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地球

桜島の避難勧告解除 「大規模噴火の可能性低下」受け 20

ストーリー by hylom
一段落? 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

先日噴火警戒レベルが4に引き上げられた鹿児島県の桜島であるが、付近の3地区に出されていた「避難勧告」が解除された(日経新聞毎日新聞読売新聞)。また、うち2地区ではいつでも避難できるよう準備を呼びかける「避難準備情報」が新たに出されている。これによって、避難所にいた住民23世帯のうち20世帯が帰宅したとのこと。

気象庁が21日、「規模の大きな噴火が起こる可能性は15日時点より低下した」と発表したことを受けたもの。観測データを分析した結果、マグマが火口付近まで上昇したことを示す地殻変動が観測されていないことから、大きな噴火が切迫している兆候はないと判断したという。

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  • http://srad.jp/comments.pl?sid=665277&cid=2868740 [srad.jp]

    レベル4は避難準備対応だから、どうして桜島内に避難先が設けられたのか不思議だったが、鹿児島市の判断だったようだ。

    そして先週開催された噴火予知連絡会の拡大幹事会の検討結果を受け、鹿児島市は避難準備対応に戻したということ。

    以上

    --
    モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
    • 【桜島関連】鹿児島市消防局職員による火山活動監視 | 桜島火山観測所 [kyoto-u.ac.jp]

      その後,8月21日に開催された火山噴火予知連絡会拡大幹事会での検討結果を踏まえ,鹿児島市は8月22日に,8月15日に出していた「避難勧告」を「避難準備情報」に引き下げ,半径3㎞の外にある黒神地区に対しては、「避難準備情報」の対象から外すこととしました.これをうけて,この監視業務は23日の朝の8:30分をもって完了しました.

      --
      モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
      親コメント
    • by Anonymous Coward

      レベル4は避難準備対応だから、どうして桜島内に避難先が設けられたのか不思議だったが、鹿児島市の判断だったようだ。

      市の考えは分かりませんが、
      (1)桜島と大隅半島が陸続き。
      (2)避難用の港と桜島フェリーがあり、定期的に避難訓練をしている。
      (3)島外避難は住民の負担が大きい。
      (4)観測体制が充実している。
      などの事情・背景があると思います。

      だからと言って鹿児島市民が桜島をなめている訳ではなく、避難が難しい重症の病人など、島外避難をした人もいます。

      • 桜島ミュージアムの理事長さんによる、15日当時の説明だとこうですね。

        【解説】もっと詳しく桜島の状況を知りたい方へ [sakurajima.gr.jp]

        ただ、地盤変動からマグマの量を推定すると、最近の昭和火口の噴出量の1~2ヵ月分のマグマが蓄積されているようです。もし一気に噴出すれば、過去60年間に起こった桜島のどの噴火よりも大きい噴火をするかもしれません。ひょっとしたら、いつもと同じくらいか、ちょっと大きいくらいかもしれません(2012年7月24日とか2013年8月18日の噴火くらい)。

        良く分からない(予測できない)ですが、過去60年間に起こった桜島のどの噴火よりも大きい噴火をするかもしれないと仮定して警戒すべき状況です。(ただし、現在の地盤変動からは大正噴火クラスの大噴火は想定しなくて良さそうですが、急激に状況が変化することはあり得ます。)

        気象庁は「火口から3km以内を警戒」としていますが、噴火の規模を正確に予測することは大変難しいので、「火口から3km以上は100%安全です」とは言い切れないと思います。

        とはいえ、これまでの地盤変動から推定される噴火の規模は、噴火口から3km以内に噴石と火砕流が到達する程度と考えられています。この範囲にある地域(有村、古里、塩屋ヶ元)の住民は全て避難が完了していますし、桜島の多くの地域は火口から4km以上離れています(3~4kmにあるのは東桜島、持木の2地域)。

        でまあ気象庁の会見では観測データからマグマの貫入は大正噴火レベルではないと判断し、「1986年の噴石が飛んできた噴火」 [srad.jp]を想定。桜島のあちこちに退避壕があるので、すぐ避難準備の警戒レベル4にしたのを、安全を考慮して鹿児島市が火口から4km以上離れている地域への避難に切り替えた(つまり島内)。

        17日に明らかにされた「噴火の規模とマグマ貫入量の比較」 [kyoto-u.ac.jp]によると、

        8月15日に桜島に上昇(貫入)してきたマグマ量:約200万m3
        2013年8月18日の昭和火口噴火(噴煙高5000m) 噴出量 約7.5万m3 引用[1]
        2014年7月24日の南岳山頂噴火(噴煙高8000m) 噴出量 約14万m3 引用[2]
        御嶽山2014噴火(噴煙高7000m) 噴出量 約25万m3 引用[3]
        桜島の昭和噴火 噴出量 約2億m3 引用[4]

        仮にマグマが全部出てきたとしても、桜島の山頂噴火としては大きいが、1946年の昭和噴火(中規模のマグマ噴火)にはとうてい及ばない量。ちなみに昭和噴火の溶岩は「東北方向の流れは4月5日に黒神海岸に、南方向の流れは5月21日に有村海岸に達した」と、今回の避難区域に相当するエリアと重なる(桜島 有史以降の火山活動 [jma.go.jp])。この時点で最悪を見越せば、溶岩は出てこなくても火砕流が襲うことを想定できた。

        【桜島観測報告】2015年8月15日マグマ貫入イベントについて [kyoto-u.ac.jp](8月23日)

