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国際宇宙ステーション

Swift と MAXI、星がブラックホールに吸い込まれる瞬間を観測する 27

ストーリー by reo
ねえ、どんな気持ち ? 部門より

ある Anonymous Coward 曰く、

今年の 3 月 28 日、NASA の Swift が突然強い X 線を出す天体を発見し (速報: GCN11823)、この情報を受けて ISS の MAXI も調査を行った (速報: Atel#3244) 。調査の結果、この現象はブラックホールに恒星が飲み込まれたものであると結論付けられた (AstroArts の記事NASA の記事JAXA のプレスリリースdoi:10.1038/nature10374より) 。

当初、これはガンマ線バースト天体で、すぐに暗くなると思われた。しかしガンマ線バーストであれば X 線の残光は数日間で消えるのだが今回のケースではなかなか暗くならず、銀河中心にあるブラックホールに恒星が飲み込まれた現象によるものではと推測された。さらなる観測の結果、今回の X 線発生源と同じ場所に銀河が見つかった。かつてエックス線を出していなかった銀河の中心核が、急に強く活動を開始するところを捉えたのは、今回が世界で初めて。

地球からこの銀河までの距離はおよそ 39 億光年。この恒星がブラックホールから逃れられない圏内 (なるものがあるかどうかは知らないが) に入ってから飲み込まれるまでどの程度の時間があったのか興味深い。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • JAXAのリリースを見るとわかりますが、MAXIは
    ・低エネルギーX線を(Swiftと比べての話ですが)
    ・全天で観測し続けている
    ことで、Swiftの観測時点をトリガとして時間的に前を確認でき、
    その結果、
    低エネルギーレベルではもう少し前から始まっている。
    さらにその前は反応していない。
    ということから事象の立ち上がりを捉えたことが確認できたという
    成果につながったのでしょう。
    #この事象の前が知りたいんだに答えられた

    天文関連は特にそうでしょうが、大規模事象は一発限りに近いので
    いろんな手段で、なるだけ全部見たいというのがあるかと。
    #予算があればね
  • by digoh (17917) on 2011年08月29日 14時16分 (#2011010) 日記

    >この恒星がブラックホールから逃れられない圏内

    そもそも恒星は意志を持って軌道を変えたりはしないので
    落ちる何億年も前というか恒星になった瞬間から「逃れられない運命……!」という奴なのでは。

    あとブラックホールというものをどう考えてるかにもよるんですが、
    「ブラックホールに飲み込まれる」というのを「シュバルツシルト半径の内側に入る」と捉えるのであれば「飲み込まれた時=逃れられない圏内に入った時」ですね。
    構成成分が吸い取られ始めたとき、だとずいぶん”余裕”があるでしょうし、
    星が星の形を保って居られなくなったとき、だと岩じゃないからいつ崩壊したんだって言いにくいでしょうし難しいです。

    #あまりそのへん気にしてない人と話すとブラックホールってのは「表面があって中身は超密度の固体」で「触れると崩壊して飲み込まれるもの」と思ってる節があって
    #重力の勾配が滑らかであることとかシュバルツシルト半径の手前と奥とで(吸い込まれそうな人にとっては)大して変わらない環境なんだってことを理解されなかったり

    • by tmt (39622) on 2011年08月29日 19時24分 (#2011255)

      星が星の形を保って居られなくなったとき、だと岩じゃないからいつ崩壊したんだって言いにくいでしょうし難しいです。

      ロシュの限界を超えたとき、とか?

      親コメント
    • by Anonymous Coward
      >落ちる何億年も前というか恒星になった瞬間から「逃れられない運命……!」という奴なのでは。
      では、ラプラスの悪魔 [wikipedia.org]にでも計算してもらいますかね。
  • by Anonymous Coward on 2011年08月29日 15時13分 (#2011066)

    前から疑問に思っているのですが。

    事象の地平線の極近傍では、時空のゆがみのために外部から観察すると時間が無限に近く引き伸ばされる・・・・って理解しているんですけど。
    すると、外部から観察している限りでは、事象の地平線の外部の物質は、ほぼ永遠に事象の地平線を越えることができないような・・・
    したがって、ブラックホールは外部から観察する限りほぼ永遠に質量が増えることができないんじゃ?
    もっといえば、ブラックホールはブラックホールになる寸前にほぼ永遠に止まっている・・・とか。

    #量子論的効果(?)でなんとかなるのかな?

    #今回のは、周囲の降着円盤から発生するX線っぽいのであまり関係ないですが(汗)

    • by Anonymous Coward

      地面にへばりついているあなたが地球の質量の一部であるように、事象の地平面近傍に囚われている質量もまた既にブラックホールの一部とみなして構わないのでは?

