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地球

冷戦時代のコロナ偵察衛星によるデータを用いた生物多様性調査 13

ストーリー by hylom
空からの目 部門より

taraiok曰く、

ソビエト連邦は1957年、人類初の人工衛星「スプートニク」を軌道に打ち上げに成功した。米国はその約2年後、独自の偵察衛星「コロナ(Corona)」を打ち上げて対抗、ソビエトのミサイルサイトの場所を突き止める行動に出た。このコロナ衛星が撮影したデータを使って、歴史的記録のない地域の生物多様性の調査を行う試みがあるという(ScienceSlashdot)。

その1つは、カザフスタン北部の草原地域のボバクマーモット(Marmota bobak)個体群に対する調査だ。1960年代のソビエトは、ボバクマーモットの数百万ヘクタールを耕作地に変えた。科学者たちは、米国の地質調査データベースで衛星画像を検索、5000を超える歴史的なマーモットの家を識別した。さらに同地域の現代のデジタル画像と比較して、12,000以上のマーモットの巣穴をマッピングした。その結果、調査地域では約8世代のマーモットが同じ巣穴を50年以上にわたって占領していたことが分かった。研究者たちは、60年代以降にマーモットの巣穴の数は14%減少したと推定している。しかし、いくつかの最も古いフィールドに関しては、耕作地への変更によって約60%ほど巣穴の数が減少しているところもあったようだ。

カリフォルニア大学ロサンゼルス校の生態学者で、マーモットの専門家であるDaniel Blumstein氏は、この古い偵察衛星のデータを利用したアプローチは、シロアリの塚、ビーバーダム、放牧道、この場合は巣穴など、宇宙から種の個体群の変化を見る「刺激的な」機会を提供すると述べている。

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  • 10年以上前に日本だけど、学会でこの手の研究を発表している人が居た様な気がする。
    ソ連の衛星写真だったような気もするけどコロナという名前だった様な気もするので、どちらかが私の思い違いかな。

    10年以上経って実用になってきたということなんでしょうね。
    アイディアや技術が浸透するのには時間がかかるということでしょうか。
    しばらく、この手の流行るのかな。
    良いことだと思います。

  • by Anonymous Coward on 2020年05月27日 7時33分 (#3822338)

    > 1960年代のソビエトは、ボバクマーモットの数百万ヘクタールを耕作地に変えた。

    これだけ読んでボバクマーモットという地域があるのかと思ってしまった。
    Scienceには
    > There, Soviets converted millions of hectares of natural habitat into cropland in the 1960s.

    とあるので
    「1960年代のソビエトは、ボバクマーモットの生息地の数百万ヘクタールを耕作地に変えた。」
    の方が原文に近いですね。

  • by Anonymous Coward on 2020年05月27日 7時12分 (#3822332)

    たいとるおんりー

    • by Anonymous Coward

      タイトルは「冷戦時代の偵察衛星による~」て十分だっったと思う。コロナは要らん。

      解説の最期に「ちなみにこの衛星の名前は~」と補足説明をつけるくらいで良かった。

    • by Anonymous Coward

      おまえそれ大喜利はこのスレッドでと言ってるようなもんだろ。

      新型コロナ偵察衛星を打ち上げてだな。宇宙からStay HomeとSocial Distancingを監視するんだよ。

      しかし、カメラとフィルムで撮影して回収とかすごいな。解像度は最高で1.8mあったらしい。

      • by Anonymous Coward

        まぁ隔離スレッドは必要かと。

        当時はデジタル技術が無かったからフィルムなんだよね。
        特に解像度が必要なものは間違い無くフィルム。カプセルで回収。
        なので寿命が短いという。

        でも一番すごいのは、衛星本体内で現像して、それをスキャナ(多分ラインスキャナ、つまりFAX)で電送する、って仕組みもあったこと。
        例えば史上初の月の裏側写真を送ってきたソビエトのルナ3号とか。

  • by Anonymous Coward on 2020年05月27日 10時07分 (#3822405)

    北米上空は情報収集や通過しなかったんかね

    • by Anonymous Coward

      自国上空を偵察衛星で監視する意味ってあるのかよ?
      自国なら、何か監視したかったとしても航空機で十分だからね。
      今と違いフィルム使う超高コストな仕組みだったわけだし。(つまり使い捨ての偵察衛星)

      冷戦まっただ中の頃は、毎週のように偵察衛星が上がってたなぁ。特にソ連。
      コスモスなんちゃら、ってやつね。
      フィルム使う使い捨ての偵察衛星だったんだろな。

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犯人は巨人ファンでA型で眼鏡をかけている -- あるハッカー

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