パスワードを忘れた? アカウント作成
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31
2020年10月8日のサイエンス記事一覧(全2件)
14948041 story
バイオテック

2020年ノーベル化学賞はゲノム編集ツールを開発した2氏が受賞 19

ストーリー by nagazou
あの似顔絵って独特 部門より
headless 曰く、

2020年のノーベル化学賞はドイツ・マックスプランク感染生物学研究所のエマニュエル・シャルパンティエ氏(フランス出身)と米カリフォルニア大学バークレー校のジェニファー・A・ダウドナ氏共同受賞した。授賞理由はゲノム編集手法の開発(プレスリリース一般向け情報詳細情報)。

シャルパンティエ氏は化膿レンサ球菌の研究をしていた際、これまで知られていなかった「tracrRNA」という分子を発見する。シャルパンティエ氏の論文はtracrRNAが細菌の自然免疫システム「CRISPR/Cas」の一部であり、DNAを切断することでウイルスを無力化するCas9タンパク質の機能を決定付けることを示した。この論文を発表した2011年、シャルパンティエ氏は講演に訪れたプエルトリコでダウドナ氏と偶然出会い、互いの研究内容を話し合った末に共同研究の開始を決める。共同研究では細菌がDNAを切断する「ハサミ」を試験管内で再現することに成功し、分子の構成要素を単純化して容易な使用を可能にした。

自然の状態で遺伝子のハサミはウイルスのDNAを認識して切断するが、2氏は再プログラムにより任意の位置でDNA分子を切断することが可能になることも証明。これによりCRISPR/Cas9がゲノム編集ツールとして利用できるようになり、基礎研究や病害虫に強い作物の開発、がんや遺伝病の治療法の研究など幅広い分野で爆発的に利用が進んでいる。2氏が開発した遺伝子のハサミはライフサイエンスの分野に新しい時代を開き、さまざまな形で人類に大きな利益をもたらしたとのことだ。

14948142 story
医療

米CDC、条件次第ではCOVID-19が空気感染を通じて広がることもあるとの記述を解説ページに追加 23

ストーリー by nagazou
空気感染 部門より
headless 曰く、

米疾病予防センター(CDC)がCOVID-19蔓延の仕組みを解説するWebページを5日に更新し、空気感染の可能性に関する記述を正式に追加した(プレスリリース)。

同ページでは空気感染に関する記述が9月18日にいったん追加されたが、9月21日に取り消されていた。CDCは取り消しの理由として誤ってドラフト版を掲載してしまったためだと説明し、空気感染に関連した対処法の更新が完了し次第改めて公開すると述べていた。

これまでCDCはCOVID-19の原因となるSARS-COV-2ウイルスが空気感染する可能性を公式には認めてこなかったが、今回の更新では条件次第で感染者から6フィート以上離れた人にも空気感染する可能性を公式に認めている。その条件としては、換気の悪い閉鎖空間で感染者が強く息をする(歌う・エクササイズするなど)ことがある状況を挙げている。このような状況下では感染者が出したウイルスを含む細かいしずくや粒子が感染に十分な濃度となり、感染者と同じ空間にいる人に(6フィート以上離れていても)感染する可能性があるほか、感染者が立ち去った後で感染する可能性もあるとのこと。ただし、現在のデータでは空気感染よりも感染者との濃厚接触による感染の方がより一般的だ、とも説明している。

typodupeerror

最初のバージョンは常に打ち捨てられる。

読み込み中...