      だいたい、ブラックホールが本当にブラックホールかどうかなんて、周辺物質の運動を観測する以外に、外部から確認する手段ってありましたっけ。

    • by Anonymous Coward
      同様の疑問を持っている人はちらほらいらっしゃるようです。 例えば、この方 [3web.ne.jp]なんかは、 ブラックホールは存在しないと主張しています。 全体的にはトンデモっぽく感じる出来のサイトなのですが、 専門家とメールでやり取りした話があって、その中で、 元コメさんの疑問に対して専門家がはっきり答えてくれなかったということに触れています。

      一方、こちらの方 [cocolog-nifty.com] は、有限時間でブラックホールが形成される仕組みを明示的に解説しています。

      私の頭脳ではどちらも理解不能なので、とりあえず、リンクだけ貼っておきますネ。

      • ちょっと見てみました。3web のかた……が、

        http://www.osk.3web.ne.jp/~redshift/th21.htm [3web.ne.jp] で、"Observation of Incipient Black Holes and the Information Loss Problem" http://arxiv.org/PS_cache/gr-qc/pdf/0609/0609024v3.pdf [arxiv.org] を、「ブラックホールは存在しないという内容の論文」 と書いているあたりで、お里が知れる気がします。

        普通に読めば、存在するであろう「ブラックホール」の蒸発とか、情報損失問題とかを取り扱っている論文な気がします。

        --
        ¶「だますのなら、最後までだまさなきゃね」/ 罵声に包まれて、君はほほえむ。
        親コメント
      • by the.ACount (31144) on 2011年08月29日 19時05分 (#2011248)

        「有限時間でブラックホールが形成される仕組みを明示的に解説」の方はちっとも明示してない。
        基本的には「無限大に発散する関数を積分しても有限になることもある」ということを数式で示せば良いのに、さぼって言葉だけで書いてるから、自分で計算しないと信用できない。(暗算で確認した事があるような気がするが、間違ってるかもしれない)

        --
        the.ACount
        親コメント
    • by Anonymous Coward

      >外部から観察している限りでは、事象の地平線の外部の物質は、ほぼ永遠に事象の地平線を越えることができない

      質量がブラックホールに落ちて事象の地平面に降り積もる(ように見える)。
      するとブラックホールの質量が増えて、事象の地平面が太る(直径が広がる)。

      (外から見た場合でも)物質はいつのまにやらブラックホール(事象の地平面)の内側に移動してる!

      という解釈をどっかで聞いたことあるな。
      トンデモ理論かもしれないけど…。

    • by Anonymous Coward

      そこまで近づいていたらそもそも重力圏外にいる観測者からはほとんど「見えない」と思うんだけど
      観測者に対して直進してくる光はかろうじて見えるのかな。
      どちらにしてもはりついて見えるんでしょうね。
      (物質として観測できる形を保っていれば…ですが)

      ただ超巨大ブラックホールだと事象の地平面に落ちるまでに働く潮汐力がそれほど大きくないから、
      もしかしたらはりついたままで居られるかもしれない。

      平面ガエルだな~。

      # 物質の質量とエネルギーの関係もあるから単純に「物が吸い込まれるから重くなる」わけではない。

    • by Anonymous Coward
      ブラックホールの元になった星が、何らかの系に対して公転運動していてBHになったとしたら?
      と言う脳内実験をすると、公転の進行方向から来た物質が事象の地平にへばり付くためには、BHから逃げなきゃいけない、つまり何らかの斥力がは働かないとダメじゃん、
      ということになってしまうので、全てがへばり付くことはないはずと、物理学は高校で止まってる私にそこまでは導き出せます。
      さらにBHが他の物質を飲み込んでシュバルツシルと半径が大きくなったら、逃げない限り(=斥力が働かない限り)は飲み込まれますからやっぱり事象の地平の向うに行くと思います。
      公転運動と書きましたが、他の星の重力の影響を受けてBHが運動しているなら、同様のことが言えると思います。
      #でも、なんで重力はBHから抜け出せるの?という疑問が残ります。 吸い込まれるのは実は物質と電磁波だけなんでしょうか。
      • by Anonymous Coward

        >なんで重力はBHから抜け出せるの?

        定番のUsenet Relativity FAQより。
        http://sasuke.econ.hc.keio.ac.jp/~ken/physics-faq/black_gravity.html [keio.ac.jp]

        以下、要約と私自身の記述のミックス。
        本当に厳密な事は重力の量子論(とそれを内包するTOE)が完成しないと何とも言えませんが、

        ・一般相対論の範囲
        そもそも重力は空間の歪みであり、ブラックホールになってもその外部の歪みが消失するわけではない。凍結されたブラックホール内部に接続する外部の歪みはそのまま残り、それが重力場として他の物体には感じられる。
        重力は別にブラックホールから放射されるものでもな

        • by Anonymous Coward
          ありがとうございます。
          前記事になったKEKの物理漫画じゃないですけど、また出たな量子、なことが起きてそうなんですね。
  • by Anonymous Coward on 2011年08月29日 13時51分 (#2010981)

    恒星にとって絶望に変わるんですね
    そして膨大なエネルギーが解放されると

  • by Anonymous Coward on 2011年08月29日 14時20分 (#2011013)
    光は呑み込んでも、X線はお嫌い?
    • by Anonymous Coward
      釣りかもしれないのにマジレスするのもアレだが。

