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2019年8月のサイエンス人気記事トップ10
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ニュース

京大防災研、京アニ放火火災の分析結果速報を公開。出火から30秒程度で生死が決まる厳しい状況 127

ストーリー by hylom
どう逃げるのが正解だったのだろうか 部門より

京都大学防災研究所が、京都アニメーション第1スタジオで発生した放火殺傷事件の分析結果速報を公開した

現地の焼損状況から、火災性状の一端と、出火から30秒間の火災初期を推定したもの。事件現場の建物は内部に螺旋階段と内階段があることはすでに報じられているが、分析結果では放火現場は1階螺旋階段の西側と推定されている。

建物の焼損状況からは、放火によって1階で発生した火炎が直接2階や3階に延焼したわけではなく、発生した高温の気体が2階や3階に流れ込み、それによって可燃物が温められ着火した可能性が高いという。

また、出火から30秒後までのシミュレーションを行ったところ、出火から5秒後には1階部分に514.3℃の煙が広がり、15秒後時点で2階部分に89.9℃、3階部分には125.7℃の煙が広がる状況だったという。そして30秒後には3階および屋上出口部分がほぼ高温の煙に包まれる状態になっていたと推測されている。

ここから、3階は出火から10数秒で極めて危険な状態となり、また内階段は比較的煙の温度が低かったものの、煙には有害成分が含まれていることからすぐに避難が難しい状況になったと推定されるそうだ。

こうした背景から、出火から遅くとも30秒程度で生死がほぼ決まる状況だったとも記されている。

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サイエンス

料理のレシピに「味の素」を書くと荒れるため使用禁止になっている雑誌もあるという話 133

ストーリー by hylom
どうやって取り出したかという違いだけ 部門より

料理研究家のリュウジ氏によると、味の素をレシピに入れると「荒れる」ため、料理雑誌では使用禁止にされていたり、料理研究家によっては絶対に使わないのだそうだ(Togetterまとめ)。

味の素の主成分であるグルタミン酸ナトリウムは一般の食品にも多く含まれているが、嫌悪する人も少なくない(過去記事)。

なお、味の素はさとうきびの糖蜜を発酵させてグルタミン酸を作り、それに水酸化ナトリウムを加えてグルタミン酸ナトリウムとしている(味の素の製法説明ページ)。

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アメリカ合衆国

米国はグリーンランドを購入できるか 124

ストーリー by headless
本職 部門より

ドナルド・トランプ米大統領がデンマークからグリーンランドを買い取って米国領にする意向を示しているとWSJが報じたことに対し、グリーンランドが「売り物ではない」などとお返ししている(CBS Newsの記事[1][2]BBC Newsの記事Mashableの記事)。

トランプ大統領が本気なのか冗談なのか報道の内容だけではよくわからないが、WSJによるとトランプ大統領は真剣さの度合いは時によって異なるものの、グリーンランド買収への興味を繰り返し表明しているという。CBS Newsもトランプ大統領がグリーンランド買収の可能性について側近や大統領法律顧問に質問しているとの情報を得たと報じている。グリーンランドには米軍基地もあり、トランプ大統領はグリーンランドの戦略的・軍事的重要さに注目しているとのこと。

一方グリーンランド自治政府の外務省は、グリーンランドが資源豊富であり、アドベンチャーツーリズムの新たなフロンティアにもなっているとし、ビジネスは行なっているが売り物ではないとツイートした。このほか、グリーンランド/デンマークの政治家やジャーナリストなどからも反発の声が出ている。デンマークの国会議員ソアン・エスパーセン氏はむしろわれわれがカリフォルニアを買収すべきだと冗談を言ったそうだが、The New Yorkerの連載ジョーク記事「The Borowitz Report」では、デンマークによる米国買収計画(嘘)を取り上げている。記事ではデンマークが米国全土を買収すれば教育システムやヘルスケアシステムを与えることができ、巨大な土地を偉大な国に転換できるという話になっている。

米国によるグリーンランドの買収話は1867年と1946年にもあり、1946年にはトルーマン大統領が1億ドルをデンマークに提示したが、いずれも成立しなかった。

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スポーツ

東京五輪・オープンウォータースイミングおよびトライアスロン会場の水質に懸念 112

ストーリー by hylom
リオ五輪は他人事じゃ無かった 部門より

Anonymous Coward曰く、

8月11日、東京お台場でオープンウォータースイミング(OWS)のテスト大会が11日に開かれた(朝日新聞/SANSPO

OWSは海や川、湖といった自然環境で行われる競泳種目で、2008年の北京オリンピックより正式競技となっている。OWSではプールでの競泳よりも厳しい環境になることから、選手の安全のために厳しい条件が設けられているのだが、テスト大会では連日の猛暑のため、開催時間を10時の予定から7時に繰り上げてスタートするなどの対処が必要となった。

