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>日本がロケット打ち上げる時、ホントは北に向けて飛ばすと効率良いのだけど、>落ちちゃった(;;)時とかに、国際問題になるので仕方なく南に発射している。>>と、聞いた事があります。
完璧に違います。ふつうの人工衛星というものは、東に向かって飛ばします。人工衛星となるのに必要な速度(秒速8km以上)を得るのに、地球の自転のエネルギーも利用できるからです。同じ理由から、発射場は赤道に近いほど効率的に打ち上げができます。(赤道に近いほうが自転の速度がおおきい)
「落ちちゃった(;;)時とかに、国際問題になるので仕方なく」というのはイスラエル宇宙局 [wikipedia.org]のロケットでしょう。間違って落ちた場合に「イスラエルによるロケット攻撃」と誤解されないためにイスラエルは例外的に西向きにロケットを打ち上げます。効率が悪いですが、落ちた場合の政治的問題の大きさには替えられません。
地球自転で得られる速度は、そんなに大きいものじゃありません。静止トランスファ軌道→静止ドリフト軌道への軌道と軌道面の変換に要するΔVを小さく出来ることが射場を赤道に近づける最大の動機です。太陽同期軌道に打ち上げるなら地球の自転はむしろ邪魔だし、そこへ投入するならプレセツクでもバレンツ海でも構いません。
たとえ東に向かって発射することによって得られるものがほんのわずかでも足しにしたいからでは?そんでもって、射場が基本的に東に向かって発射するようにできているから、東に向かって打つことによってメリットがあまりない OR 多少デメリットがある場合でもおいそれと変えられないのでは。
> 完璧に違います。> ふつうの人工衛星というものは、東に向かって飛ばします。
北や南と言ってるんだから、極軌道打ち上げのことでしょう。
H-IIAの極軌道打ち上げでは、フィリピン辺りの島々を避けるために大きく東に迂回していて、性能が落ちているという話ですね。ただ、北に打つと効率がいいというのはデマだと思います。
種子島よりむしろ北海道大樹町のJAXA施設を射場にして打ち上げた方がいいです。あちらなら真南に飛ばしても太平洋のただ中なので、気兼ねなく打ち上げられます。
種子島の場合は極軌道打ち上げの場合、素で打ち上げると大気圏飛行中にフィリピン領空を通過してしまうので、領空にさしかかる前に機体をひねって飛行コースを変更するのだとか。H2Aの極軌道打ち上げ能力がロケットの能力の割に低くなってしまう原因のひとつがこの射場の地理的条件が絡みます。
一方、内之浦射場の場合、極軌道打ち上げは南に位置する種子島の岬の先端を僅かに避ける飛行コースをとるだけでいいそうです。
M-Vがロケットの能力の割に極軌道打ち上げ能力がそこそこ良かったのはロケットがミッション毎にガチガチに最適化されているのもありますが、地理的な条件が大きいようです。ポストM-Vのイプシロンロケットと仮称される次期固体ロケットは、H2AのSRBを一段目に使う兼ね合いで、種子島射場を使う事も考えられましたが、科学衛星で需要の多い極軌道打ち上げではH2A同様に飛行コースで不利になる為、これまで通り内之浦になったそうです。
次期固体ロケットは極軌道打ち上げ能力がM-Vの約半分の500キロだそうですが、もし種子島からの打ち上げだとさらにダウンしてしまうでしょう。
約半世紀前には平らなところは海以外無く、山と岸壁しかなかった内之浦を射場に決めた糸川博士の慧眼のおかげでしょうか。
ホントは北に向けて飛ばすと効率良いのだけど
それは多分、道川で開発してたらいつの間にか射程が200km越えちゃって対岸に届いちゃいそうになったので、打ち上げ事故が起きたのをきっかけに太平洋岸(内之浦)に移転した、って話を誤解してるんだと思います。
※参考 [wikipedia.org]
他の方も書いているように、ロケットは基本的に地球自転方向(東)に向けて打つのが効率的といわれていますので。
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物事のやり方は一つではない -- Perlな人
一方日本では (スコア:1)
日本がロケット打ち上げる時、ホントは北に向けて飛ばすと効率良いのだけど、
落ちちゃった(;;)時とかに、国際問題になるので仕方なく南に発射している。
