
日本政府、人為的に台風の勢力を落とす「台風制御」の研究を支援 94
ストーリー by nagazou
ビッグな目標 部門より
ビッグな目標 部門より
国の野心的な計画を支援する「ムーンショット型研究開発制度」に、現在提言されている人間と共生するロボットや量子コンピューターといった七つの目標に加え、気象を制御するための「気象制御」「台風制御」の研究、人間心理を研究し、自殺を減らしたり活力を生み出すための研究が新たに加えられる見通しであるという(NHK、読売新聞)。
日テレNEWS24の記事によると、このうちの「台風制御」では、人為的に台風の勢力を落とすことを目標としているそうだ。温暖化の影響で日本近海の海面水温が上昇し、台風の勢力が強まりやすいことから、対策が研究されているという。航空機で台風の目に大量の氷の結晶を散布し、それにより最大風速を減少される手法などが検討されている模様(日テレNEWS24)。
日テレNEWS24の記事によると、このうちの「台風制御」では、人為的に台風の勢力を落とすことを目標としているそうだ。温暖化の影響で日本近海の海面水温が上昇し、台風の勢力が強まりやすいことから、対策が研究されているという。航空機で台風の目に大量の氷の結晶を散布し、それにより最大風速を減少される手法などが検討されている模様(日テレNEWS24)。
家屋への被害3割減 (スコア:4, 参考になる)
ストーリー中のリンク先によると、
> 専門家チームが2年前の房総半島台風のケースでシミュレーションした結果、最大風速を3メートル減少させ、家屋への被害を3割程度減らすことができたということです。
とのこと。たった3m/sとか誤差の範囲じゃないの?と思ったが、
房総半島台風の最大風速は45m/s [wikipedia.org]、つまり-3m/sは7%減。
一方で家屋被害はだいたい35m/sあたりから生じる [weathernews.jp]らしいので、風速7%減でも家屋側の耐久力スレッショルド的なものを下回るケースが増えることで、7%減が3割もの効果を生じる、というところだろうか?
Re: (スコア:0)
破壊力が全圧に比例するとすると、風速の2乗に比例するのではないかな。
そうだとしても、風速7%減では破壊力は15%減にしかならないのか。
Re:家屋への被害3割減 (スコア:1)
なるほど。破壊効果が圧力に比例と考えれば風速の2乗、単位時間当たりのエネルギーに比例と考えれば3乗か。
一方で3乗でも(1-0.07)^3 ≒ 0.80 で2割減だから、それ以外の要素もシミュレートされているはず。
現実の家屋は、あるスレッショルド以下の風速なら被害は風速に依存せずほぼゼロ、みたいな挙動をすると思うんだよね。またあるスレッショルド以上なら風速によらずほぼ全壊、とか。
そう考えると、風速を横軸、地域全体の被害を縦軸に取ると、
_/ ̄
みたいなグラフになるんじゃないかな。/のところの形状が二次・三次関数かも。
台風のエネルギー (スコア:4, 興味深い)
https://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1308/30/news126_2.html [itmedia.co.jp]
台風と地震、どちらのエネルギーが大きい?
