駿河湾深海に生息するオンデンザメ、体重比で最も遊泳速度の遅い魚類だった 11
ストーリー by headless
遅泳 部門より
遅泳 部門より
JAMSTEC地球環境部門の研究グループが駿河湾の深海域に生息するオンデンザメの遊泳速度と生息密度を世界で初めて計測し、その成果を発表した(プレスリリース、
論文、
動画)。
オンデンザメは駿河湾の深海域における最大種の一つであり、研究グループは2016年7月から2017年4月にかけてベイトカメラ(餌付きカメラ)による調査を実施している。駿河湾の水深約600mに設置した2台のベイトカメラは全長約3mに達するメスの個体を繰り返し捉えており、カメラ間を移動した時間から推定した平均遊泳速度は対地速度21cm/s、対水速度25cm/sだったという。この速度はグリーンランド近海などに生息する体重比で最も遊泳速度の遅い魚類として知られるニシオンデンザメの遊泳速度(21～34cm/s)と同等であり、オンデンザメも体重比で最も遊泳速度の遅い魚類となる。
ニシオンデンザメの遊泳速度が非常に遅い理由は低水温(2℃以下)によるものだと考えられていたが、駿河湾の水深600m付近の水温は5℃以上あるため、低水温による運動機能低下とは考えにくいことも判明した。このような運動機能低下の理由として、光のない場所では捕食者と被食者の距離が短くなるため、追跡と回避のために速く泳ぐという選択圧が低下するという、視覚的相互作用仮説(VIH)が適用できる可能性があるとのこと。
また、ベイトカメラ調査におけるオンデンザメの出現頻度と餌の匂いの拡散範囲から、研究グループでは駿河湾に生息するオンデンザメの個体数は1,150個体(1.6個体/km2)と推定している。この生息密度はニシオンデンザメの北極域での最小値(0.4個体/km2)よりも大きく、最大値(15.5個体/km2)よりも小さい。駿河湾にはオンデンザメ以外にも大型で捕食性の深海性サメ類が数多く生息していることから、種間競争が個体数に影響している可能性もあるようだ。
同研究グループは駿河湾で深海の上位捕食者に関する調査を2014年から進めており、1月には2016年に発見したヨコヅナイワシの研究成果を発表している。ベイトカメラによる調査はデータロガーを使用する調査と比べて野生動物に対する負荷が小さい一方、個体の継続的な追跡はできない。JAMSTECでは環境低負荷な調査手法の開発に取り組んでおり、ベイトカメラと他の手法を相補的に運用することで実現できると考えているとのことだ。
オンデンザメは駿河湾の深海域における最大種の一つであり、研究グループは2016年7月から2017年4月にかけてベイトカメラ(餌付きカメラ)による調査を実施している。駿河湾の水深約600mに設置した2台のベイトカメラは全長約3mに達するメスの個体を繰り返し捉えており、カメラ間を移動した時間から推定した平均遊泳速度は対地速度21cm/s、対水速度25cm/sだったという。この速度はグリーンランド近海などに生息する体重比で最も遊泳速度の遅い魚類として知られるニシオンデンザメの遊泳速度(21～34cm/s)と同等であり、オンデンザメも体重比で最も遊泳速度の遅い魚類となる。
ニシオンデンザメの遊泳速度が非常に遅い理由は低水温(2℃以下)によるものだと考えられていたが、駿河湾の水深600m付近の水温は5℃以上あるため、低水温による運動機能低下とは考えにくいことも判明した。このような運動機能低下の理由として、光のない場所では捕食者と被食者の距離が短くなるため、追跡と回避のために速く泳ぐという選択圧が低下するという、視覚的相互作用仮説(VIH)が適用できる可能性があるとのこと。
また、ベイトカメラ調査におけるオンデンザメの出現頻度と餌の匂いの拡散範囲から、研究グループでは駿河湾に生息するオンデンザメの個体数は1,150個体(1.6個体/km2)と推定している。この生息密度はニシオンデンザメの北極域での最小値(0.4個体/km2)よりも大きく、最大値(15.5個体/km2)よりも小さい。駿河湾にはオンデンザメ以外にも大型で捕食性の深海性サメ類が数多く生息していることから、種間競争が個体数に影響している可能性もあるようだ。
同研究グループは駿河湾で深海の上位捕食者に関する調査を2014年から進めており、1月には2016年に発見したヨコヅナイワシの研究成果を発表している。ベイトカメラによる調査はデータロガーを使用する調査と比べて野生動物に対する負荷が小さい一方、個体の継続的な追跡はできない。JAMSTECでは環境低負荷な調査手法の開発に取り組んでおり、ベイトカメラと他の手法を相補的に運用することで実現できると考えているとのことだ。
まんぼうは 2.2km/h (スコア:2)
遊泳速度は 61cm/s (2.2km/h) という話なので、
最も遅いと言われるのは、伊達ぢゃない。
一乗三乗則 (スコア:0)
それで良いのか？
のんびりさん (スコア:0)
wikipediaに
> 近縁種のニシオンデンザメは5メートルになるのに400歳±100歳という分析があるため
って書いてあるから極端にのんびりしているだけではないか
もっと速く泳げるけど (スコア:0)
ただ好きでゆっくり泳いでるだけ、とは考えられないの？
Re: (スコア:0)
深海では「速く泳げることが優れている」という価値観じゃないってことだろ。
Re: (スコア:0)
いやいやさすがに遊泳速度の定義があってそれの値を算出したって考えられないの？
遊泳速度 測定方法で検索すると最小遊泳速度、持続速度、最大持続速度、中間速度、突進速度、最大遊泳速度とか
あるみたいだが今回の測定結果がどれなのかはわからん
2点間のカメラで魚が直線距離で移動したと推定した時の遊泳速度と
補完的に1カメラ内で幅30センチメートルの餌カゴを通り過ぎるときの経過時間で遊泳速度を出しているようだから
持続速度か？
うなぎ (スコア:0)
うなぎっぽいやつの方が気になった。
ニホンウナギの代用食にならないもんだろうか。
Re:うなぎ (スコア:1)
魚ならいいんですけど, 魚じゃない [wikipedia.org]なら遠慮しておきます.
Re: (スコア:0)
たぶんそれじゃないと思う
ドジョウみたいな髭がないし目もちゃんと確認できるし尾ひれも確認できるから
どっちかというとナツシマチョウジャゲンゲあたりじゃないかな？
食べるな手前にいたオオグソクムシがおいしいです
Re: (スコア:0)
日本人はすでにヨーロッパウナギを代用食にしてるんじゃなかったっけ？
Re: (スコア:0)
深海では大量消費の対象にならんやろ。
カニカマ食っとけ