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バイオテック

幹細胞を生成する新物質 33

ストーリー by Acanthopanax
巻き戻し 部門より

oddmake 曰く、 "BBC経由スクリップス研究所(カリフォルニア州ラホヤ)は、幹細胞を成人の細胞から再生しうる化学物質を発見したと発表した。この、筋肉細胞を未分化前に戻した物質は“reversine”と呼ばれ、ある種の両生類が尻尾などを再生する機構を模倣する試みによって生まれたという。これまでも成体にも幹細胞があることが知られていたが、胚から採取したES細胞ほどの分化の万能性はないとされ、また採取は困難であった。倫理上のハードルの低い成人の細胞での幹細胞生成が容易になることで、再生医療の飛躍が期待される。"

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  • 人生も再生 (スコア:2, 興味深い)

    by iida60 (9868) on 2003年12月25日 0時32分 (#461036)
    元ヤクザが更生を誓っても、指のせいでうまくいかないことがあるそうです。小指再生が、足の指を犠牲にしなくてもできるようになるといいですね。
    ぐぐってもこれ [biglobe.ne.jp]しか見つからなくてナンですが。
    • ぐぐったそれを見た感想としては
       
      >義理が絡んだ親分は血肉を分けた親よりも大切だというが、あの光景を彼の親が見ればなんと思うだろうか。
       
      どうも世間の人間は親というものがすべてすばらしいものだと勘違いしているようだが、
      尋常でない神経の肉親よりは義理が絡んだ親分の方が余程人間的には正常だという例も有ることを忘れてはならない。
      (単純に人間関係の構築という面だけを見た場合。)
      テレビのニュースなどで、まだ立って歩けないようなレベルの乳児を肉親が虐待した事件を見たことが有るだろう。
      もしくは、あなたが殺したいくらい嫌いな人間を思い出して欲しい、そのひとが自分の親だったらどうだろうか?
       
      世の中の「性能の悪い親」がすべていなくなったら、世の中の犯罪は半分に減るだろうな。
      親コメント
    • by Anonymous Coward
      再生できる時代が来ると、ヤクザ屋さんの世界では、指切断が
      オトシマエとして価値を失う気もしますね。
      何か新しいオトシマエ方法が考案されたりして。
      (とはいえ、体を傷つける系のオトシマエはもう無意味かな)
      • by Anonymous Coward
        >新しいオトシマエ方法

        頭を開いて、脳味噌をいじって、一部の記憶を削除、とか。
        記憶そのものは一度脳細胞を破壊すると、復活不可能?
        • by gy0 (3393) on 2003年12月25日 4時37分 (#461155) 日記
          何かに必要な神経をガチッっと切っちまう、っていうのは如何?

          ギブスンの「ニューロマンサー」には、
          主人公の"カウボーイ"(所謂クラッカー)、ケイスは
          自分の雇い主の口座か何かをクラックしようとしたために
          落とし前として脳の神経の一部を切られ、
          "ジャック・イン"出来なくなっている、という設定があります。
          --
          gy0
          親コメント
          • by onyonyo (15599) on 2003年12月25日 5時07分 (#461158)
            ヤクザな方々は既に脳内の配線が数本切れていると思うのですが?
            しかも普通の社会生活を送るのには必要な神経がプチッと切断されていると思うのですが。

            よって、彼らを更生して社会復帰するためにはこの細胞を移植するのがよろしいかと。

            #スラド見ているそっち系の方っていないだろうと思って、ちょっと怖いけどIDで。(大丈夫かなぁ)
            親コメント
        • by Anonymous Coward
          脳を切除、いわゆるロボトミー手術はほとんどの国で法律的に禁止されてるはずですが。
          • by Anonymous Coward
            ヤクザ屋さんに
            「麻薬は、法律で禁止されているはずですが。」
            と言ったところで、何か意味がありますか?
  • 要旨まだかなあ (スコア:2, 参考になる)

    by y_tambe (8218) on 2003年12月25日 19時00分 (#461630) ホームページ 日記
    ニュース記事だけだとどの程度インパクトある仕事か判らないのが正直なところですね。
    • 元の細胞は何だったのか
      元記事を読むと、筋肉系の細胞らしいけど、完全に分化したものではないようにも読めます。ここがどうなってるかでインパクトは全然違います。また、使ったのが初代細胞なのか不死化したものかの違いも大きいでしょうし、何より、使った元の細胞は完全に単一のものだったのかは(まず間違いなく検証されてるはずですが)重要なポイントでしょう。それと、どんな動物の細胞なのかも大事。
    • どんな細胞になったのか
      multipotent(分化多能性)であるとは書かれてますが、どれくらいのバラエティに分化できたのかで、インパクトは全然違います。あと癌化した細胞も未分化な形質を示すので、分化して出来たのが「正常な」細胞かどうかも気になるところです。
    痩せても枯れてもJACSに載る論文ですから、相応のデータを示してるのだと思います。まぁ化合物の新規性がポイントなのかもしれませんからJACSに出るというのも、まぁ納得できないではないですが……もし本当に動物細胞を(悪性化することなく)未分化にできたというんなら、これはすごいことだと思います。なので、正直、なんでそれでJACS止まりなの? と思う訳でして。

    実は細胞生化学的なアッセイに少し弱い部分があるんじゃないかな、と想像してますが、何にせよ、要旨だけでも読めるようにならないと、何とも言えないですね。
    • 大体の内容が出ています [acs.org]ね.

