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テクノロジー

キヤノン、民生品レンズを束ねて天体観測を行うプロジェクトにレンズ120本を提供 34

ストーリー by nagazou
天体観測 部門より
米キヤノンは19日、国際研究プロジェクト「Project Dragonfly」に大口径超望遠単焦点レンズ「EF400mm F2.8L IS II USM」を120本を提供すると発表した。このプロジェクトは民生品である同社の大口径超望遠単焦点レンズを束ねてアレイを構築することにより、焦点距離40cm、口径1.8メートルの屈折望遠鏡と同等の機能を持たせる新しい概念の望遠鏡であるという(PR TIMESデジカメ WatchDigital Photography Review)。

あるAnonymous Coward 曰く、

このチームはイェール大学とトロント大学の研究者で構成されている。非常に淡い光の天体構造物を観測しており、それはダークマターの拡散や特徴を理解する助けになると考えられている。同チームは2013年と2015年にキヤノンから提供された48本の400mmF2.8の一眼レフカメラ用単焦点望遠レンズを用いて構築した望遠レンズアレイでその観測をしていた。これらのレンズで24本ずつのクラスター2系統を構築していたが、キヤノンはこのほど追加で120本の同レンズを提供する。

キヤノンによると、従来からのものと合わせて168本のレンズを用いることにより、口径1.8メートルの望遠鏡に相当する集光能力を実現でき、長さはたった40cmであるという。
同チームはこれまでも超淡光の星雲などを発見しており、今後改良されたシステムを用いての成果が期待される。

  • お買い得 (スコア:2, 興味深い)

    by Anonymous Coward on 2021年11月24日 14時24分 (#4157881)

    デジカメWatchによると
    > 今回新たに120本のレンズが加わることで総計168本の望遠鏡アレイとなり、焦点距離40cm、口径1.8mの屈折望遠鏡と同等の集光力を備えるという。
    > 発売時価格は税別125万円で

    とのことなので口径1.8m相当で約2億円の模様。
    レンズ以外にも必要になるし、焦点距離も違いすぎるので単純比較はできないが、口径2mのなゆた望遠鏡

    http://www.nhao.jp/public/telescope/index.html [www.nhao.jp]

    が約10億円だそうなので、コストパフォーマンスは良いのではないだろうか。

    https://www.couleur-harima.com/report/nishiharimatenmondai/ [couleur-harima.com]

    ここに返信
    • Re:お買い得 (スコア:2, 興味深い)

      by Anonymous Coward on 2021年11月24日 14時52分 (#4157893)

      でもその記事にも書いてあるけど、「特に計算する意味はない」訳で。
      何故かというと、まずこのレンズは型落ち品。今はIII型があるけどコレはII型。
      ってことは、新品の場合は不良在庫品の可能性がある。

      次に、キヤノンとかプロサービスやってる会社はリースや貸し出し用に在庫を沢山もってる。
      五輪やWCなどのスポーツイベント時カメラマンが使う超望遠レンズ、実は自前のレンズではなく借りているケースが多いんだよね。
      それの再整備したものである可能性がある。(ミラーレス化進展で余剰在庫になってるのかも)

      と言うわけで、2億円どころか遙かにお安い可能性がある。お得であることに違いはないけど。

      どちらかというと気になるのは、

      キヤノン株式会社がレンズを制御するための技術を提供するという

      こちらの方。
      恒星へのフォーカス制御などの作り込みまでキヤノンがやるのだろうか。
      あるいはEFレンズ制御プロトコルを公式に提供する、という程度なんだろうか? (リバースエンジニアリングされて丸裸ではあるんだけど)

      キヤノンはAPD使った超高速センサーとか、天文分野で先端研究してる印象があるね。
      面白いのでもっとやってほしい。

      • by Anonymous Coward

        >恒星へのフォーカス制御などの作り込みまでキヤノンがやるのだろうか。
        無限遠へのフォーカスなので∞にして絞り開放にするだけのような気がするんですけどねぇ。
        絞りくらいは状況に応じて変えるのかな。

        >あるいはEFレンズ制御プロトコルを公式に提供する、という程度なんだろうか? (リバースエンジニアリングされて丸裸ではあるんだけど)
        こっちのような気がしてならない。

        • Re:お買い得 (スコア:4, 興味深い)

          by Anonymous Coward on 2021年11月24日 15時38分 (#4157916)

          恒星へのフォーカスは難しいよ。

          > >恒星へのフォーカス制御などの作り込みまでキヤノンがやるのだろうか。
          > 無限遠へのフォーカスなので∞にして絞り開放にするだけのような気がするんですけどねぇ。

          レンズの無限遠に合わせても、無限遠にならない。
          今のレンズ、というかAF時代のレンズはみんなこうなってる。
          AF合焦時に行ったり来たりさせる余地が必要なので無限遠より先に少し行けるようになってるんだな…。

          また、たとえMF時は無限遠になるように設定されてるレンズだったとしても、実際にライブビューで拡大してみたら微妙に合ってない、ってこともある。
          軸上色収差があるレンズの場合、画面中央の恒星で合わせても点像にならず、一番良い像の位置を探る必要があったりもする。

          と言うわけで、最近のミラーレスカメラには、星空AF搭載を売りにしてる機種がいくつもあったりする。

          研究用の天体観測に求められるピント精度を考えると、毎回フォーカス調整が必要で、場合によっては温度変化に応じて再調整とかも必要かもしれない。
          当然手動でちまちまやってられない。独自のAF制御になるかと思う。
          そこまでキヤノンがやってるのか、それとも既に既存の研究で解決済みなのかは分からんけども。

          • by Anonymous Coward

            > 無限遠より先に少し行ける
             
            無限を突破するとは...