と、聞いた事があります。
#ソ~ス無くてごめんなさい。
閑話休題
Re:一方日本では (スコア:5, 参考になる)
>日本がロケット打ち上げる時、ホントは北に向けて飛ばすと効率良いのだけど、
>落ちちゃった(;;)時とかに、国際問題になるので仕方なく南に発射している。
>
>と、聞いた事があります。
完璧に違います。
ふつうの人工衛星というものは、東に向かって飛ばします。
人工衛星となるのに必要な速度(秒速8km以上)を得るのに、地球の自転のエネルギーも利用できるからです。
同じ理由から、発射場は赤道に近いほど効率的に打ち上げができます。(赤道に近いほうが自転の速度がおおきい)
「落ちちゃった(;;)時とかに、国際問題になるので仕方なく」というのはイスラエル宇宙局 [wikipedia.org]のロケットでしょう。
間違って落ちた場合に「イスラエルによるロケット攻撃」と誤解されないためにイスラエルは例外的に西向きにロケットを打ち上げます。効率が悪いですが、落ちた場合の政治的問題の大きさには替えられません。
Re:一方日本では (スコア:1)
地球自転で得られる速度は、そんなに大きいものじゃありません。
静止トランスファ軌道→静止ドリフト軌道への軌道と軌道面の変換に要するΔVを小さく出来ることが射場を赤道に近づける最大の動機です。
太陽同期軌道に打ち上げるなら地球の自転はむしろ邪魔だし、そこへ投入するならプレセツクでもバレンツ海でも構いません。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
たとえ東に向かって発射することによって得られるものがほんのわずかでも足しにしたいからでは?
そんでもって、射場が基本的に東に向かって発射するようにできているから、東に向かって打つことによってメリットがあまりない OR 多少デメリットがある場合でもおいそれと変えられないのでは。
Re:一方日本では (スコア:1, 参考になる)
> 完璧に違います。
> ふつうの人工衛星というものは、東に向かって飛ばします。
北や南と言ってるんだから、極軌道打ち上げのことでしょう。
H-IIAの極軌道打ち上げでは、フィリピン辺りの島々を避けるために大きく東に迂回していて、性能が落ちているという話ですね。
ただ、北に打つと効率がいいというのはデマだと思います。
太陽同周期軌道なら (スコア:1, 興味深い)
種子島よりむしろ北海道大樹町のJAXA施設を射場にして
打ち上げた方がいいです。
あちらなら真南に飛ばしても太平洋のただ中なので、
気兼ねなく打ち上げられます。
種子島の場合は極軌道打ち上げの場合、素で打ち上げると
大気圏飛行中にフィリピン領空を通過してしまうので、
領空にさしかかる前に機体をひねって飛行コースを変更するのだとか。
H2Aの極軌道打ち上げ能力がロケットの能力の割に低くなってしまう
原因のひとつがこの射場の地理的条件が絡みます。
一方、内之浦射場の場合、極軌道打ち上げは南に位置する種子島の
岬の先端を僅かに避ける飛行コースをとるだけでいいそうです。
M-Vがロケットの能力の割に極軌道打ち上げ能力が
そこそこ良かったのはロケットがミッション毎にガチガチに
最適化されているのもありますが、地理的な条件が大きいようです。
ポストM-Vのイプシロンロケットと仮称される次期固体ロケットは、
H2AのSRBを一段目に使う兼ね合いで、種子島射場を使う事も
考えられましたが、科学衛星で需要の多い極軌道打ち上げでは
H2A同様に飛行コースで不利になる為、これまで通り内之浦になったそうです。
次期固体ロケットは極軌道打ち上げ能力がM-Vの約半分の
500キロだそうですが、もし種子島からの打ち上げだと
さらにダウンしてしまうでしょう。
約半世紀前には平らなところは海以外無く、
山と岸壁しかなかった内之浦を射場に決めた
糸川博士の慧眼のおかげでしょうか。
Re:一方日本では (スコア:1)
それは多分、道川で開発してたらいつの間にか射程が200km越えちゃって対岸に届いちゃいそうになったので、打ち上げ事故が起きたのをきっかけに太平洋岸(内之浦)に移転した、って話を誤解してるんだと思います。
※参考 [wikipedia.org]
他の方も書いているように、ロケットは基本的に地球自転方向(東)に向けて打つのが効率的といわれていますので。