古関東深海盆ジオパーク認証推進協議会」が異議を唱えていたのだが(過去記事)、この団体が地層周辺の土地の一部の所有者らから土地の賃借権を取得、立ち入りを拒否することで「チバニアン」命名のための申請を妨害する行為に出たという(朝日新聞読売新聞)。

申請要件では、9月までに「研究のための自由な立ち入りの保証」を提出する必要があるということ。元々この土地は、チバニアン発表後に市が購入すべく地主から譲渡を約束する署名も取りつけていたということだが、最終的に反対者が確保してしまったらしい。

研究に異議があるから研究させない、というのはどう考えても悪手だと思うのだが……。チバニアンは幻で終わってしまうのだろうか?

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変なモノ

「若い女性の匂い」がするというボディーソープや制汗剤、男性にも注目される 76

ストーリー by hylom
もうこの成分で香水を作ればよいのでは 部門より

「若い女性の甘い香り」の元となる「ラクトン」という成分を含むというロート製薬のボディソープや制汗剤「DEOCO」シリーズが、男性にも注目されているという(ZakZak)。

この商品は大人の女性をターゲットにしているようだが、これを使用した男性がブロガーがブログに「まちがいなく女の子の匂いだった」などと投稿したのが発端となり注目されたようだ(わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいるついっぷるトレンド)。

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宇宙

インターステラテクノロジズ、ロケット「モモ3号機」の打ち上げに成功 85

ストーリー by headless
成功 部門より
hylom 曰く、

インターステラテクノロジズは4日、観測ロケット「宇宙品質にシフト MOMO3号機」の打ち上げ実験を北海道大樹町の打ち上げ施設で実施した(プレスリリース日本経済新聞の記事ハフポストの記事)。

5月4日5時45分に打ち上げられたMOMO3号機は240秒後に最高高度113.4km(暫定値)に到達。打ち上げから515秒後に大樹町沖の太平洋上へ着水し、打ち上げは成功した。日本の民間企業が単独で開発・製造したロケットを宇宙空間まで打ち上げたのは今回が初めて。

MOMO3号機は全長10m、重量約1トンで、液体燃料を採用する。今回の打ち上げ費用は数千万円とのこと。初号機2号機はともに打ち上げに失敗していた。同社は今後2023年の商用ロケット打ち上げを目指している。

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宇宙

SpaceXの人工衛星に対し「明るすぎる」との批判 47

ストーリー by hylom
空を覆う人工の星 部門より

米民間宇宙開発会社SpaceXが5月24日、衛星ブロードバンドサービス「Starlink」向けの人工衛星60基を打ち上げたが、これらの衛星に対し天文学者から「明るすぎる」との批判が出ているという(ASCII.jp)。

これらの衛星が太陽光を反射して明るく見えるため、天体観測を妨げる可能性があるという。衛星が見えるのは夕方と明け方のみだが、「予想よりはるかに明るかった」という。

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地球

コロンビア大学、水から塩を分離できる低コストかつ効率的な手法を開発 52

ストーリー by hylom
海水を資源に 部門より
taraiok曰く、

海水から塩分などを取り除いて人間が飲めるようにする淡水化技術は以前より注目されている。しかし、現時点でも淡水化プラントは世界中で稼動しているもののその効率は悪く、精製した淡水以上の塩水を排出することも珍しくないようだ。そのような状況のなか、コロンビア大学の研究者たちが高効率で淡水化を実現する方法を開発したという(CNETコロンビア大学実験動画Slashdot)。

このプロセスはTemperature Swing Solvent Extraction(TSSE) と呼ばれ、海水の7倍の塩分を含む過塩水と呼ばれる産業排水でも淡水化できるという。この手法では、微細有機化合物の製造といった化学工学分野で広く採用されている溶媒抽出法による分離を採用している。現在主流となっている逆浸透膜方式に匹敵する最大98.4%の塩分を除去することに成功したそうだ。

さらに、逆浸透膜や蒸留を含む他の淡水化の方法とは異なり、高圧や加熱を行う必要がなく、加工元の水が70℃未満の温度であれば炭水化可能なため低コストであるとしている。