これによると「1976年の台風17号のエネルギーは2012年の日本の総発電量9408億kWhの53倍にも達する」そうなのでどんだけ大量に撒く気なのか
遠洋で弱めたとしても日本近海まで海水温が高ければ再発達するだろうし
そんなに気軽にいじっていいものなの? (スコア:2, すばらしい洞察)
台風だって、地球規模の気象現象の一つなのだから、大したことないと思う局所的な(台風が局所的な現象とは思えないけど)現象を不用意に人間がいじることによって、予想外の悪い結果をもたらす可能性がある。
人間が自然現象をコントロールできるなんて、思い上がりもいいところだと思うけどなあ。
Re:そんなに気軽にいじっていいものなの? (スコア:5, 興味深い)
台風は海をかき混ぜて上層と下層の温度差を減らす役割があるから、何らかの影響はあるでしょうね。(小さい台風の発生が増えるとか)
その辺も含めて研究するんじゃないでしょうか。
ちなみに「人間による自然現象のコントロール」なんてのはありふれていて、例えば日本の湿度の高さは水田が一つの原因だったり。
Re: (スコア:0, フレームのもと)
その論理なら日本を取り囲む海の影響の方が大きいでしょうしね。まあ、そう単純じゃ無いでしょうね。
Re:そんなに気軽にいじっていいものなの? (スコア:3)
もちろん海洋の影響は大きいですが、内陸部だと水田の影響は馬鹿にできんのですよ。地域ごとに一斉に水が入るので、その前後で変化も分かりやすいし。
Re:そんなに気軽にいじっていいものなの? (スコア:2)
それを言い出すと例えば、川にダムや堤防を作るのも局所的な自然現象のコントロールだよね。それを最初に試みた先人を「思い上がりもいいところ」と批判した同時代の人もいただろうし、実際に悪い結果も一部にはあっただろう。
でも結果としては、ダムや堤防は人類にとって(まあ、少なくとも日本にとって)不可欠な技術になってる。
影響が読めない (スコア:0)
ダムは影響が下流方向だから比較的わかりやすいけど、
台風は温暖化の異常気象と見分けつかんでしょ。
台風がエネルギー大型化してから大量のドライアイスをぶち込む真似はできないから、
南洋の小さいうちに対処するだろう。
他の場所で台風がするような分かりやすい影響がならまだしも、
何処かの国で渇水とか、どうやったらわかるんだよ。
エルニーニョなどの様に何十年も観測が必要か?
Re:影響が読めない (スコア:1)
それは「何か良くないことが起きるかもしれないから、研究すら許されるべきじゃない」って主張に聞こえる。
台風を本尊とする宗教みたいだ。
Re: (スコア:0)
研究するなとは書いてないんだけど。
ムーンショットで多大な研究費を集中させて、2050年迄に完成させるという目標は怪しいと思わないか?
細々と長期の研究が必要な分野だと思う
Re: (スコア:0)
ダムなんてものはビーバーだって作る。
気象のコントロールと地域の自然環境を変えるのは違う。
まあ日本がやらんでも中国がすでに気象のコントロールやってるらしいし。
日本がやるにしても超大型の台風を大型に変えたりする程度だろうし関係各国の同意を得てからだろうとは思うけど。
Re: (スコア:0)
ふと思ったけど日本を攻め落とすには台風仕向ければいいんでね?
度重なる台風で日本の基礎体力を落としたあとに餌を見せつければ堕とすのも難しくはない。
Re:そんなに気軽にいじっていいものなの? (スコア:1)
環境改変技術の軍事的使用その他の敵対的使用の禁止に関する条約 [wikipedia.org]で禁止されてるよ。
Re:そんなに気軽にいじっていいものなの? (スコア:2, すばらしい洞察)
良い影響、悪い影響も含めて考えるのが研究なんじゃないの。
研究することと実際に実施することは別だよ。
予想外の悪い結果をもたらす「可能性がある」なんて言って思考放棄してたら何も前に進まない。
それこそ、人間にとって火は予想外の悪い結果をもたらす可能性がある、なんて言って考えることを放棄してたら原始人から進歩はないわけで。
Re:そんなに気軽にいじっていいものなの? (スコア:1)
リンクに含まれている日テレの記事の最後には
> 実現に向けては、防災への効果に加えて、自然に手を加えるという倫理的な課題についても議論になる見通しです。
とある。
Re: (スコア:0)
> 自然に手を加えるという倫理的な課題についても議論
なら太陽電池パネル撤去しないとな。
Re:そんなに気軽にいじっていいものなの? (スコア:1)
畑とか堤防とか。道路の舗装とかも。
程度問題だよね。
Re: (スコア:0)
程度というか、田畑は人類最大の環境破壊。広範囲の土地に対して自然の状態なら生きてる色んな動植物を徹底的に排除して、都合の良い一種類だけで埋め尽くして植物工場にしてしまうという暴挙。
Re:そんなに気軽にいじっていいものなの? (スコア:1)
オケラやカラスムギにとっては暴挙かも知れないが、人間にとっては当然の振る舞いでは。
やりすぎると副作用で人間が困るので、そうならないように加減や対策をするのが大事。
Re: (スコア:0)
予想外の良い結果もあるかもよ。
やったことが無いことは、やってみないとわからない。
ただそれだけのことで、何も価値のあることを言っていない。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
だからやるなと言うのかね。
Re: (スコア:0)
今考えられている方式では、地球の環境に回復不能な影響を与えるようなものではないのだから、
試しにやってみて計算外の悪影響が出てくるようなら止めるというのでいいんではない?
