農研機構、8月と11月の2回収穫する再生二期作に成功。ポイントは1回目収穫時の50センチの高刈り 57
ストーリー by nagazou
異世界での使用禁止 部門より
異世界での使用禁止 部門より
農研機構が米の収穫量を飛躍的に高める手法を開発したそうだ(農研機構、日本農業新聞)。
8月下旬と11月上もしくは中旬にもう一度収穫する再生二期作という手法によるもので、稲の収穫後に生えてくるひこばえを栽培して収穫する方法だという。実験は稲の生育期間が長い九州地域で実施された。九州では2回目の稲の収穫が可能であると考えられたためだという。
実験では4月に田植えして8月に収穫する1回目と11月に収穫する2回目でどの程度の収穫量が増えるかを実験したとしている。結果としては10アール当たり1.4トンの粗玄米収量となり、気象条件が良ければ、平均収量の約3倍に相当する1.47トンにも達するという。
ポイントとしては、1回目の稲の収穫時に約50cmという高い位置で収穫することだった模様。2作目に向けて茎葉や栄養分を残したことで、ひこばえの育成をしやすくしたとしている。農研機構によれば、世界的な食料需要の逼迫に対して、米の安定的な供給や加工用米の低コスト生産などにつながるとしている。
pongchang 曰く、
8月下旬と11月上もしくは中旬にもう一度収穫する再生二期作という手法によるもので、稲の収穫後に生えてくるひこばえを栽培して収穫する方法だという。実験は稲の生育期間が長い九州地域で実施された。九州では2回目の稲の収穫が可能であると考えられたためだという。
実験では4月に田植えして8月に収穫する1回目と11月に収穫する2回目でどの程度の収穫量が増えるかを実験したとしている。結果としては10アール当たり1.4トンの粗玄米収量となり、気象条件が良ければ、平均収量の約3倍に相当する1.47トンにも達するという。
ポイントとしては、1回目の稲の収穫時に約50cmという高い位置で収穫することだった模様。2作目に向けて茎葉や栄養分を残したことで、ひこばえの育成をしやすくしたとしている。農研機構によれば、世界的な食料需要の逼迫に対して、米の安定的な供給や加工用米の低コスト生産などにつながるとしている。
pongchang 曰く、
省力化、田起こしや田植えが1回で済む。田んぼに水を引くにもポンプなどの動力が居るが面積が半分になれば、固定設備も減らせる。選択と集中。こう書くと、自分の田んぼが使えない、減反面積が多くなると不利と思う農家は不安を募らせるだろうが、
50cmか (スコア:3)
もう少し立つと引退する農業従事者が続出するだろう高効率化は良いんじゃないかな
しかし50㎝残すというのは結構高いな、どうやって刈るんだろう
実験なら手で刈ればいいが、今あるコンバインだと切った後をつぶしちゃうな
2足…だと設置面積が足りなさ過ぎてつらそう
多足長足の何かか?
切った後の穂もどうするか 持っとくと重そうだし、
コンバイン的に脱穀ご裁断してばらまく?
たいして問題ならないかな?
コメのほうも積んどくとどんどん重くなるからところどころでは下ろしたいが
下ろすところないなぁ…
Re:50cmか (スコア:2)
農道の軽トラにコンテナ乗せて、コンバインのオーガーシューターで直にコンテナに流し込む従前通りのやり方で行けそうな気もします。
面積10aなら軽トラ1杯半の600kgくらいを流し込みますよ。
キャベツなどの野菜苗定植機なら機体を上下して植付け深さ調節できるので、コンバインも似た機構にしたら高刈できるかな?
ただ田んぼに入る下り坂で、重心下げ操作を忘れてコンバインが転がり落ちる事故がこわい。
以外と外国の農機は意表をつくものがあるので既に存在する可能性もありそう。
Re:50cmか (スコア:2)
刈るだけなら結構上げられそうなんですけど、
残りを踏みつぶさないと本体が通れないかなーと
キャタピラだけなら株の間通れるかな…考えたことないんでなんとも
> 外国の農機は意表をつくものがあるので既に存在する可能性もありそう。
これはありそうだ
Re:50cmか (スコア:2)
踏み潰さずに移動するのは厳しそうですね。
実験のプレスリリースにもコンバインの改良が必要とあるし、メーカーの新製品待ちっすかね。
// ロータリーよりも高速で耕せるディスクハローはすごい。今はクボタも販売してるみたい
// https://www.nh-hft.co.jp/product/product-149/ [nh-hft.co.jp]
Re:50cmか (スコア:2)
小さなロボットがわらわらと出てきて稲に上って穂だけを収穫して帰る
とかだと面白いんですけどねぇ
当分無理だろうな
Re:50cmか (スコア:1)
稲刈りに使われる「自脱コンバイン」の場合、構造的に根元近くから刈り取って稲の中間より下の方をチェーンやベルトで挟んで送るようになっているので、刈り取った稲がある程度長くないと脱穀部(こぎ胴)に送り込む途中で詰まるか外に全部落ちますよ。
汎用コンバインなら穂先だけ刈り取ることもできますが、こちらはこちらで選別が悪くロスが多いです。
むかぁし面白半分に ひこばえを刈ったことあるけど、ほとんどスカスカの穂で1俵/10aも採れなかった記憶があります。
追肥したら多少違うのかなぁ?
