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ビジネス

企業による基礎研究の大学への安易な外注の是非 56

ストーリー by hylom
対等な力関係になっていれば良いのだが 部門より

Ryo.F曰く、

荏原製作所は10年前に研究所を廃止し、その代わりとして大学の研究室に基礎研究を依頼するという方針を取ったそうだ(日経ビジネス:「荏原製作所、研究所解体も特許出願4.5倍」)。

元々持っていた中央研究所を廃止した上で、研究開発を安く大学研究者へ外注に出す、という方針。これに対し、大学研究者を安く買い叩き過ぎではないかという議論が出ている(Twitterはてなブックマーク)。

  • by nemui4 (20313) on 2019年07月16日 14時22分 (#3652234) 日記

    研究開発費つぎ込んでも、製品に結びつかないのなら閉めたくはなりますね。

    「とにかく研究と製品が乖離していた」。今から10年前、研究所を廃した当時の担当役員だった辻村学フェローは当時の総合研究所の状況についてこう話す。当時の最大の仕事といえば、「一年間の研究『成果』を記す年報を書くことだった」と辻村氏は振り返る。事業部の現実とは関係ない研究でも年報に「成果」を書けば、研究員を評価する対象となっていた。それはポンプやプラントなどを手掛ける事業部へ還元するビジネス上の成果には程遠かった。

    そして大学に任せたら特許出願4.5倍。
    大学側は研究費用上乗せ請求しないのかな、しなくても十分なのかな。

    ここに返信
    • by flutist (16098) on 2019年07月16日 15時52分 (#3652289)

      考え方は共同研究か研究委託かで違うでしょうね。委託でも企業と大学で共同出願にするケースはあると思います。知財の取り扱いは、各大学で契約のテンプレートがいくつかあるんじゃないでしょうか。

      • by Anonymous Coward

        それは、共同研究と比較して、委託 (大学から見れば受託) 研究の方が大学に払う間接経費を低く設定していることが多いから。
        共同研究と称した受託研究も多い。

        間接経費のことを、未だに「大学本部に上前をは撥ねられる」とか言い出す大学の研究者もいて迷惑だ。

        • by mai'o (47081) on 2019年07月23日 18時33分 (#3656532)

          「共同」と称した「受託」大いに困りますね。「受託」では、売り手が知財を確保できない契約のもと買い手にとってより価値の高いプロダクトにしつつ、お値段高めに設定しましょうよ。

          引用記事の「17年に出した特許の件数は中央研があった時の4.5倍に達した」「一方、特許を出す・・費用は半分にとど」める工夫というか努力というか掃除を敢行されたわけで、「研究と製品が乖離」することを防ぐには、企業さんが何を「持つ」のか「持たない」という構造だけ変えればよいわけではない、と想像できます。

          期待する結果を得るのに(結果とはここでは、他の方も仰せのように特許出願数ではないですよね)「安く買」うことに成功したのなら買い手の戦略の勝利と見えますし、同時に売り手の策の無さ故とも思います。「共同」より「受諾」の間接経費を低く設定していては「買い叩」かれます。

          当方ここで言う売り手側に居りますので、確かに間接経費につきピンハネと内部からのお叱りを受けつつ、自分たちのプロダクトをより高く売れるよう、努めております・・。

        • by Anonymous Coward

          よしもと「ですよねー」

        • by Anonymous Coward

          間接経費に20%も持っていかれると893かよ?っと思いますよ。

          • by Anonymous Coward

            その委託「研究」中に使用される家賃や人件費なども案分して含まれているはずですし、大学という稼いでくれる現業部門がほとんどない組織だと稼いでくれる研究への依存度が高くなるのも仕方ないと思います。(学校経営自体は助成金に依存しているように、稼げる事業じゃありませんし)

            そもそも独立して企業として経営したら幾らくらい必要かを考えれば、20%でも高すぎるとは言えないでしょう。

            • by Anonymous Coward

              直接経費が数千万円単位ならばよいのですが、100万円規模で20%も取られるとそもそもやる気が失せます。家賃や人件費は直接経費から支払います。

              • by Anonymous Coward

                大学の研究者ですか?