なんか…… (スコア:2)
「地道に地球温暖化対策をやった方が一番コスパが良かった」と云うオチになりそうな気も……
Re:なんか…… (スコア:1)
産業革命以前にも台風ってあったんですよね、意外と知られてないことですが。
台風や豪雨で、かけがえのない家族や普段の生活や突然失ったり、ずっと手間かけて育ててきた作物や農地を流されたりしてる人を見るにつけ、
何百年も刷り込まれてきた「自然災害だから仕方ない」と思考停止する考え方をそろそろ克服すべきじゃないのかなと感じるけどね。
Re: (スコア:0)
> 何百年も刷り込まれてきた「自然災害だから仕方ない」と思考停止する考え方
そんなのあったの?
海や川の堤防にしてもダムにしてもスノーシェッドにしても、自然災害に力の限り抵抗し続けてきたと思うんだが。
Re: (スコア:0)
産業革命以前にも台風ってあったんですよね、意外と知られてないことですが。
いや、「産業革命以前に台風はなかった」なんて考えてる奴はおらんやろ
そんな奴がおると考えてるのは君だけや
Re:なんか…… (スコア:1)
↓
人生の価値、と言い換えられるかも
↓
人生の価値・・・価値ある人生とは・・幸福に満ち足りた生活を送ること
↓
幸福に満ち足りると生まれるもの・・・それは笑顔
↓
笑顔とは・・・すなわちスマイル
↓
スマイル=0円
∴人命の価値=0円
Q.E.D
環境改変技術の軍事的使用その他の敵対的使用の禁止に関する条約 (スコア:2)
1978年10月5日に発効した環境保全と軍縮に関する条約 [wikipedia.org]にひっかからないようにね!
こっそりこんな例気象を操って敵国の経済を破壊する兵器:米国海軍が進めていた研究プロジェクト [wired.jp]もあるみたいだし
そうだ原ばくを使ってけそう (スコア:1)
我々人間にできないことはないんだ!
Re:そうだ原ばくを使ってけそう (スコア:2)
そういや、噴火が台風を粉砕した例があるそうですね。
Re:そうだ原ばくを使ってけそう (スコア:1)
コミケが台風を跳ね返した例とか
会場に雲ができた例も
Re:そうだ原ばくを使ってけそう (スコア:1)
デキッコナイス
こっちのほうが有望じゃないか (スコア:1)
ノルウェーのスタートアップが、ハリケーンの勢いを弱める「海中バブルカーテン」技術を開発
https://techable.jp/archives/138712 [techable.jp]
> 海底に何本ものチューブを敷く。そのチューブにはいくつもの穴が開いており、空気を送り込むとそこから無数の泡が出る。その泡が一斉に上昇すると、上方向への海水の流れが出来、海底にあった低温の水が泡と一緒に海面近くへ運ばれる。その結果、広範囲の海面温度が下がるというわけだ。
Re: (スコア:0)
「房総半島沖の大平洋の本州と同じ面積に洋上風力発電装置を建てまくれば日本の電力を全部賄える」と同じにおいがするぞい。
人為的に勢力が拡大する原因を潰せ (スコア:0)
どっかの馬鹿でかいダムを破壊すればいい
Re: (スコア:0)
>航空機で台風の目に
体当たりするのはゴーダムですね
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
どっかの馬鹿でかいダム
お台場や横浜にあって、こんど福岡にもできるっていう?
