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122604 story
宇宙

気象衛星ひまわり 8・9 号、三菱電機が落札 12

ストーリー by reo
気象庁がんばってください 部門より

KAMEDA,Tsukasa 曰く、

気象庁の報道発表資料三菱電機のニュースリリースより、次期気象衛星である「ひまわり 8 号」および「ひまわり 9 号」の入札が行われ、三菱電機が約 300 億円 (税込み) で落札したとのこと。

8 号および 9 号は、現有の 7 号と同じく三菱電機製の衛星バス「DS2000」を用い、衛星寿命が 15 年、ミッション運用寿命が 8 年に延長されるようです。

また、気象庁単独の予算で初めて製作される衛星となります。

また、kitakitsune 曰く

現行のひまわり 67 号 (MTSAT-1R/-2) ペアを引き継ぐ、次期気象衛星ひまわり 8・9 号の契約者が三菱電機に決まった。ひまわり 7 号が発射時質量 4650 kg、ドライ質量 1700 kg、設計寿命 10 年 (うちミッション運用寿命5年) のところ、8・9 号はそれぞれ 3500 kg、1300 kg、15 年 (8 年)となっており、航法機能の相乗りが無くなったため軽くなった一方、衛星の寿命は昨今のトレンドに従い延びている。まあ、商用衛星の市場もさして拡大せず、官需もそこまで期待できない状況では、衛星メーカにしてもロケットメーカにしても、あんまり衛星の寿命が長くなりすぎるのも困りものなのだが。

2014 年度に 8 号、2016 年度に 9 号と予定されている打ち上げの契約はまた別途行われる。気象庁の発表を読む限り「2 基とも 2014 年 3 月 31 日、つまり 2013 年度末までに完成させろ」ということなので、2014 年度の 8 号の打ち上げが仮に失敗してもすぐ 9 号を打ち上げてさらに代替衛星を発注、となるのだろう。

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  • by elderwand (34630) on 2009年07月21日 12時03分 (#1608295) 日記

    発表資料 [jma.go.jp](PDF) によると、可視赤外放射計(イメージャ)も16チャンネル(現行5ch)に増え、可視の解像度は衛星直下で 0.5km と、MTSATの2倍になりますね。これは、楽しみです。

    #って、気象庁ホームページでは、1km 画像を公開してはいないのか。これくらい [kochi-u.ac.jp]には見えるのに。

  • by Anonymous Coward on 2009年07月21日 10時42分 (#1608220)
    MTSATでの相乗りの航空管制業務機能はどうなるんでしょうか?
    • Re:MTSATは? (スコア:2, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2009年07月21日 10時56分 (#1608226)

      MTSATに搭載されてる航空管制業務の設計寿命は10年で、気象ミッションの5年の倍ですから
      しばらくはMTSATの機能が生き延びます。

      #気象庁単独ミッションになった理由がそれ(国交省本体が予算を出す動機がない)

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      • Re:MTSATは? (スコア:3, 興味深い)

        by Anonymous Coward on 2009年07月21日 12時14分 (#1608298)

        衛星の設計寿命10年のあいだ航空管制ミッションはずっと動き続けているけど、気象観測ミッションは5年の本運用+5年の待機運用(どちらが前になるにせよ)でいいからこっちの設計寿命は5年ということであって、つまり2015年にはMTSAT-1R、2016年にMTSAT-2の設計上の寿命が来ることは航空管制ミッションでも気象観測ミッションでも変わりません。

        ただ、① 13年度末完成の衛星を今発注する気象衛星に比べ航空管制ミッションの方はそこまでリードタイムが必要でないこと、② だけどGPS補強航法の将来がいまいち不透明なこと、③ でありながら航空管制ミッションはそれ単体に衛星を作るには役者不足でどっかに相乗りした方が都合がいい(米のWAAS [wikipedia.org]も欧のEGNOS [wikipedia.org]も商用静止通信衛星上で間借りしてる)こと、④でも気象観測ミッションに対する要求は増大しているから航空管制ミッションを間借りさせる余裕に乏しいこと、あたりで今回国交省本省は相乗りできなくなったといった感じだそうで。

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        • by Anonymous Coward on 2009年07月21日 12時39分 (#1608334)

          国際的な気象観測の取り決めで、地球大気と海洋の観測強化はもちろんですが、
          今後は地球周辺での太陽風など宇宙空間環境の観測も求められているそうです。
          MTSATが航空管制ミッションの相乗り衛星になったとき、ただでさえ巨大化した
          衛星の後継機に取り決めで求められた観測機器が搭載は無理だと
          ささやかれていました。
          後継機で航空管制ミッションがハブられたのは当然のことかと。

          他国の動向としては最近、米国は気象観測ミッション強化は当然ですが、
          宇宙空間環境観測機材を搭載した最新の気象衛星としてリニューアルした
          気象衛星ゴーズを打ち上げました。

          常日頃から国際協調を唱える日本としても
          これらの動きは無視できないでしょう。

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      • by Anonymous Coward
        |MTSATに搭載されてる航空管制業務の設計寿命は10年で、気象ミッションの5年の倍ですから

        それはつまり気象ミッション機器が動かなくなったMTSATが次の気象衛星を押しのけて5年間も静止軌道上に居座り続けるということでは?
  • by Anonymous Coward on 2009年07月21日 12時15分 (#1608299)
    入札に参加した三菱以外の企業って、どんなところがあるの?
    • by Anonymous Coward on 2009年07月21日 13時05分 (#1608374)

      NEC東芝スペースシステム [ntspace.jp]:人工衛星開発も。5号までのひまわりはNECが開発した。

      今回応札したかはシラネ

      富士通アドバンストソリューションズ [fujitsu.com]:人工衛星作った話はきいたことない。多分運用のみ

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    • by Anonymous Coward on 2009年07月21日 12時51分 (#1608355)

      MTSAT-1Rのスペースシステムズ・ロラール(一度破綻してるけどな [srad.jp])とか、ロッキード・マーチンとかじゃねーの?

      日本国内で三菱以外に受けられるところは無いと思う。

      親コメント
    • by saitoh (10803) on 2009年07月21日 21時52分 (#1608844)
      政府調達関連の情報公開サイトを眺めてみましたが、その2番札以降の会社が存在したのかどうかすら見当たりませんでした。 政府調達の情報公開規定では、落札者さえ公表すればいいようですね。指名競争入札なら指名業者が公表されるのですが。
      親コメント
      • 通信・気象・地球観測衛星の実用衛星はかつて80年代後半に貿易不均衡是正を目指す
        米国の外圧によって政府調達は原則として国際競争入札という事が決まり、
        当時、技術力・コスト競争力がなく、官需による育成途上だった日本の宇宙産業の
        命運は絶たれたとまで言われましたが、地球観測衛星や通信衛星は新機種に
        無理矢理に新機軸を設け、実用ではなく技術開発衛星という名目で
        国内メーカーから調達を続け、米国の圧力から逃れるように
        地道に技術力を培ってきました。

        残るは気象衛星ですが、気象衛星はひまわり6号は国際調

    • by Anonymous Coward
      > 三菱以外の企業

      三菱が落札したら自動的に、以外の企業がわらわらと下につくので、それで(気にしなくて)いいのですよ
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犯人はmoriwaka -- Anonymous Coward

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