      これを見ると,

      ・元の細胞は何だったのか
       →murine C2C12 myoblasts.
        (筋芽細胞,マウスからとられた実験用の筋肉の前段階の細胞)
      ・どんな細胞になったのか
       →osteoblasts and adipocytes
        (骨芽細胞と脂肪細胞,骨の元になる細胞と脂肪をためる細胞)

      という答えになると思います.

      Cellに載らない理由は,キナーゼ系にかかわるだろうとある群の化学物質をとにかくスクリーニングしたので分子生物学的な解析がされていないということと,y_tambeさんのおっしゃるように,元が完全に分化した筋肉細胞ではないというところなのでしょうね.

      それでも私としてはかなり興味深い論文です.
      こういうものが見つかるとしたら何らかのレセプターを標的としたペプチドのカクテルを計画的に投与する必要があるだろうな,と考えていたのに,プリン誘導体5uMの濃度の培地に4日入れておくだけでいいという手軽さには驚かされます.

      完全に分化した細胞でこれが効いて,(例えば最初の予想通りなら)どのキナーゼの活性に影響しているかを示したら,改めてもっとインパクトの強い雑誌に載るのではないでしょうか.
      --
      kaho
      親コメント
      • by y_tambe (8218) on 2003年12月25日 20時24分 (#461681) ホームページ 日記
        むーん、やっぱりC2C12 [mukogawa-u.ac.jp]でしたか。
        #いや、もしかしたらそうかなぁと思ってた、というより他の筋芽細胞株を知らないだけなんですが (^^;

        C2C12は元々、insulinなどの刺激で筋肉系の細胞には分化させることができる細胞なので、元々の「成人の細胞」というのと比べると印象が変わってきますね。分化後にまた戻せたというならすごいかもしれませんけど、そもそもその「分化」も本当に分化と呼べるものだったのかどうか…そこらへんが細胞株使ってるとかなり神経使いそうです。

        ただ、このreversineで動くシグナル伝達系がどういうものなのかというのが興味深いのはおっしゃるとおりです。

        kahoさんはもうご存知だとは思いますが、ごく最近、Wntシグナル系がES細胞や血球幹細胞の多能性に重要という知見 [nature.com]が出たところです。Wntシグナルには以前話題に上った [srad.jp]βカテニンが関与してますが、こういう「かたちを作る」メカニズムの研究も、今後ますますその重要さがより認知されていきそうですね。

        #その分「お勉強」しないといけない分野が広がって大変だったり。
        親コメント
  • 髪の毛は… (スコア:1, すばらしい洞察)

    by GSone (8994) on 2003年12月25日 2時59分 (#461121) 日記
    応用効かないんですかね… 
     
    まだ禿げてないけど
    そういう心配をする時期には
    すでに治療法が確立していて欲しいんだけどな。
  • by Anonymous Coward on 2003年12月24日 23時04分 (#460956)
    使途を喰って手が再生するシーンを思い出した。
    両生類の再生は形だけで骨は生成されません。
    始めてなのか2度目以降かどうかは骨の有無で判断できます。

    この実験の効果は、機械で腕を切断した事故などは効果的だけど
    それ以外には思い付かないな
    • by shiraga (14233) on 2003年12月25日 0時04分 (#461011)
      両生類の再生は形だけで骨は生成されません。
      嘘を書いてはいけない。
      (少なくとも)イモリはちゃんと骨を含めて四肢を再生 [uoguelph.ca]できます。

      有尾両生類(イモリなど)は再生能力が高く、それに比べて無尾両生類(カエル)は再生能力が低いようですが。
      親コメント
    • by Anonymous Coward
      いや、骨のない器官なら充分そのまま利用可能なのでは?
      最初に手が再生するシーンを思い出してしまったので、
      そちらに思考の方向性が限定されてしまったのでしょうけど。

      ある程度の大きさで、骨のない器官というと...
      真ん中の脚?
      神経も再生できないとつまんないですね。
      • by greentea (17971) on 2003年12月24日 23時48分 (#460999) 日記
        ある程度は人工の骨で代用できるのでは?

        #それなら義手・義足等を使った方が、というツッコミは却下。
        --
        1を聞いて0を知れ!
        親コメント
      • by onyonyo (15599) on 2003年12月24日 23時54分 (#461006)
        別に再生にこだわらないで、そもまま増殖させてもう一本というのも手だと思うのですが。

        #複数あっても意味がないといわれればそれまでですが。
        親コメント
        • by Anonymous Coward
          腹の中で腎臓とか心臓とか肝臓をいっぱい生産するとか、 そういう移植用臓器工場みたいなことはできんだろうか。
          • by stosh (4158) on 2003年12月25日 8時37分 (#461192) 日記
            免疫の問題があるので、他人の体のコピーをもらう
            くらいなら、自分の体内でカスタムメイドを作った
            方が安心だし、患者の生活を考えると自家製の
            方がいいでしょう。

            急患時の一時的な使用のため、使い捨て感覚で
            使えるようになったら、他人のでも大丈夫なの
            でしょうか?
            #それはそれで倫理的問題が発生するかも。
            親コメント
          • by Anonymous Coward
            取ったはずの虫垂を再生してしまいますた!!
            いてててててて・・・
          • by Anonymous Coward
            カプラー!
        • by Anonymous Coward
          マウス用の腕ができるといいな。
    • by Anonymous Coward
      なんか元リンクのには骨細胞になってる絵がありますが・・・

      文章は読んでないけど。
typodupeerror

あと、僕は馬鹿なことをするのは嫌いですよ (わざとやるとき以外は)。-- Larry Wall

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