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宇宙

ベテルギウスの減光が停止、増光に転じ始める 61

ストーリー by hylom
一体何が 部門より

Anonymous Coward曰く、

2019年後半に急速に暗くなったことが話題となった赤色超巨星「ベテルギウス」だが、最近になってこの減光が止まり、逆に明るくなり出しているという(soraeナショナルジオグラフィック)。

ここ最近のベテルギウスの観測データによると、2019年10月ごろから暗くなり始め、1月末から2月前半で底を打ち、現在は増光している状況だという。

なお、長年に渡りベテルギウスを観測してきたビラノバ大学のEdward Guinan氏は「2月21日頃(誤差は前後一週間)を境にベテルギウスが増光に転じる」と予想しており、これが当たったことになる。

なぜ減光・増光が発生したのかはまだ分かっていないが、仮説としてはベテルギウス表面のガスの対流パターンが変化した、もしくはベテルギウス自体が膨張・収縮することでその直径が変化した、ベテルギウス表面から地球方向に塵が放出されてそれによって光が遮られた、といったものが挙がっているようだ(アストロアーツ)。

なお、ベテルギウスの減光は超新星爆発の兆候との説もあったが、今回の増光から超新星爆発はしばらくは起こらないと見られており、そのため残念がっている天文学者もいるようだ。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2020年03月04日 10時27分 (#3772939)

    ベテルギウスは質量は太陽の20倍だけど直径は1000倍。太陽系でいうと表面が木星軌道くらいまでくる。
    体積は1000の3乗なので10億倍。
    つまり全体的にみると密度はスッカスカ。

    で、そんなスカスカのベテルギウスだけど質量集中は凄まじく、中心の直径0.1%の領域(太陽とほぼ同じ体積だ)に全質量の3割。
    さらにその核である直径の0.003%の領域(月と同じくらいの体積)に全質量の1割が集まってる。
    つまり木星軌道まで達するスカスカの外縁部と、太陽の直径に太陽の6個分の質量集中の核という2層構造になってる。
    スカスカの外縁部は人類が作ったどんな真空ポンプでも作れないくらいの真空。
    核は密度が8以上の高密度(太陽は1.5くらい)。寿命の99%は過ぎてると思われてるので核はおそらくほぼ鉄で構成されているはず。

    そんな2層構造の星なんですが、本体というか実態である核は分厚いほぼ真空の外縁部に隠されてまるでなにも見えないんですよね。想像するしかない。
    というわけで爆発してくれたらその構造がすこしはわかるんですが
    爆発の兆候もやっぱ構造がわからないので判断できないというパラドックス。

    あー早く爆発しないかなあ……

    • Re:中身はわからない (スコア:2, おもしろおかしい)

      by Anonymous Coward on 2020年03月04日 10時54分 (#3772948)

      >あー早く爆発しないかなあ……

      つまり、ペテルギウスはリア充である。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      中心部がほぼ鉄になってたら、既に崩壊してるんじゃないかと思うんだけど?
      それこそ鉄が多量にできだしたら数日で超新星じゃないかな。

      • by simon (1336) on 2020年03月04日 14時51分 (#3773100)

        中心部がほぼ鉄になってたら、既に崩壊してるんじゃないかと思うんだけど?
        それこそ鉄が多量にできだしたら数日で超新星じゃないかな。

        赤色巨星の核では外側から

        水素燃焼領域
        ヘリウム燃焼領域
        炭素燃焼領域
        酸素燃焼領域
        ネオン燃焼領域
        マグネシウム燃焼領域
        ケイ素燃焼領域

        というタマネギのような同心球状の構造になっているらしく、燃焼(核融合)の結果生まれた重い元素は内側にどんどん落ちて行っているようです。鉄は核融合できない(エネルギーを出せない)ので燃えない。

        親コメント
        • by Anonymous Coward

          いや、そのタマネギ構造が維持できるのが非常に短期間でしかないという話です。
          中心に月〜地球サイズの極小の鉄コアができた時点で、コアの重力崩壊が始まって、その衝撃波で超新星爆発に至るので。
          星のサイズにもよるけど、珪素燃焼過程が始まってから、鉄コアの重力崩壊が発生するまでの期間は極めて短く、「日」か「週」単位ではないかと。