            • by Anonymous Coward

              最近はバッテリー残量も100%を超えるしな

        • by Anonymous Coward

          各収差の最低の点を変えて撮影して、そこから各データの掛け合わせ、とか位はやらんかな?

          • by Anonymous Coward

            そりゃキーエンスの得意技。

        • by Anonymous Coward

          超望遠はもちろん、中望遠でも難しいです。

          90mmの単焦点レンズ(DXフォーマットで135mm相当)で星を撮ってみましたが、「点」に写すだけでもかなり試行錯誤しました。
          当然ですがオートフォーカスでは暗すぎて駄目です。
          マニュアルに変えて無限遠に合わせても、無限遠かつ無限小はごまかせないです。
          最終的にはライブビューで、目一杯拡大してどうにか合うようになりましたが、パワーフォーカスか何かでもう少し減速できないかと思ってます(手作業ではなかなかジャストピントにできない)。

          ピント以外にもミラーショックや日周運動など色々ありますが、ここではこれだけ。

          • by Anonymous Coward

            > 90mmの単焦点レンズ(DXフォーマットで135mm相当)で星を撮って
            月でも35mm換算で1200mmとかで画面いっぱいだったような
            星とかだともっと望遠にしないとライブビューでピントあってるかわからないと思う

            • by Anonymous Coward

              レンズをどんなに望遠にした所で恒星は点像ですよ。
              逆に広角レンズでも点像だけど、ピント合ってなければピンボケになるわけで。

              レンズの望遠とかと関係無しに、ライブビューの表示拡大でピント合わせるんだよ。
              例えば10倍表示なら、撮影範囲の縦横10分の1の範囲、面積にして100分の1を拡大して表示される。

              これぐらい拡大すれば、レンズの性能が良ければ合焦時の点像と微妙なピンボケの違いが分かる、のだけど、実際はレンズは収差等あって完全な点像にはならないので、一番マシなピント位置を探ることになる。

              一眼レフでライブビューがない時代は、接眼部分に拡大鏡つけてフォーカシングスクリーンを拡大してピント合わせたり(誤差あるので完璧ではない)、デジタルなら撮影しては確認調整してを繰り返したり、フィルム時代ならフィルムつける前に裏蓋開けてフィルム面にピントグラスとルーペあてたり、ナイフエッジテスター(っていう確認方法があるのだ)でチェックしたり、って感じで大変めんどくさかった模様。

              • by Anonymous Coward

                ええ!?、一等星以上なら巨大天体望遠鏡でもう点じゃなくなってると思ってた。

                # シリウスAの角直径は5.936±0.016ミリ秒(Wikipedia日本語版「シリウス」より引用)

              • by Anonymous Coward

                理論分解能は望遠鏡の有効口径にだけ依存するから、良く使われるドーズ限界で計算すると、シリウスAの視直径を分解できる口径は19.5m、って出たぞ。
                現存する最大口径は10mぐらいだから全然足りない。しかも大気の揺らぎで実際はもっと性能低下するし。

                もっともベテルギウスなら視直径42ミリ秒で、これなら口径3mもあれば分解できる。大気の揺らぎ云々は変わらんけど。
                ただし回折との絡みで実際は分解できないかもね。計算してないから不明だけど。

                いずれにせよ、そんな特殊な状況は想定しなくて良いと思うね。
                ピント合わせに使うだけなので、それだけ巨大な望遠鏡ならもうちょい暗い点像になる星使えばいいし。
                そもそも巨大望遠鏡の話じゃないしな…。一眼カメラの交換レンズの話だったはず。

              • by Anonymous Coward

                ほい

                ALMA望遠鏡が捉えたベテルギウスの詳細画像。いびつな形は内部対流と磁場の影響
                https://japanese.engadget.com/jp-2017-06-27-alma.html [engadget.com]

      • by Anonymous Coward

        最低限の内部資料の二、三本でも出して一件二件の問い合わせ対応して
        それで対外的には「両社の深い協業による共同開発」とか普通にあるもんな

      • by Anonymous Coward

        >新品の場合は不良在庫品の可能性がある

        不良品なのか
        不稼働在庫の意味なのか

        後者だとしても前者の誤解を与える表現はイクナイ

  • 単鏡で大きいものは作るのは大変だけど、
    小さいものを集めて使うのは安く(しかも市販品)できる、ということなのでしょうか。

    ここに返信
    • 長い焦点距離が必要な対象、例えば遠くの小さく見える銀河とかを詳細に観測しようとする場合は、大きな1枚鏡じゃないと駄目です。
      なぜかというと、回折の影響で解像力に限界があるから。
      口径が大きいほど限界が高くなりますね。天体の分解能は口径に比例して向上します。