選手が安全に競技できる水温の上限は31度だそうだが、早朝5時の段階で水温は29.9度に達していた。さらに日差しもあって、選手らからは熱中症を危ぶむ声も聴かれた。さらに問題は重なり、参加選手からは水質について悪臭が酷いというコメントが相次ぎ、中には「トイレの臭いのよう」とまで評する選手までいたという。

選手の中には水質を確認すると途中で競技をやめる人もいたという。大腸菌の侵入を妨げるようにポリエステルの膜を張るなど対策は取られたため、大腸菌は基準以下となったものの、来年の開催時期に大雨や台風があれば基準を超えることも考えられ、綱渡りの開催となる。

東京都下水道局では大雨のときには下水をそのまま河川に排水することがあるため、台風襲来時などの大雨が発生したあとの東京湾には汚水が流れ込み、大腸菌も増える。

そのため、東京五輪開催中は大雨が降っても汚水を河川に流さないよう貯めておくことを検討するようだが、はたして現実的な解決策となるのだろうか。

Yahoo!ニュースによると、2017年7~9月に東京オリンピックのOWSおよびトライアスロン会場で行われた水質検査では、ふん便性大腸菌群数やCOD、透明度、大腸菌数、腸球菌数、pH、水温などで競技団体の定める基準値を超える結果が出ていたという。特に雨が降ったあとの結果が悪いとのことで、雨水が各種排水とともに下水処理施設に流れ込み、その結果排水の量が下水処理施設の処理能力を超えることがあるのがこの原因だとみられている。

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お金

MITメディアラボ、児童売春で逮捕・拘留されていた米富豪からの資金援助が発覚 58

ストーリー by hylom
スケールがでかい 部門より

児童売春やその斡旋などの罪で逮捕・拘留されていた米実業家のジェフリー・エプスタイン氏が8月10日、勾留中の施設内で自殺したことが明らかになったが(ロイターAFP)、マサチューセッツ工科大学(MIT)がこのエプスタイン氏から多額の寄付を受けていたことが明らかになり、研究者らがこれに抗議して辞任を表明する事態になっている(AFPYahoo!ニュース)。

寄付先の1つとして挙げられているのが、先端技術研究を行っているMITメディアラボ。また、MITメディアラボの伊藤穰一所長の個人ファンドもエプスタイン氏から資金提供を受けていたという。これを受けて伊藤氏は謝罪文を発表している。一方、エプスタイン氏による児童売春やその斡旋には一切関わっておらず、そのような話や証拠を見たこともないとしている。

さらに、被害を訴えている人物が過去にメディアラボの共同創設者であるMarvin Minsky氏(故人)と性的関係を強要されたとの証言もあるという。

エプスタイン氏による寄付はMITだけでなく、ハーバード大学やプリンストン大学、コロンビア大学、ニューヨーク大学、コーネル大学、ペパーダイン大学、オハイオ州立大学、スタンフォード大学、カリフォルニア大学ロサンゼルス校、サンタフェ研究所、ロックフェラー大学、ペンシルベニア大学などにも行われていたとのこと。そのほか、著名な研究者との繋がりも報じられている。

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原子力

テスラ創業者のイーロン・マスク氏、火星に核爆弾を落とすことを主張。「NUKE MARS」Tシャツも販売 55

ストーリー by hylom
ヤバイアイデア 部門より

Anonymous Coward曰く、

イーロン・マスクについて言えることがあるならば、彼が野心を失ったことがないということだろう。その野心の一つに、火星へ人間を送り込み、居住可能な空間を実現することがある。イーロン・マスクは2015年以降、火星の極にある氷冠部に核爆弾を落とし、それによって十分な水蒸気と二酸化炭素を放出させることで、火星を地球のようにできるというアイデアを支持してきた。

このテラフォーミングのコンセプトは、今でもイーロン・マスクの中で実現目標の1つとして設定されているようだ。彼は現地時間の8月15日に独り言のように「Nuke Mars!(核爆弾を火星に!)」とTweetした。そして、その後に「NUKE MARS」と描かれたTシャツの写真をアップロードした。このTシャツはSPACEXのWebサイトで販売中だ

