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遺伝子組み換え作物に対する反対論のすべてが非科学的なわけじゃないですよ。
たとえば、現在の遺伝子組み換え作物は、以下のようなものが多いわけです。
ところが、これらには、除草剤耐性を持つ雑草や、BT剤耐性を持つ害虫の蔓延を招くという懸念があり、実際にそれが観察されているわけです。
保護区を設けるといった方法で、耐性獲得を防ぐことができるという主張も存在しますし、その出張に理論的な合理性はあります。しかし単一作物大規模栽培から成り立つ現在の世界食料システムの中で、耐性獲得を防ぐことが現実に可能かというのはだいぶ疑問が残ります。ニュースを見ても、遺伝子組み換え作物を原因とする、耐性獲得の広がりは、現実に起きているように見えます。遺伝子組み換え作物の利用により確かに短期的に手間は減るわけですが、それにより農薬に対する耐性獲得が加速されてしまっては、長期的にはむしろ農産物の生産性を落す可能性があります。
あと科学とはまたちょっと別の話ですが、現行の日本の農薬規制との整合性の問題もありますね。現在の日本の規制では、豆類栽培時、ラウンドアップの利用は、残留農薬を十分減らすため、播種より10日以上前と決まってます。これに対し、ラウンドアップ耐性を持つ遺伝子組み換え作物の場合、成育中もラウンドアップを利用しますから、農薬残留量的には、日本の規制値よりも大きいということになるかと思います。もちろん、それでも人体への影響は観測されていないわけで、問題ないはずですが、整合性はとれてません。
現在の日本の規制では、豆類栽培時、ラウンドアップの利用は、残留農薬を 十分減らすため、播種より10日以上前と決まってます。
え、散布後日数をおくのは、グリホサート(ラウンドアップ)耐性じゃない作物を散布直後に作付けすると枯れる恐れがあるからじゃなかったんですか?その「決まってます」のソースは何ですか?そこに理由や目的は書いてありますか?
これに対し、ラウンド アップ耐性を持つ遺伝子組み換え作物の場合、成育中もラウンドアップを利用 しますから、農薬残留量的には、日本の規制値よりも大きいということになる かと思います。
まあ…思うのは個人の自由ですが。残留基準は作物によって異なります。基準超えを万一出したらえらいことですよ。
残留基準の決め方はもちろん知ってますよね。安全係数が100だとか。書きすぎてボロを出すと恥ずかしいのでこのへんで。
# にしてもLD50とARfDの違いを知らない品質保証部長ってないわー。
> え、散布後日数をおくのは、グリホサート(ラウンドアップ)耐性じゃない作物を> 散布直後に作付けすると枯れる恐れがあるからじゃなかったんですか?
いえ、ラウンドアップの場合、葉に付着しないと効果がありませんから、それは理由にならないはずです。以下にある通り、「土に撒いてもまったく効果はありません」とされています。http://www.roundupjp.com/maxroad/019.html#q27 [roundupjp.com]
ラウンドアップが土壌に落ちたときに分解される過程での半減期間は3日〜21日程度とされていますから、10日程度だと、分解はまだ済んでいません。枯れるおそれがあるという理由だったとすると、10日という規定では不足しています。実際、(豆類ではなく)牧草の場合は、播種当日の利用も許されていますから、「枯れるおそれがあるから」という理由である筈がありません。
> その「決まってます」のソースは何ですか?
ソースは農薬取締法に基づく、農薬登録情報です。おそらくご存知かとは思いますが、http://www.maff.go.jp/j/nouyaku/n_kaisei/zenbun.html [maff.go.jp]から検索できるものです。
> そこに理由や目的は書いてありますか?