          • by Anonymous Coward on 2020年03月04日 18時04分 (#3773248)

            天文スケールの時間と、核反応の時間で、スケール的な混乱あるかもしれないので補足すると、一番内側の燃焼が何かという時間はベテルギウス・サイズだとオーダーで

            水素燃焼 (1000万年)
            ヘリウム燃焼 (10万年)
            炭素燃焼 (1000年)
            ネオン燃焼 (10年)
            酸素燃焼 (1年)
            珪素燃焼 (10日)
            鉄崩壊 (1秒)
            中性子星 (∞)

            といった感じになる。ベテルギウスの場合、もう赤色超巨星になっていることより、ヘリウム燃焼が始まっているのは確実なので、10万年以内に超新星になるのは確定。

            もう炭素燃焼が始まっているので 1000年以内に爆発と主張している人は多いけど、決定的な証拠はない模様。外から観察できないのでわからない。可能性の話。

            今にも爆発すると言っている人たちは、もっと先の燃焼過程まで進んでると思っているけど、これも証拠があるわではない。

            もし仮に鉄が大量に生成されていたら、最後の珪素燃焼過程がかなり進んでいるということなので、超新星待った無し。

            親コメント
          • by simon (1336) on 2020年03月04日 18時37分 (#3773271)

            いやそれが、
            https://sites.ualberta.ca/~pogosyan/teaching/ASTRO_122/lect18/lecture18.html [ualberta.ca]
            https://www.e-education.psu.edu/astro801/content/l6_p5.html [psu.edu]
            http://cse.ssl.berkeley.edu/bmendez/ay10/2000/cycle/massive.html [berkeley.edu]

            あたりをみると赤色超巨星の中心核はタマネギ構造ってことになってるんですよね
            この辺の学説もまだ諸説ある段階なのかな

            親コメント
      • by Anonymous Coward

        中心が鉄になるだけでは爆発しないと思うが。鉄が吸熱反応するくらいの高温になったら圧力を支えられなくなって中心部が収縮、その時の落下エネルギーで星が爆発する。

        • by Anonymous Coward

          星の大きさや計算モデルによっても異なるけど、
          コアで珪素燃焼過程が始まって鉄ができ始めると、1週間くらいで燃料の珪素を使い果たして超新星爆発に至る。

    • by Anonymous Coward

      鉄が生成されるのは超新星爆発の手前のタイミングじゃないかな。
      通常の炭素燃料過程で生成されるのはマグネシウムまでじゃない?

    • by Anonymous Coward

      > あー早く爆発しないかなあ……

      ベテルギウスの距離だと、条件次第ではガンマ線バーストによって生命が脅かされる可能性もゼロではありませんが、覚悟はできました?

      • by Anonymous Coward

        ちゃんと観測されてる。角度とか。

        #もしバースト直撃したら2nd waveに備えてグレートウォール築かなきゃ

      • by Anonymous Coward

        その可能性はゼロではない。というのは地球近傍の小惑星が地球に衝突して破滅する確率はゼロではないというのと同じような意味では?

      • by Anonymous Coward

        仮にガンマ線バーストが来るとしても

        具体的になにひとつできることはない
        なのでまあ覚悟もする必要もないのでは

      • by Anonymous Coward

        1. 現在の理論では、ベテルギウスはそもそもガンマ線バーストを放出するほど大きくないと言われています。
        2. 現在の理論ではガンマ線バーストは星の回転軸に沿って放出されることになっていますが、ベテルギウスの回転軸は地球からは大きく外れていますのでこちらに飛んでくるリスクは低いと思われます。

        なので特段心配する必要はないかと。

  • by akiraani (24305) on 2020年03月04日 10時24分 (#3772936) 日記

     ベテルギウスは冬の大三角の星として小中の理科の教科書にも載っているはずなんですが、万一減光が続いて万年2等星に落ちたりするとこのへんの記述を大幅に見直す必要が出てきたかもしれない。

     もしかすると、教科書関係者はこのニュースで安堵していたりするだろうか……。

    --
    しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
    • by muumatch (16737) on 2020年03月05日 2時51分 (#3773493)