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医療

普段から速く歩く人の平均余命は肥満度の影響を受けず、遅く歩く人よりも長生きするという研究成果 82

ストーリー by headless
速足 部門より
普段から速く歩く人は肥満度による平均余命への影響をほとんど受けず、より遅く歩く人と比べて長生きするという英国立衛生研究所(NIHR)の研究成果が発表された(プレスリリース論文SlashGearの記事Mail Onlineの記事)。

高体力が体重超過~肥満による死亡リスク上昇を抑える可能性を示唆する研究成果はこれまでにも発表されているが、体力と肥満の両方について平均余命に与える影響を調査した研究成果は数少ないという。今回の研究では2006年~2016年に実施されたUK Biobankのコホート研究を用い、体力や肥満度別に45歳時点の平均寿命(平均余命ではない)を推計した。体力の基準としては普段の歩く速さ(遅い・普通・速い: 自己申告)と握力(実測)を抽出し、肥満度の基準としてBMI値のほか胴囲と体脂肪率を抽出している。コホート研究の被験者数は474,919名。年齢の中央値は58.2歳、BMIの中央値は26.7となっており、フォローアップ期間(中央値6.97年)に12,823名が死亡している。

結果としては普段の歩く速度を遅いと申告した被験者でBMIレベルごとに大幅な変動がみられるのに対し、速いと申告した被験者では変動が小さい。速く歩く人の平均寿命は女性で86.7~87.8歳、男性で85.2~86.8歳であり、より遅く歩く人よりも平均寿命が長くなっている。特に平均寿命が短かったのはBMI 20未満で遅く歩く人(女性72.4歳、男性64.8歳)だったという。握力が強い人の平均寿命も同BMIレベル同士の比較では握力が弱い人よりも長くなっているが、BMIレベルごとの変動は握力の強さにかかわらず大きい。BMIを胴囲や体脂肪率に置き換えても同様の結果になったとのこと。

論文の筆頭執筆者は同じデータを用い、遅く歩くと申告した人では心臓関連疾患のリスクが高く、心臓関連疾患による死亡の可能性が速く歩く人の2倍になるという研究成果を昨年発表している。今回の研究成果は、歩く速さが重要な健康状態のマーカーであることに新たな裏付けを加えるものとなる。一方、低BMIで歩くのが遅い人で平均寿命が短くなることについて、さらなる研究が必要とのことだ。
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数学

サイゼリヤで、合計1000円以内で摂取できるカロリーの最大値は1940kcal 74

ストーリー by hylom
この組み合わせは流行るのか 部門より

ファミリーレストラン「サイゼリア」で、1,000円以内で食べられるメニューの組み合わせで摂取できる最大カロリーを計算で求める手法が一部界隈で盛り上がっている。

発端は、『「サイゼリヤで1000円あれば最大何kcal摂れるのか」を量子アニーリング計算(Wildqat)で解いてみた。』という記事。これに触発され、さまざまな手法でこの問題を解く人達が登場している(【Excel】サイゼリヤ1000円で摂れるカロリーの最大値をVLOOKUP関数だけで求める方法)。

「1,000円以内で食べられるメニューの組み合わせで摂取できる最大カロリーを求める」という問題はナップサック問題などと呼ばれる組み合わせ最適化問題であり、一般には多項式時間で解けないNP困難な問題とされている。

なお、これら記事によると、重複無しで合計1000円以下となるように注文したとき、最大のカロリー摂取量は1940kcalになるそうだ。

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地球

地球の軌道を50%外側に移動するにはどれぐらいかかる? 85

ストーリー by hylom
ロマンはある 部門より
headless曰く、

膨張する太陽から逃れるために地球を太陽系外に移動するという中国のSF作品「The Wandering Earth(流浪地球)」がNetflixで4月末にリリースされたことにちなみ、実際に地球の軌道を変更する方法について英グラスゴー大学のロケット科学者Matteo Ceriotti氏がまとめている(The Conversation)。

