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テクノロジー

東京医科歯科大、マウスのES細胞から1ミリサイズのミニ心臓を作り出すことに成功 20

ストーリー by nagazou
無限増殖の心臓II 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

東京医科歯科大などのチームが、マウスのES細胞を使って直径1ミリ程度の「ミニ心臓」(心臓オルガノイド)を作製することに世界で初めて成功したそうだ(東京医科歯科大NHK)。

胎児の心臓ができる際に多く見られるラミニン等のタンパク質を高濃度に加えて培養、心臓発生に適合した条件を構成することで、マウスのES細胞は心筋細胞などに変化、11日目に直径1ミリ程度の小さな心臓のようなものができたとのこと。このミニ心臓は、実際の心臓と同じく心房や心室などを持ち、機能面でも拍動且つ筋収縮制御が発生しているほか、本物の心臓で発生する心房から心室への興奮の伝播なども再現されているという。

同研究チームでは、薬剤安全性評価などに利用できる可能性があるとしている。

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  • by Anonymous Coward on 2020年09月16日 8時01分 (#3889878)

    部門名

    確かにIIはよかったもんな。

  • by Anonymous Coward on 2020年09月16日 9時12分 (#3889896)

    成長して大きくなったりするんだろうか。

  • by Anonymous Coward on 2020年09月16日 10時07分 (#3889939)

    遺伝子のどこかに形の素となる情報があるのだろうけど
    その情報から最終的にできた形を推定できたらすごいと思うけど
    あと数百年はできなさそうな気がする

    • by Anonymous Coward on 2020年09月16日 11時26分 (#3889993)

      微妙に勘違いしてますよ

      ES細胞だから、理論上は
      どの組織にも分化できるし(心臓・筋肉・腕・顔なんでも)、さらに無限に増殖できます
      あくまでも現時点での理論上の話ですが

      今回は、心臓に分化するように培養したら、やっぱり心臓になった、という話です

      つまり遺伝子は設計図だけ。すべての設計図が揃っている状態で、
      実際にそこから何を作るかは外的要因(各種タンパク質など)で決まります

      魚とかだと温度とか水圧で、性別とか体型が変わる種類も居るそうです

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2020年09月16日 13時33分 (#3890082)

        今、IPS細胞では心臓の移植はできなくて、心筋の移植に絞っている。なんでかっていうと、心臓などをIPS細胞から作ってしまうと、心臓に分化しなかったIPS細胞が残っていれば、それ自体がコンタミとなって移植後に癌化してしまう可能性が極めて高く、動物実験ではほぼ癌になっているから。心筋の場合、培養液の栄養素をブドウ糖系から乳酸に切り替えることで筋肉細胞以外の細胞を全滅させることができるから、きれいに取り出せる。

        シュペーマン以降、いろんな器官の誘導方法が解き明かされているけれど、今の工学的な精度では1つの細胞から誘導連鎖が成功しない限り、信頼性が薄いんじゃないかな。だからこの心臓も薬剤耐性の試験に使うって言ってるくらいで、そこまで「きれい」ではないんだろうと思う。でも、完璧を期すあまり、心臓以外の余計な部分がくっ付いていれば、こんどは生命倫理の問題にブチ当たってしまう。

        親コメント
        • by Anonymous Coward

          へー
          心筋貼るほうが負担が小さいからと思ってたけど、移植できるレベルの臓器はまだ作れないのね。

          どこかで、豚(だったと思う)の臓器を取り出して、そこから血管以外の細胞を溶かして、そこに人のiPSをかけることで正しい形の臓器が作れるって見てたから、臓器も割といけるのかと思ってた。

        • by Anonymous Coward

          心臓と一緒に脳がちょろっとできたら、
          恐ろしい心脳問題に(違う)

      • by Anonymous Coward

        皮のないミカンとかクリとか、骨のない魚の切り身とかできてこないだろうか。

        • by Anonymous Coward

          培養肉や培養果実なんてどれだけコストに見合うんだよ
          やっぱりまだES細胞と遺伝子操作を勘違いしてないか?