Re:50cmか (スコア:2)
穂のさきっちょだけってのは無理がありそうですね。
肥料多めで茎を長く成長させる方法なら解決策になりそうかも。
稲が倒伏しないくらいの散布量の見極めと、コシヒカリみたいな倒伏しやすい品種を避ければいけるかな。
東南アジアの水深1m以上でも穂を水上に出す水稲を思い出したけどコンバインがたんぼに入れないな。
Re: (スコア:0)
どのみち工場生産向けじゃないのかな。
こんなことすると連作障害とか起きやすいだろうから、本気でやるには土壌の管理からまとめてやる必要が有るだろう。
それに50cmなんかでカットして残すとかだと、既存の農業機械では捌けないだろうし。
Re: (スコア:0)
水稲は単位収穫量多い上に連作障害と無縁なチート植物なんだが
弱点は寒さに弱いことと大量の水を必要とすること
Re:50cmか (スコア:2)
// 陸稲はやらかす
Re: (スコア:0)
これ刈り取った後でまた水張るの?
Re: (スコア:0)
直後に張る理由がわからん
どうせ田植えする前には水張るんやし
Re: (スコア:0)
二期目は田植えしないんですよ。
Re: (スコア:0)
だとすれば連作障害起こす可能性が有るよな。
Re: (スコア:0)
そこか!なるほど
連作障害っていうのは2回で起きるってもんじゃないんでそこには気づかなかった。
実際のところ成長させるためにも出穂のためにも「刈り取った後に水を入れる」と思います
Re:50cmか (スコア:1)
Re: (スコア:0)
土の栄養不足で連作障害になる作物は、
科学的な分析と、化学肥料の普及で連載障害にならなくなった
他の理由で連作障害になるのは別
うまいんだろうか (スコア:2)
4月から育てた方は今と大差なくできる気もするが
2回目のひこばえは出がらし感があるな。
あと減反って今でもやってるんだ。減らすまでもなく
手が無くなってそうだが。
Re:うまいんだろうか (スコア:2)
ヒコバエに穂が出ても年末にスカスカの実ができるくらいです。
雪積もるエリアでは。
減反を割り当てられたら麦、大豆、キャベツ、ブロッコリー、スイカ、メロン、菊などの畑になりますよ。
地域によって違うかも。
田んぼみたいな土質では美味いスイカがつくれるし、
菊の花なんかだと都市部で高く売れておいしい。
米余り (スコア:2)
米余りで減反とか何十年もずっと言われているのに
二期作でさらに生産量増やしてどうするんだ?
市場がなければ単価が下がるだけで旨味は無いと思うのだが。
Re:米余り (スコア:2, すばらしい洞察)
コロナみたいに予想してない国難がいつ何時発生するかもしれない。
こんなこともあろうかとの精神は必要でしょう。
Re: (スコア:0)
毎年国内で食料が生産できること、いつでも食料を海外から輸入できること、皆さんこれを当たり前だと思っているんです。
ほんとに皆さん危機感ないですからね。
スラドで話す機会もほとんどないくらい。
Re: (スコア:0)
国内でギリギリの高効率生産を追求すること、海外からの食料を輸入減らすこと
じゃないよね
国内の生産はなるべく減らして変動幅を少なくすること、海外からどんどん輸入してお得意様になっておくこと
だよね
Re: (スコア:0)
消費者目線:余ってるのに更に作るとかアホちゃうか
生産者目線:固定資産を増やさずに収量が増えるとか神だろ(二期作できないところ?単価下落で死ぬだろうけどがんばってね)
Re:米余り (スコア:1)
Re: (スコア:0)
「世界的な食料需要の逼迫に対して」って書いてあるのに、国内の事情として知れ渡ってる「減反」を持ち出すのですか?
Re: (スコア:0)
まあこれで生産性が上がって単価が落ちれば輸出で黒字かも?
Re: (スコア:0)
その前に円高の是正が必要だが。
Re: (スコア:0)
二期目の収穫量次第ですが、仮に一期と同じとすると、
耕作面積を半分に減らせます。
手で刈るの? (スコア:2)
現状の稲刈り用のコンバインはたいていキャタピラー駆動なので、稲穂を刈り取った後の根元は踏みつぶすのが前提になってます。刈る高さもある程度は調整できたはずですが、リンク先の写真の高さまでは構造上無理じゃないかな…
つまり、この方法を実用化するためには、対応するコンバインの開発が必須になるような気がします。場合によっては、通常のコンバインとの2台持ちが必要になってくるかも。安くないんですがね…
Re: (スコア:0)
大径で薄い(幅の狭い)車輪たくさんで、株を跨ぐように走るか、
あぜ道にレールでも引いて、門型の大きな機械で刈るか。省力化にはこっちかな? 広い規格化された田んぼじゃないとダメだが。
Re: (スコア:0)
うーむ新たな設備投資が。さんちゃん農業にはつらいな。
Re: (スコア:0)
水稲は根元から分けつするので、切り株を踏み潰しても問題ないような?
