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>ペンディングという感じでしょうかいかにもお勉強が達者な感じのコメントですが、それなら自分で調べてみようとならないあたりが、この高校生との圧倒的な境界線なんでしょうな
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計算機科学者とは、壊れていないものを修理する人々のことである
保留 (スコア:5, 参考になる)
というのもですね、以下のような懸念があるからです。
通常、硫黄を溶融した場合には比較的温度の低い場合には黄色のλ硫黄に、
高温である程度の時間加熱していると褐色で粘性の高いμ硫黄に変化します。
この変化はよく知られるように微視的な構造の変化を伴い、前者はS8の分子状硫黄、
後者はポリマー状の硫黄鎖をなしています。この構造の変化はX線や他の分光学的手法
などから確認されています。
ここで問題になるのは、ゴム状硫黄というのはこのμ硫黄がある程度以上存在する
液体を急冷・構造を凍結したものなので、同じような作り方をしてもλ硫黄の
含まれている量にばらつきが生じ得る、という点なのです。
つまり、加熱時間が短い、もしくは加熱温度が低いような液状の硫黄を急冷すると、
ゴム状硫黄っぽい(けれども微視的な構造からするとほぼλ硫黄)の黄色の
不定形物体が得られるのですよ。(このこと自体は知っている人はそれなりにいる)
実際ちょっと気になるのは、報道されている写真の「黄色のゴム状硫黄」として紹介
されているものの中に、かなり結晶質の固まり(要は粒状のもの)がいることです。
これ、加熱が不十分な(つまりS8構造の分解がほとんど進んでいない)
場合に単斜もしくは斜方硫黄の結晶が析出した際の感じと似てるんですよね。
その場合でも、多少含まれる長めのSnの影響で多少はゴムっぽく伸びたり
することがあります。
そのため、報道での情報だけからですと例えば可能性として、何らかの金属不純物が
含まれる場合には触媒的にS∞への変換が早く進み、純度が高い場合には
加熱時間/温度が足りなくて未だにS8が多量に残っているため黄色の
非ゴム状硫黄(でも一部がつながっていてゴムっぽい)が析出している、という可能性を
否定できないんですよ。
もうちょっと、X線散乱実験とかXAFS・EXAFSで原子配列の情報を得て、きちんとSが繋がって
いるんだというところが明らかになるまではペンディングという感じでしょうか。
Re: (スコア:0)
>ペンディングという感じでしょうか
いかにもお勉強が達者な感じのコメントですが、
それなら自分で調べてみようとならないあたりが、この高校生との圧倒的な境界線なんでしょうな