      • by Anonymous Coward

        >つまり遺伝子は設計図だけ
        うん、意図が分かりにくかったかな
        言い換えれば、例えば、その設計図(DNAの並び)から計算機上でシミュレーションするなどして
        組織へ発現させることが追確認できるようになるには
        あと数百年はできなさそう ということです。
        (シミュレーションにはその設計図から組織へ分化する仕組みの理解が必要)

        そこに情報があり、ブラックボックスをつつけば何かに変わるんでしょ?
        そのつつく角度とか道具が分かっているのにすぎないのが現状
        そう思っているのですが違うのかな

        • by Anonymous Coward on 2020年09月16日 14時49分 (#3890165)

          DNAからはリボソームを介してタンパク質の合成までしか
          いま人類は理解していない。(それすら怪しいけど)
          タンパク質のその先の、高次構造へ至る道は
          果てしなく謎で、永遠に謎なのではないか。
          なぜ、DNAは高次構造を知っているのか。
          (順番が逆かもしれないが)
          DNAから高次構造までをトレースできる日は来るのだろうか。
          もっと言い換えればこういうことかな

          親コメント
        • by Anonymous Coward

          例えばクジャクの羽の鮮やかな色。
          この構造色を表現するための微細構造に至るまでDNAに設計図として書き込まれていると思うと、神秘を感じますなぁ。

          超高層ビルの設計図なんて比較にならないほどの情報量なんでしょう。

          • by Anonymous Coward on 2020年09月16日 19時10分 (#3890304)

            卑近な例だと、人の手はなぜ5本指か。
            DNAをいくら眺めていても、そこには5本、なんて情報はどこにもないわけです。
            どういう風にDNAの遺伝情報をデコードすれば、5本という結果に結びつくか。
            これが解るようになるにはどこまでの知識の蓄積が必要か見当もつかない。

            親コメント
            • by Anonymous Coward

              具体例で言えばタンパク質の時点で形状はコードされて無いからなぁ……
              アミノ酸の接続順がDNAにコードされてるのもその符号も解読済みだけど、
              そのアミノ酸の列がどんな形状のタンパク質になるかは
              「勝手に畳まれた結果どこで安定したか」でしかない。

              DNA(染色体)にはタンパク質を構成するアミノ酸の符号列と、
              符号列の周囲の配列やDNA鎖の構造による発現性の制御が含まれるけれど、
              それ全部解析可能になってもタンパク質のフォールディングは解析的には出ないし、
              細胞の振る舞いもまた同じ事だろう。

              解析に必要な知識の蓄積だけでは不十分で、オンデマンドに解析する計算量の暴力か、
              それに相当する結果の山による数の暴力がないと無理っぽい。
              計算量的には、細胞を原子レベルでシミュレーションできるスパコンが作れてから、かな?

              • 「勝手に畳まれた結果どこで安定したか」

                そして(わりと頻繁に)折りたたみ方を間違えるそして壊される

                親コメント
              • by Anonymous Coward

                タンパク質の時点でもうこれなのに、これが細胞内構造→細胞機能→細胞間相互作用→組織間相互作用と延々積み上がってくんだよな。
                解析的に解き明かすとか荒唐無稽も良い所のように思える。
                それに解いたところで不確定な項が山積みだろうな……

        • by Anonymous Coward

          数百年前は江戸時代とかやぞ
          数百年経つ前にできる気がするわ
          # 問題は俺が死ぬまでにできるか

          • by Anonymous Coward

            「DNA翻訳の最終的な理解」
            人工知能のシンギュラリティと同等くらいの
            科学技術的特異点だろと思う。

            あるいは、人工知能のシンギュラリティが起きなければ
            これは、無理かもしれない。

        • by Anonymous Coward

          周辺組織との相互干渉によって決まる部分も多々あるだろうから、
          目的組織を構成する細胞群だけで構造を解析しても欠落は多そう。
          1細胞の分化も解析できてない現状は夢物語よな。

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長期的な見通しやビジョンはあえて持たないようにしてる -- Linus Torvalds

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