実際に50億年後には太陽が膨張をはじめ、地球を飲み込む可能性もあると考えられている。また、それよりも手近な問題である地球温暖化の解決策として地球の軌道を現在よりも外側に移動するということも理論上は可能だという。記事では地球の軌道を50%外側へ移動し、火星と同様の軌道に変更することを想定して話が進められている。

小惑星の軌道を変更して地球衝突を防ぐ手法は考案されているが、衝撃が大きかったり、逆に力が弱すぎたりするため、地球の移動に用いることはできない。ロケットを打ち上げる際には地球がわずかに反対側に押されるものの、地球を移動するのには程遠い。現在最もパワフルなSpaceXのFalcon Heavyでも3垓回の打ち上げが必要となり、ロケットを作るのに必要な材料は地球の質量の85%に相当するという。電気航法、特にイオン推進ならより効率の良い移動が可能になるが、それでも地球の質量の13%相当を噴出する必要があるとのこと。

レーザー推進を使用すれば必要なエネルギーは太陽から得ることができ、地球の質量を減らすこともないが、Breakthrough Starshotプロジェクトが想定する100GWのレーザーであっても、300京年間継続的にビームを発し続ける必要がある。一方、地球の直径の19倍の太陽帆を作ることができれば、10億年の間に目標軌道まで移動することが可能とのこと。現時点で最も現実的な方法は、小惑星を運んできて地球にスイングバイさせる方法だが、将来的には巨大な太陽帆の建設の方が期待できるという。小惑星を利用する方法では、計100万個の小惑星を数千年に一度スイングバイさせることで、太陽の膨張に合わせて軌道を徐々に外側へ移動させることが可能とのことだ。

ただし、これらの方法で地球を移動させることと比較すれば、火星を居住可能にして人類を移動させることが難しいとは全く感じられないと結論付けている。

13914979 story
宇宙

太陽系の資源を人類による採取から防ぐべきとの声 131

ストーリー by hylom
宇宙保護団体ができる未来が見える 部門より
あるAnonymous Coward曰く、

太陽系の惑星や月、アステロイドベルトといった天体を、宇宙開発産業などの過剰な採掘から保護すべきとの声が出ているという(GuardianFuturismSlashdot)。

この提案では「人類の手の届く範囲にある資源」が使い果たされる破滅的な未来を避けるため、太陽系の85%以上を「Space wilderness(宇宙荒野)」として立ち入り禁止することを要求している。

主執筆者であるスミソニアン天体観測所のMartin Elvis氏は、宇宙採掘が開始された場合に、人類が太陽系の入手しやすい資源をどれくらいの速度で使い果たすかを分析した。その結果、宇宙開発産業が年間成長率3.5%を達成した場合、400年後には太陽系の現実的な資源の8分の1を使い果たすと試算している。

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宇宙

ジェフ・ベゾス氏、月着陸船「Blue Moon」を発表 47

ストーリー by headless
着陸 部門より
AC0x01 曰く、

Amazonのジェフ・ベゾス氏の宇宙企業Blue Originは9日、同社が開発を進めている月着陸船「Blue Moon」の詳細を明らかにした(Blue Originのニュース記事TechCrunch Japanの記事Gigazineの記事Yahooニュースの記事発表会動画イメージ動画)。

Blue Moonは大きな燃料タンクが特徴的な月着陸船で、最大6.5トン(発表会で公開されたバージョンは最大3.6トン: 発表会動画の34分過ぎ)のペイロードを搭載することができるという。月の水から燃料を生産することも想定し、液体水素/液体酸素を使用するBE-7エンジンを搭載する。開発は3年前から進められていたという事で、米政府が進める「2024年までに再び月へ」という目標をサポートするものになる。

発表会で登壇したベゾス氏は、地球を遠く離れるのではなく、オニール・シリンダーのような宇宙コロニーを建造したいとの展望を(発表会動画の13分過ぎから)語っており(Popular Mechanicsの記事)、月はその第一歩なのかもしれない。

ベゾス氏は宇宙コロニー構想を発表するにあたり、月や火星は地球よりも小さく、重力も小さいほか、地球から遠いため人類の移住先には適さないことを理由に挙げている。

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日本発のオープンソースソフトウェアは42件 -- ある官僚

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