headless 曰く、
Windowsの更新プログラムで問題が発生した場合、更新プログラム自体をアンインストールしなくても問題の部分だけをロールバックできるという「Known Issue Rollback (KIR)」の仕組みについてMicrosoftが解説している(Windows IT Pro Blogの記事、 BetaNewsの記事、 Computerworldの記事)。
KIRで部分的なロールバックを可能にする仕組みは、バグ修正前のコードを残したまま新しいコードを追加しておき、ポリシーで新しいコードの有効・無効を切り替えるというものだ。デフォルトでは新しいコードが有効になっているが、広く影響する問題が確認されるとクラウド上で設定が変更され、Windows Update/Windows Update Businessを通じてデバイスに変更が通知される。通知を受けたデバイスでは再起動後に新しいコードが無効化される。設定変更後に更新プログラムをインストールしたユーザーは問題の新しいコードが初めから無効化された状態になるため、更新プログラムリリース後の早い段階で確認された問題を多くのユーザーは目にすることもない。
KIRは新機能のような感じで紹介されているが、実際には2019年の終わりから使われており、現在Windows 10 バージョン2004以降に提供される修正の80%はKIRによるロールバックが可能だという。バージョン2004よりも前のWindows 10でも、バージョン1809や1909など一部のバージョンではKIRをを部分的にサポートしているそうだ。KIRの仕組みとしてはセキュリティ修正にも対応可能だが、修正前のコードには脆弱性が含まれるため、セキュリティに関連しない修正にのみ使用しているとのことだ。