# あるいは「ふくらはぎのくびれ」
台風被害を減らしたいなら (スコア:0)
素直に地球温暖化対策に金と手間をかけた方がいいんじゃね?
ってか、日本海の海水温上昇対策なら、日本海にずらっと並べて
温水を大量に吐き出してる原発銀座止めたらいいよ。
Re:台風被害を減らしたいなら (スコア:1)
バカ、太陽光に決まってるだろ。
山林切り開いて光合成によるCO2軽減をぶち殺すことで、原発の排水熱以上の温暖化が期待できるって寸法だ。
まてまて (スコア:0)
海面水温と台風の勢力は何の関係も証明されていない
またムーンショットとかいう妄言かよ (スコア:0)
いい加減やめろよ
ムーンショットなんかねえよ
月着陸は複数分野の地道な努力の積み重ねの結果だよ
一か八かの大博打にムーンショットって名前つけるのやめろ
あなたのほうが勘違いしてるのでは? (スコア:1)
こういう実現不可能そうな計画こそが、ムーンショットという言葉にぴったりなんです。
この言葉は、ケネディ米大統領が1961年に「60年代中に人類を月に到達させる」と宣言したことから来ています。
当時のアメリカはロケット開発(事実上のミサイル開発)の分野でソ連に対してはるかに後れをとっていました。
初の人工衛星はソ連が打ち上げ(=スプートニクショック)。そして初の有人宇宙飛行の栄誉も、ガガーリンに奪われます。
この時の言葉「神はいなかった」は、アメリカをはじめとするキリスト教圏にとっては屈辱的な出来事として刻まれるわけです。
(ガガーリンは少なくとも宇宙ではそんなことを言わなかった、という説が濃厚なようですが)
そんな中、ケネディが月着陸をぶち上げます。そして、当時のアメリカの技術では夢物語にすぎず、
ほとんどの人が金の無駄だと思っていたアポロ計画に巨額の予算をつけることを決めるわけです。
そこから先は中期目標・短期目標の設定と課題解決、そして目標の再設定とリスケジュール、
という地道な努力の繰り返しが続くのですが、まず最終目標ありきだったことには変わりません。
ちなみに「ムーンショット」という言葉自体は、比較的最近に使われるようになった言葉のようです。
2010年設立のgoogleXあたりから広まった言葉だと思われます。
彼らは「数百万~数十億人に影響」「SFのようで非現実的」「技術のブレイクスルー」の三つを要件として挙げています。
# もちろんムーンショットだから何でも最高なわけではないので、本当に予算をつぎ込むかどうかは慎重に検討しないと。
Re: (スコア:0)
「猿猴が月を取る」ということわざ通りになるので、ムーンショットでピッタリですよ。
Re: (スコア:0)
> 米国の様な航空機を台風の目に突入させて観測する事もしていない筈
アメリカはNOAAと空軍の協力でやっている。
軍隊の無い日本には無理
Re: (スコア:0, 興味深い)
WW2後に極東域で気象観測機による台風観測任務をやってたNOAAと米空軍が1960年代に入ってそれを止めたいって言い出してな。日本でそれを引き継げないかって検討したことがあるんだよ。気象庁が防衛庁(当時)に強力を依頼して共同で任務を遂行する機体の選定と予算の見積の段階まで行った。
選定された機体の1つがB-50(B-29のエンジンをでかいのに交換したやつ)で、そいつ1期飛ばすのに当時運用していた戦闘機F-104Jの飛行隊2つ以上の金がかかる事が判ってね。富士山レーダーも運用してるし、比較的近い将来に気象衛星の運用も視野に入ってるし止めとくか、で今に至る。
Re: (スコア:0)
そういう研究は大学に丸投げっぽいね、気象庁ではなく。
https://www.news24.jp/articles/2021/08/28/07931101.html [news24.jp]