        8月15日のマグマ貫入は、1968年以来となるA型地震(マグマが貫入した際に周囲の岩盤に働く応力が急激に変化して断層がずれる地震)の増加が顕著にみられたという点で特異なものだった。この地震の震源は「南岳山頂および昭和火口の周辺直下の深さ1〜4kmに」集中。マグマの貫入による急激な地殻変動は16日正午には停滞し、今は「15日より前の状態と比べると依然として膨張が維持されており,浅部に貫入したマグマがその場所に留まっていることを意味します」。そして貫入したマグマの上端は「その上端は海抜下約0.6kmで昭和火口のやや東に位置すると推定」されるとのこと。

        Summary of press briefing by Prof. Masato Iguchi at Sakurajima Observatory on August 22 at 16:00 to 17:00. [kyoto-u.ac.jp]

        Activity from August 15 at Sakurajima volcano is thought to be caused by a dike intrusion at depths of a few kilometers directly under Minami-dake (South Summit). This dike intrusion is different from magma movements associated with recent eruptive activity at Minami-dake and Showa crater. The current intrusion will likely not lead directly to a large eruption.

        今回のマグマの貫入は、南岳と昭和火口での最近の噴火活動に関連したマグマの動きとは異なります。現在の侵入はおそらく大噴火に直接つながることはないと考えられることから、マグマが全量出てくるような噴火は起きないだろうと判断したってことじゃないですかね。

        # スラドも含め「大規模噴火」と煽っていたくせにどう大規模なのか、分かりやすく説明したメディアってありましたかね?

        --
        モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
        親コメント
  • by Anonymous Coward on 2015年08月24日 16時59分 (#2869671)

    へへへへ...フゥ<今ここ> ヘーックション
     
    ってトムとジェリー(古)みたいなパターンじゃなきゃいいけど。

    • by Anonymous Coward on 2015年08月24日 18時00分 (#2869702)

      鹿児島在住の者です。
      その可能性は高いと思います。
      桜島は今年すでに700回近く噴火していますが、
      噴火警報レベルあげ以降、かえって静かになってるんですよね。
      これは山体膨張で、かえって火道が狭くなっているんじゃないかと。
      (火口がふさがっているという説もある)
      そうするとエネルギーは溜まる一方なので、時間がかかればかかるほど次回の噴火が巨大化することが予想されます。
      のでとってもビクついています。噴くなら早く噴いてくれという感じです。
      (それ以前に今夜は台風ですが)

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2015年08月24日 17時50分 (#2869699)

    鹿児島県人は火山と風水害では避難をためらわない
    悲しいけど自然には勝てないのよね

    • by cudjo (2713) on 2015年08月25日 7時27分 (#2869956)

      1914年1月の大爆発(桜島が本土と地続きになった爆発)の際、
      前兆におびえた住民が気象台に問い合わせたら「大丈夫」と言われ、
      避難が遅れて被害が拡大したという事例があります。
      桜島爆発記念碑 [wikipedia.org]の一つには

      本島ノ爆發ハ古来歴史ニ照シ後日復亦免レサルハ必然ノコトナルヘシ住民ハ理論
      ニ信頼セス異變ヲ認知スル時ハ未然ニ避難ノ用意尤モ肝要トシ平素勤倹産ヲ治メ
      何時變災ニ値モ路途ニ迷ハサル覚悟ナカルヘカラス

      とあって、「科学不信の碑」と呼ばれてるくらいですから。

      #祖父が書いたこの爆発の記録を持っている。

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  • by Anonymous Coward on 2015年08月24日 19時11分 (#2869745)

    最近は素粒子を使ってマグマ(火山全体の様子)のレントゲン写真のような状態で
    見ることが出来るらしいですね
    装置が大掛かりなので、すべての火山に設置する訳にもいかないでしょうが

    新国立競技場に莫大な費用を投じるなら、危険な火山の監視にもっと費用を拠出すべきだと思います
    雲仙普賢岳や御嶽山の事を思うと、後々、どれほどの税金が使われてしまったかを考えるべきでしょう
    プレートの縁にある日本列島は火山という観光資源に恵まれていますが噴火と地震のリスクを抱えています

    せっかくの技術なのだから住民が安心できるように利用してもらいたいと思います
    リスク回避は、しいては税金の節約にもなるのだから

    • by Anonymous Coward on 2015年08月24日 22時52分 (#2869859)

      その方法は、宇宙を飛び交う高エネルギーの粒子由来のミューオンを使う物ですね。
      粒子はかなり密度が低いので、数週間~数ヶ月間にわたって測定し続け、だんだん解像度が上がっていくという気長な測定です。
      ですので、1日オーダーでの変化は観測できず、避難の役には立たないと思います。
      数ヶ月後に噴火するリスクがあるかどうかは分かるでしょうが、それなら今の技術の方がもっと精度が高いです。

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    • by Anonymous Coward

      リスク回避するなら、最初から離れたとこに住んじゃいかんのかな…

      • by Anonymous Coward

        自然災害のリスクがあるところに住むなというなら、日本列島に住めるところなんてあるんですかね。

        • by Anonymous Coward

          東京なんか直下型地震の頻発地点なんだが?
          そういういろいろを考えると地層処分もなぁと思う

    • by Anonymous Coward

      出たよ、無理やり関係ないことを金額だけで絡めて批判すアホ。

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皆さんもソースを読むときに、行と行の間を読むような気持ちで見てほしい -- あるハッカー

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