数字のマジック? (スコア:2)
>気象条件が良ければ、平均収量の約3倍に相当する1.47トンにも達するという。
ひこばえで収量3倍?(おおざっぱに)1回目0.5トン、2回目(ひこばえ)1トン?ひこばえのほうが採れるの?
とか思って農研機構のプレリリースよく読んだら、「食用米(コシヒカリ等)の平均収量(500kg/10a)」と「加工用多収米(普通に作っても800kg/10a?)での2回収穫」を比較してるのね。
しかも、例えばコシヒカリだと1.85mm(地域によって違う?)の篩いにかけるところを、多収米で1.70mmの篩い。
どういうことかというと、コシヒカリだと「クズ米」になってしまう1.70~1.84mmの小さい米粒も「正常米」としてカウントしてる。
そりゃ収量増えるよね。
加工用多収米なんて大半が(面積あたりの)補助金目当てで米の単価は微々たるモノだから2倍採れたとしてもたいして収入は増えないんだよな。
Re:数字のマジック? (スコア:1)
個人的には、畜産との複合経営でWCS(ホールクロップサイレージ=稲発酵粗飼料) [maff.go.jp]の原料にする、っていうならワンチャンあると思います。売るんじゃなくて自家消費して飼料の購入を減らすことで結果として収入を増やす、という話。
Re:数字のマジック? (スコア:1)
WCSは稲わらごと収穫しロールにするので、この件のように ひこばえを取るのは逆に効率が悪くなると思います
10年くらい前までWCS作ってましたが、専用のコンバイン(脱穀せずに刈り取ってそのままロールにする)が必要だし、稲が倒れてるとダメだし、雨上がりで濡れてたりするとロールにした後で腐ってしまってダメになるしで、意外と面倒でした
WCSを作る農家も使う牛屋さんも耕畜連携という名目で補助金が出るから作る/使っているって程度で、あまり好んで作る/使うものではないんですよ
穭って言わない? (スコア:1)
学術的な場では使わないのかもしれんけど、稲の孫生えを特に穭と呼ぶのに
偶に見かけるけど、あれ中身入ってないか、入っててもクソ不味いって聞いたけどなぁ
なので土佐とかでは刈り取って再度田植えからやり直す二期作をする
そのへんが良くなる条件を見つけたってことか
まぁ農業新聞の方には
品種は多収品種の「北陸193号」と「べこあおば」を交配した多収系統を栽培した。
なら人間が食う用の米じゃなさそうだ
東南アジア (スコア:0)
東南アジアだとやってるとか聞いた気がする。
「温暖化条件下」とか書いてある当たり、日本でも九州なら実用化できる気候になりましたよってことかな、これは
Re: (スコア:0)
昔は日本でも稲穂だけを刈っていましたから。
Re:東南アジア (スコア:2)
これができるんならなぜ昔やらなかった?てのはちょっと気になるね
江戸時代とかに全くチャレンジしなかったのか
品種的に限界があったのか?
Re: (スコア:0)
九州では2回目の稲の収穫が可能であると考えられたためだという。
条件が厳しいし、やるとしても二毛作の方が良かったのでは。
Re:東南アジア (スコア:2)
んー気温的な限界なのかなぁ
LEDかなんか使って (スコア:0)
小麦が年に6回収穫できる方法とかも前あったよね
実用化はよ
Re: (スコア:0)
電気代とかのコストを無視すればすぐにできるんでしょうね。
#うちの水槽の水草をLEDで育成したら育ちすぎて手入れが面倒になりました。
#増えても食えないただのゴミと化します。
吸い取られた土地 (スコア:0)
肥料でなんとかなるもんですかね
10年後には歪な土になってそうな気も
# 農閑期にクロバー&豚の餌でなんとかなるんだろうか
Re: (スコア:0)
一年おきに土地を休ませることにしよう
食糧生産 (スコア:0)
どこまで実用的でどこまで生産量が増えるのか分からないけど、この手の食糧生産の技術革新って結構社会への影響大きいのにあっさり済まされるイメージ。
そして「実は面積当たりの生産量はこの30年で何倍に上がってるんですよ。これは技術発展が理由で…」みたいに大雑把に括られる感じ。
先進国では人口を規定するのが国内食糧生産ではなくなったのも理由かな。
とにかく省力省コストで食糧がたくさんできるようになれば良いね。
Re: (スコア:0)
これは技術革新じゃないからでは?
食用? (スコア:0)
リンク先の農研機構のページ見ると、使った品種が「多収系統」ってあって「べこあおば」と「北陸193号」を交配して云々とある。
これ、どっちも食用品種じゃないじゃん。食えなくはないと思うけど、食料需要の逼迫と言われると何か違う気がする。
おまけ
イネ科は踏まれるのは強いからから普通にコンバインで刈っても大丈夫だとは思う。
これだけ激しい気候なると (スコア:0)
美味しいお米じゃないと市場で相手にされないけど、そういう意味でも管理は大変そう。