      ブラックホールの中からX線が出て来るんじゃないよ。ブラックホールに何かが飲みこまれる時にブラックホールの外(というか事象の地平の外)でX線が発生するの。
      • 普通のブラックホールの場合はそうなのですが、 今回の場合はブラックホールは回転軸方向に、飲み込んだ物質をジェットとして 吐き出して、それがちょうど地球方向に向かって来ていて、 強く光って見えると考えてください。

        GRBの起源となる天体には二種類あると考えられていて、

        • 巨大な一つの星が燃え尽きて死ぬときに、 ブラックホールを作る際にやはり回転軸方向に物質を放出して、それが光っている。 (長いGRB)
        • 2つの星が合体するときに回転軸方向に物質を放出して光る。(短いGRB)

        大体GRBの継続時間が2秒程度でこの2つに分かれるのですが、本当は エネルギーなども考慮します。

        それで、今回のSw 1644+57はGRBではないのですが、回転軸方向に物質が放出されて、 それが地球方向に向かって見えていると強く見えるという点では同じです。 今回のようにはじめからブラックホールがあって、外に物質の供給源があり、 それが飲み込まれると強く光り出し、長く光るというのは珍しい、という話です。 参考: ナショナルジオグラフィックニュース「異常に長いガンマ線バーストを発見」 [nationalgeographic.co.jp], ScienceのBloom教授の論文 [sciencemag.org](arxiv [arxiv.org])

        親コメント
        • by Anonymous Coward
          >回転軸方向に、飲み込んだ物質をジェットとして吐き出して、

          つまり回転軸の方向に黒穴タンのケツの穴があり、周囲が口だということ?
          それともジェットは逃げ出せるけど、それ以外は呑み込まれるという解釈?
          • 実際には「飲み込まれる前にそれなりの量がジェットとして逃げ出す」と言った方が正確かも.

            まず降着円盤が出来て,その中の粒子が互いの摩擦で徐々に速度を失いだんだん降下.そのとき摩擦で失ったエネルギーが温度上昇に.
            粒子は角運動量保存でなかなか中心には近づけないけど,この温度上昇により圧が上がって降着円盤の上下方向にも膨張,ブラックホールを中心にしたドーナツ状の分布に.すると中心軸の上下方向に比較的空虚な道が空く.

            粒子は周囲の温度の高いガスから様々な輻射を受け加速され,この障害物が少なくて抜けやすい上下方向に吹き出す(輻射圧説).

            もしくは,降着円盤を構成する荷電粒子の回転がダイナモ効果で強烈な磁場を作り,それが降着円盤の回転に伴い非常に絡まった螺旋状の上下に伸びる磁束管を構築.その磁束に沿って粒子が周回・加速されながら上下方向にすっ飛んでいきジェットになる(磁気加速説).

            #これら二つの説をベースに,どちらがメインなのか,それとも両方必要なのか,とかその辺はまだ多分決着が付いていない.

            親コメント
            • by Anonymous Coward

              ちょうど そのあたりについて書いた本 [amazon.co.jp]を読んだところですが・・・
              わかったようなわからんような(苦笑)

              >#これら二つの説をベースに,どちらがメインなのか,それとも両方必要なのか,とかその辺はまだ多分決着が付いていない.

            • by Anonymous Coward
              時間は素粒子に内在するであろう振動であって だるまさんがこーろんだ。みたいに 動きまで止まるわけじゃないと考えています。 (時間は流れているのではなく、素粒子の動きそのものという解釈) 高速になると宇宙に満ちているダークエネルギーと干渉しあって 時間運動が止まると中学校卒の僕が提唱します。 つまり、素粒子の物理運動と時間運動は分けて考える必要があるのではないでしょうか
              • by Anonymous Coward

                そういう妄言を垂れ流すのはtwitterだけにしておいてくれ

              • by Anonymous Coward

                一文目までは時間の量子化ということで話の入り口としては悪くないのですが、
                「宇宙に満ちているダークエネルギーと干渉」というところで”ボクの考えた必殺技”レベルに落ちてます。
                ダークエネルギーとはどういう意味か(何か、ではなく)についてよく調べましょう。
                また、
                「動きまで止まるわけじゃない」(動きが止まるって何の話?)
                「高速になると」(何がどう高速になった話?)
                などと自分の考えていることを相手に伝わるように表現する力も足りていません。

  • by Anonymous Coward on 2011年08月30日 1時55分 (#2011449)
    ブラックホールはなった直後は元の恒星の質量しかないから
    元々回っていた惑星とかは、元の軌道にいる場合は早々吸い込まれるわけじゃない。
    たまたま近くを通ったその他天体とか軌道が揺らいだものを吸い込んで質量が大きくなるまでは。
    って理解は正しい?

    もっとも超新星爆発がおきるまでとおきたときの過程で惑星が元の軌道にいるわきゃないだろうけど
    • by Anonymous Coward

      それであってる。

    • by Anonymous Coward

      >ブラックホールはなった直後は元の恒星の質量しかない

      超新星爆発とかでそれなりの恒星の構成要素を撒き散らされているので、元の恒星よりは質量は小さいでしょうね

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吾輩はリファレンスである。名前はまだ無い -- perlの中の人

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