                適正な直接経費を先方に請求していないから、「100万円規模で20%も取られると、やる気が失せる」のではないでしょうか。
                あたりまえのことですが、必要かつ適正な直接経費を先方に要求するべきですし、先方が適正な費用請求を拒否するのであれば、そのような相手と組む必要はありません。
                例えば、適正な積算で150万円かかるのに、先方は間接経費込みで100万円しか出せないと主張するようなら、拒否すべきです。

                それから、「やる気が失せるけど、やらないと所属する組織で生きていけない。けど、組織に所属して生きていくことを希望している」のであれば、貴方のやる気とは関係なくやる必要があると思います。
                所属組織の方針や指図を意に介する事なく自由にやりたいのであれば、大学などから独立した研究組織を独自に設立されるとよろしい。

                組織の運営は慈善事業ではありません。
                貴方だけではなくという貴方の受け皿である組織を潤すことも、頭の片隅に入れておいて下さい。

              • by Anonymous Coward

                例えばある委託研究に教授の一月分の人件費を含んでいても、教授室の一月分の家賃や光熱費、その期間、教授も利用するであろう事務の方の人件費、教授も読むであろう雑誌を置いた図書館の維持費などは、普通は間接経費に含まれるかと思います。

              • by Anonymous Coward

                #3652748 [srad.jp]が言いたいのは、基本的に「俺が取ってきた金なのに、上前を撥ねて俺以外が使うのはけしからん!」ということでしょう。
                100万円規模で20%は許容しないけど数千万円規模で20%は許容するなんて算数ができない証拠で、大金を手にして気が大きくなっているだけ。

                ちなみに、競争的資金の間接経費については「競争的資金の間接経費 [mext.go.jp]

          • by Anonymous Coward

            あら、海外大学では50-60%くらい要求することも普通ですよ。

          • by Anonymous Coward

            間接費20%って、普通の企業からしたらかなり少ないと思うんだけど。
            卸売り、製造業等の仕入れ値も大きい企業なら間接費は10-20%だけど、小売やサービス業は30-40%ぐらいが普通。
            ソースは、経済産業省企業活動基本調査。

            IT系のサービス業でも人月売りのところは、人を仕入れて売ると言う卸売りに近い業態なので、間接費が20%ぐらいのところもあるだろうけど例外的。

            • by Anonymous Coward

              > 間接費が20%ぐらいのところ

              それはごく一部の超優良派遣会社(というか福利厚生ナシで報酬に全振りしてる所)の話。

              正規の派遣会社なら事務系30%技術系40%程度。
              未だに偽装請負に手を染めてるブラック企業は6~8割ピンハネしてる。

    • by Anonymous Coward

      研究室の学生(ポスドク含む)は人件費は見なかったことにできますし,教員も「みなし労働」で使いたい放題でしょう.

      しかも,大学の特許も件数は多いけど収支は赤字ですよ.

    • by Anonymous Coward

      普通は共同出願で、利用するなら何らかの支払いがあると考えてよいのではなかろうか。
      そうじゃないならえらく気前がいいな。

      • by Anonymous Coward

        特許出願・維持費用の実費程度で買い叩いていく企業も多いけどな。
        買い取らせると、当然ながら大学への以後の収入はない。

        • by Anonymous Coward

          契約中はアクセス代を企業側が出してくれる、論文誌代だけで大学側は割に合っちゃってるんでわ。

    • by Anonymous Coward

      > 「とにかく研究と製品が乖離していた」
      焼肉のタレの研究か!

    • by Anonymous Coward

      そして大学に任せたら特許出願4.5倍。

      本文中にはっきりかかれていないからはっきりしたことはいえないけども、研究所から各事業部に行った研究員
      が特許の出願をたくさんするようになり、その結果4.5倍になったように読み取れます。

  • 別に (スコア:2, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2019年07月16日 14時41分 (#3652248)

    大学側は実績を以て交渉して単価上げても良いんですよ。
    折り合わなければ別の所に発注するだけだろうし。
    値段交渉してはいけないなんて規制ってあったっけ?

    ここに返信
    • by Anonymous Coward

      安価で引き受ける研究室があったら、この人達にお金が回ってこないのでしょう。
      少しでも研究費を獲得するための交渉術の一つじゃないですかね。

      • by Anonymous Coward

        記事に書いてある30万〜50万ってのはえっ!?って感じですが(プラントとかでこれかよ
        役所系の予算だと可動時間の軽く半分以上を実際の研究以外に取られるのを思うに、そういうのがないぶん魅力的なのかも。

      • by Anonymous Coward

        そりゃ研究室に限らずどんな仕事でも同じ。
        元々が利害目的で無い分ダンピングは起こり易い可能性はあるけど。

        >少しでも研究費を獲得するための交渉術の一つじゃないですかね。
        交渉術が「報酬が安い」って言うだけだとは、ちょっと低レベルじゃないかな。
        業務委託なんだからちゃんと交渉役を設けるべきだね。