      春の大三角のデネボラも2等星ですから
      2等星に落ちただけでは、そんなに変わらないのでは
      爆発して無くなる(見えなくなる)のであれば、大幅に書き替えることになるんでしょうが

      親コメント
  • ベテルギウスの良いところ、見たい、ぜひ見たい。
    けど……
    いま吹っ飛んだら、大パニックが起こりそうだな……

    • by Anonymous Coward

      太陽が欠けても騒ぎにならないこのご時世で、星が一つ爆発したところでパニックにはならないと思うなあ。
      インチキ本業界は出版ラッシュで好景気になりそうだが。
      #「弥勒菩薩はベテルギウスだった!?」とか「ベテルギウスが引き起こす世界終末戦争」とか

  • だったら、なんでエドワードさんは誤差一週間で増光を予言できたんでしょうか?
    長年の経験からの勘?

  • by Anonymous Coward on 2020年03月04日 8時19分 (#3772862)

    天文学の話題で、「最近になって」「現在は」「しばらくは」の時間軸のものさしがよくわからないです。

    # ペテルギウスまでの距離は 642.53 ± 146.77 光年 (Wikipediaより)

    • by Anonymous Coward

      同じことを思ったけど、この場合「予言」という定義に当てはまるのだろうか?
      実際にはもう起きている事のはずだから。
      あくまで「観測」できたのが地球にとっての今であって

      別に難癖つけるわけじゃなくて、言葉の定義としてはどうなんだろうっていうただの疑問。
      シュレディンガーの猫とかと同じ方式をあてはめるのかな?

      • by Anonymous Coward on 2020年03月04日 9時36分 (#3772899)

        元素の周期表。
        既知の元素の特性から未知の元素の特性を「予言」しましたが、元素そのものはずっと前から存在してます。
        既に起きている既に存在しているではなく、未知であることが要件だと思います。

        親コメント
      • by Anonymous Coward

        爆発が近いと言ってもこの程度の精度やぞ。
        「オリオン座の赤い超巨星 「ベテルギウス」 が急激に暗くなったため、超新星爆発が近いと推測されている。しかし、それは100万年後かもしれない。」
        https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/010600006/ [nikkeibp.co.jp]

        影響ないなら生きてるうちに爆発しないかなぁ。ならもう爆発してないと間に合わない!

      • by Anonymous Coward

        地球と太陽くらい近ければそこはシビアだと思うけど
        この文脈で観測結果の話じゃないと思うアホはいないから問題ないよ

        問題を作りにいこうとすればいくらでもできるし

      • by Anonymous Coward

        > 実際にはもう起きている事のはずだから。

        宇宙全体に適用できる一律の時間なんてものは存在しないのだから、
        「実際にはもう起きている」なんてこともいえないのでは。

        • by Anonymous Coward

          相対性理論の説明で見かける、「食パンの切り方で『同時』は変わる」って奴の理解が難しい。

      • by Anonymous Coward

        まあ理論や計測結果から語るんなら予言ではなく「予測」と言うべきですが、
        それはそれとして「まだ身近ではない、今後身近に起きることを予言と呼ぶ」現象はどうしようもないですね。
        根拠レスというか根拠がないことが分かった上でのテキトーなネタ発言でも「予言」呼ばわりしますからね。

        それと、宇宙規模の話をする時の「実際はもう起きているが観測されるのが未来」という言説はそんな意味がありません。
        地球で観測できる時(=宇宙全体を同時に見渡せる神の視点では○○万年前)に起きること、は「今」として話してもらって問題ありません。

        むしろそれを区

    • by Anonymous Coward

      [いつ?]

    • by Anonymous Coward

      星の寿命に比べれば数百年とか誤差の範囲

  • by Anonymous Coward on 2020年03月04日 13時34分 (#3773047)

    愛に! 与えられた愛に対し! ワタシは、我々は、勤勉をもって応えなくてはならないのデス!

    • by Anonymous Coward

      「ぺ」と「ベ」を間違えていますよ。貴方、怠惰ですね。

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身近な人の偉大さは半減する -- あるアレゲ人

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