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2021年9月8日のサイエンス記事一覧(全2件)
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宇宙

生命が存在可能な太陽系外惑星の新分類「ハイセアン惑星」が提唱される 34

ストーリー by nagazou
スライムみたいな宇宙人が出てきそう 部門より
AC0x01 曰く、

太陽系外惑星には、太陽系には存在しないタイプの惑星も多く発見されているが、ケンブリッジ天文学研究所のチームは26日、地球型以外で生命が存在する可能性を持つ新たな惑星のタイプとして、「ハイセアン惑星 (Hycean planet)」を提唱した(研究所のプレスリリース, Soraeの記事)。

これまでの観測データでは、惑星の大きさが地球の1.6倍を超えると、惑星は主成分が岩石の地球に近いスーパーアースから、水素とヘリウムから成る厚い大気を持つ海王星に近いミニネプチューンへと姿を変えるとみられている。これまでの地球外生命の考え方では、生命が存在するのは前者のみとされていたが、研究チームでは後者でも条件を満たせば地球に近い海が存在できるとしており、それを「ハイセアン惑星」と分類しているようだ。

「ハイセアン惑星」では厚い大気の下で惑星全体が海に覆われる。主星のサイズや惑星の軌道にもよるが、最大で地球の2.6倍の大きさで、気温が200℃に達することもあるが、海中の環境は地球と同様になり得るとしている。また「ハイセアン惑星」には、赤色矮星系などで潮汐ロックされており夜の側のみが条件を満たす「暗いハイセアン (Dark Hycean)」と、主星から離れていて放射をあまり受けない「冷たいハイセアン (Cold Hycean)」といったパターンも考えられるとしている。

研究チームによれば、「ハイセアン惑星」の大気から生命の痕跡(バイオシグネチャー)を探すのは、地球型惑星からの探索よりも容易とのことなので、最初の太陽系外惑星での生命は、このタイプの惑星から見つかるかもしれない。

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テクノロジー

フキノトウからガンの増殖・転移を強く抑制する物質が見つかる。岐阜大学研究 45

ストーリー by nagazou
発見 部門より
ふきのとうのアクの部分には、発がん物質である「フキノトキシン」が含まれているとされている。アルカリ性の熱湯などでアク抜きすることで簡単に対処できることから、ふきのとうは必ずアク抜きをするよう注意される。ところが、岐阜大学によると、そのフキノトウの苦みの主成分に、がんの転移と増殖を強く抑制する効果があることが分かったそうだ(岐阜大学リリース[PDF]大学ジャーナルオンラインナゾロジー)。

フキノトウに多く含まれるペタシンがそれで、がん細胞の特異的なエネルギー代謝を阻害する役割を果たすのだそうだ。がん細胞は、一般的な細胞と比べると増殖・転移するために大量のエネルギーと代謝物を消費する。この代謝反応は、トコンドリアの呼吸鎖複合体I(ETCC1)に依存しており、ETCC1を阻害すればがんの増殖と転移を効果的に抑制できると考えられているという。しかし、従来のETCC1阻害剤は活性が弱いもしくは毒性が強いという問題があったそうだ。

しかし、岐阜大学が調査した結果、日本原産植物フキノトウに豊富に含まれるペタシンでは、従来型の阻害剤の1700倍ものETCC1阻害活性と3800倍以上もの抗がん活性があることが分かったそうだ。また正常組織にはほとんど影響を与えないとしている。このため同大のリリースではペタシンは、抗がん・転移阻害薬として有望であるとしている。
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アレゲは一日にしてならず -- アレゲ見習い

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