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超電導磁石といえば,永久電流を流すことによる電磁石を思い浮かべる方が多いと思いますが,これはバルク材料が永久磁石になる性質を利用したものです.
第二種超電導材料http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B6%85%E4%BC%9D%E5%B0%8E [wikipedia.org]は,取り込んだ磁束を逃さずピン止めする効果があり,これは印加した磁束を取り去った後も残るため,一種の永久磁石として振る舞います.
トラップ可能な磁束密度は超伝導材料の臨界電流で決まり,今回はその臨界電流から17.6Tという値を算出したとのこと.
一次ソース:http://iopscience.iop.org/0953-2048/27/8/082001/pdf/0953-2048_27_8_082001.pdf
面白いのは,磁束密度がこれくらい強くなると,バルク材の引張り強度が実現可能な磁石の強さを制限するということです.これは,磁束線が互いに反発する力が材料を破壊するほどに強いということを示しています.
これってミクロで見るとどういう現象なんだろう。磁束の由来がよくわからないけど、自由電子の運動エネルギーが大きくなりすぎて電子殻に作用して共有結合が切れちゃうってことになるのかな?超伝導も量子力学もよくわかんないんだけど。
磁石の強さはバルクでは電子のスピンの向きの揃い具合で決まる。逆向きの電子が多ければ磁石としては弱い。ランダムスピンでは磁束ゼロ。
スピンの向きが同じ電子(またはイオン)どうしは反発しあうので、イオン結合の強さ<磁子(イオン)どうしの反発力となると、材料としては自発的に壊れる、ということだと思われます。
#もう少しスケールの大きな話のようですが、元錯体屋にはこれが限界w
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アレゲはアレゲを呼ぶ -- ある傍観者
補足事項 (スコア:5, 参考になる)
超電導磁石といえば,永久電流を流すことによる
電磁石を思い浮かべる方が多いと思いますが,
これはバルク材料が永久磁石になる性質を利用
したものです.
第二種超電導材料
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B6%85%E4%BC%9D%E5%B0%8E [wikipedia.org]
は,取り込んだ磁束を
逃さずピン止めする効果があり,これは印加した磁束
を取り去った後も残るため,一種の永久磁石として
振る舞います.
トラップ可能な磁束密度は超伝導材料の臨界電流で
決まり,今回はその臨界電流から17.6Tという値を算出
したとのこと.
一次ソース:http://iopscience.iop.org/0953-2048/27/8/082001/pdf/0953-2048_27_8_082001.pdf
面白いのは,磁束密度がこれくらい強くなると,バルク
材の引張り強度が実現可能な磁石の強さを制限する
ということです.これは,磁束線が互いに反発する力
が材料を破壊するほどに強いということを示しています.
Re: (スコア:0)
面白いのは,磁束密度がこれくらい強くなると,バルク材の引張り強度が実現可能な磁石の強さを制限するということです.これは,磁束線が互いに反発する力が材料を破壊するほどに強いということを示しています.
これってミクロで見るとどういう現象なんだろう。
磁束の由来がよくわからないけど、自由電子の運動エネルギーが大きくなりすぎて電子殻に作用して共有結合が切れちゃうってことになるのかな?
超伝導も量子力学もよくわかんないんだけど。
Re: (スコア:0)
磁石の強さはバルクでは電子のスピンの向きの揃い具合で決まる。
逆向きの電子が多ければ磁石としては弱い。ランダムスピンでは磁束ゼロ。
スピンの向きが同じ電子(またはイオン)どうしは反発しあうので、
イオン結合の強さ<磁子(イオン)どうしの反発力
となると、材料としては自発的に壊れる、ということだと思われます。
#もう少しスケールの大きな話のようですが、元錯体屋にはこれが限界w