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前から疑問に思っているのですが。
事象の地平線の極近傍では、時空のゆがみのために外部から観察すると時間が無限に近く引き伸ばされる・・・・って理解しているんですけど。すると、外部から観察している限りでは、事象の地平線の外部の物質は、ほぼ永遠に事象の地平線を越えることができないような・・・したがって、ブラックホールは外部から観察する限りほぼ永遠に質量が増えることができないんじゃ?もっといえば、ブラックホールはブラックホールになる寸前にほぼ永遠に止まっている・・・とか。
#量子論的効果(?)でなんとかなるのかな?
#今回のは、周囲の降着円盤から発生するX線っぽいのであまり関係ないですが(汗)
>なんで重力はBHから抜け出せるの?
定番のUsenet Relativity FAQより。http://sasuke.econ.hc.keio.ac.jp/~ken/physics-faq/black_gravity.html [keio.ac.jp]
以下、要約と私自身の記述のミックス。本当に厳密な事は重力の量子論(とそれを内包するTOE)が完成しないと何とも言えませんが、
・一般相対論の範囲そもそも重力は空間の歪みであり、ブラックホールになってもその外部の歪みが消失するわけではない。凍結されたブラックホール内部に接続する外部の歪みはそのまま残り、それが重力場として他の物体には感じられる。重力は別にブラックホールから放射されるものでもなんでもなく、ブラックホールが引きずっている周辺空間の歪みである。ブラックホールから外部に何かが出て行っているわけではない。
・場の量子論を組み込んだ範囲場の量子論においては、相互作用を担う場は仮想粒子の交換として表現される。そのため、ブラックホールの事象の地平面内の重力源が、外部の何かと重力で相互作用するためには仮想重力子の交換が必要になる。さて、仮想粒子自体の局所的な速度はごく短時間なら光速を超えても良い(ただし、仮想粒子は情報を運べないため、古典的な相対論とも矛盾しない)。従って事象の地平面から仮想重力子が飛び出てくることは問題ない。またこういった現象を、ブラックホールの蒸発と同じように、事象の地平面近傍でたまたま瞬間的に発生した仮想粒子対の一部が捕獲され、残りが飛び出てきたと解釈することも出来るかも?
なお、Usenet Relativity FAQでも述べられているように、ブラックホールは質量以外に電荷(と角運動量)も持つことが可能なため、外部とは重力だけでなく静電的な相互作用も行います。
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私は悩みをリストアップし始めたが、そのあまりの長さにいやけがさし、何も考えないことにした。-- Robert C. Pike
前々からの疑問 (スコア:1, 興味深い)
前から疑問に思っているのですが。
事象の地平線の極近傍では、時空のゆがみのために外部から観察すると時間が無限に近く引き伸ばされる・・・・って理解しているんですけど。
すると、外部から観察している限りでは、事象の地平線の外部の物質は、ほぼ永遠に事象の地平線を越えることができないような・・・
したがって、ブラックホールは外部から観察する限りほぼ永遠に質量が増えることができないんじゃ?
もっといえば、ブラックホールはブラックホールになる寸前にほぼ永遠に止まっている・・・とか。
#量子論的効果(?)でなんとかなるのかな?
#今回のは、周囲の降着円盤から発生するX線っぽいのであまり関係ないですが(汗)
Re: (スコア:0)
と言う脳内実験をすると、公転の進行方向から来た物質が事象の地平にへばり付くためには、BHから逃げなきゃいけない、つまり何らかの斥力がは働かないとダメじゃん、
ということになってしまうので、全てがへばり付くことはないはずと、物理学は高校で止まってる私にそこまでは導き出せます。
さらにBHが他の物質を飲み込んでシュバルツシルと半径が大きくなったら、逃げない限り(=斥力が働かない限り)は飲み込まれますからやっぱり事象の地平の向うに行くと思います。
公転運動と書きましたが、他の星の重力の影響を受けてBHが運動しているなら、同様のことが言えると思います。
#でも、なんで重力はBHから抜け出せるの?という疑問が残ります。 吸い込まれるのは実は物質と電磁波だけなんでしょうか。
Re:前々からの疑問 (スコア:0)
>なんで重力はBHから抜け出せるの?
定番のUsenet Relativity FAQより。
http://sasuke.econ.hc.keio.ac.jp/~ken/physics-faq/black_gravity.html [keio.ac.jp]
以下、要約と私自身の記述のミックス。
本当に厳密な事は重力の量子論(とそれを内包するTOE)が完成しないと何とも言えませんが、
・一般相対論の範囲
そもそも重力は空間の歪みであり、ブラックホールになってもその外部の歪みが消失するわけではない。凍結されたブラックホール内部に接続する外部の歪みはそのまま残り、それが重力場として他の物体には感じられる。
重力は別にブラックホールから放射されるものでもなんでもなく、ブラックホールが引きずっている周辺空間の歪みである。ブラックホールから外部に何かが出て行っているわけではない。
・場の量子論を組み込んだ範囲
場の量子論においては、相互作用を担う場は仮想粒子の交換として表現される。そのため、ブラックホールの事象の地平面内の重力源が、外部の何かと重力で相互作用するためには仮想重力子の交換が必要になる。さて、仮想粒子自体の局所的な速度はごく短時間なら光速を超えても良い(ただし、仮想粒子は情報を運べないため、古典的な相対論とも矛盾しない)。従って事象の地平面から仮想重力子が飛び出てくることは問題ない。
またこういった現象を、ブラックホールの蒸発と同じように、事象の地平面近傍でたまたま瞬間的に発生した仮想粒子対の一部が捕獲され、残りが飛び出てきたと解釈することも出来るかも?
なお、Usenet Relativity FAQでも述べられているように、ブラックホールは質量以外に電荷(と角運動量)も持つことが可能なため、外部とは重力だけでなく静電的な相互作用も行います。
Re: (スコア:0)
前記事になったKEKの物理漫画じゃないですけど、また出たな量子、なことが起きてそうなんですね。