しかし最新の研究では、惑星の極を爆撃したとしても、その被害に見合う量の二酸化炭素の放出は期待できないと指摘されている。これに対して、イーロン・マスクはこの考えに反論、火星の土壌には十分な二酸化炭素が閉じ込められているとして、科学者たちが間違っていると主張している(SPACE.COMBGRSlashdot)。

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地球

英マクドナルドが導入した紙製ストロー、現在のところリサイクル不可 62

ストーリー by hylom
今のところは自己満足レベル 部門より

headless曰く、

英マクドナルドではプラスチック製ストローに代わる持続可能なソリューションとして紙製ストローを昨年9月から段階的に導入しているが、現時点ではこのストローはリサイクルができず、使用後は廃棄するしかないそうだ(The SunBBC NewsMetro NewsDaily Mail Online)。

この件はThe Sunが入手した内部メモの内容として最初に報じ、マクドナルドの広報担当者が事実関係を認めている。内部メモには紙製ストローがまだリサイクルできないこと、さらなる通達があるまでは一般ごみとして廃棄すべきであることが記載されていたという。これについてマクドナルドの広報担当者は、顧客のフィードバックにより紙製ストローの強度を高める計画だと前置きしたうえで、素材はリサイクル可能であるものの、現在の厚みでは同社の紙製カップなどを処理する業者がリサイクルするのは困難だと述べたとのこと。一方、紙製ストローをマクドナルドに提供する企業では、同社の紙製ストローは100%リサイクル可能だが、企業や地方自治体によるリサイクル設備の改良も必要だと考えているようだ。

英マクドナルドでは従来のプラスチック製ストローが100%リサイクル可能であるとしつつ、それ以上のことが可能だとして紙製ストローへの切り替えを行った。しかし、紙製ストローではマックシェイクを飲むのが困難なことや、炭酸飲料を飲み終わるまでに溶けてしまうことなどで苦情が続出。プラスチック製ストローに戻すよう求めるオンライン署名キャンペーンも行われ、5万人以上の署名を集めている。

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ニュース

ハイパーカミオカンデ、実現へ 88

ストーリー by hylom
ノーベル賞狙いで作ったらコケそうな気がして怖い 部門より

文部科学省が、素粒子観測施設「ハイパーカミオカンデ」の建設方針を固めたという(読売新聞ITmedia東京新聞毎日新聞)。

飛驒市神岡町にある「スーパーカミオカンデ」の後継機となり、スーパーカミオカンデ近くに建設される。検出能力はスーパーカミオカンデの約10倍になると期待されている。完成は2027年予定で、建設費は675億円と見積もられているが、「ノーベル賞級の成果を狙うための費用としては適切」と判断され建設が決まったという。

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交通

遮熱性舗装は路面温度を下げる一方、路面から2mほどの空間の気温は上がる場合がある 85

ストーリー by hylom
結局熱はどこかに移動するだけ 部門より

昨今では夏期の暑さ対策として、「遮熱製舗装」による道路の舗装が進められているそうだが、この遮熱性舗装道路の表面温度を下げる効果がある一方で、道路付近の空間の気温は上がる可能性が指摘されている(NHK朝日新聞)。

遮熱性舗装は舗装表面を遮熱性樹脂や遮熱モルタルで覆ったもので、赤外線などを反射しやすくなっている。研究者らの調査によると、遮熱性舗装によって路面温度は10度ほど下がるものの、逆に道路から2メートル以内の空間の気温は平均1.5度、最大で3度ほど高くなるという結果が出たという。

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地球

ロッキー山脈の空からも合成樹脂繊維が降ってくる 91

ストーリー by hylom
レジ袋よりも化学繊維撤廃のほうが必要なのでは 部門より

Anonymous Coward曰く、

米国地質調査所の研究者によるロッキー山脈の雨水サンプルの分析結果は、想定とははほど遠い内容だった。曰く、そこにあったのは土壌と鉱物の粒子ではなく、さまざまな色の合成樹脂繊維だったという。この報告は「It is raining plastic(プラスチックの雨が降る)」というタイトルでまとめられた。この報告書では、地球上の空気、水、土壌に広がりつつあるプラスチック廃棄物への疑問を提起している。

コロラド州全域で収集され、顕微鏡で分析された雨水サンプルには、虹色の合成樹脂繊維やビーズ、破片が含まれていた。最近発表された別の研究とも一致しており、プラスチック粒子は数百キロメートルの範囲を風で移動できることを示している。他の研究でも、海洋の最深部、英国の湖や川、米国の地下水でもマイクロプラスチックが発見されている(The GuardianSlashdot)。

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日々是ハック也 -- あるハードコアバイナリアン

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