    • by Anonymous Coward

      ぶっちゃけ何が問題なの?と思う人が少なくないでしょうね。
      「安く買い叩き過ぎ」といったまとめではどうも矛先が鈍い。当然なんで断らないのって話になる。

      問題と認識してる勢はもう少しリアルに発生してる弊害を例示した方が良さそう。

      • by Anonymous Coward

        これそのものが何かの弊害なんじゃないの

    • by Anonymous Coward

      「30万~50万円の研究費でも相談に乗ってくれた」とあるだけで、そもそも単価が安いとか、買い叩いてるなんて書いてない。
      社内は最小ロットが100万単位、大学は最小ロットがもっと小さかっただけのような。

    • by Anonymous Coward

      ここにもよくいますが、理系の人間って説明したがりで、自分の持っている技術や知識に対する証人欲求が強いんです。
      その反面、自分の技術は道半ばだと思ってて、「研究・勉強・修行になるから」と言われるとホイホイと激安で仕事を受けちゃう。

      知恵袋系のコミュニケーションサイトでも、「このソフト(サービス)をこうやって(結構高度な)使いたいんだけどどうしたらいい?」って質問を投げると、お金取れそうなくらいのコンサルを無償でやってくれる人がうじゃうじゃ出てきたりする。

      もう、共産主義でいいんじゃね?
      って思うくらい、お金になる仕事をお金にしてない。

      価格交渉とか難しいだろうね。

  • とりあえず (スコア:2, 興味深い)

    by Anonymous Coward on 2019年07月16日 15時48分 (#3652285)

    日記の方にあった興味深いACのカキコを転記しておきのです。
    https://srad.jp/comment/3651392 [srad.jp]

    これが正解とかすべてとかは無論考えてないので、現場をご存知な方のカキコお待ちしております。
    無関係な人間が勝手に妄想して「アレガーコレガー」と悪意垂れ流すのはやーよ?

    成果や知見ってのは曖昧過ぎて何とも言えないけど、特許等の知財がどうなるかは契約次第ですね。
    大抵の場合は研究を委託した企業側に権利が残るように契約すると思います。

    >大学の研究室は30万~50万円の研究費でも相談に乗ってくれた。
    この値段なら2-3回、技術相談の打ち合わせに応じたぐらいじゃないですか?
    専門家のコンサル料に10万/h払う感覚なので、買い叩くというほどではないと思いますよ。
    大企業の場合、社内の研究開発部門に相談しようにも、大きな金が動かない場合は話すら聞いてもらえないなんてこともあります。
    それより付き合いのある大学の教授に話をする方が簡単というのは、ありそうな話です。

    もっと踏み込んだ連携なら、ダイキンが東大と100億円規模の契約をしたことも話題になりました。
    https://www.daikin.co.jp/press/2018/20181217/ [daikin.co.jp]
    海外の事情は中国とアメリカしか知りませんが、どちらもこんなレベルの契約が多数結ばれてます。
    基礎研究は国の予算で、実用化が近いものは企業の予算でと、すみ分けて研究するのは一般的になりつつあります。

    ここに返信
    • by Anonymous Coward

      win-winな関係をつくりたいというのはわかるし、その方がお互い幸せになれる
      日経ビジネスには大学を中央研究所がわりに低賃金で働かせるこすっ辛い企業もいくつかあげられているけど、そういう企業は自前で中央研究所を持ったところでろくな開発費は出さないだろう

      バブル崩壊後に自前の研究所を捨てた日本企業は少なくないし今さら研究部門を作るようなことはしないだろうけど、不断の研究が必要なことが解っている企業と解らない企業の運命がこご別れるんだろうな
      もちろん、不断の研究なんて必要としない業界もたくさんある
      自分の会社がどれに該当するか、今一度振り返るチャンスと思って記事を読むのが良いと思う

      バブル崩壊で福利厚生施設を切った会社も多いけど、良い人材を低コストで引き止めておきたいなら賃料0円の社宅とかお得だと思うんだよね

    • by Anonymous Coward

      多少関わった立場からみると、自前でも大学等へのアウトソースでも、結局はマネージメント次第かと。

      それに今時の大学なら専門の部署で見積もりを出してくるから、金額も常識的。(社内には無い設備とか大学に既にあれば割安に利用できるけれど)

      うまくすれば金額に見合うくらい、駄目なら勉強代だったということで諦めるしかない。

      そもそもこの話題のように基礎研究なんて言ったらすぐに収益にならない訳で、ベンチマークとして特許の件数を比較しても適当かどうかも不明。

  • by Anonymous Coward on 2019年07月16日 14時39分 (#3652247)

    商売の種になるからといって無限にかね出すわけじゃない
    創業社長ならパトロンとして泡銭をくれるかもしれないだろうが、荏原はそうじゃないでしょ
    いやならスポンサー変えればいいだけの話
    荏原だって文句言われたら胸糞悪いだろうし、安価で引き受ける下請け根性のねじ曲がったような者は、(国外にも)いくらでもいるだろう

    ここに返信
    • by Anonymous Coward

      その主張は本当に他の選択肢がある(あった)ことが明確に示されない限りは、詭弁に過ぎないのでは。

      他の選択肢が無い状況だと、ひとつしかない選択肢を選んだことについて「お前が選んだからお前の責任だろ」と言っていることになるから。

      // そもそもこのストーリーは大学側が文句を言ったという話だっけ?