この登録情報にある用法に従わない場合、農薬取締法第十二条第三項に違反することを意味し、その場合、第十七条第一項にある通り、三年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金という、重い罰則を課せられます。枯れるおそれだけが問題であれば、そもそも罰則自体が不要ですから、この罰則は、農薬の安全な使用と、国民の健康の保護を目的に定められていると理解しています。
忌避される一番の原因は、変化の速度と想定される影響の規模でしょう、従来型の改良よりずっと大きな変異を短い期間で実現できる。既に指摘されている懸念に加えて「想定外」な問題が発生した時、手遅れになっている可能性がある。
実際の処、大部分の忌避は理路整然と検討した結果ではなく、小さな子供が新規な物に対して好奇心を抱くか恐怖を抱くかを決めるのと同程度のレベルで、遺伝子組み換え技術という新規なものの影響力の大きさやその速度に反応した結果だと思われます。
これは、いわゆる「科学的」な判断ではないかも知れませんが、しかし人間までの進化の中で獲得した生存確率を高める、最適化の結果のある意味「合理的」な判断ではないでしょうか。見たこともない大きくて美味しそうな果物???を発見した。迷わず喰いつくか、恐る恐る周囲を確認して臭いを確認してほんの少し味見して・・・といった行動を取るか。
遺伝子組み換え作物の場合、一番美味しい思いをするのは種苗会社で、次が農家、最終消費者にはその美味さが殆んど伝わらず、危険な臭いばかり伝わっていますから、忌避は、なおさらだと思われます。
遺伝子組み換え作物は遺伝子プールを別種の遺伝子で汚染するのが忌避される理由じゃないのかな。キメラ的なことしてるわけだし。
放射線等の処理は自然変異を加速させてるだけだから、まだ摂理に沿っていると思えるんでしょうね。ま、呪術的ってのはあたっているかも。
しかし呪術的な理由でなく忌避することもあります。個人的には政治的・経済的理由で忌避していますね。特定企業に依存する農法は安全保障的にも、経済的自立的にも危険だと思います。言い換えれば、作付け自由であり、特定農薬に極度に依存せず、在来種と交雑せず、目立った毒性もないなら拒否する理由はたいして無い…。
論点がずれてるね。何が問題と思われているかを理解するために、まずはリンク先のNew York Timesの記事を読むといいと思うよ。
あなたが何を考えて何を食べようと私には関係ありません。ただし、それらの物を識別できないようにして選択する自由を奪う事は賛成できません。
放射線による品種改良が行われていないものを選択することができない作物ってのももう存在してるんじゃないかなぁ。具体的なものを挙げることはできないけど。
コメは概ね交配による品種改良を重ねてここまで来たみたいですが。
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「毎々お世話になっております。仕様書を頂きたく。」「拝承」 -- ある会社の日常
なんで殊更遺伝子組換作物を忌避するかな? (スコア:2)
(放射線育種場ホームページ [affrc.go.jp]、 ATOMICAの解説 [rist.or.jp]、 成果(1) [rist.or.jp]、 成果(2) [rist.or.jp])
本邦だけでなく全世界でも 結構な数 [rist.or.jp] が利用されており、そんな状況で遺伝子組み換え作物だけを忌避するのは非科学的な或いは呪術的な考えだと思うんですよ。
Re:なんで殊更遺伝子組換作物を忌避するかな? (スコア:3, 参考になる)
遺伝子組み換え作物に対する反対論のすべてが非科学的なわけじゃないですよ。
たとえば、現在の遺伝子組み換え作物は、以下のようなものが多いわけです。
ところが、これらには、除草剤耐性を持つ雑草や、BT剤耐性を持つ害虫の蔓延を招くという懸念があり、実際にそれが観察されているわけです。
保護区を設けるといった方法で、耐性獲得を防ぐことができるという主張も
存在しますし、その出張に理論的な合理性はあります。
しかし単一作物大規模栽培から成り立つ現在の世界食料システムの中で、
耐性獲得を防ぐことが現実に可能かというのはだいぶ疑問が残ります。
ニュースを見ても、遺伝子組み換え作物を原因とする、耐性獲得の広がりは、
現実に起きているように見えます。
遺伝子組み換え作物の利用により確かに短期的に手間は減るわけですが、
それにより農薬に対する耐性獲得が加速されてしまっては、長期的には
むしろ農産物の生産性を落す可能性があります。
あと科学とはまたちょっと別の話ですが、現行の日本の農薬規制との整合性の
問題もありますね。
現在の日本の規制では、豆類栽培時、ラウンドアップの利用は、残留農薬を
十分減らすため、播種より10日以上前と決まってます。これに対し、ラウンド
アップ耐性を持つ遺伝子組み換え作物の場合、成育中もラウンドアップを利用
しますから、農薬残留量的には、日本の規制値よりも大きいということになる
かと思います。もちろん、それでも人体への影響は観測されていないわけで、
問題ないはずですが、整合性はとれてません。
Re:なんで殊更遺伝子組換作物を忌避するかな? (スコア:1)
現在の日本の規制では、豆類栽培時、ラウンドアップの利用は、残留農薬を 十分減らすため、播種より10日以上前と決まってます。
え、散布後日数をおくのは、グリホサート(ラウンドアップ)耐性じゃない作物を散布直後に作付けすると枯れる恐れがあるからじゃなかったんですか?その「決まってます」のソースは何ですか?そこに理由や目的は書いてありますか?
これに対し、ラウンド アップ耐性を持つ遺伝子組み換え作物の場合、成育中もラウンドアップを利用 しますから、農薬残留量的には、日本の規制値よりも大きいということになる かと思います。
まあ…思うのは個人の自由ですが。残留基準は作物によって異なります。基準超えを万一出したらえらいことですよ。
残留基準の決め方はもちろん知ってますよね。安全係数が100だとか。書きすぎてボロを出すと恥ずかしいのでこのへんで。
# にしてもLD50とARfDの違いを知らない品質保証部長ってないわー。
Jubilee
Re:なんで殊更遺伝子組換作物を忌避するかな? (スコア:1)
> え、散布後日数をおくのは、グリホサート(ラウンドアップ)耐性じゃない作物を
> 散布直後に作付けすると枯れる恐れがあるからじゃなかったんですか?