      今回のプロジェクトは、短い焦点距離で広い範囲を撮影するので、回折の影響がないですね。
      だから沢山束ねる方法が使える。
      超拡散銀河という非常に広い範囲(満月の何倍も広い)を撮影する目的だから使えるんだと思います。

      ちなみに、この目的だと時間軸方向で重ねても良いんだと思います。
      でもレンズが120本あれば、120日分の観測が1日でできる。ってことですね。
      #時間軸方向で重ねて暗いものを撮影する、って方法はスマホのナイトモード(マルチショットのやつ)と同じです。

      • 干渉計という技術を使えば、複数の望遠鏡を束ねて、望遠鏡間の距離を口径とする仮想的な望遠鏡として扱うことができ、
        単一の望遠鏡の分解能限界を超えた画像を得ることができます。

        一番デカい例としてはブラックホールの画像の撮影に成功した(国立天文台のニュースリリース [nao.ac.jp])
        Event Horizen Telescope(official [eventhoriz...escope.org], Wikipedia(ja) [wikipedia.org])でしょうか。

        #単に干渉計というとマイケルソン干渉計を想像しちゃうな、なんか適当な用語あるんでしょうか?

        --
        ともあれ、ヤードポンド法は滅ぶべきであると考える次第である
      • by Anonymous Coward

        光学干渉機構があれば一枚じゃなくてもできるよ一応

      • by Anonymous Coward

        アンドロメダ銀河クラスの大型かつ銀河系に近い銀河でようやく満月の数倍の大きさになるんだけど、その超拡散銀河とやらは本当に満月の数倍の大きさに広がってるの?
        何か具体例はある?

    • by Anonymous Coward

      ウォーズマン理論の応用です。

      • by Anonymous Coward

        ウォーズマン理論の応用です。

        つまりかすって終わりという

        # 後続のためには役に立つかも

        • by Anonymous Coward

          それは理論とは関係の無い話

  • by Anonymous Coward on 2021年11月24日 16時37分 (#4157949)

    焦点距離400mmのレンズをそのまま使うんだから、望遠鏡の焦点距離も40cmになるわけで、当たり前やろと思った。

    それとも焦点距離と筐体の長さを混同しているんだろうか?

    ここに返信
    • by Anonymous Coward

      まあ、「普通には作れない超短焦点望遠鏡」って意味なんだろうけどね。
      でも説明文もなしにレンズや望遠鏡に疎い人間にそれを認識させるのは難しいとは思う。

    • by Anonymous Coward

      とは限らないです。
      レンズ設計によっては、スペック上の焦点距離と、筒の長さは大きく違います。
      参考: 主点 [wikipedia.org]

      例えばシグマ14mmF1.8など、マウントによって違いますが120-150mmあります。
      https://www.sigma-global.com/jp/lenses/a017_14_18/ [sigma-global.com]

      逆の例をあげれば、惑星の拡大撮影など、望遠鏡の焦点距離は数十センチですが、拡大レンズを加えた計算上の焦点距

    • by Anonymous Coward

      写真用の望遠レンズだからメカニカルな寸法よりも長い焦点距離を持てるよう設計しているはず(テレフォトタイプだったっけ?)。
      キヤノンのは長さ350mmくらいかな。

      それはそもかく、

      口径1.8メートルの望遠鏡に相当する集光能力を実現でき、長さはたった40cmであるという。

      というのは事実ではあるだろうが、直接関係していないスペックをこのように並列すると確かに誤解を生むかもね。
      口径1800mmで焦点距離400mmになるようなレンズは作れないだろうから、それくらい分かれよ、ということであればその通りだが。
      あと、長さ(奥行)は400mm以下かもしれんけど、本数を考えるとレンズ群の占める面積は(φ1800mm相当よりは)かなり広いよね。そっちを無視して長さだけに言及するからわけわかんなくなる、ともいえる。

      いずれにせよ、目くじら立てるほどの問題ではないので、スラド的ツッコミ雑談ネタなのではありますが。

      • by Anonymous Coward
        > キヤノンのは長さ350mmくらい
        フランジバック約50mmを足すと結局は焦点距離と同じ400mmなのでは
  • by Anonymous Coward on 2021年11月24日 20時32分 (#4158100)

    字余り

    ここに返信
  • by Anonymous Coward on 2021年11月25日 10時36分 (#4158369)

    教えてエ□い人!

    今回の記事を読んで複眼を思い出しました。
    外骨格な生き物、昆虫とか甲殻類とか複眼の複眼って今回の機材セットのようなメリットがあったりするのでしょうか。
    厚みを薄く長焦点とか、長焦点だけど明るいとか……

    ここに返信
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「科学者は100%安全だと保証できないものは動かしてはならない」、科学者「えっ」、プログラマ「えっ」

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