  • by Anonymous Coward on 2019年07月16日 15時01分 (#3652258)

    何でもかんでも外注、しかも安価、成果次第では次年度の「価格交渉」をするんだろうし、
    どうやっても「まともな研究者」は育たなくなるわな。
    というか研究に不可欠な「頭のいい人間」は研究者を目指さなくなるね。

    大学で研究なんてやってる人って薄給な「夢を追ってる人」なのでやりがい詐欺でもあるな。

    ここに返信
    • by Anonymous Coward

      倒産前提や理論破綻の投資詐欺かもしれないものに金を出す人がいるなら、その人に頼ればいいじゃない
      大抵の人は説明もできないものは怪しいと思うし、金出さないよ
      国関係ないだろこれ

    • by Anonymous Coward

      どっかの企業に飼われてて、やたらと高価で、成果を出さずに価格交渉もしないのが「まともな研究者」とな。

    • by Anonymous Coward

      > というか研究に不可欠な「頭のいい人間」は研究者を目指さなくなるね。
      すでにそうなってますよ。
      優秀な連中が行くのは外資系。
      普通でまともな連中は日本企業へ。
      大学に残るのは(私は違うが)社会不適合者。

      • by Anonymous Coward

        > (私は違うが)
        という一文がなかなかに味わい深い

        • by Anonymous Coward

          「違う」というのが「残る」人ではないという意味だったりして

      • by Anonymous Coward

        30年前じゃあるまいし、外資だろうが結局業種次第だぞ

    • by Anonymous Coward

      実力を遙かに超えた「円高」が、マネーートレーダーに納得されない、経済学は無力。

      • by Anonymous Coward

        納得する必要ないし、トレーダーにとって経済学ほど判断の邪魔になってるぞ

  • by Anonymous Coward on 2019年07月16日 17時06分 (#3652335)

    昔、学生だった頃、研究室にワークステーションが寄贈され、
    その身代わりに2~3か月研究室に泊まり込みでアプリを作らされた記憶が……
    で、出来が良かったので、当時の修士を博士課程に入れる資金が提供されたとか。
    (もちろん作った学生本人は卒論ネタにしただけで終わりましたが)

    #就職してから分かる人件費と製品値付けの概念。

    ここに返信
    • 契約(?)は怪しいと思いますが、2-3ヶ月の泊まり込みの作業でワークステーション寄贈と資金提供があったのなら作業対価としては割といいセンだと思いました

      • by Anonymous Coward

        ん?

        研究室:ワークステーションを取得,修士を博士にして研究力確保
        修士:博士になれた
        開発者(学部生)本人:2~3ヶ月の泊まり込みで卒論ネタ

        割に合わない気がするけど,そんなもの?

    • by Anonymous Coward

      資本主義経済の基本は、資本家が安く買って高く売ることですから。

      アプリを発注した資本家。
      報酬はWSと進学資金。
      資本家はそのアプリでさらに大きな利益を得て利ザヤを得た。

      労働者(学生)を提供し、報酬を受け取った資本家(大学・研究室)。
      労働者から労働という商品を激安(0円)で購入し、発注企業に高額で販売。

      労働者(学生)は勉強させてもらったと自己満足だけで報酬ゼロ。

      やっぱ人材派遣業が一番「悪」だなー。

  • by Anonymous Coward on 2019年07月16日 19時30分 (#3652426)

    確かに大学研究者が全部やるんなら安い気がしますが、どうせ実働は学生でしょうし

    ここに返信
    • by Anonymous Coward

      企業として欲しいのは、自社に無いレベルの専門家の仕事なので、見積もりのベースは専門家の時間単価ですよ、組立設置作業とか実験補助といった名目の学生さんのアルバイト費を含むこともありますけど。

      XXしたら劇的に安くなるというのは、XXに投資したら大儲けという話と同様に考えるべきでしょう。大学とか基礎研究という言葉が、M資金とか永久機関といった言葉と同様に使われているだけのような。

    • by Anonymous Coward

      どうせ学生を使うから...という感じのコメントがありますが
      実際には、相手に迷惑がかかるような案件を学生に任せるなんて
      とてもできないですよ。旧帝大ですけど戦力になるような学生さんは
      数年に一人くらい。

typodupeerror

計算機科学者とは、壊れていないものを修理する人々のことである

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