いえ、ラウンドアップの場合、葉に付着しないと効果がありませんから、それは
理由にならないはずです。
以下にある通り、「土に撒いてもまったく効果はありません」とされています。
http://www.roundupjp.com/maxroad/019.html#q27 [roundupjp.com]
ラウンドアップが土壌に落ちたときに分解される過程での半減期間は3日〜21日
程度とされていますから、10日程度だと、分解はまだ済んでいません。枯れる
おそれがあるという理由だったとすると、10日という規定では不足しています。
実際、(豆類ではなく)牧草の場合は、播種当日の利用も許されていますから、
「枯れるおそれがあるから」という理由である筈がありません。
> その「決まってます」のソースは何ですか?
ソースは農薬取締法に基づく、農薬登録情報です。
おそらくご存知かとは思いますが、
http://www.maff.go.jp/j/nouyaku/n_kaisei/zenbun.html [maff.go.jp]
から検索できるものです。
> そこに理由や目的は書いてありますか?
この登録情報にある用法に従わない場合、農薬取締法第十二条第三項に違反する
ことを意味し、その場合、第十七条第一項にある通り、三年以下の懲役若しくは
百万円以下の罰金という、重い罰則を課せられます。
枯れるおそれだけが問題であれば、そもそも罰則自体が不要ですから、この罰則は、
農薬の安全な使用と、国民の健康の保護を目的に定められていると理解しています。
Re:なんで殊更遺伝子組換作物を忌避するかな? (スコア:2)
忌避される一番の原因は、変化の速度と想定される影響の規模でしょう、従来型の改良よりずっと大きな変異を短い期間で実現できる。
既に指摘されている懸念に加えて「想定外」な問題が発生した時、手遅れになっている可能性がある。
実際の処、大部分の忌避は理路整然と検討した結果ではなく、小さな子供が新規な物に対して好奇心を抱くか恐怖を抱くかを決めるのと同程度のレベルで、遺伝子組み換え技術という新規なものの影響力の大きさやその速度に反応した結果だと思われます。
これは、いわゆる「科学的」な判断ではないかも知れませんが、しかし人間までの進化の中で獲得した生存確率を高める、最適化の結果のある意味「合理的」な判断ではないでしょうか。
見たこともない大きくて美味しそうな果物???を発見した。迷わず喰いつくか、恐る恐る周囲を確認して臭いを確認してほんの少し味見して・・・といった行動を取るか。
遺伝子組み換え作物の場合、一番美味しい思いをするのは種苗会社で、次が農家、最終消費者にはその美味さが殆んど伝わらず、危険な臭いばかり伝わっていますから、忌避は、なおさらだと思われます。
Re:なんで殊更遺伝子組換作物を忌避するかな? (スコア:1)
組み換え技術と共に発展している遺伝子関連の技術で、放射線などによる突然変異促進での品種改良もパワーアップしてますし。
以前は、放射線を当てて変異したかも知れない種を地道に育ててみないと結果が分からなかったところが、
種の遺伝子をチェックすることで育てる手間を省いて好ましいものをさっさとピックアップするなど品種改良が加速しています。
極端なところ、目標とする遺伝子組み換えパターンを定めてから、それに近づくように突然変異種を選んでいって、
最終的に、遺伝子組み換えと同様の品種を作ると言うような怪しいこともやりやすくなっているように思えます。
例えば10カ所が変異した場合に、好ましい能力を持つが9カ所だけでは何の効果も無いような遺伝子変異があったとして、
従来では偶然その10カ所がまとめて変異するまで、遺伝子ガチャを回し続ける必要がありました。
遺伝子解読を使えば、どれか1カ所が変異した株を選択的に増やして次の1カ所が変異するのを待つ、と、
1カ所ずつ順に確定して行けば良いので、ずっと簡単になります。
そこまでやっておいて突然変異で生まれた新種と呼べるのかどうかは疑問ですが、
あんまり、「遺伝子組み換え」という手段だけに着目して規制すると、変な抜け道が作られそうに思います。
Re: (スコア:0)
遺伝子組み換え作物は遺伝子プールを別種の遺伝子で汚染するのが忌避される理由じゃないのかな。
キメラ的なことしてるわけだし。
放射線等の処理は自然変異を加速させてるだけだから、まだ摂理に沿っていると思えるんでしょうね。
ま、呪術的ってのはあたっているかも。
しかし呪術的な理由でなく忌避することもあります。
個人的には政治的・経済的理由で忌避していますね。
特定企業に依存する農法は安全保障的にも、経済的自立的にも危険だと思います。
言い換えれば、作付け自由であり、特定農薬に極度に依存せず、在来種と交雑せず、目立った毒性もないなら拒否する理由はたいして無い…。
Re: (スコア:0)
論点がずれてるね。
何が問題と思われているかを理解するために、まずはリンク先のNew York Timesの記事を読むといいと思うよ。
Re: (スコア:0)
あなたが何を考えて何を食べようと私には関係ありません。
ただし、それらの物を識別できないようにして選択する自由を奪う事は賛成できません。
Re: (スコア:0)
放射線による品種改良が行われていないものを選択することができない作物ってのももう存在してるんじゃないかなぁ。具体的なものを挙げることはできないけど。
Re:なんで殊更遺伝子組換作物を忌避するかな? (スコア:1)
コメは概ね交配による品種改良を重ねてここまで来たみたいですが。